【北アルプス】新穂高から奥穂高岳、槍ヶ岳を縦走

2023年09月23日(土) [日帰り]

• GPS: 18:17
• 距離: 34.2km
• 登り: 3,582m
• 下り: 3,577m

コースタイム

日帰り

• 山行: 16:46
• 休憩: 1:30
• 合計: 18:16

2:42 鍋平駐車場
3:01 3:04 新穂高登山指導センター
3:06 3:06 中崎山荘 奥飛騨の湯
3:19 3:19 小鍋谷ゲート
3:39 3:39 穂高平小屋
4:08 4:08 白出沢出合
4:55 4:56 重太郎橋
5:26 5:27 荷継小屋跡
7:03 7:09 穂高岳山荘
7:42 7:47 穂高岳
8:14 8:20 穂高岳山荘
8:40 8:47 涸沢岳
9:37 9:44 ドームの頭
9:53 9:54 北穂高岳南峰
10:02 10:02 北穂高岳
10:06 10:15 北穂高小屋
11:19 11:24 長谷川ピーク
12:29 12:32 南岳小屋
12:39 12:39 南岳
12:51 12:51 天狗原分岐
13:29 13:30 中岳
13:57 14:04 大喰岳
14:15 14:15 飛騨乗越
14:27 14:37 槍ヶ岳山荘
15:17 15:32 槍ヶ岳
15:45 15:45 槍ヶ岳山荘
15:50 15:51 飛騨乗越
16:22 16:22 飛騨沢千丈乗越分岐
17:17 17:17 槍平小屋
17:50 17:50 藤木レリーフ
17:55 17:55 滝谷避難小屋
19:08 19:08 白出沢出合
19:37 19:37 穂高平小屋
20:06 20:07 小鍋谷ゲート
20:18 20:18 新穂高温泉駅
20:23 20:23 新穂高温泉バス停
20:28 20:29 新穂高登山指導センター
20:57 20:57 鍋平駐車場
20:58 ゴール地点

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

鍋平無料駐車場。23時頃では7割程度ですが、出発時点の3時ごろには満車近くになっていました。

コース状況／危険箇所等

●大キレットはよく奥穂北穂間の岩場と比較されますが、自分の感想では大キレットの方が難易度、危険度はやや上かなと感じました。北穂からの下りはザレた箇所や浮石が意外とあり、滑落や落石の危険をより感じました。一見安全そうでも足元は切れ落ちている場所もありました。逆方向ならまた違った印象を受けると思います。

●槍平から白出沢出合までにはいくつかの沢を横断します。ピンクテープの目印がありますが、今回のようにガスがかかり暗いと対岸までの道が少しわかりにくいところもありました。また、豪雨などで土石流などが発生すると地形が変わり様子が一辺します。事前の情報収集と出来るだけ明るいうちに通過するのが必要と感じました。

写真

9/23 3:04

さあ出発、駐車場はもちろん鍋平。かなり寝不足ですがいつものことなので気にせず行きます。

9/23 3:26

近道は以前より歩きやすくなったという印象でした。帰りは使いませんでした。

9/23 3:39

穂高平小屋。テントが二張りありました。

9/23 3:49

ひたすら暗闇の林道を歩きます。途中で登山者に追いつき言葉を交わしました。

9/23 4:08

白出沢へ入っていきます。

9/23 4:14

静かな森の中を歩きます。熊が出てこないか心配で熊鈴を手で振りながら進みました。

9/23 4:50

重太郎橋。以前より川底があがったのか低く見えました。ここを渡った後、そのまま上へあがれそうでしたが、沢の上流に小さなハシゴが見えたのでそちらの方から上へあがりました。

9/23 5:03

足場の細い沢の上部を鎖を持ちながら進みます。転落注意です。沢の渡渉もありますが、水量は少なく問題ありませんでした。

9/23 5:27

荷継沢。誰もいないと思って休憩していたら人が寝ていて驚きました。

9/23 6:00

岩塊斜面を行く。思えばここを登るのも4回目です。序盤はいつも道がはっきりしないので歩きやすい岩をたどりながら左寄りに進みます。浮石注意です。

9/23 6:02

左の岩壁に印があります。ここからは道が分かりやすくなります。

9/23 6:15

スベルアビナイヨ休憩。ここから少しわかりにくくなりますが適当に直登気味に進むとすぐに道と合流しました。下に登山者がみえましたが全身真っ黒で熊にしか見えませんでした。

