聖岳・光岳（易老渡から時計廻り周回）公共交通機関とタクシー利用：4泊5日
長野県
静岡県
pxn10713
体力度について
- GPS
- 23:39
- 距離
- 51.9km
- 登り
- 5,427m
- 下り
- 5,472m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 7:44
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 9:05
- 山行
- 3:36
- 休憩
- 1:24
- 合計
- 5:00
- 山行
- 5:46
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 7:03
| 天候 | 毎日ほぼ快晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス タクシー
東京駅 08:33発 豊橋駅 09:53着（ひかり635号） 豊橋駅 10:42発 平岡駅 13:38着（JR飯田線 普通 岡谷行） 平岡駅 13:45発 易老渡着 15:15（タクシー、17,280円） ※遠山タクシー（0260-32-2061） （復路） 芝沢ゲート 13:30発 新宿着 21:30（毎日アルペン号） ※途中、まつかわ清流宛で乗り換え休憩あり。 ※実際には、20:50頃に新宿着。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
以下では、易老渡から聖岳への登山ルート（長野県側ルート）に関し、「このルートは通行禁止なのか？」という問題に関して私見を記します。 （行政の立場） 飯田市のホームぺージでは、便ヶ島・西沢渡間（聖光小屋〜かつら沢橋）の通行止めは継続中です（2025/8/1現在）。 https://share.google/pogx0Smv0AR7WX9qA 遠山郷観光協会のホームぺージでも、芝沢〜易老渡〜便ヶ島（聖光小屋の所在地）の間は、登山者は徒歩で入山可能である旨が記載されています（2025/8/1現在）。したがって、当該地域よりも先（聖光小屋から先）は立入禁止とも解釈可能です。 https://tohyamago.com/archives/18922 （現地の実態） 現地では、登山口等に立入禁止等の表示は特段見当たりませんでした。規制該当箇所（聖光小屋〜かつら沢橋の間の林道）では、確かに林道上に法面から崩落した土砂が堆積している場所が数か所あるものの、注意して歩行する分には特段問題は感じられませんでした（※写真の欄を参照）。実際に、自分を含めそれなりの数の登山者が通行しており、聖光小屋のスタッフの方も「通って特に問題はない」とのお話しでした。 （結局どうなのか？） 以上を勘案してみると「行政としては、建前は通行禁止が継続、しかし実態は黙認」という曖昧な状況なのかもしれません（あくまで個人の見解です）。こうした状況下では、自分のように「それならば行こう」と考える登山者もいる一方で、「ルールは守るべき」と考える方もいるかもしれません。 いずれにせよ、聖岳に関しては、静岡側のルート（聖沢登山口）へのアクセスの状況が不安定なことから（林道東俣線の崩落）、長野側ルート（易老渡登山口）への注目も一層高まることも予想されます。行政がこうした曖昧な状況に関する立場を明確にして下さることを期待する次第です。 |
| その他周辺情報 | まつかわ清流苑（毎日アルペン号の中に組み込まれている乗り換え中継地。） |
写真
JR飯田線の平岡駅に13:38到着（豊橋10:42発の鈍行岡谷行）。
（2日目）午前4時40分に聖光小屋を出発。天気は快晴。聖光小屋の標高は約1,000mなので、聖岳（前聖岳）山頂（3,013m）までの標高差は約2,000m。
午前4時40分に聖光小屋を出発。天気は快晴。聖光小屋の標高は約1,000mなので、聖岳（前聖岳）山頂（3,013m）までの標高差は約2,000m。
西沢渡の渡渉地点にある手動ゴンドラ。橋が崩落していたため、1人でこれを使用しました。ただし、後続の登山者は、石伝いに上手く徒歩で渡渉できたとのことでした。
1人でも動かすことは可能ですが、結構大変で汗だくになってしまいました。ソロ登山の場合でも、可能であれば、他の登山者と協力して複数で利用した方が良いと思います。
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小聖岳出発から約1時間、聖光小屋出発から約6時間10分で前聖岳山頂に到着。それまでの疲れを一気に吹き飛ばしてくれる360度の大展望でした。正面には赤石岳の威容。
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素泊り小屋ですが、カップヌードル等のレトルト食品が豊富で、お湯の販売もあります。自炊器具や食材を持参しなくても大丈夫と感じました。
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聖平小屋での自炊（？）夕食。手前のお握りは聖光小屋でお弁当として購入したもの。味が美味しいのみならず、ゴミを極力少なくするよう包装が工夫されていました。
聖平小屋のモルゲンロート（?）。本日は茶臼小屋までの短い行程なので、やや遅めの5:20頃に出発。天気は快晴。
聖平小屋出発から約2時間30分で上河内岳山頂に到着。快晴のお天気の下で360度の大展望を堪能できました。余りにも素晴らしい景色のため、気が付くと約1時間滞在していました。
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聖平小屋出発から約5時間で茶臼小屋に到着。水量豊富で美味しい水場があり、お花が綺麗という絶好のロケーションでした。また、スタッフの方がとても親切で、非常に快適に過ごさせて頂きました。管理人さんは元静岡県警察山岳遭難救助隊の方だそうで、登山ルート等に関する知識が豊富な方でした。
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管理人さんは元静岡県警察山岳遭難救助隊の方だそうで、登山ルート等に関する知識が豊富な方でした。
