針ノ木岳〜鷲羽岳〜黒部五郎岳
- GPS
- 56:00
- 距離
- 53.9km
- 登り
- 5,093m
- 下り
- 5,166m
コースタイム
525扇沢ー620大沢小屋ー645雪渓取付きー715雪渓終了ー755針ノ木峠810−840針ノ木岳850−915針ノ木峠935−1020蓮華岳ー1110 2275mコルー1205北葛岳1210−1310七倉岳ー1330船窪(テント泊)
【14日】
440出発ー510船窪岳ー610 2459m地点ー750不動岳800−900南沢岳910ー950烏帽子分岐ー烏帽子岳往復ー烏帽子分岐1015−1035烏帽子小屋1105−1255野口五郎小屋1315−1330野口五郎岳ー1430東沢乗越ー1505水晶小屋ー1540ワリモ岳ー1610鷲羽岳ー1650三俣蓮華(テント泊)
【15日】
455出発ー630黒部五郎小屋640−800黒部五郎岳810ー1005北ノ俣岳1010−1100太郎平小屋1120−1300折立
天候 | 3日間とも晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・針ノ木雪渓は中間部に一部雪渓の薄い部分あり注意。自分はアイゼン使用せず、慣れない人は必要。 ・船窪〜不動は崩れた稜線に注意、13日に滑落事故あり。 ・北葛〜不動でクマの警戒音、真新しいフンも。 ・黒部五郎に向かう三俣蓮華のトラバースルートでもクマ。 ・折立下山後の亀ヶ谷温泉はマイカー利用時以外はお勧めできない。有峰口駅までの足がなく入浴後20分歩くことに。 |
写真
感想
久しぶりに夏の北アルプス縦走がしたくなった。まだ行ったことのない中央部の山々を中心に、最後に黒部五郎を目指す。
【12日】
便利だった「急行アルプス」が廃止され、頼みの夜行バスも満席。深夜に信濃大町に着く「あずさ」に乗りステーションビバークと考えたが、若い頃と違って眠れそうにないので、日帰り入浴で利用したことのある七倉荘に素泊まり。4700円とチョット高いが、室内は清潔で正解。
【13日】
一番バスに並んでいた3人に声をかけて、タクシー相乗りで扇沢へ。30年近く前に45キロのキスリングを背負って登った針ノ木雪渓。今のザックは12キロ、ずいぶん軟弱になったものだ。アイゼンは用意してこなかったが、特に不安はなかった。峠の小屋でジュースを買ったついでにザックを置かしてもらい針ノ木頂上を往復。息をのむ絶景。
蓮華周辺はコマクサがあちこちに。船窪にかけて道はガラガラになり、足元に注意しながら行く。すれ違った単独女性に「獣の唸り声とガサガサいう音を聞いた、クマだと思う」と聞き、鈴を鳴らしながら歩く。足場の悪いアップダウンの連続の末、船窪到着。水場は行くまでが大変だが、冷たくて実に旨い。この日、不動〜船窪間で単独男性が滑落し、救助ヘリが飛んでいた。
【14日】
夜が白々と明けるとともにスタート。道は整備されているのだが、崩壊も止まらない感じで注意しながら歩く。先に出発された方を途中で抜いて先頭に。すると不動の登りで、真新しい大量のクマのフンを発見。一度しまった鈴を慌てて取り出して鳴らしながら歩く。右に黒部川、左に高瀬川を囲む山並みを見ながら進む、この野性味あふれる稜線のコースは、地味ながら秀逸なルートと感じた。不動を越すと道は次第に良くなる。烏帽子周辺は池や湿原が現れ、雰囲気もだいぶ変わる。分岐にザックを置いて、足早にオベリスクを往復。
烏帽子以南はずっと人が増える。三ッ岳を越えると、これから向かう稜線が遥か遠くに霞み、今日中に三俣まで辿り着くのは無理なのではないかと考えてしまう。高山地帯なので直射日光がきつく、ヘロヘロになって野口五郎小屋に到着、冷たいジュースを買って少し回復、さらに先を急ぐ。昔、真冬の東沢乗越にテントを張り、水晶・赤牛を往復したことなどを思い出しながら行く。このころより鷲羽〜ワリモの上に黒っぽい雲が広がり、発雷を警戒しながら先を急ぐ。水晶小屋の登り、ワリモ、鷲羽、この3つのキツイ登りを気合でこなし、夕闇迫るガスの鷲羽頂上についた時は心底ほっとした。
【15日】
稜線上はガスに包まれている。次第に青空になることを願って出発。黒部五郎に向かって三俣蓮華をトラバースするルートを取る。このルートはカール状の地形の中にハイマツとお花畑が広がり素晴らしい。ノンビリ歩いていると、突然前方のハイマツの中から“シュー”という音がして、大きくて重いものがハイマツを揺らしながら左から右へと走り去って行く。たまげた。姿は見えなかったが、間違いなくクマだろう。何か今回は、やたらとクマに縁がある。
黒部五郎小屋につく頃には稜線のガスが取れ、頂上ではすっかり青空に。遥か遠くに針ノ木らしき姿が霞んで見える。僅か3日間だったが、感慨深い。あとは一気に折立に降るだけだが、太郎平に降る稜線は思った以上に長く続いて見える。折立14時発の富山行き最終バスに予約してあるので少し急いで下山した。
下山後、亀ヶ谷温泉という所でバスを下車して温泉につかってビールを飲み、最高の気分を味わった。しかし近くの有峰口駅までのタクシーもないとのことで、やむなく再びザックを背負って更に20分歩く羽目になった。
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