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Yamareco

記録ID: 132607
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

スリルある雨の不帰ノ嶮(白馬乗鞍岳〜白馬岳〜五竜岳まで縦走)

2011年09月08日(木) 〜 2011年09月10日(土)
 - 拍手
GPS
51:12
距離
31.6km
登り
3,174m
下り
3,448m

コースタイム

9/8 8:05栂池ゴンドラリフト栂池高原駅-8:36栂池ロープウェイ自然園駅
-8:46栂池自然園入口(登山口)-9:37〜44天狗原-10:35白馬乗鞍岳山頂
-11:00〜11:10白馬大池-12:44〜13:00小蓮華岳山頂-13:38三国境
   -14:22〜32白馬岳山頂-14:50白馬山荘

9/9 6:02白馬山荘-7:22杓子岳山頂-8:12白馬鑓ヶ岳山頂-8:31鑓温泉分岐
-8:54〜9:55天狗山荘-11:56不帰1峰-12:50不帰2峰北峰-13:07不帰2峰南峰
   -13:33不帰3峰-13:48〜53唐松岳山頂-14:07唐松岳頂上山荘

9/10 5:05唐松岳頂上山荘-6:00〜10最低鞍部-6:55〜7:10五竜山荘
-7:53〜8:00五竜岳山頂-8:29〜40五竜山荘-9:58〜10:04大遠見
-10:35中遠見-10:55〜11:00小遠見-11:35地蔵の頭
-11:51テレキャビン・アルプス平駅-12:02テレキャビン・遠見駅
天候 9月8日:晴れ
9月9日:雨(夕方から曇り)
9月10日:晴れ一時ガス
過去天気図(気象庁) 2011年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 タクシー 自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
長野自動車道の豊科ICで降り、県道310号線を北上、重柳交差点を右折して
県道306号線(北アルプスパノラマロード)を北上。上一北交差点を右折して
国道147号線、148号線を北上する。白馬五竜交差点を左折して白馬五竜
スキー場に車を止める。ここから徒歩で神城駅に向かい、電車で白馬駅へ。
ここでタクシーで栂池高原スキー場まで移動。(2900円)
 ※白馬大池駅にはタクシーがいないそうですが、呼べば直ぐ来てくれるそうです
  ので、こちらからの方がずっと安くすみます。
ここからゴンドラとロープウェイを乗り継ぎ自然園駅へ。(1720円)
帰りは、テレキャビン・アルプス平駅からゴンドラで遠見駅へ。(860円)
コース状況/
危険箇所等
 登山ポストはゴンドラリフト乗場手前に有ります。

<栂池自然園入口〜天狗平>
 木製階段もあるが、よく整備された歩き易い登山道。途中からは周りの景色を
 楽しみながら登ることができます。

<天狗平〜白馬大池>
 木道を少し歩いていくと、大きな岩の上を移動しながら登りとなる。途中、今回
 のルート唯一の雪渓を登るが、補助ロープが張られているので、これを頼りに
 登ることができるが、踏み跡もしっかりと付いているので、補助ロープ無でも
 十分登ることができます。白馬乗鞍岳山頂を越えると白馬大池が眼下に見え、
 こちらも岩場の下りとなります。

<白馬大池〜白馬山荘>
 気持ちのいい縦走路歩きとなります。アップダウンはあるものの、周りの景色を
 楽しみながらの縦走ができます。小蓮華岳を過ぎると天気がよければ富山湾から
 その先の能登半島まで見ることができます。また、途中からは立山方面の展望も
 よくなります。白馬岳山頂からは360°の大展望が待っています。

<白馬山荘〜天狗山荘>
 晴れていれば気持ちの良い縦走路でしょうが、この日はあいにくの天気。杓子岳
 山頂へのルートがわからず、迷いながら何とか山頂へ。もう少し指標が設置され
 ているとありがたいと思ったポイントでした。

<天狗山荘〜唐松岳頂上山荘>
 ここから一旦最低鞍部まで下りますが、鎖場、ザレ場がありますので慎重に。
 この先がこのルートの核心部となる不帰ノ嶮となります。視界が悪いので、取り
 付き点に着いて始めてこれから登る岩場の傾斜を知ることになる。雨に濡れた
 岩場は滑り易いので、足の重心を持っていく場所を岩場の平らな面に持っていく
 ように足場を選びながら進みます。中でも2峰は非常に厳しいところが続きます
 ので、あせらずゆっくりと。3峰はここか?と思うところはありましたが、いつ
 の間にか唐松岳の山頂に到着します。