茶臼小屋は素泊り小屋ですが、1,000円で夕食カレーの提供を受けることができました（午後4時までに申し込みが必要）。美味しかったです。これ以外にも、カップヌードル等のレトルト食品、菓子パン等の販売は充実していました。食用のお湯も無料で頂くことができました（携行用は有料）。
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小屋から山頂を経て光石までの往復は所要約1時間でした。光岳小屋は評判通りの快適な山小屋でした。とにかくこの場所に山小屋があること自体に感謝です。管理人さんのご著作を読んだ上で訪問したので、一層感慨が深まったような気がしました（管理人さんご自身は負傷により今シーズンはご不在の模様）。
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光岳小屋は評判通りの快適な山小屋でした。とにかくこの場所に山小屋があること自体に感謝です。管理人さんのご著作を読んだ上で訪問したので、一層感慨が深まったような気がしました（管理人さんご自身は負傷により今シーズンはご不在の模様）。
イザルヶ岳で日の出を見るために午前4時30分に光岳小屋を出発。しかし、富士山に雲が掛かっており、やや残念でした。
感想
なるべく公共交通機関を利用しながら関東地方より日本百名山に挑んでいます。今回は4泊5日（聖光小屋での前泊含む）で南アルプスの聖岳、光岳に行ってきました。ルートとしては、易老渡起点の時計廻り周回ルートを採りました（※ 易老渡から聖岳への登山ルートの通行規制に関しては「コース状況」の欄を参照）。
幸運にも連日快晴に恵まれ、非常に満足度の高い山行となりました。聖岳、光岳両山への登頂もさることながら、両山の間の縦走路は眺望が素晴らしく、非常に思い出深い経験となりました。特に、上河内岳と仁田岳からの眺望は、南ア南部の山々や稜線を鳥瞰することができ、非常に感動的でした。この両山の山頂は縦走路から少し外れるため、スキップされる場合も少なくないかもしれません。しかし、少しでも余裕があれば、是非とも立ち寄られることをお勧めします。
今回は前泊（聖光小屋）を含め4泊5日の日程とし、聖平小屋、茶臼小屋、光岳小屋にそれぞれ宿泊しました。健脚者であれば、夜行で前泊抜き、聖・光間を1日で縦走（茶臼小屋抜き）とし、2泊3日で同じルートを廻ることは可能と思います。ただ、自分の体力ではこれは無理であり、前泊で聖光小屋を利用したこと、聖・光間で茶臼小屋に1泊したことが、無事に完走できた鍵だったと思います。ちなみに、本ルートを時計廻りにするか反時計廻りにするかに関し、『ヤマケイ アルペンガイド 南アルプス』（山と渓谷社、2020年）127頁は、聖岳登頂を第一目的として聖岳への登攀意欲を掻き立てながら歩くには反時計廻り（縦走中ほぼ常に聖岳を見ながら歩けるため）、体調を気にしつつ歩くなら時計廻りがそれぞれお勧めである旨が書かれています。
なお、当初は椹島ロッジに前泊して聖沢登山口から聖岳に登る予定でした。林道東俣線の崩落により椹島へのアクセスが一時不可能となったことから、出発2日前に急きょ長野県側からのアクセス（易老渡登山口利用）に変更した次第です。計画変更のために聖光小屋に宿泊予約の連絡を入れましたが、その際の聖光小屋の管理人さんのアドバイスが非常に参考になりました。
（公共交通機関（タクシーを含む）による聖岳、光岳へのアクセス）
以下では、長野県側からのアクセスに限定した内容になります。静岡県側からのアクセス（椹島（聖沢登山口）から聖岳、畑薙大吊橋から茶臼小屋等のルート）には触れておりません。また、あくまで個人の経験、知識であり不正確な点も有り得ることをご容赦下さい。
主要登山口である易老渡、その手前の芝沢ゲートへは、地元の路線バス等は運行していません。自分で運転しない登山者は、登山用バス「毎日アルペン号」（往復とも芝沢ゲートまで）あるいは、地元の指定業者タクシー（今シーズンから易老渡まで送迎可能）を利用することになります（※光岳へのルートの1つである池口岳登山口には地元の路線バスでアクセス可能とのことです）。
タクシーは、定時運行便とそれ以外（個別アレンジ）があります。定時運航便は、発着場所と時間が定まったものです（詳細は下記の信州遠山郷のHP参照）。
https://share.google/vUnQNmgCPG8RWHkFm
これ以外に、定時運行便とは異なる内容のカスタマイズされた運行を個別にタクシー会社にお願いすることも可能です。今回自分が利用したタクシー会社（遠山タクシー）は、車や運転手の都合がつけば、個別アレンジにも可能な限り応じて下さる模様でした。
今回の場合、往路はJR飯田線の平岡駅から易老渡までタクシーを利用しました（上記の個別アレンジに該当します）（遠山タクシー、所要約1時間30分、17,280円）。復路は、芝沢ゲートまで歩き、毎日アルペン号を利用しました。
なお、タクシーは（定時運行便を含めて）事前予約制です。また、各社とも比較的小規模な運営の模様なので、混雑するシーズンには早目に手配する方が良いかもしれません。
（山小屋関係）
今回、4つの山小屋にお世話になりました。いずれの小屋も非常に快適で、楽しく過ごさせて頂きました。特に、聖光小屋と茶臼小屋はアットホームな雰囲気が非常に印象的でした。以下は、スマホ等の充電の可否、wifiの有無に限定した情報になります。
聖光小屋：充電可能（無料、常時可能）、wifiなし
聖平小屋：充電可能（有料、発電機稼働時のみ）、wifiなし
茶臼小屋：充電可能（有料、発電機稼働時のみ）、山小屋wifiあり
光岳小屋：充電可能（有料、発電機稼働時のみ）、wifiなし
自分にとってはやや長期間の山行である中、茶臼小屋の山小屋wifiにはたいへんお世話になりました。山小屋wifiはauは無料、その他のキャリア―では有料となります。https://yamagoya-wi2.com/
（以上）
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