念願の八ヶ岳縦走: 観音平〜赤岳・横岳・硫黄岳・天狗岳〜白駒池
- GPS
- 56:00
- 距離
- 20.2km
- 登り
- 2,486m
- 下り
- 1,942m
コースタイム
- 山行
- 2:52
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 3:13
- 山行
- 6:33
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 8:41
- 山行
- 3:25
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 4:16
天候 | 9/24曇り、9/25曇り&晴れ、9/26曇りのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
帰路に自車ピックアップ⇒ 白駒池入口〜茅野駅 バス\1,500 70分ほど。 茅野〜小淵沢 JR中央本線普通で約20分, \460。 小淵沢駅〜観音平 タクシー\3,350 15分ほど。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・登山ポスト: 観音平登山口 ▼観音平〜編笠山〜青年小屋: 樹林帯を行く。良い道。編笠山直下からゴロ。 ▼青年小屋〜権現岳〜キレット小屋: 次第に急になる。 ▼キレット小屋〜赤岳: 岩場を行く核心部。ハシゴ・クサリなどあるが、足元は悪くない。赤岳近くになるにつれ急登。 ▼赤岳〜横岳〜硫黄岳: 赤岳〜横岳は岩場の連続。横岳からクサリの急な下りがあるが、その後は硫黄岳までなだらかな道が続く。 ▼硫黄岳〜夏沢峠: 岩場の下り。爆裂火口の縁をなぞる。 ▼夏沢峠〜根子岳〜天狗岳: それまでの岩場から一転して、樹林帯を進むなだらかな山道が続く。天狗岳近くは岩場の登り。 ▼天狗岳〜中山峠〜高見石小屋: 天狗岳〜中山峠は距離の割には意外と時間がかかる実感。樹林間のゴロというか岩場を行くため。高見石小屋までもそのような感じが続く。 ▼高見石小屋〜白駒池: 今回使ったのは北側の道。こちらは歩荷道で、もう一つの距離の短い東側の道よりも、むしろ歩きやすいとのこと。 全体としてよく整備され、危険を感じる箇所はなかった。 |
その他周辺情報 | 延命の湯: 中央道小淵沢IC近く、道の駅こぶちざわに併設。 小ぢんまりとしていて良し。大人・市外\830。 |
写真
感想
念願の八ヶ岳縦走を達成!
北アルプスを思わせる岩場が続く八ヶ岳南部、夏沢峠を境にたおやかな緑が続く八ヶ岳北部。最終日は雨になりましたが、十分堪能してきました!
【初日】
出発は観音平。(帰路を考えると小淵沢駅近くの駐車場に車を置いて、そこから観音平まで歩くのが良いかと考えたが、2時間の道のりの差は大きかった。) 最初は樹林を進み尾根に出るが、この日はほとんど眺望なし。ひたすら登る。時間が遅いせいか、ほとんど登る人がいない (平日でもあったし)、静かな山行だった。晴れていれば、徐々に南アルプスや富士山が望めたのだろう。
少し時間があると考え、せっかくなので編笠山まで登る。八ヶ岳縦走の取っ掛かりとしては、できれば押さえておきたかったので。
青年小屋到着。ああ、ここが「遠い飲み屋」の小屋だったのだ!
まだコロナ禍のため、さすがに飲み屋にはなっていなかったが、宿泊客が和やかに集っていて、雰囲気は良かった。ギターが置かれ、棚に陽水、拓郎の楽譜。
ここの小屋主・竹内さんの佇まい、展示された数々の実績、本格的な焙煎珈琲など、望ましい雰囲気がそこにあった。
この日同室をシェアした方との語らいが、久しぶりに小屋泊らしい気分を自分にもたらした。第一線の企業で務めた定年後に、勉強して庭師になったという御方で、植物に造詣が深いなと感じていたら、そういうことだった。百名山登頂を目指していること、九州の山中で滑落して怪我された後の処置の話、さらには剪定の話も伺えて、興味深い話が尽きなかった。
(Kさん、ありがとうございました。)
【2日目】
翌朝、いよいよ赤岳までの核心を登ると思って、気合が入る。
天気は良かった。ただし雲は出ているし、富士山、南アが見通せないのが残念。
すんなりと権現岳、キレット小屋まで登ってきて、正直あまり道の印象が残っていない。
その先赤岳までが岩稜帯が続く核心部。雰囲気は北アルプスのようだ。絶えず雲・霧が出ているのだが、時々思い出したように晴れて、そのたびに赤岳・阿弥陀岳の姿が迫ってくる。かっこいいと思った。
赤岳に近くなるほど岩場が急になり、竜頭峰の合流点などは道標がないと、権現岳へ続く道はわからないのでは?と思うほど。でも登り切った先から雲海を見下ろすことができたことに、登ってきた充実感を覚える。
今回の赤岳山頂からの景色は、白一面だった一か月前とは違って、北ア・南ア・富士山の遠望は効かなかったが、八ヶ岳の来し方・行く末がすべて見渡せて素晴らしかった。
横岳までは岩稜帯のアップダウンが続く。今回は一か月前に見た高山植物の花々はもう咲き終わっていたのか、ほとんど目にしなかった。
硫黄岳に向かって道はなだらかになり、その先爆裂火口の縁を下りて夏沢峠へ向かう人はぐっと減る。
夏沢峠には二軒の小屋があり、ここに泊まるのも悪くない感じだ(今年は休業)。
夏沢峠から北に向かって驚いた。
明らかに植生が変わった。森が続いている。道もいくぶん緩やかだ。ここからが八ヶ岳北部の始まりと感じるポイントだった。
箕冠山を越えると、山中に広々とした光景が広がっていた。根石岳とその先の天狗岳が続く様子、今回の縦走でも印象深い地点だ。
その下の根石岳山荘に泊まる。何だか手作り感満載の小屋だ(Wi-Fiなど受信環境良し)。
距離は10kmほどだが、累積標高(上り)が1430m、(下り)が1240mに達していた。
よく歩いた!
