唐松岳・雲海の上から眺める⛅青空と白い北アルプス


- GPS
- 06:23
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 1,136m
- 下り
- 1,139m
コースタイム
- 山行
- 5:22
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 6:23
天候 | 雪のち標高1800m以上は晴れ 午後から曇り 🌡気温:八方池山荘9時−4℃ 14時−2℃ 山頂−10℃ 8〜15m/sの暴風。 |
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過去天気図(気象庁) | 2025年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
🅿:八方尾根スキー場第3駐車場。200台、無料、トイレ有。ゴンドラ駅まで徒歩10分。道路は軒先からの落雪に注意。 🚡:大雪により、グラートクワッドは雪に埋もれ運休中。アルペン券は未販売となり各乗り場でチケットを購入。ゴンドラアダム(往復2300円、クレジットカードと現金だけ、QRや電子決済は使えない)アルペンリフト(往復1050円、改札で購入、現金のみ)。 ⚠️:ゲレンデを滑走して下山する場合はリフト券が必要。アルペン券はバックカントリーなどスキー場外滑走のみ。 https://www.happo-one.jp/ticket/ https://www.happo-one.jp/gelande/#gelande03 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・ゴンドラアダムに乗車、うさぎ平を歩いて、アルペンリフト改札で往復券を購入しリフトに乗車。降車後、ロープで閉鎖されているリーゼングラートコースに入る。 ・グラートリフト乗車口〜八方池山荘:リフト支柱付近が圧雪道となっており、そこを歩いた。登り20分、下り12分。圧雪されているので、滑り止めは要らない。 ・後日、ピステン車との事故防止のためリフト下は歩行禁止、ゲレンデにロープ渡されその内側を歩くようになった。 ・八方池山荘〜第三ケルン(八方池):前日の好天もあり、全体的に雪が締まっていたのでアイゼンを装着。八方ケルン付近は吹き溜まりが多い。八方池手前の南斜面にクラックが多数発生。踏み抜きに注意。足が下まで付かなかった。五竜岳と鹿島槍の美しい景色。無風地帯で暑く気温−3℃。 ・第三ケルン(八方池)〜丸山:下り込んでダケカンバ帯を過ぎると、下ノ樺から急登が始まる。当日は雪が締まっておりアイゼンで歩けた。新雪が多いとスノーシューの方が良い。上ノ樺付近はクラックが多いので、南斜面は歩かない事。丸山手前は岩稜とのミックス。白馬三山と不帰嶮の美しい景色。強風7〜10m/s、突風は15m/s。 ・丸山〜唐松頂上山荘ヘリポート:唐松沢から吹き上げる暴風と急登。岩稜帯は必ず稜線(岩場)を歩くこと。南斜面はクラックが入り、表層が緩くなって雪崩の恐れがある。ヘリポートに登り上げると、初めて立山連峰を見ることが出来る。 ・唐松頂上山荘ヘリポート〜唐松岳山頂:ここから北アルプス主稜線厳冬期の環境となる、8〜15m/sの暴風と15m/s超の突風、気温−10℃の低温。下り込んで山頂へ登り返す。コルの雪庇に注意。山頂からは360度のパノラマ。 ・運休中のグラートリフト最終が15時20分、またアルペンリフト最終が15時40分なので、山頂を13時20分に出発すれば間に合う。 |
その他周辺情報 | ・ゴンドラ「アダム」の後継の建設決定。2027年12月営業開始予定。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000150565.html |
写真
感想
