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雪の季節到来が間もないのだ。
自分が厳冬期に雪山に登る事は無いのだが、冬山登山に付きものの雪崩遭難の多発が心配な季節がくる。
今年の冬は雪が多いのではないか、との予感がするのである。
昔、雪崩に飛ばされたことがある。
降雪中にスキーで緩い斜面をトラバース中に、表層雪崩に突然巻き込まれ吹き飛ばされた。
幽ノ沢出合を過ぎたあたりから湯檜曽川側へ200メートル近く飛ばされたが、運良く雪面上に両脛とスキー板が出ていてすぐに脱出することができた。
幸いにして骨折も無く怪我もない様に感じたのだが、どうも顔面の口の周囲がぬめぬめと生温かい。
拭ってみると唇を切ったらしく出血している。
痺れているようで痛みを感じない。
舌で探ってみて驚いた。
上唇が切れて上の前歯も折れて無くなっているらしい。
如何も折れた前歯は一本で、そこから神経が露出して垂れ下がっているようだ。
飛ばされる途中で顔面を何かにぶつけたらしいのだが、途中はなだらかな雪面で突出物も無い。
どうやら履いている自分のスキーが顔面を強打したらしい。
後にどのような姿勢で自分の履いたスキーが顔に当るのか、スキーを履いて寝そべったり色々な姿勢で実験したが難しかった。
ものの弾みとは大変なものだと納得した。
ゲレンデスキーから入門したので、装備がゲレンデ用にシールを用意する程度であり、当時のスキー締具はラグリーメンと称する突っ掛け革紐締めか、カンダハーと称するスプリングワイヤー留めで何れもセーフティではなく、転倒時にスキーが靴から外れることがなかったのだ。
すぐに山行を中断して帰宅したが、前歯一本の欠損の治療に少し欠けた両隣の二本を削り取って三本のブリッジにするため借金をする破目になった。
前歯には健康保険が使えなかったのだ。
切った上唇は縫わずに治療し、傷跡も目立つことがなかった。
山岳遭難の中で、最も絶望的なのは雪崩だと思う。
足をすくわれてしまうのであるから、経験者も初心者も関係ない。
流され揉みくちゃにされた挙句に、埋没されてしまう。
雪面上に体の一部でも露出すれば幸運というほかはない。
冬山で怖いのは吹雪と雪崩が第一番だが、吹雪の方は最近の登山術と装備である程度克服出来るようになった。
だが雪崩は依然として如何することも出来ない。
精々、ビーコンや雪崩紐を装着する事だが、それに依り生存に繋がるチャンスは少ない。
一般的には、事前に危険を察知し行動を差し控えるしか方法がない。
雪崩砲や爆破などは、特殊な事情がある場合だけに許されることだ。
雪崩に関しては一応の常識というものがある。
1・自分の失敗体験でもあるが、降雪中と新雪直後の沢は危険である。
スキーで直登しにくい斜面(傾斜25度以上)に新雪15センチ以上がある場合は常に危険である。
2・短時間に大量の降雪があった場合、例えば一夜にして1メートルもの新積雪があった場合は尾根筋でも危険である。
3・平年の気温に比べて、著しく高くなっている時は危険である。
4・陽気がポカポカ暖かい好天の日は危険である。
5・積雪の上に雨が降った日は危険である。
6・新積雪が流動性を帯びている場合は極めて危険である。
細かい注意点は他にもあるが、特に重要なことを纏めてみた。
紅葉の季節の終りを迎えるにあたり自分には、来るべき冬山での雪崩遭難が一番の心配事なのである。ainakaren
ainakarenさんの時代は真冬の一ノ倉沢も自由に出入り出来たと思います、規制が出来たのは確か昭和40年頃ですか、
冬山の雪崩はどんな経験者でもやられる時はやられますね、
経験も体力があっても雪崩は一瞬です、よほど幸運で流されない限りほぼ絶望です、
夏の岩場には絶対的な技術があり他の山岳会からも一目置かれていましたが、雪山では技術以外のものがあります、
正月の合宿で私達の会のアタック隊は猛吹雪で撤退中に一人が雪崩に遭い埋没、懸命の救助虚し去りがたく、
近くでやむなくテント泊まりの最中に全員再度の大雪崩でサポート隊との連絡途絶え遭難、
私は当時原因不明の腰痛で不参加でした、遺体発掘には5月までの連休まで待たなければなりませんでした、
それからは私も正月などは新聞やテレビのニュースで遭難がないことを祈り注意をしてみています、
雪崩は本当に怖いです。生存率は50%といわれています。
ainakarenさんの一応の常識は肝に銘じておくべきと思います。
さらに、必ずにも急斜面だけでなく。緩傾斜の場所でも起こり得ます。
風でも起こるし、誰かが落とした雪の塊でも発生します。
音もなく発生する新雪雪崩は、手に負えません。
現在、ビーコンがあるので、それを持参することも、探索の最大限の一助と思います。
naiden46さん、こんにちは。
雪崩では沢山の人が亡くなっていますね。
悲しいことです。
雪崩遭難は一度に沢山の人が亡くなることが多いのです。
今年は雪が多いような予感がして大変心配しています。
話は違いますが明日の夜から家をでて倅と倅嫁の父上と3人で山に行きます。
天候が心配ですが雨なら予定を変更して温泉にゆっくり浸かってくるつもりです。ren
yamajinnさん、こんにちは。
全くその通りですね。
行動を控える以外に防ぐ方法がありませんから難しいですね。
であれば現代の登山者はビーコンを持つべきでしょうね。
それに単独で雪山に入らないことも必要ですね。
でないとビーコンも役立ちません。
本当に心配です。
用心して頂きたいと思います。ren
僕は厳冬期も一応やるので肝に銘じて最大限の注意と撤退の勇気と自分は大丈夫とは絶対に思わない様に挑みます(`∇´ゞ
teteteさん、こんばんは。
単独行で雪山に入る場合は特に用心が必要です。
ご無事な山行をお祈りしています。ren
renさん、おはようです
行動上の注意点として、雪崩れそうな斜面を通過するときは、
1.途中で止まったり、休憩したりしない
2.前後の人との間隔を十分にとる
3.大きな声を出さない
ということも大切ですね
パーティで登山していた時代では、当たり前の常識でしたが、
近年の様に、個人山行者が我先に登るような状況だと、
思わぬところで人為的な雪崩が起きるかも知れませんね。
たとえトレースが付いていたとしても、気温・雪の温度、加重(雪面に乗っている人数)が変化すれば、ドカンと雪崩れることもありますので、これから雪山を始める方には十分注意して頂きたいと思います。
一度、私の判断ミスで、学生くんを雪崩れに飲まれてしまった事があります。幸い大事には至りませんでしたが、目の前で人が飲まれちゃうってのは嫌なもんですね。自分の人生も飲まれちゃった気分でした
ihara1990さん、おはようございます。
この冬はドカ雪の予感がして心配です。
雪崩だけは遭遇してしまったらベテランも素人もどうすることも出来ません。
昔、上司の息子さんが鹿島槍で雪庇を踏み抜き、滑落で雪崩を誘発して雪深くデブリの下に埋まり、遺体が収容されたのが6月の梅雨時だったことがありました。
悲惨でした。
確かに最近の登山者には山岳会や山岳部の体験のないまま独学で山に入るが多いですから、雪崩に無頓着な人も居ますね。
ゲレンデスキー場でもスキーヤーのゾッとする無謀な行動を幾たびも見ました。
雪崩事故の無いことを祈りたいです。ren
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