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引っ被って時を過ごす浅い眠りと寒さの記憶だけが、身に染みて残っている。
予期せぬビバークが出番の道具と思えば辛さも当然で、それは何時も計画が杜撰な単独行での事であった。
要因の多くは、道迷いや前進困難なままの日没などであるから、ビバークは総て身から出た錆だったのである。
バリエーション ルートでは、横になれる安全な地面が先ず見つからない。
だが、持参した全ての衣類(雨衣も着てフードを被る)を着込んで、岩や木を背に石などに腰を下ろせれば何とか夜を凌げる。
靴は、紐を緩めるだけで履いたまま、空にしたザックに両足を入れる。
ポール(棒状の枯れ木など)を内側にツェルトを引っ被り、顔の前に空間を作る。
尻が濡れるから、ツェルトの布地には座らない。
内側の結露は嫌だが、衣服に滲みないようにし、夜明けまで我慢するしかない。
雨さえ降らなければ凭れて座り、浅いが小刻みに眠ることも出来た。
寒くて辛く心細かったが、そうしたビバークも想い出としては悪くはない。
突然の俄か豪雨に遭遇し、ツェルトの出番となった事もある。
登山道から咄嗟に横の藪に数メートル入り、肩丈程の枯れ木と一緒にツェルトを引っ被り、しゃがみ込んで豪雨をやり過ごした。
ザックを背負ったまま、靴の脇を足速に流れる雨水を見詰めながら20分〜、雨が止んで薄日の射す登山道を全身ずぶ濡れの一団が登って行ったが、自分はツェルトを濡らしただけで済んだ。
山の俄か豪雨は突然来て、短時間で突然終わる。
悠長にセパレートのレインウェアーをザックから取出し、着ている余裕はない。
背負ったザックと一緒にツェルトかポンチョを引っ被り、物陰にしゃがみ込むのが良策だが、雷を伴う時は落雷への対処法が無く、恐くて気も動転する。
地震、雷、火事、親父とは、当に言われる通りである。ainakaren
*画像は昔、山好きだった知人が遺した水彩素描
ainakarenさん、こんにちは。
昔、北岳バットレスの下部岩壁から中央陵の登攀や、冬の八ヶ岳の広河原ルンぜでツエルトを使った事があります。
どちらもシュラフを持っていて、テント代わりだったので、ツエルトの本来の用途である緊急ビバークとは違いますね。
緊急ビバークでも、立木やストックで上手く張れば、テントとほぼ変わらないから、シュラフを持っていないとしても、だた被って横になるよりかは安心感は大きいような気がします。
guchi999さん、こんにちは。
コメント深謝です。
ツェルトも、テン場や平坦な岩棚での設営練習では快適な住空間ですが、予期せぬビバークではセオリー通りには行きません。
バリルートでは、人が横になれる安全な地面が見つかり難いのです。
寝袋が無いと春・秋でも相当に寒いです。
腰を下ろして寄りかかれる岩、木、石などがあれば、引っ被って座ったままの夜明かしです。
寒いし、姿勢も辛いので熟睡は出来ませんが、翌日眠気も無く普通に活動できるので、其の実、結構良く眠れているのですね。
結露で濡れるのが嫌で、木や岩に紐で引っぱった事もありましたよ。
ainakaren さま
こんばんは
3回の手術もすべて終わり後は回復を待つばかりとなりました
やはり健康であることが一番を改めて実感です。
私的なことからですみません。
さて、最近はほとんどやってませんが、複数で山用ドーム型テント泊の際、横にツエルトも張ってキッチンダイニング(飲場が本音)としていました。
単独の際はやりませんでしたが
特に雨天の場合複数人でテント内での飯づくりは難渋しますので、底割れするツエルトはストーブ地面に直置きできるし、多少こぼれてもOKだし。靴はいててもスムーズに出入りができるし。
昨今の山ブーム、さらに個テンの花盛りでテン場はいつも満席のようですから、よほど空いてないとキッチンダイニング設営は顰蹙ですね。
ツエルト、、、今でも山入るときは携帯しています。
77ms1ksbさん、こんばんは。
コメント深謝です。
3回も手術でしたか。
大変でしたね。
お大事にして下さいね。
私は肩の背側の1回きりの手術で、術後のMRIとCTでは内臓の病変は見つからず、余命はまだ有りそうです。
まぁ〜、消費期限が過ぎても処分されない食品みたいな存在ですかねぇ〜
単独行では、ツェルトと小型ラジウスを持っていると心強いですね。
グループならば、テントがホテルでツェルトは居酒屋でしょうか。
そうした使い分けも、楽しいですね。ren
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