2月18日は二十四節気の「雨水」。空から降るものが雪から雨へと変わり、雪解けが始まって田畑に潤いをもたらす時期。今年は暖かさから急変して寒気が訪れ、山陰から東北にかけて大雪。わが群馬県内も草津や水上など大雪となっている。
そして、スギ花粉症の症状が現れてきた方もいらっしゃるはず。私は軽度だがアレルギーがいくつかある。この話を他人にすると、「え!アレルギーなんてあるの?」などど信じてもらえない。スギ、ハウスダスト、イネ科、絹がパッチテストの結果。よって絹の下着や衣類は身に付けられない。金が無くて買えないが・・・。
特にハウスダストが一番ひどく、くしゃみと目の周りが赤くなり痒くなる。叩けば埃がでる人間だが、押し入れのワタ埃とかに弱い。この時期はスギ花粉もあるので鼻うがいをしている。最初は痛かったが慣れたらすっきり。奇しくも「雨水」の時季。何もかも水に流すのが一番良いのかもしれない。世界に平和を。
16日日曜が休みで、雲流渓谷のあとから行先を模索。15日土曜は気温が上昇し晴れるのでさらに悩む。谷川岳、仙ノ倉山、唐松岳と計画して、あとは土曜にSCWと予想天気図を見てから判断することにした。
土曜深夜から日曜早朝にかけて上信越山稜は雪。谷川岳と仙ノ倉山は、日中も雲が残るので中止して、10時から12時まで快晴予想の唐松岳へ行くことにした。下界はガスでも上に行けば晴れて、登頂時くらいまでは快晴となる。劇的な景色を狙って。
前橋を4時に出発。薄曇りで暖かい。更埴ICで下りて国道18号と国道19号へ。オリンピック道路は2月15日から無料となった。道に雪はないが、道端の雪が大量にあるので驚いた。2m近いところもある。
美麻から雪が降りだした。想定内なので構わず白馬村内へ。田畑や住宅地にも除雪の雪がすごくて、5mのちいさな山になっていた。6時半に第三駐車場に到着。除雪で積み上げられた雪に囲まれ、外からは駐車場が見えないほど。やはり日曜なので車中泊が多くほぼ満車。何とか雪の上に停められた。
小雪がまだ降っていたが、朝食を摂って準備して、出発する7時15分には雪は止んだ。スキー場周辺もすごい雪の量。屋根や上からの落雪に注意。チケット売り場は7時45分頃から販売。グラートが運休なのでゴンドラ券だけ購入。現金とクレジットカードのみしか使えない。QRや電子マネーは不可。
ゴンドラアダムも10分ほど待つだけで乗れた。兎平を歩いてアルペンリフトへ。改札でチケット購入。ここは現金のみ。現金を持っていない方が居て、引き返して行ったが、その後はどうしたのだろうか?ATMなどあるのだろうか?
アルペンリフトを下りて、リーゼングラートコースへ。リフトが雪に埋没しているので驚いた。パトロールの人に聞いたら積雪は630cm。これ以上降ると、支柱すら埋没するかもしれないと言っていた。おそろしい。
支柱脇のブルで圧雪してある道を歩く。リフトが動かないので、八方池山荘への物資をピステン車で運んでいる。圧雪なので滑り止めは付けなかった。約20分で八方池山荘に到着。前日の好天で雪が締まっており、アイゼンを装着。結局スノーシューは背負ったままだった。
スタート時はやや霞んでいたが、石神井ケルン辺りで雲海から抜け出ると青空が現れた。ただ風が5m/s程度で弱く、気温も−4℃とやや高め。暑い。八方ケルンの微笑みに迎えられた頃には快晴となり、左手には五竜と鹿島槍、右手に白馬三山、振り返れば雲海に浮かぶ北信五岳と頚城山塊が見えていた。劇的な景色に全く足が進まなくなった。
下ノ樺から急登が始まる。雪は締まっているが、ステップが切られいないので、蹴り込みながら歩く。山荘泊早出も含め先行者は4〜6名。ほとんどBCの方々で20名くらいいた。BCも外国人は多いが、スキー場の比ではない。登山に関しては、天気予報があまり良くないので日曜でも人が少なかった。
上ノ樺を過ぎて冬道の稜線歩き。夏道なら扇雪渓が左下に見える。丸山手前から強風7〜10m/s、突風は15m/sで地吹雪を伴う。予想通り青空となり白馬三山と不帰嶮の素晴らしい眺望。この辺りから南側にクラックが見られるようになった。雪が多く自重に耐えられず、表層ごと雪崩になる可能性がある。トレースがあったが、私は稜線を歩いた。
