立山 & 剱岳 (長次郎谷⇒別山尾根) 熊・雷鳥も居て大賑わい。
- GPS
- 20:39
- 距離
- 26.2km
- 登り
- 3,227m
- 下り
- 3,228m
コースタイム
- 山行
- 4:40
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 6:05
- 山行
- 7:14
- 休憩
- 1:29
- 合計
- 8:43
天候 | 13日(土)晴れ・ガスガス・一時雨。 14日(日)午前中晴れ。正午前後ガス夕方から晴れ。 15日(月)日中一杯薄曇り。 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
帰路:黒部アルペンルート。扇沢⇒信濃大町(アルピコバス)高速バス(京王)18:08発。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
まず、コースとしてまとめておきます。 1.立山周辺 普通の小ザレの登山道です。特に難しい所はありません。ただ稜線上の事ですから風雨の影響はかなり受けます。 2.剱沢雪渓から長次郎谷 今年の雪渓の具合はかなり上出来です。正直って剱沢雪渓の上部取り付きがあんなに簡単にできる程、状態が良いのはビックリでした。 長次郎谷も途中50m位の距離で完全崩落個所がありますが、それを除けば状態はかなり良いと言える。と思います。 ※雪渓ルートは毎日状況が変わります。その日になってみないと判らない事もありますので、行ってみて自身の目で確認しながら慎重に歩いて下さい。 (前日13日の夜の冷え込みが激しかったので、アイゼンの効きはかなりありました。)雪のクサレも長次郎の最上部辺り以外ありませんでした。 3.熊ノ岩から本峰まで 熊ノ岩から左俣に入るトラバースは傾斜はさほどで無くても、浮石だらけのガレを渡ります。その直下にクライマーさん達のベースキャンプがあり、テント内に人がいる事も十分あり得ますので、絶対に落石を起こさない注意が必要です。 トラバース後の長次郎のコルまではとんでもないガレ場で足の置場に困る程の浮石構成です。一旦落石を起こしたらかなり下の位置まで一直線に落ちて行きます。(傾斜もきつい為)下のヒトに直撃っ。なんて事もあり得ますので、慎重に丁寧にムーブする必要があります。 私の場合、余りのガレに嫌気がさして、右側の岩壁をそのままクライムし、岩付きで登ってしまいました。通常の登山者では出来ないと思います。マネして落っこちた。なんて事にならないようお願いします。(クラスとしては、西穂〜奥穂の間ノ岳⇒天狗岳位の浮石3倍) 稜線に出ると、いわゆる「剱岳北方稜線」に入ります。険しさこそそれなりですが、基本ムーブが稜線渡りなのでルートファインデングを利かせて丁寧にこなしていけば、良いペースで移動は出来ると思います。 私にとって核心部は、雪渓の切れた上部から長次郎のコルの岩付きのムーブでした。 4.本峰から別山ルート。 ココからの最大のテーマはムーブそのもののテクニカルな部分より、数時間待ちというまるで「ディスニーランドの人気アトラクション」のような場面に相当する「渋滞」が核心部になります。 同じカニでも登りの「タテバイ」は上部のヒトが落ちたり、モノを落としたりしただけで甚大な事故につながる事から、余り長い場合は自己確保できる小道具があった方が良いと思います。 そういう面、「ヨコバイ」は踏み外しても精々10m位で下の鞍部で止まるし、他のヒトを巻きこまないので渋滞もそんなに醜くないようです。 14日は登りで3時間。下りで2時間。(CTを含まない渋滞だけ)聞きました。カニのタテバイの手前でPHを諦めて戻るヒトを何人も見かけました。 5.その下のルート とにかく、ちょっとしたクサリがあるたびに5〜20分程の小渋滞が発生します。 剱岳の本峰を百名山PHという目的で詰めるのであれば、スムーズに流れる早月尾根ルートをお勧めしますねぇ。(複数の小屋談) |
予約できる山小屋 |
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写真
装備
個人装備 |
テント
テントマット
コンロ