<唐松岳頂上山荘〜五竜山荘>
 山荘を出て直ぐに一旦登るが、その先には鎖場のある急な下りが。前日の雨の
 影響で岩が滑り易くなっているが、基本の三点指示と足の重心を平な所に置く
 ように選びながら下る。最低鞍部からは通常の縦走路となる。

<五竜岳ピストン>
 途中からは鎖場のあるところもあるが、山頂直下の岩場には鎖もないので、三点
 指示を守りながら慎重に。ルートは、岩場に細かいピッチでペイントで示されて
 いるので、ルート選択に迷うような所はない。

<五竜山荘〜テレキャビン・アルプス平駅>
 山荘北側のピークまで登り、ここからは尾根沿いのアップダウンのある縦走路と
 なるが、下りだしてすぐに鎖場、ザレ場がありますので、慎重に下って下さい。
 小遠見まで来ると、ここからはトレッキングコースになっているので、よく整備
 された登山道となり、一気に人が増えます。

下山後は、移動が面倒だったのとゴンドラのチケット購入時に麓のエスカルプラザ
の入浴割引券を頂いたので、ありがたく使わせていただく。通常600円のところ
が500円となります。
五竜スキー場の駐車場に車を止め、電車移動
2011年09月08日 06:02撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 6:02
五竜スキー場の駐車場に車を止め、電車移動
神城駅
2011年09月08日 06:29撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 6:29
神城駅
栂池高原のゴンドラ乗り場
2011年09月08日 07:11撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 7:11
栂池高原のゴンドラ乗り場
栂池のゴンドラから見た白馬三山
2011年09月08日 08:03撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 8:03
栂池のゴンドラから見た白馬三山
鹿島槍ヶ岳、最終目的の五竜岳も綺麗に見えてます
2011年09月08日 08:16撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/8 8:16
鹿島槍ヶ岳、最終目的の五竜岳も綺麗に見えてます
栂池自然園入口
2011年09月08日 08:42撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 8:42
栂池自然園入口
天狗原
2011年09月08日 09:37撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 9:37
天狗原
天狗原から白馬乗鞍岳を
2011年09月08日 09:38撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 9:38
天狗原から白馬乗鞍岳を
白馬乗鞍岳山頂
2011年09月08日 10:34撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 10:34
白馬乗鞍岳山頂
白馬大池と白馬大池山荘
2011年09月08日 10:39撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/8 10:39
白馬大池と白馬大池山荘
白馬大池と小蓮華岳
2011年09月08日 10:50撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/8 10:50
白馬大池と小蓮華岳
小蓮華岳への稜線
2011年09月08日 11:56撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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小蓮華岳への稜線
小蓮華岳山頂
2011年09月08日 12:44撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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小蓮華岳山頂
小蓮華岳山頂からの眺望
(富山湾の先には能登半島も)
2011年09月08日 12:51撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 12:51
小蓮華岳山頂からの眺望
(富山湾の先には能登半島も)
白馬岳への稜線
2011年09月08日 13:00撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/8 13:00
白馬岳への稜線
小蓮華岳山頂からの眺望
(鹿島槍、槍ヶ岳も)
2011年09月08日 13:02撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 13:02
小蓮華岳山頂からの眺望
(鹿島槍、槍ヶ岳も)
三国境
2011年09月08日 13:38撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 13:38
三国境
白馬岳への稜線
2011年09月08日 14:14撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 14:14
白馬岳への稜線
白馬岳山頂
2011年09月08日 14:22撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/8 14:22
白馬岳山頂
白馬岳山頂からの眺望
(剱岳)
2011年09月08日 14:25撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/8 14:25
白馬岳山頂からの眺望
(剱岳)
白馬岳山頂からの眺望
(八ヶ岳と富士山)
2011年09月08日 14:26撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 14:26
白馬岳山頂からの眺望
(八ヶ岳と富士山)
白馬大雪渓
2011年09月08日 14:32撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 14:32
白馬大雪渓
白馬岳山頂からの眺望
(槍ヶ岳)
2011年09月08日 14:41撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 14:41
白馬岳山頂からの眺望
(槍ヶ岳)
この部屋で3人
2011年09月08日 14:59撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 14:59
この部屋で3人
展望レストラン
2011年09月08日 15:15撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 15:15
展望レストラン
白馬山荘の夕食
2011年09月08日 17:03撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/8 17:03
白馬山荘の夕食
旭岳に沈む夕日
2011年09月08日 17:50撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/8 17:50
旭岳に沈む夕日
アーベントロート
2011年09月08日 17:51撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/8 17:51
アーベントロート
白馬山荘の朝食
2011年09月09日 05:34撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 5:34
白馬山荘の朝食
2日目の朝はガス
2011年09月09日 06:02撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 6:02
2日目の朝はガス
杓子岳山頂付近で出会った雷鳥
(雷鳥パラダイスの始まり)
2011年09月09日 07:13撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 7:13
杓子岳山頂付近で出会った雷鳥
(雷鳥パラダイスの始まり)
杓子岳山頂
2011年09月09日 07:22撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 7:22