【3日目】
雲の中を出発。天狗岳まで登ると、南の赤岳・阿弥陀岳方向と、北の蓼科山まで続く山々がよく見渡せた。天気が良ければ、この山頂はとても素敵な風景が撮れる場所なのだろう。
天気が悪くなる前に先を急ごうとしていたが、標高が下がるにつれ次第に雨が増え、中山峠で本降りになった。以後は雨中を、ゴロゴロの岩に足を滑らせないよう気をつけながら、高見石小屋まで下りる。良い場所に小屋があった。
最後は麦草峠ではなく白駒池のほとりに下りた。雨の中ではあったが、美しい場所だった。
この先まだ蓼科山まで山は続くが、今回はここで下山する。
独立峰であるゆえ、長大な距離の縦走ではないことが体感できたが、南部と北部の違いは劇的で、岩場を登り下りしたり、森林の中の気持ち良い道を進んだりと、いくつもの山の姿を楽しめた山行だった。
初日〜2日目になんとかお天気、3日目にチョイ雨というのはこのルートで考えるとドンピシャで最高だったかと思います。キレットや赤岳周辺は雨だと辛いですが、北八ヶ岳の苔むした緑は雨でより映えますからね。権現岳からキレットまでの激下り、キレットから赤岳の激登りは北アにもひけを取らないハードなアルペンコースですよね。そしてあそこは入ってゆく登山者が少ないのもまたいいんです。どのお写真も懐かしく拝見しました。
青年小屋と根石岳山荘に泊ったんですね。青年小屋の小屋主の竹内さんは私の憧れの人でもあります。キレット小屋はもう小屋じまいのようですね。紅葉もなかなか良い感じ、秋の八ヶ岳を十分にご堪能されましたね。ぜひ機会あれば今度は麦草峠より先、縞枯山〜北横岳〜双子山方面と周囲の池の数々も回られてみて下さい。
出発前にryoさんが言っていたこと、今回の縦走で体感できたと思います。
私にとってはやはり、権現岳から赤岳へ至る岩稜帯、その先の横岳までが八ヶ岳の厳しさを体感できる場所として印象深いのですが、硫黄岳のあたりで急に緩やかになり、夏沢峠で様相が全く変わるというあの劇的さは、他ではあまり体験したことがない気がします。その意味で、とてもいろいろな表情がある山なのだと感じました。
南部から縦走してくると、北部に入った時のほっと感がある気がします。
あらためて、今回の縦走の北側、蓼科までも歩いてみたいと思います。
八ヶ岳は南北に長いですが、東西からのアクセスは複数あって、
真教寺尾根とか杣添尾根とかからも魅力がありそうですね。研究してみます。
青年小屋の小屋主の竹内さん、小屋についてから経歴を知ったのですが、少しお話を聞いただけですが、魅力を感じるお人柄でした。
ryoさんと北穂高岳でお会いしてから7年経ちましたか…。その後お互いいろいろ山に登り、リポも拝見しましたが、私の方は結婚と息子の誕生を機に、これまでのようにがっつりとした山旅をすることは、年一回できれば御の字という感じになっています。ryoさんも相変わらず山への挑戦は続けている様子ですので、最近は私がヤマレコを見る機会は自分がレコを書く時ぐらいになってしまっていますが、時々拝見して刺激をいただければ幸いです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する