白峰三山逆縦走(農鳥岳-間ノ岳-北岳)北岳山荘テント泊
- GPS
- 27:15
- 距離
- 24.6km
- 登り
- 3,330m
- 下り
- 2,647m
コースタイム
- 山行
- 10:00
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 10:09
天候 | 7/8晴れ、午後から雲が発生 7/9晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
登りは奈良田駐車場から、下りは広河原に下山し、バスで奈良田駐車場まで戻るコース。 広河原〜奈良田のバスは季節によって本数や時間が異なりますので注意してください。 <バス運行情報> http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/hirogawara_Bus/2017hirogawara.htm |
コース状況/ 危険箇所等 |
大門沢小屋までは何度か沢を渡りますが、滑りやすいので注意が必要です。 長い樹林帯を抜けた後、農鳥岳までは数カ所に残雪があります。少なくとも軽アイゼンは必要かと思います。慣れている方であればキックステップもアリかもしれませんが、自己判断でお願いします。 全体を通してハードなコースではあるんですが、鎖場はほぼ無いですし、危険な個所は少ないと感じました。 <今回の宿泊場所となるテン場(北岳山荘)情報> テントの料金:1人 800円 水:蛇口からの水は無料 ペットボトル500ml:400円 トイレ:山荘内、テント場無料 |
その他周辺情報 | 奈良田駐車場の付近には温泉施設がいくつもあるようですが、時間が早いため利用しませんでした。もしかしたら早い時間からやっている日帰り温泉もあるかもしれません。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
調味料
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
調理器具
ライター
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
テント
テントマット
シェラフ
|
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備考 | 時計を忘れ、常にスマホで時間を確認するのが面倒でした。 |
感想
【本コース選択の経緯】
ずっと憧れだった北岳。
ずっと憧れだった北岳山荘でのテント泊。
友人と計画を立てていましたが予定が合わず、長い間見送っていました。行きたい気持ちを抑えられず、1人で行ってみることにしました。
友人と行く場合は選ばなそうな、逆から(奈良田〜広河原)の白峰三山縦走に決定。
標高800mから3200m、標高差2400mというストイックなコースで、しかもテント泊装備なので体力的に若干の不安はありますが、今までの経験から大丈夫と判断し、行ってみました。
それでは実際に行ってみての感想を書きたいと思います。
【山、コースについて】
1日目:奈良田駐車場〜農鳥岳〜間ノ岳〜北岳山荘(テント泊)
2日目:北岳山荘〜北岳〜広河原(バス乗車)〜奈良田駐車場
全体を通しての感想としては、奈良田からの白峰三山の縦走はとにかく登りがハード!当然、テント泊装備だと尚更厳しいものになります。実際、ヤマレコの記録を見ていると農鳥岳or北岳山荘での山小屋泊が多いようで、テント泊装備というのはほぼ見かけません。また、コース上で出会う人の多くからテント泊であることを驚かれたことより、多くの登山者が奈良田からの登りがとてもハードであることを認識されているようです。そのようなことより、奈良田から登るのであれば、ある程度体力に自信があること、時間に余裕を持つことが必要だと感じました。
私の場合は天気や気温などが味方し、なおかつザックを14キロ程度に抑えたことによって実現できたと思います。
<ここから詳細>
奈良田駐車場は標高800m地点にある無料の駐車場です。この奈良田駐車場を4時に出発。北岳に向かう多くの登山者は、奈良田からバスで標高1500mの広河原に向かいますが、バスに乗らず、標高3000mの農鳥岳に向かって歩き出します。
大門沢小屋までは沢の涼しい音を聞きながら気持ちよく歩けます。何度か沢を渡りますが、滑りやすいので注意が必要です。
大門沢小屋手前でスマホを紛失していることに気付き、引き返してスマホを探しました。10分ほどで道に落ちているのを発見!!良かった〜!ただし往復で20分のロス!このあとの長い山行を考えるとこんなことで大丈夫かと不安になりましたが、発見できた喜びでダッシュしてしまいました(笑)
大門沢小屋に到着、朝も早いため静かでしたが、小屋の女性が出てきて挨拶してくれました。
ここから樹林帯をとにかく登ります。標高の大部分はこの樹林帯で稼ぐことになりますが、とにかく長い!暑い!でも、この後に待ち受ける最高の稜線に胸が高鳴り、全く心が折れない自分がいました。
ようやく視界が開けると、ほどなくして大門沢降下点に到着。ここからは稜線になるので登り一辺倒という感じではなくなります。景色もよく、風も感じられてようやく気持ちの良い登山という感じ。最高。
大門沢降下点から少し進んだところで親子連れの雷鳥を発見しました。すご〜く可愛い!