杓子岳山頂
白馬鑓ヶ岳山頂
2011年09月09日 08:12撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/9 8:12
白馬鑓ヶ岳山頂
雷鳥パラダイス
2011年09月09日 08:47撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 8:47
雷鳥パラダイス
天狗山荘
2011年09月09日 08:54撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 8:54
天狗山荘
コルに向けた急な下り
2011年09月09日 11:02撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 11:02
コルに向けた急な下り
1峰の頭
2011年09月09日 11:56撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 11:56
1峰の頭
2峰への登り
2011年09月09日 12:17撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/9 12:17
2峰への登り
岩をトラバース
2011年09月09日 12:21撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/9 12:21
岩をトラバース
鉄製の橋
2011年09月09日 12:24撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/9 12:24
鉄製の橋
2峰の北峰の頭
2011年09月09日 12:49撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 12:49
2峰の北峰の頭
2峰の南峰の頭
2011年09月09日 13:07撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 13:07
2峰の南峰の頭
3峰(だと思います)
2011年09月09日 13:33撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 13:33
3峰(だと思います)
唐松岳山頂
2011年09月09日 13:52撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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唐松岳山頂
唐松岳頂上山荘
2011年09月09日 14:07撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 14:07
唐松岳頂上山荘
唐松岳頂上山荘はものすごくきれいでした
2011年09月09日 14:29撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 14:29
唐松岳頂上山荘はものすごくきれいでした
唐松岳頂上山荘の夕食
2011年09月09日 16:50撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 16:50
唐松岳頂上山荘の夕食
ブロッケン現象
2011年09月09日 17:25撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/9 17:25
ブロッケン現象
唐松岳に沈む夕日
2011年09月09日 17:38撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 17:38
唐松岳に沈む夕日
一瞬の晴れ間に唐松岳目指して登る
途中で振り返って唐松岳頂上山荘
2011年09月09日 17:43撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/9 17:43
一瞬の晴れ間に唐松岳目指して登る
途中で振り返って唐松岳頂上山荘
お弁当
2011年09月10日 04:36撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 4:36
お弁当
朝の唐松岳
2011年09月10日 05:09撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 5:09
朝の唐松岳
ガレ場の急な下り
2011年09月10日 05:14撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 5:14
ガレ場の急な下り
日の出です
2011年09月10日 05:26撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/10 5:26
日の出です
遠く富士山も
2011年09月10日 05:26撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 5:26
遠く富士山も
モルゲンロートに染まる五竜岳
2011年09月10日 05:30撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/10 5:30
モルゲンロートに染まる五竜岳
ガスの五竜山荘
五竜山荘に荷物をデポさせていただき、五竜へ
2011年09月10日 06:53撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 6:53
ガスの五竜山荘
五竜山荘に荷物をデポさせていただき、五竜へ
五竜岳に向けて
2011年09月10日 07:06撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 7:06
五竜岳に向けて
五竜岳への登り
2011年09月10日 07:46撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 7:46
五竜岳への登り
剱岳
2011年09月10日 07:56撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 7:56
剱岳
槍ヶ岳も
2011年09月10日 07:59撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 7:59
槍ヶ岳も
五竜岳山頂と後方は剱岳
2011年09月10日 08:00撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
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9/10 8:00
五竜岳山頂と後方は剱岳
スリリングな岩場
2011年09月10日 08:12撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 8:12
スリリングな岩場
遠見尾根分岐
2011年09月10日 08:47撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 8:47
遠見尾根分岐
遠見尾根最高点から五竜岳を振り返って
2011年09月10日 08:47撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 8:47
遠見尾根最高点から五竜岳を振り返って
大遠見
2011年09月10日 09:58撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 9:58
大遠見
中遠見
2011年09月10日 10:35撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 10:35
中遠見
小遠見
2011年09月10日 10:59撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 10:59
小遠見
地蔵の頭
2011年09月10日 11:36撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 11:36
地蔵の頭
ゴンドラ山頂駅
2011年09月10日 11:50撮影 by  Canon PowerShot SX210 IS, Canon
9/10 11:50
ゴンドラ山頂駅
撮影機器:

