有珠モシリ遺跡は縄文晩期から続縄文の恵山文化期にかけてのお墓が多数でた遺跡で夥しい数の人骨や副葬品と見られる数々の銛先などの漁労具や装飾品が見つかっている。それらには骨格器で作られ精緻な彫刻文様や熊などの動物の彫刻が彫り込まれている。
また人骨は折り重なるように積み重なり、その状況から一度埋葬されて骨になった後に再び骨だけを埋葬する再葬墓であり、かつ多数の骨を組んで積み重ねていく東海地方などに見られる特殊な埋葬方法であることが注目されている。
不明なことの多い続縄文文化期のなかで前半期を代表するものとして、また美術工芸品としても優れたものであることから出土品のうち180点が重要文化財に指定されている。しかし遺跡そのものは発掘報告書が未刊行のため国史跡になっていない。遺跡のある島は個人所有で今後遺跡を守るためにも発掘報告書の完成が待たれる。
講演者の青野氏と伊達市はその計画があるようで今回の企画には間に合わなかったがもうすぐ刊行されるようで期待したい。
青野氏は北小金貝塚の世界遺産登録の裏話など普段聞けないような話をされ短い講演だったが来て良かった。展示をもう一度見て、様々な質問を青野氏に尋ねて館を出て函館まで一気に戻った。
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