農鳥岳までにはいくつかの雪渓を通りますので軽アイゼンくらいはあった方がいいと感じました。
農鳥岳、西農鳥岳を過ぎると農鳥小屋まで大きく下ります。農鳥小屋の管理人は登山者に厳しいとの噂があり、自分はどんな意見されるのだろうかと興味があったんですが、通過する際は外におらず会えませんでした。少しホッとしたのも事実です(笑)
それにしても、奈良田駐車場から農鳥小屋までの長い道中で出会った人の少なさ!確実に一桁です。
農鳥小屋を通過すると、間ノ岳までの標高差400mを登ります。ここまでの長い道のりの疲労のせいか、全体を通してここが一番キツく感じました。
このあたりから雲が濃くなってしまい、間ノ岳に着いた時には北岳方面の景色は無くなっていました。天気がいくら良くても、午後はほとんど雲が出てしまうそうです。
間ノ岳から北岳山荘までの稜線は小さなアップダウンが続きます。ここはテンポ良く歩けて気持ちが良いです。
14時、ようやく北岳山荘に到着!自分が予定していた時間より1時間早く到着できたので一安心。
テントの受付(800円)を済ませ、テントを張る場所を探します。まだ最盛期ではないのか、14時過ぎの時点ではまだ選びたい放題でした。最終的には9割ほど埋まった感じでした。この日は無風でテントを張りやすいだけでなく、風も暖かく、これほど過ごしやすい3000mがあるんだという感じでした。
カップヌードルを食べたら夕方まで昼寝し、夕方に起きて夕日を見てからまた就寝。こういったテントを張ってからの自由な時間が大好きです。
それにしても北岳山荘はとってもサービスが良く、テント泊の人も含め宿泊者はお水無料、お湯無料、トイレ無料でした。天候が良かったのもあってテント場に漂う平和な空気感が心地よく、絶対にまた来ようと思いました。
翌日2時前に起きて朝食、テントを撤収して3時過ぎには北岳山頂に向けて出発。4時頃に山頂に到着。この時点で先客は2人組が1組のみでしたが、その後肩の小屋側からどんどん登ってきて最終的には20人くらいいたかと思います。
意外に暖かく、ダウンも着ないで日の出を待ちました。日の出も富士山も綺麗に見られ、とても当たりな日だったと思います。ここでも平和な空気が漂っていました。この感じとっても好きです。
日の出を見たら下山開始。肩の小屋を通って右俣コースで下ります。途中の小太郎尾根分岐あたりが分かりにくく、迷って10分ほどロスしました。
標高が下がると気温が上がりますが、雪渓が見えてくると雪渓からの冷たい空気で今度は逆に気温が下がり、気持ちよく歩けました。
昨日の疲れが残っていましたが、下りは得意なのでテント装備でドッタンバッタン駆け下りて広河原に7時に到着。広河原から奈良田までの始発バスが8時なので、1時間待ってバスに乗り、9時ちょっと前に奈良田駐車場に到着。
全体的に天気が味方し、とっても楽しい山行でした!!
【服装・装備について】
ロングルートを軽快に歩く必要があるので、半袖Tシャツに半ズボン、スポーツタイツ、靴はトレランシューズで挑みました。
テント泊装備でのトレランシューズは初めてでしたが、結果的に大正解。歩きやすいのでスピードが出るのはもちろんのこと、雪渓や沢で濡れてもすぐ乾くし、岩場でも気を付けていればぶつけないし、荷物重くても特に問題ないし。何しろ歩きやすいので疲れが少ない。
北岳山荘まではほぼ休憩なしなのでフリースなど着る機会はありませんでしたが、北岳山荘に到着したら薄手フリース+上下ダウン着て過ごしました。ただ、意外にも温かく、ダウン無しでも大丈夫そうに感じました。
今回は特別夜も温かく(たぶん外気温10℃、テント内15℃はあった)、寝袋はモンベルの#3でしたが暑くてジッパーを開けたり閉めたり。これならシュラフカバーでも良かったかなと思いました。
水は4.5L用意しましたが、北岳山荘までで残り500ml。4Lも消費していました。北岳山荘でお水を4L補給させていただき、食事や翌日の飲み水として利用させてもらいました。
【反省点】
最後のコンビニに寄る機会を失い、思いがけず1日目は朝食抜きでの登山開始になってしまいました。そのせいで行動食が少し不足気味に。登山前にどこで朝食を取るかなど、そういったことも計画に入れる必要があると思いました。
登山中、スマホを落としました(取りに戻って発見)。新しく買った外付けの胸ポケットに入れていたんですが、走っている時に飛び出していたようです。初めて使う道具はもっと事前の確認が必要だと思いました。
このあと、もう一つの趣味である自転車のスポーツをするため、すぐに車に乗り込んで移動し、移動先でガッツリ6時間も乗り込みました。限界まで疲れましたが、好きなことだから頑張れる。好きっていう感情は凄い力を生むんだな〜と実感しました。
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