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墓参りを済ませてから、地下鉄で東銀座に向かう。
新装成って御開帳も間近い歌舞伎座の地下商店街をゆっくり見物してから、昼下がりのライブ会場で知人達と落合う。
今日のバンド編成はビブラフォン、ベース、ドラムスというピアノレストリオである。
さほど広くない会場の三分の一近くをドラムセットとビブラフォンが占めているが、全席をかぶりつきの特等席と思えばそれも悪くはない。
簡単なメンバー紹介から流れるように自然に、いつの間にか演奏が開始されていた。
1950年代を思わせる心地よい演奏を聴いて、往年の名盤 MJQ のアルバム" FONTESSA" とその時代を想い出した。
ピアノを加えれば FONTESSA と同じ楽器編成になる特徴ある柔らかい音色に、すっかり懐古的な気分になったのである。
FONTESSA は1956年にアトランティック原盤のロンドンレーベル LP 盤としてキングレコードから国内発売された。
直ぐに新譜を購入し、擦り切れるほど繰り返し聴いた。
今でも MJQ のアルバム中では最高傑作だと思っている。
当時、ピアノの巧い若いハム仲間が居て彼が遊びに来ると、このアルバムを繰り返し聴いてはタイトル曲の特徴あるピアノソロ部分のスイング感を真似ていた。
当時高校生だった彼は、後に音楽の道を志した。
数十年を経たある日、当時西麻布にあったカフェバー MB のライブで図らずも彼と再会した。
其処は行きつけの店であり、仕事上の接待にも時々使っていたのである。
その日は彼のピアノとベースのデュエットであったが、演奏の前後と合間に昔話に花が咲いたのも、今では懐かしい想い出である。
今日のライブのベーシスト K氏によれば、彼は現在も元気で活躍中とのことであった。
ビブラフォン独特の柔らかい音色に誘発され、懐かしい昔を想い出した当に午後の FONTESSA のひと時であった。ainakaren (3月24日 ”銀座山荘”ライブにて記す)
Willow Weep For Me
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