感想

 当初、光岳から聖岳への縦走を考えていたが、台風12号の影響でアクセス道が
土砂崩れで通行止めという情報が前日の調査でわかり、代替えの場所を色々検討
したが、南アルプスはどのコースも同様な状態だったため、ならばと北アルプス
でも北よりのこのルートに変更したのが前日の昼過ぎ。前日のうちに登山口近く
まで移動するため、会社から帰宅後、テント泊で準備していた装備を小屋泊の装備
に詰め替えて出発。交通費を少しでも安くするために深夜割引の時間にかかるよう
に、梓川SAで仮眠をして6時に下山口の白馬五竜スキー場に移動する。近くの
神城駅から電車で白馬駅まで移動。栂池高原スキー場までバスは走っているが、
時間が全く合わないのでタクシーで移動する。2900円と痛い出費。タクシーの
運転手さんに聞いたら、白馬大池駅でタクシーを呼んでいただければもっと安く
済んだとのことだった。 7時過ぎにゴンドラ乗場に到着したが、始発の8時まで
時間があるので、ゲレンデ方面からこれから歩く白馬三山を眺めて気分を高める。
8時過ぎ、ゴンドラ、ロープウェイを乗り継いで少し歩くと登山口である自然園に
到着する。天狗平まではよく整備された登山道を登っていくが、天狗平の先には
歩き難い岩場が出てくる。全体のルートの中で唯一の雪渓歩きも。白馬乗鞍岳山頂
には大きなケルンがあり、それを越えると白馬大池が見えてくる。池越しに見る
小蓮華岳の景色は、今回見たかった景色の一つ。想像通りの景色を楽しむ。山荘で
休憩を入れ、山バッチ3個と手ぬぐい(最近、これも集め出したのでお金がかかる
こと)を入手する。ここからは多少のアップダウンはあるものの小蓮華岳、白馬岳
まで登りが延々と続く。小蓮華岳でお会いした埼玉の方(白馬山荘で同部屋)と九州
の方(雨の不帰ノ嶮歩きと唐松山荘の同じマス部屋)と一緒に行動する。ここからは
遠く富山湾、さらにその先の能登半島まで見渡すことができる。さらに登ること
1時間20分程で白馬岳山頂に到着する。先程までの静かな雰囲気から一変して多く
の人が山頂からの眺望を楽しんでいる。ここから見る剱を含んだ立山連峰や、明日
縦走予定の杓子、白馬鑓方面に続く縦走路とその山容は、今回の山行の楽しみの
2つ目。十分景色を楽しんで本日のお宿の白馬山荘へ。さすが日本一の収容人員の
山荘だけ数をうまくこなすが、山小屋にある暖かさをあまり感じることができな
かった。先日、テレビで秋野暢子さんが泊まったという特別室はどこに?
 翌日、夜半に目を覚ますとかなり強そうな風の音が聞こえてくるが、窓からは
きれいな星空が。次に起きた時には、あれだけきれいに見えていた星は全く見え
ない。もしや?と思いつつもウトウトとし、しばらくして朝日岳方面に縦走される
埼玉の方が出発され、同室の富山の2名の方も目を覚ましたようなので起きて外を
見てみるとガスで視界が全くない。雨は降っていないようなので準備を開始し、6時
に朝食をいただき、レインスーツを着用して出発する。歩き出しは西からの強風と
霧雨だったが、やがて雨に変わる。眼鏡をかけている者にとっては最悪の状態。
途中からは眼鏡を外して歩き出す。(視力は0.1以下のため足元しか見えないので、
これはこれでかなりのリスクはあるが。)杓子岳山頂に向うには縦走路から外れる
が、この分岐がよくわからない。少し行き過ぎたか?と思われる場所ではっきりと
した分岐があったのでここから上に登る。ルートは戻る方向に向っているので、
やはりどこかで見落としていたようだ。2度ほど迷いつつも何とか山頂に到着する
が、視界は全くないので次に向う。この下り、今年初の雷鳥に遭遇する。ここから
が雷鳥パラダイスの始まり。この天気のためかなり期待はしていたが、唐松岳に
到着するまで7箇所で遭遇することになる。鑓温泉分岐に近づくにつれ、ここで
下って帰ろうか?とくじけかけましたが、気持ちを取り直して天狗山荘へ。山荘に
着く直前に、昨日お会いした九州の方とお会いする。自炊部屋にはこれからの行動
を悩んでいる方々が休憩されている。我々も10時までここで様子を見ることに。
しかし、一向によくなりそうな感じではないが、ここで時間を潰すのももったい
ないので、時間があるうちにゆっくりと不帰ノ嶮を抜ければ問題ないだろうという
ことで、九州の方と一緒に出発する。歩き出して直ぐに反対から縦走されてきた
ご夫婦とお会いし、状況を確認すると思った程ではなさそうで、天狗山荘側から
