穂高連峰 Mt Hotaka (岳沢〜ジャンダルム〜奥穂高岳〜北穂高岳〜屏風の耳)



- GPS
- 95:57
- 距離
- 31.8km
- 登り
- 2,855m
- 下り
- 2,841m
コースタイム
10月8日: 7:30岳沢〜11:00天狗のコル11:15〜13:55ジャンダルム〜16:15奥穂高岳山頂〜17:00穂高岳山荘(テント泊)
10月9日: 8:50穂高岳山荘〜9:10涸沢岳〜12:05北穂高岳山頂〜12:10北穂高小屋12:30〜15:00穂高岳山荘(テント泊)
10月10日: 6:00穂高岳山荘〜6:35奥穂高岳山頂〜穂高岳山荘8:50〜10:50涸沢12:00〜13:30屏風の耳14:00〜15:20涸沢(テント泊)
10月11日: 6:30涸沢〜8:30横尾〜徳沢〜11:30上高地
天候 | 5日間とも晴れ(山頂付近は午後2時頃から日没後まで少し雲がかかることもあった) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
11日は15:30発せせらぎ号で上高地から長野に行き、そこから新幹線で東京へ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ジャンダルムと奥穂高岳の間のロバの耳付近の下りで、結構大変なところが2箇所ぐらいあった。最初のところでは、下りる時に足場がなく懸垂状態になるかもと思って躊躇。冷静に周りをみまわして、右の岩からならうまく下れることに気づく。無理に行こうとせず冷静にルートを見極めることが大事なんだなぁ、と勉強になった。 |
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
感想
テント泊4泊5日。計画当初はジャンダルムなんて全く考えていなかったのだが、相方が岳沢小屋のブログで、岳沢〜天狗のコル〜奥穂というルートは西穂からに比べ行程が半分な分、チャレンジしやすいという記事を見つける。ダメそうなら引き返せばいいや、という思いでトライすることに。
1日目は岳沢小屋でテント泊。夕食は自炊した。マイナス10度まで対応のナンガの寝袋だったが、寝袋の中でも足先が気持ち冷たかった。翌朝の気温はマイナス5度ぐらいにはなっていたようだ。
2日目の岳沢小屋〜天狗のコル〜ジャンダルム〜奥穂高岳〜穂高岳山荘では、結構慎重に行動しなければならないところが多く、予定よりだいぶ時間を使ってしまった。こういう可能性を考慮せずに出発時間を決め、結果的にかなり遅く穂高岳山荘についてしまった。これは今後の改善点。
朝、ラーメンを食べてからテントをたたみ、出発したのが7時半過ぎ。岳沢小屋を出てしばらくのところにある最初の沢を登ってしまい、ちょっと道を間違えかけた。天狗沢を登っているとき、左右の崖から常に自然落石の音とそのエコーが聞こえてきて印象的だった。天狗のコル近くのガレ場はかなりの急登。なかなかおもしろいコースだった。
天狗のコルからは高度感たっぷりのコース。いろんなところで慎重さを求められるのだが、特にロバの耳付近の下りでかなり緊張するところがあった。大変だったけど、ロバの耳手前のジャンダルムまでは意外とあっさりついたという印象。
ロバの耳を通過したあたりで、後から来た、この日に上高地から天狗のコル経由でここまできたという、年配の単独行の方が、「2箇所ぐらい自分でザイルだそうかと思うところがあったよ〜、あれクサリぐらいないとほんと危ないよね〜」と仰られていた。あそこのことだなぁ、と思いあたるところがあった。
しかし、テントで飲むお酒を5リットルぐらい背負ってるとかなのに、さくさく進まれるのですごい人だと思った。
馬の背は、奥穂からの下りとか、もっと風が吹けば怖いのかもしれないが、登りだったしロバの耳の後なので、さほど緊張しなかった。
奥穂高岳山頂では夕方恒例のガスのため視界がよくなく、午後4時を過ぎていたこともあり写真だけ撮って先を急いだ。
穂高岳山荘に着いてから涸沢を見下ろすと1000張りぐらいのテントがあり驚いた。午後5時と到着が遅かったせいもあるが、穂高岳山荘でもヘリポートはテントで埋め尽くされていた。
夕食は午後4時までに山荘につけなかったので自炊した(午後4時までに受付すればテント泊の人でも食事を申し込める)。この日も夜は結構冷え、足先だけは少し冷えた。また風も時々強く吹いていた。
3日目は前穂高までのピストンを考えていたが(この場合、4日目はテントを背負って北穂経由で涸沢に下りる)、穂高岳山荘から北穂高岳へのピストンに変更した。
時間にゆとりがあるので、朝ものんびり。そばなどを作って食べ、出かける前にヘリポートからもっといい場所にテントを移し、テントと夕食の受付もすませた。
サブザックのみなので背中が軽く、前日の厳しいルートを経験した後だったこともあり、高度感はあるものの相対的に容易なルートのように感じた。
北穂高山頂や小屋からみる槍ヶ岳の景色はとてもよかった。ビールと果物の缶詰を食べてから、北穂高小屋から穂高岳山荘へ戻る。記憶が新鮮なうちに来た道を戻るというのも悪くない。
夕食は自炊せず穂高岳山荘で食べた。朝一にテントをいい場所に張れたこともあり、風もなく気持ちよく眠れた。山小屋で湯たんぽを借りた。しかし、この日は前日までほどは冷え込まなかったように思う。
4日目は早朝に奥穂高岳へピストン。風が強く体感でマイナス5度以下だったように思う。顔をタオルで覆わないとつらかった。(後記:モスクワで生活するようになって分かりましたが、顔の痛さは体感でマイナス20度ぐらいだったように思います。風は油断なりませんね。)
その後、山荘に戻り、小屋の土間で朝食をつくって食べた。それからテントをしまい、ザイテングラート経由で涸沢に下った。涸沢小屋でくつろぐついでに夕食の受付をすませ、お昼前に涸沢でテントを張る。連休最終日だったので、かなり空いていた。
山小屋でお昼ごはんを軽く食べてから、サブザックで屏風の耳までピストン(前回は賽の河原までで、屏風の耳まで行かなかった)。気楽なハイキング気分で楽しかった。屏風の耳は、静かで景色もよく、長い間滞在したいと思った。
この日の夕食は涸沢小屋で食べた。涸沢の夜は上に比べてだいぶ暖かく感じた。
5日目は横尾経由でお昼前に上高地へ。朝はコーヒーのみ。本谷橋までちょっと渋滞があったが、その後は順調。徳沢でカレーを食べてから上高地に戻り、河童橋前の五千尺ホテルの軽食堂でケーキを食べ、バスの切符を買い、上高地温泉ホテルで温泉に入ってのんびりしてから東京に帰った。
今回、マイナールートを選択し、かつ穂高岳山荘に2泊したので、連休中の涸沢の混雑をうまく避けることができたと思う。また、山小屋の夕食を利用することで食料の量を減らしたのもよかった。
2日目を除けば、サブザックのピストンにするなど、時間的・精神的にゆとりのある行程を選択し、山そのものを楽しむことができる登山にできたように思う。
また、2日目もテントを背負ってチャレンジングなルートにトライしたことで、今後の自信につながるのではと思う。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する