ヘリポートに登り上げると初めて立山連峰を見ることが出来る。南側は少し曇り始めたが、何度見ても美しい景色。しばらく眺めていた。先行者が下山してくる。こんな良い景色を急いで歩いて、しかも早く下山してはもったいない。
コルを下って山頂へゆったりと登り返す。北アルプス主稜線なので、やはり15m/s近い暴風と−10℃の低温。当日は厳冬期にしては暖かく風も弱かった。通常なら20m/sを越え−15℃以下になる。雪が多く山頂手前もクラックが入っていた。
唐松岳の登頂は12回目。山頂からは素晴らしいパノラマ。4名パーティとソロの女性が後から来たが、習慣の山座同定と撮影していたら、誰も居なくなっていた。12時半を過ぎて下山して行った。私はしばらく景色を楽しんで下山。13時20分に山頂を下りれば、最終のリフトには間に合う。
予想通り午後からは高曇りとなった。ただ白馬三山など北側はまだ青空が見えていた。翌日からの天候を物語るようにハロと幻日が現れた。ちょうど五竜岳と鹿島槍の上に。西日となり陰陽の尾根。淡々と歩いて、アルペンリフトには14時55分に到着した。
ゴンドラアダムに乗り換える。下り乗車は登山者しかいない。頚城や北信の美しい景色が車窓に広がる。ゲレンデには大勢の滑走者。ゴンドラを下りて駐車場へ向かう。道にも外国人が多い。円安の影響もあるだろうが、日本はきれいで安全な国。
残念なのは、空き缶や吸い殻などが雪の上に放置されている事。誰かが片付けるのでは無く、汚さない清潔にすることが、日本人特有の道徳と美意識の高さ。すれ違う異国の女性に、微笑みかけられたのが唯一の救いか。
唐松岳、大雪でリフト2本目が運休と聞いていましたが、積雪の多さにビックリ。
去年の少なさと比較すると、想像も出来ないくらい積もっているのでしょう。
雲海にシュカブラに素晴らしい写真ばかり。
天気良ければ一泊で八方池山荘で唐松岳に行きたいと思っていますが、
去年は2回も強風で敗退。
でも無理して山頂目指さなくても、景色を楽しむだけでも満足しそう。
詳しい解説。
情報ありがとうございます。😊
谷川岳は日曜で混むので乗り気で無く、仙ノ倉山か唐松岳に絞っていました。登り初めの時間と晴れる時間から唐松岳にしました。谷川主脈はガスが取れそうもなかったですからね。
今季は大雪でグラートリフトは、多分3月上旬まで運休でしょうね。私が十代に通った頃並みに積雪がありました。黒菱は7m近く積雪すると思います。八方池山荘も北側が雪ですごいことになっていました。条件もあるでしょうが、泊りで行けば選択肢が増えますからね。良い時に訪れてください。ちなみに私は唐松岳撤退は1度しかありません。やはり台風以上で16m/sを超える暴風ですね。
今年は唐松岳へ行ったのですね、もうてっきり遠見尾根かと思っていましたよ。
唐松の八方尾根では途中で引き返すタイミング良い場所が少なく山頂まで行ってしまうのでちょっと長丁場となってパスばかりです。
八方から見る鹿島槍と五竜岳いい姿を見せていましたね、でも強風で三脚も突き刺さなければ飛んで行ってしまうほどとは、いつも悩まさせられますね。
お疲れ様でした。
遠見尾根は月末か3月上旬に行こうと予定してます。タイミング良く、前日が好天で雪が締まり歩きやすいと思いました。下ノ樺から丸山までが新雪だと苦労しますからね。アイゼンだけで行けました。
グラートリフトが運休中でしたが、早めの歩き出しで余裕の登頂でした。山頂に30分以上いましたよ。昨年と同じく12時半を過ぎれば貸し切りでした。暴風と低温は北アルプスの主稜線ですからね。標高2800m以上ですから当たり前です。素晴らしい景色を独り堪能しました。
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