黒部五郎岳、鷲羽岳、雲ノ平周回
- GPS
- 50:18
- 距離
- 50.9km
- 登り
- 3,756m
- 下り
- 3,747m
コースタイム
- 山行
- 3:08
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 3:44
- 山行
- 14:45
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 16:13
天候 | 1日目:快晴→ガス→少しだけ雨 2日目:快晴→ガス 3日目:快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
通行料(入場料):2,000円/回 帰りは支払い不要 開門30分前に到着したが、すでに順番待ち20台。開門待ちの間に朝食を食べたり、着替えたり、トイレに行ったりする人が多かった。開門は時間通りで6:00。 ゲート横に小さな駐車場、トイレあり。 ▼薬師岳登山口 約100台 このほか300m先に臨時駐車場あり 今回はギリギリ登山口前に停められた。 無料 トイレあり |
コース状況/ 危険箇所等 |
▼折立〜太郎平 下部はダケカンバなどの樹林帯。 上部は開放的な草地で、富山湾、白山、剱岳の大展望。 ▼太郎平〜黒部五郎岳 太郎平周辺は木道あり。 北ノ俣岳周辺はササ・ハイマツが覆い被さる箇所があり、夜露に濡れるためレインパンツ推奨。 黒部五郎岳周辺は大岩ゴロゴロ五郎岳。 ▼三俣蓮華岳 下部はダケカンバ・ササの樹林帯。 上部はハイマツと草地で開放的。大展望。 槍穂がドーンと見えて素晴らしい。今山行で最も景色が良かった。 ▼鷲羽岳 東面の展望が開ける。 八ヶ岳・富士山が見える。 ▼雲ノ平 湿地帯のため、木陰がなくて暑い。 薬師沢小屋への下りはツルツルの苔つき大岩が延々と続き、非常にストレスが溜まった。 ▼水場 概ね地図表記通り。 雲ノ平は渇水のため使用不可との貼り紙あり(ただ、第二の水場が使える可能性も。要確認)。 |
その他周辺情報 | ▼グリーンパーク吉峰 立山吉峰温泉ゆ〜ランド 650円 モンベル・JAF割:590円 |
写真
感想
▼概要
雲ノ平は北ア最深部に位置し、日本最後の秘境とも呼ばれる。
国内最高所の溶岩台地が広がる。
▼日記
▽0日目
もともと、白根三山〜白峰南嶺の縦走を計画していたが、天気が不安定。
内陸で標高の高い場所なら積雲(積乱雲)があまり押し寄せてこないだろうと考えて、北ア最深部へ。
こうして、アプローチの3時間前に行き先が急遽変更された。
今回、薬師峠キャンプ場までは両親も同行するとのことで、安定の荷物持ちに。ザックは25kg。
自宅は22時過ぎに出発。有峰林道の開門に間に合わせるため、いつもより少し早めにした。
往路は第二京阪道路を初めて走ったが、近未来的で綺麗な道だった。でも料金が高めに出るみたいで、今度からは近畿道かな。深夜の湖西道路は快適だったが、対面通行区間が多く事故が怖い。
ポッドキャストを流しながら運転したら眠気がほとんどなくて素晴らしかった。山小屋ストーリーズや英語番組、経営の話などを聞いた。
▽1日目
立山IC付近から剱〜立山がよく見えた。高積雲の朝焼けと虹が綺麗。
5:30に有峰林道ゲート(亀谷)へ到着。
すでに20台が待機していた。待ち時間の間に朝食や着替えを済ませた。折立登山口の駐車場はほぼ満車で道路に沿った駐車スペースにギリギリ停めることができた。早く来て良かった。なお、他にも300m離れた箇所に臨時駐車場がある。
折立からは、序盤は少しだけ急な道が続く。
大荷物を背負った登山者が大半で、ゆっくりとしたペース。樹林帯で遮光されているのが救い。西面なので早朝も暑過ぎない。
ベンチが随所に設けられており、展望ポイントもある。
上部は草地と綺麗な木道が続き、常に大展望。富山湾が背後に広がり、壮観な景色。白山も見える。
太郎平小屋からは黒部源流を取り囲む山々が見渡せた。
薬師峠キャンプ場に向かう途中に槍が少し見えた。
薬師峠には11時前に到着。
早めに着いたおかげで、空きが多い。砂地で寝心地は良さそうだが、半数程度の区画は斜めになっていた。下部に水平なスペースを見つけ、両親のものと合わせて2張のテントを立てる。
前日の仕事が終わってから一睡もしていないので眠い。
私のダンロップのテントは暑すぎるので、親のエスパースで寝た。開口部が大きく2つあるため、風が通り抜けて涼しい。
途中、15時ごろに起きて夕食を食べた。アルファ米とラーメンというシンプルな内容。
▽2日目