9/23 7:02

穂高岳山荘。予定より1時間ほど早く到着。調子はまずまず。思ったより人が少なかったです。

9/23 7:07

涸沢の紅葉はまだの様です。

9/23 7:33

ジャンダルム。ビビっていつまでたっても登れません。

9/23 7:38

穂高岳。風が冷たくて寒い。鎖や鉄梯子が冷たくて手がかじかみました。完全に秋を感じました。槍への縦走路を見たかったのですがガスでちょうど見えませんでした。すぐに下山しました。

9/23 8:20

まずは涸沢岳へ。

9/23 8:36

涸沢岳。ここでも奥穂よりジャンに目がいってしまいます。

9/23 8:37

これから進む縦走路。槍が遠い。

9/23 8:41

涸沢岳からの激下り。しっかりと整備されているので落ち着いて通過すれば問題ありません。こちらは日が当たっていて岩や鎖がそれ程冷たくなくてよかったです。

9/23 8:45

下った道を振り返る。

9/23 8:46

北穂への道。人がまばらで待ち時間が少なくてよかったです。

9/23 8:58

少し高度感のあるところも。

9/23 9:00

槍と北穂。

9/23 9:10

岩場の通過よりも普通の登りの方が辛く感じます。

9/23 9:11

最低コル。

9/23 9:24

奥壁バンド。こちらもしっかり目印、鎖があり安心して通過できます。

9/23 9:36

以前はここで元気なおばちゃんにあったなあと思い出がよみがえりました。

9/23 9:39

北穂。

9/23 9:49

振り返って滝谷ドーム。

9/23 10:02

北穂高岳。バスターミナルから7時間、穂高岳山荘から1時間40分。ようやくスタート地点に立てたという感じです。過去にここから2度引き返しています。

9/23 10:02

大キレット全貌。疲労はありますが気力は十分のようです。槍ヶ岳が近く見えました。

9/23 10:28

気合が入りすぎていたのか写真が少な目。

9/23 10:37

どこだったか忘れましたが、外国人登山者が落石をしまくりながら登ってきたので怖かったです。ただ落石の際、Rock！とは言っていました。日本語の「落！」とほぼ同じ発音です。

