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写真��高見�軌篝廚療攸悄璽▲�ホヤ火山灰層、AT層より下から石器が出土
写真��赤色珪質岩製の石器
今回の福山から愛媛訪問はそもそも、この高見�軌篝彌佚收亟錣鮓�に行くことが一番の目的。10時前に松山市考古館を出発し、高見�軌篝廚覆匹療貶�遺跡群のある中山スマートインターを通過し、1１時15分には西予市卯之町にある県立博物館に到着。さっそく高見�軌篝廚療玄┐鮓�る。同遺跡からは多くの石器ブロックが検出され、総数で5千点、旧石器で礫群を含む3000点の石器が出土、肱川流域に産する赤色珪質岩を主体とする石器群の年代は、AT層より下の土層から出土、3万年より前の愛媛県最古の石器と確認された。
発掘調査を指揮された県埋文の沖野氏による解説が日本旧石器学会のHPに乗っている。
１ 位置
高見�軌篝廚蓮�愛媛県伊予市双海町の独立丘陵上に位置し、標高約300mを測る（写真1）。また、県内最大の河川である肱川の支流となる中山川の最上流域にあたる。
２ 経緯
高見I遺跡の周辺は、以前より多数の旧石器遺物の分布が確認されており、高見I遺跡周辺を総称して、「東峰遺跡群」と呼称している。四国縦貫自動車道(仮称)中山スマートインターチェンジの建設に伴い、(公財)愛媛県埋蔵文化財センターが2017年に発掘調査をおこなった。
３ 遺跡の概要
基本層序は5層に区分される（写真2）。遺物は第II層最下部から第III層中に含まれ、多くは第III層で確認された。第II層下部にはATブロックを多く含む。
写真2：土層堆積状況 写真3：遺物出土状況
多数の石器集中域が認められ、遺物は約5000点、礫群を伴う（写真3〜5）。接合資料も複数確認した。遺跡より約25km離れた箇所に産する赤色珪質岩を主要石材とし、副次的にチャートや珪質片岩、讃岐岩質安山岩などを利用している。
剥片剥離技術は交互並列剥離を基本とするが、一部縦長剥片剥離技術が認められる。特定の技術が特定のツールと強い関係性を持つことはない。
写真4：礫群10出土状況 写真5：礫群48出土状況
写真6：遺物写真
主要器種はナイフ形石器、台形（様）石器、彫器、掻器、礫石器(棒状礫)等であり、ナイフ形石器の形態はバリエーションに富み、総じて小型のものが多い（写真6）。国府型は伴わない。数点の角錐状石器と1点の剥片尖頭器が出土していることから、一部時期的な混在が想定される。
（沖野 実）（（公財）愛媛県埋蔵文化財センター）
8月には沖野氏の講演を聴講した。9月にはこれらの遺跡で出る赤色珪質岩製石器を最初に発見したその父君の沖野新一氏の「赤い石器を求めて」という講演も聞きたかったが、自重、その講演資料をここで入手した。
展示石器はナイフ形、尖頭器、スクレーパー（皮なめし器）など高見�軌篝廚亮舁廚弊亟錣里曚�、各主要石器ブロックの紹介、凝灰岩類の台形様石器、ナイフ形石器、チャートやサヌキトイドのナイフや剥片などの他接合石器も展示している。
また今回は火山灰などの化学分析、プラントオパールの分析などを紹介している。その分析から、当時の高見�軌篝彈�辺の環境はクマザサ類が多く、やや乾燥した寒冷な気候だったとしている。
また高見�軌篝廚汎瓜�代の周辺遺跡を紹介している。
宝ヶ口�軌篝廖�東峰遺跡第4地点、水戸森遺跡、和口遺跡などの出土品を紹介している。和口遺跡では備讃瀬戸から伝播した瀬戸内技法の翼上剥片や國府方ナイフ形石器などが展示されていた。
テーマになっている赤い石器の赤色珪質岩は沖野新一氏の調査で、内子市から大洲市にある神南山で産出することがわかっている。ここから肱川流域に流出しているらしい。展示では神南山の遠望や赤石の露頭の写真などがあり、新一氏が研究したこの地域の旧石器人の推定移動ルートなどが示されている。沖野親子の赤い石器を求める執念を感じさせる展示であった。
その後、企画展の「戦国乱世の伊予と城」を少し見て、12時すぎに館を出て次の開明学校に向かう。
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