雲ノ平周回のコースタイムを調べると23時間超だった。
1日で巡るには長すぎるので、水晶岳をカット。これで20時間。夏は午後の雷雨が怖いので安全を踏んで、反時計回りとした。未明に黒部五郎周辺の稜線を歩いて、日中は雲ノ平の限界下を進もう。
1時出発で黒部五郎岳で日の出を考えていたが、さらに早めて22時半出発とした。
21:50に起床してアルファ米のチキンライスを食べる。800ルーメンの自転車用ライトで出発した。
先週の白山ほどではないが、満点の星空に迎えられて出発。
太郎平周辺は木道が整備されていて歩きやすい。
終始、富山の夜景が右手に広がっており、そのすぐ上にはおおぐま座がくっきりと輝いていた。
この日は流れ星を見かけなかったが、遠くで稲妻がピカピカと光っていた。ときおり、全天を高層雲が薄く覆い、稲光が反射して頭上まで届く。雷鳴は聞こえないものの、あまり気分の良いものではなかった。
太郎山を越えたところで、下草の夜露が気になり始めた。レインパンツを着用して進む。特に赤木岳周辺は軽くササ・ハイマツをかき分ける感じで進んだ。腰から下はしっかり濡れるので、レインウェア必携。
黒部五郎岳には3時前に到着。
弱い風が吹いて肌寒かったため、岩陰で菓子パンを補給。大展望なのだろうが、暗くてよくわからない。ここまで順調のペースで進んでおり、疲れもない。
カールを横切る道は白マークが随所に設けられており、迷うことはなかった。自転車用ライトとストックの併用が不便だったため、ヘッデンに切り替えた。何本か小さな沢を渡ると、初めて登山者とすれ違い。小屋まで計20人程度とすれ違った。
真っ暗闇の中、大学時代の後輩から声をかけられて驚いた。道を譲ってくれた時に発した「おはようございます。ありがとうございます」で私だと気づいたらしい。こんな時間帯にこんなところで出会うとは嬉しかった。
三俣蓮華岳への登りは薄明るくなったので消灯。暑いのでレインパンツも脱いだ。朝露がかかることもなく歩きやすかった。
三俣蓮華岳山頂手前の分岐近辺で日の出。
間に合わなかったが、東の空に高積雲が広がっており、御来光は見られなさそうだった。登山道脇にライチョウがいた。
この辺りの稜線は展望が素晴らしく、特に笠ヶ岳へ続く稜線が見事。
三俣蓮華岳山頂に上がると、槍穂がドーンと迫っており、さらに感激。今山行で最も見応えのある景色だった。北アの北方もよく見渡せて大満足。眼下には雲ノ平が嫋やかに広がっていた。
サッと下って、三俣山荘キャンプ場で水を補給。小さなカワゲラがプラティパスに入ってきたので、湧水というわけでもなさそう。テント場はハイマツ帯に区画されており、良い雰囲気だった。
鷲羽岳へは砂地の明瞭な稜線を駆け上がる。少しずつ東側の山並みが広がってきて、面白い。富士山・八ヶ岳は早くも積乱雲に囲まれていた。今日はガスが上がるのが早いようで、8時過ぎには、常念山脈〜後立山など東側から積雲に包まれてきた。ギリギリセーフで景色を楽しめた。
雲ノ平へは、祖父岳経由で。
祖父岳山頂はだだっ広いゴーロ帯で、日陰がなくて暑かった。雲ノ平は周囲を高山に囲まれている影響か、ガスがブロックされて終始強い日差しが照りつけてきた。暑すぎる。
雲ノ平周辺は、朽ちた木道が続く。
頭の中で思い描いていた桃源郷はどこへやら。ちょっと期待しすぎていたか。わざわざ来るほどのところでもないような。ただ、高天原温泉は素晴らしいという話を聞いた。
雲ノ平から薬師沢小屋へは、苔付き大岩が延々と続く。スリップしながら大変だった。コースタイムは全く縮まらず、むしろ長引いている気がする。下りでは使いたくない道だ。
積乱雲が迫ってきた。
夕立が怖いので、早足でテント場へ。
両親は薬師岳に行ったみたい。
ドライフルーツやチャイ・スープなど、嗜好品をたくさん持ってきていて、私にお裾分けしてくれた。
▽3日目
本来の計画では薬師岳を登る予定だったが、5時にテント撤収することになって諦める。朝から天気が良くて軽く山に登っておきたい気分だが、帰りの運転が長いのでこのまま下山するとしよう。
また今度来て、薬師岳〜立山をつなげよう。
抜群の快晴の下、白山や富山湾の開放的な展望を楽しみながら、綺麗に整備された道を下っていった。
帰りも私は荷物持ちだった。
温泉は、グリーンパーク吉峰ゆ〜ランドに立ち寄る。
大きくて綺麗な施設。店は順番待ちが長いことが多いので、ここで食事をとることに。
帰りもポッドキャストで英語を聞いた。
往復900km弱、燃費約22.5km/L。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する