9/23 10:42

降りてきた場所。ここは一部ザレ場で落石と滑落注意でした。こうした場所がちょくちょくあります。

9/23 10:46

大キレット全体を通して目印は豊富で迷うような個所はありませんでした。

9/23 10:48

飛騨泣き。どうやって降りようか少し迷いました。

9/23 10:51

左の小ピークが長谷川ピークのようです（帰宅後調べて判明）。

9/23 11:07

A沢のコル。長谷P手前のコルです。

9/23 11:20

長谷川ピーク。突如現れて驚く。

9/23 11:29

最低鞍部。ようやくといった感じ。岩だらけの道で思ったより時間がかかりました。ここから南岳へ登って行きます。

9/23 11:31

この方向性が分からなくなることってあるのでしょうか？

9/23 11:35

途中ですれ違った女性登山者と写真を撮りあいしました。この辺りは少し過疎地帯でした。

9/23 11:42

南岳への登りは長い梯子や鎖を登って行くのですが、どこをどう登って行ったのか写真を見ても分かりません。ちなみに写真に見える岩鋒は南岳ではありません。

9/23 12:03

いわゆる大キレットで話題になる場所は最低鞍部から北穂側のルートに多く、南岳側は比較的地味な扱いのようです。

9/23 12:09

険しいことに変りはありませんが、確かに北穂側に比べるとより安心感がありました。

9/23 12:12

これが遠くから見た時の鋭鋒でしょうか？岩は見る方向が変わるとまったく別の形に見えるのでよくわかりませんね。

9/23 12:20

9/23 12:25

南岳小屋。これまで来た道とは180度違う世界が広がっていて笑いました。疲労はピークですがなんとかここまで来ました。もう行くしかないでしょう、あと4座。

9/23 12:40

南岳。今回は大キレットがメインですが、実はその後の南岳から槍までの縦走がきついだろうと想像していましたがその通りでした。

9/23 12:49

屏風岩、屏風の頭、耳。パノラマルートは通行できるそうなので行きたいですね。

9/23 13:09

中岳への登りは修行モードでした。リズムを一定にして登ります。自動走行に近い感じです。

9/23 13:29

中岳。そういえば今回登った、奥穂、涸沢、北穂、南、中、大喰、槍の7座はすべて3000m峰です。日本に3000m峰は21座あります。

9/23 13:32

中岳山頂からは短い激下りでした。集中力をきらさないように慎重に進みます。

9/23 13:49

これは槍ヶ岳山荘までの距離でしょうか。

9/23 13:59

大喰岳。ここから見る槍ヶ岳は圧巻。東に20度傾いているそうです。テンバがよく見えます。

9/23 14:25

槍ヶ岳山荘。さあ後は槍山頂へ。先週来たばかりですが山頂へは渋滞が酷く諦めて下山しました。ここでちょうど計画通りの時刻になりました。

9/23 14:32

その前に腹ごしらえでカロリーメイトを食べます。

9/23 14:38

山頂はやや渋滞していますが先週に比べればましです。さすがに今回は諦めてスルーするわけにはいきません。

9/23 14:53

奥穂からはるばる来ました。山頂へは鎖場や梯子での待ち時間が結構ありました。

9/23 15:07

槍ヶ岳山頂。槍穂縦走達成です。登り30分かかりました。下りも同じくらいかかりましたが、これがいい休憩になりました。

9/23 15:46

さあ、帰ります。この段階で計画より40分遅れでした。実はここからが大変でした。

9/23 15:46

テンバはにぎわっていました。少し羨ましかったです。翌朝、槍ヶ岳山荘では初氷だったそうですが。

9/23 15:58

下り覚醒で飛騨沢を順調に下山中。

9/23 16:08

とにかく天気がよくてよかった。雷雨などの可能性があったら中々今回のような山行は実行できません。

9/23 16:46

最終水場。とても冷たい湧き水でした。膝が痛くなってきたのでペースを落としました。

9/23 17:17

槍平山荘。ここまでは何の問題もなし。

9/23 17:20

木道の先に迂回路があって一旦河原に降りました。

9/23 17:28

このルートは数年前に通っていたので特に下調べなどはしませんでしたが、豪雨などの影響によりその時とは少し様子が変わっていました。

9/23 17:30

早く林道に出たいという思いでひたすら歩きました。道はよかったです。

9/23 17:46

藤木レリーフ。すぐ近くに水量のある沢が流れていました。ガスが濃くなって視界が悪くなってきました。

9/23 17:48

この看板の先に進んで行ったら少し橋から離れて道を見失いました。写真よりかなり暗くなっていました。すぐにテープを見つけたので無事橋発見。

9/23 17:50

滝谷出合。この橋はライブカメラで見ることができます。渡ったあとはそのカメラのある岩の横を通って対岸に渡ります。

9/23 18:20

チビ谷で道を見失いました。対岸の入口が見つからなかったのです。一旦出てきたところへ戻ろうとしましたが、そこも見つかりませんでした。沢で孤立し焦りました。そんなに離れていないことは確かなので落ち着て探したら見つかりました。これまではあったテープがなぜないのか、それは明るければなくても問題がない道だからだろうと素直に道なりに進みなおしたら対岸の丸印を見つけ事なきを得ました。

9/23 18:37

ここも先ほどのことがあったので慎重に通過しました。目印があってよかったです。

9/23 18:58

滝谷出合からは林道だと思い込んでいましたが、普通に登山道でした。ガスが濃かったこともあり、延々と同じような道を歩いているように感じました。そしてようやく舗装林道に出たと思いました。

9/23 18:59

ところが進むと、ナニコレ？白出沢の砂防ダムの堰堤の上を歩いていました。一旦わたって行き止まりを確認し、戻って堰堤の真下を行く道を発見して事なきを得ました。※2回目

9/23 19:06

ようやく本当の林道に出て白出沢。滝谷出合から白出沢出合まで33分の予定でしたが、実際には2倍かかりました。

9/23 19:59

帰りは近道を通りませんでした。これまでキリのせいで視界が悪いと思っていたのですが、実はヘッドライトのバッテリーが切れてかなり暗くなっていたことが主要因でした。

9/23 20:23

帰還。予定より1時間40分ほど余計にかかってしまいました。

9/23 20:56

本当の帰還。鍋平までの登りで、せっかく乾いていた服が汗だくに。

槍穂縦走無事完結です。最後は少し後味が悪かったですが、何かしら教訓を得られたということで良しとします。

撮影機器：

iPhone SE (第2世代) 128GB au Apple

感想

RedLine

　槍穂を一日で縦走したらどんな感じだろうか？そんな思いを抱いてから数年経ちました。その時のために大キレットはずっと残しておきました。今回、そこそこ体力も付き、天気予報も良好ということでチャレンジしました。過去2度敗退していただけに今回だめだったら一泊か分割でやるしかないと決めて臨みました。少なくとも南岳まで行って後はその時の状況で判断するのもありだと思えば少し気が楽になりました。大キレットは初めての通過となりましたが、北穂までの岩場よりもやや難易度、危険度は上のような印象を受けました。特に落石の危険を感じました。最後の下りでは思わぬ道迷いに会いすんなりと下山とはいかず良い教訓となりました。穂高岳と槍ヶ岳という日本を代表する山岳を歩き通せたことはとても良い思い出になり感謝しかありません。次はジャンですかね。