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日記
八国山から、資料館に移動し、再び千葉氏の解説が始まった下宅部遺跡出土資料集を中心にところ狭しと展示品と解説パネルが並ぶ。最初に、下宅部遺跡の最大の特徴であるウルシ製品の解説から始まる。ウルシの木の発見がまず重要で、ウルシ製品だけでなく実際にウルシの木が存在したこと証明され、さらに傷跡からウルシの採取も証明された。漆塗りの工程の分析もこれまで数々の調査研究が行われ、その工程が明らかになり、現代の漆塗り工芸家も、現代と同じやり方だと感心したそうだ。を精製、加熱処理して黒漆として塗り込み、さらにベンガラや水銀朱で赤漆として重ね塗りして仕上げる手法をとっている。美術大学の学生を連れてきた教授が漆塗りの櫛を示して、これは君たちは作れるかな?大変難しい技術が使われていると解説していたらしい。漆塗りのきほんぎしは、縄文時代にすでに完成の域に達しでいたと言う。また、漆塗りの弓に関しては当初は飾り弓儀式用という見解が強かったがその後の分析実験を繰り返し、弓の製作工程での漆塗りは弓の強度を確保する上で重要な工程で、儀式用よりも実用のためではないかというのが最近の結論らしい。白木の弓のほうがむしろ儀式用かもしれない。また、土器にウルシを塗る場合、焼いた直後の高温の表面にウルシを塗ると発泡して、そこに赤漆を塗ると定着が良いらしい。そうした処理をしないとウルシが剥げやすいという。漆研究も様々な専門家が実験研究や分析を繰り返し、日進月歩のようだ。
6月5日（木）下宅部遺跡5 八国山たいけんの里資料館見学
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