![]() |
![]() |
私の通勤着のポケットに手を突っ込んだらジャリっという感触とともに、乾燥して粉々になった葉っぱが出てきた。
しかも今年になって三度目。
なぜこんな事が起こるのかというと、図鑑を買ったからなのだけれど。
『山溪ハンディ図鑑 14 増補改訂 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1300種類』
5,500円と結構なお値段だが、下山後の日帰り温泉を5回我慢すればいいやと、思い切って購入した。
これ凄いんですよ。葉っぱ一枚で何の木だかわかっちゃう。
近所に大きなどんぐりの木があって、秋になると『どんぐりハンドブック』を開いて呻吟していたのが、葉っぱ一枚とってきて5分で同定できてしまった。あんたシラカシだったのか。どんぐりで見分けようとしていたのが敗因だった。いや、どんぐりでも見分けられるんだろうけども。
それから、出先で気になる木があると、葉っぱを一枚拝借して帰るようになった。
ハンディ図鑑と銘打ってあるが、持ち歩くには重すぎるのだ。(今量ったら940gあった)
常緑か落葉か、対生が互生か、全縁か鋸歯縁か。ざっくりと当たりをつけて、絞りきれなければネットで全体像や花や実の画像を探す。
柳。松。なんかどんぐりの木。…としか言えなかった私が、少しずつ樹木の勉強をしている最中なんである。
で。葉っぱをポケットに入れたまま、つい忘れてしまうという訳。
花が咲いたあとのハクモクレンの芽吹きなんか、見向きもしていなかった。柿の葉をデフォルメしたようなユーモラスな葉っぱを、お日様に向けて重ねるようにして伸ばしている。ああ、これハクモクレンの樹だねとわかるようになった。
トチノキは逆に葉っぱから見ていって、こんな花が咲くんだと最近花を覚えたところだ。豪華な花穂をつけているのだが、下から見上げても見えなくて気づかなかった。
近所の公園の樹につけてある札の名前がひとつ、間違っているらしい事にも気づいた。あれはどう見てもミズキじゃないぞ、たぶんアカメガシワだ。
山の名前を教えてくれる師匠に弟子入りしたい。花の名前を知っている師匠にくっついて歩きたい。…なんて虫の良いことを言い続けてきたけれど、そんなにうまいこと師匠に出会って弟子入り叶うほど世の中甘くはなく、人生もそんなに長くはないことに気づいてしまった。
知りたければ、自分で調べろということだ。
葉っぱ一枚から樹木を調べられる素敵な図鑑に、インターネット検索。便利な時代になった。
*
子ども服のポケットといえば、洗濯したらバラバラになったダンゴムシが出てきてギャー!っていう話を聞いたことがある。
うちは生き物はなかったな。だいたいティッシュ。月1くらいの頻度で洗濯物ティッシュまみれという悲惨な事件が起きていた。
初めまして。
葉で樹種がわかる図鑑があるのですね。
楽しそうです。
私、登山では今のところないのですが、仕事で山に入るとザックのポケット、もちろん作業着のポケットに知らない木の葉や枝がいつも入ってしまいます。
気にも留めたことがないのですが、 kerokero3さんのお話から少し興味が湧いてきました。
sabo1さん、初めまして。
お仕事で山に入られるということは、山歩きのプロでいらっしゃるのですね。
おっしゃるとおり、登山道を普通に歩いているだけでは、ポケットに木の葉や枝が入ることはあまりないかもしれません。
私は体力がなくて、頻繁に立ち止まって小休止したり、しんどい時に気を紛らわすのに、動植物へ目を向けることが多いのです。
見えているものの名前がわかると、世界の奥行きが広がるように思えて、楽しみが増すのが嬉しいです。
こんにちは ケダマです
この林さんという方、とても素晴らしい図鑑を他にも出されていて
僕の樹木に関する知識はほぼこの方のおかげ、と言っても過言ではありません
15年ほど前、自宅を建てるにあたりどんな木を植えようか?と悩み
この日記で紹介されている本より小さい「葉で見分ける樹木」を片手に、
あちこち歩き回ったのがきっかけで
今ではそれなりに樹木の同定ができるようになったと自負しています
葉で見分ける樹木(フィールドガイド)
http://www.ne.jp/asahi/blue/woods/fg23.html
また、この方の運用されている樹木鑑定サイト「このきなんのき」
http://www.ne.jp/asahi/blue/woods/
こちらも最後の手段としてとても有用で、
各地の樹木に詳しい有志が掲示板に写真を上げると回答してくれます
樹木の同定には葉の形だけではなく、
その樹木が生える環境や周囲の他の樹木など他の要素も勘案し
総合的に考えるようになると、より精度が上がったり楽になったりします
ご参考まで…
ケダマさん、こんばんわ!いつもレコ拝見しております。
ケダマさんもこの方の図鑑を持っていらっしゃったのですね。
ご紹介のサイト、早速ブクマしました。掲示板のやり取りが高度で凄い…。
樹木図鑑は初心者には選びにくくて、実は私も、お庭関係の本職の方に教えていただいたのがこの本でした。
これをとっかかりに、更に調べるための別の図鑑を使うのだそうで、なるほど素人が1冊でなにもかもわかろうとするのは無茶なんだなと思いました。
ケダマさんの域に近づくにはもう何十年か修行を積まないとならないでしょうが、ぼちぼち楽しみながら覚えたいと思います。ありがとうございました!
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する