ガスカートリッジ
コッヘル(鍋)
医薬品
ラジオ
カメラヘッドランプ
予備電池
1/25
000地形図
ライター
ナイフ
保険証
飲料
ティッシュ
タオル
携帯電話
計画書
雨具
防寒着
スパッツ
手袋
ビニール袋
替え衣類
シュラフ
シュラフカバー
ザックカバー
食器
水筒
時計
日焼け止め
非常食
アイゼン
ピッケル
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感想
今年の元々の計画は、黒部下ノ廊下(皆で行ければ楽しかろう。と思っていた。)だけども、やはり中々理解されない。(キケンだから?)(キケンとは何ぞや?綱渡りがサーカスというヒトも居ればハシゴがキケンという尺度の違いは実に様々。)旧日電電歩道(下ノ廊下)と言えば、一般向けに整備を継続的に行っているルートで、未整備の上ノ廊下に比べてば各段に歩きやすいのに、キケンという概念から逃げられず計画そのものが立消えに。
盛夏の飯豊山縦走中に中止が決まって、縦走中に、私自身のハイライトとしてチョイスしてみたよっ。
今回初めての山域と言う事と、欲張りパッキングからザック重量がかなり重くなった事から、北方稜線は諦め、歴史的に初登頂とされた柴崎測量隊の先峰・長次郎氏の辿った路をやってみたいと思い、どうせなら映画繋がりで「点の記」と「春を背負って」を繋げてみました。
しかし今年はマトモに晴れた事が(少ないような気がして)それでいてもこの三連休は恵まれた条件の中で満喫できた事に感謝しないといけませんねぇ。
特に、長次郎谷の上部はガレの度合いが半端ではなく、自分の下にも登山者(私の場合クライマーさん達)が居たので、そういう貰われ落石を防止すべく、右フェースをクライムして長次郎のコルに至りました。
北方稜線上は比較的踏み跡もしっかりしており、ルートファインディングに慣れたヒトなら幾つかのあるラインから読み取ることはできると思います。
いずれにせよ、整備されていないルートと承知して入るのであれば、全ては自己完結する様、自己責任である事を肝に銘じる。招きもしないのに勝手に現地へやってきてハイクを満喫する側としては自己満足で済むのでしょう。が、逆に受ける側としては事故が起これば救援にも回収にも手間がかかる。危険な山域に入山する場合にはアイゼン・ピッケルを使用するような場合に適用される「山岳保険」に加入することは、こういう登山をする者としての最低のエチケットですよねぇ。
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今回の反省点としては、途中ガスに巻かれルートをロストした事。(迷ったら必ず戻る。この単純な事が実際には中々出来ない事。(欲かいて近道したという信念から抜け出せない))
山容そのものは峻烈で強烈な険しさ。(穂高のように尾根根筋の岩稜というより、尖がったニードル系の険しさ)その中に雪のコントラストに相まって、たまに見せるお花の和み。
熊については、自然の中にヒトが自分の勝手気ままな態度でドンドン押し入り、その土地そのものがクマのフィールドであるという事を慢心的に忘れ、偶然にもクマに遭遇すれば、一方的にクマに恐怖を持つ事は余りにも身勝手な感じもをもちます。
最大の懸念としては皆がそれぞれの目的で入山し、皆のヤマなので致し方ない事とは思いますが、あの超・渋滞と言える状態は何かしらの措置もあった方が良いかも?
と思います。
マラソンレースでいう「足切り」なんかの制度もないので、誰でもどんな状態でも、どんな装備でも簡単に入山できる事は、ヤマを理解していない方へ受け入れる側がチエックする一手間が必要ありそうです。
タテバイ・ヨコバイに関して、長時間クサリ場の途中で停滞するような大渋滞にはばヘルメットより、シュリンゲとカラビナでお助け鎖に自己確保した方が、より安全な感じがしております。
今回は、お天気にも恵まれ、それなりに充実した内容になりました。ありがたいことです。
「想い出の山」写真&レポートコンテスト 「山行記録部門」 by モリパーク アウトドアヴィレッジ(MOV)
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