歩き攀じながら食べる「ドライマンゴー」

　二、三年前から歩きながらの食べ物としてドライマンゴーを愛用するようになった。
酸味と甘味のバランスが絶妙で味が濃く、乾燥果物としてこれ以上に美味い食品を知らない。

昔は干し葡萄や干し杏を持って行ったが、葡萄は甘過ぎ杏は酸っぱ過ぎて飽きやすかった。
葡萄も杏もヤッケの胸ポケットに直に入れておいて、小休止の時に手袋を嵌めたままの手で掴み出して口に運んだ。
前開きではなかった昔のヤッケの胸ポケットは胸の真ん中にあって、容量がとても大きく行動食の収納に都合がよかった。
だが目出帽の呼気でバリバリに氷柱（つらら）の付いた口元を手繰り上げて飲み食いをするのは、想像する以上に面倒なのだ。
自分の胸ポケットの金属ジッパーが凍結して開かなかったとき、相棒の呉れた干し杏の味を今でも想い出すことができる。

今、ドライマンゴーを口にする時、あの頃の干し葡萄と干し杏、そして仲間達の顔が懐かしく想い出されてならない。
そしてあの時、もしドライマンゴーが自分の胸ポケットにあり、それを相棒に食べさせたら、その美味しさに驚いたに違いないと思うのだ。
びっくりして見開いた目出帽下の眼が、目に見えるようだ。ainakaren

コメント

utaoto

RE: 歩き攀じながら食べる「ドライマンゴー」
いい話ですね

我が家もドライマンゴーは大好物
テン泊の時はコストコの巨大ドライマンゴーを持って登ります

ainaka ren

歩き攀じながら食べる「ドライマンゴー」
utaotoさん、こんばんは。

コメント深謝です。
ドライマンゴーは本当に美味しいドライフルーツですね。
行動食としてカロリー的にも理想的でしかも美味しいのです。

孫娘の上の子が今年小学校に入学しました。
下の孫娘は３才です。
孫連れ登山を楽しみにしています。
ドライマンゴーも持って行きますよ。

さて、何時になることやら〜。
倅と相談です。ainakaren