行くほうがずっと楽だとお聞きしたので、それを励みに先に進む。天狗の大下りと
呼ばれる鎖場あり、ザレたジグザグの下りが長く続く。下り出して約30分で不帰
キレットのコルに到着する。ここからが今回の山行のメインイベントの開始と
なる。ガスで全貌が見えないので、取り付き点に到着して始めてその先十数mが
見えてくる。1峰は難なくクリアするが、2峰はほとんど垂直に登って行くように
見える。周りが見えない分、下が見えないのでこちらの方が見た目のスリルが
なくなり、多少気分的に楽なのか?岩峰を回り込むように歩いているように感じる
が、どこをどう歩いているのかわからないので、目の前の岩場だけに集中して登る
ことができる。2峰の北峰、南峰を越え、登り返した先に3峰と思われるピークが
現れたが、今まであった指標がないので、途中のピークと思って進んだ先のピーク
には唐松岳の山頂表示がある。何かあっけなく終わってしまったが、雨で濡れた
岩場に神経を集中させて縦走してきた達成感は格別のものだった。山荘に到着し、
宿泊の手続きを終わらせ、雨で濡れた服からザックの内部まで乾燥室に入れて
乾かす。翌日にはすっかり乾いていて、気持ちのいい山行を続けることができた。
食事が終了する頃には雨も止み、山荘脇ではブロッケン現象を見ることができた。
このことは瞬く間に山荘内に伝達され、ここにいたほとんどの人がこの不思議な
現象を楽しんだことと思う。この日の食後、山岳フォトグラファーの菊池哲男氏
による山岳写真セミナーが開催され、きれいな山岳写真や撮影時のエピソードなど
を聞くことができ、いつもお酒を飲みながら時間を潰す就寝前の時間を有効かつ
楽しく使うことができた。
 翌日は弁当を頼み、5時に山荘を出発する。小屋を出て一旦登るが、その先には
鎖場、ザレ場のある急な下りが。前日の雨の影響で岩が滑り易くなっているが慎重
に下る。天気は良くなりそうで、五竜岳や立山方面まで良く見える。コルまで下る
と木が風を防いでくれるので、ここで朝食を摂る。五竜山荘に向けて登り出すと
またガスが出だす。天気予報ではまた晴れだすとの情報だったので、その情報を
信じてひたすら登る。山荘に到着した時にはガスであまり見えなかった周りの景色
が、荷物のデポの準備をしているうちに次第に晴れてきた。ベンチにはキレット
小屋に向けて出発の準備をしている単独の女性がいらっしゃった。最近、本当に
単独の女性登山者を多く見かけるようになったと思う。少し遅れて私も出発し、
45分で山頂に到着する。途中、鎖場もあるが、山頂直下には鎖もない急な登りが
あるので慎重に登る。山頂に着いた頃には、山頂にかかっていたガスもすっかり
と晴れ、360°の大展望が。白馬岳方面だけは雲っていたが、その他の方向は部分的
に雲がかかってはいるものの、最高の眺望を堪能する。一旦山荘まで下山し、デポ
した荷物を回収して遠見尾根から下山する。小屋を出発して直ぐに、昨日御一緒
させていただいた九州の方とお会いし、昨日のお礼とこれからの山行の無事を
お互い話しながらお別れをする。白岳に登り返し、途中アップダウン
はあるものの、一気に白馬五竜スキー場のゴンドラ乗場まで下る。大遠見を過ぎた
辺りから次第に登って来られる人とすれ違うようになる。小遠見への登りの手前で
30人を越えるツアー団体さんとも遭遇する。小遠見まで来ると、ここからは
トレッキングコースになっているので、一気に人が増え、中にはスニーカーの軽装
の方も。最後の高山植物園の下りは、足元が石畳となり、疲れた身体には非常に
きつかった。ゴンドラ乗場には良く冷えたおしぼりのサービスがあり、すごく
ありがたかった。ほぼ12時に麓のエスカルプラザに到着し、ここで入浴をして帰途
につく。
 急なルート変更と、予想もしていなかった悪天(事前調査がここまでまわらな
かった)ということもあったが、一度は泊まってみたかった2ヶ所の山荘に泊まる
こともでき、雨ではあったが、昨年できなかった不帰ノ嶮を歩くと言う大きな目標
を達成することができた。次は、晴れた日にこの白馬三山から不帰ノ嶮への縦走を
してみたい。

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コメント

お疲れ様でした
そちらも2日目は雨が降って、大変でしたね。
涸沢も朝4時ぐらいから降り出し、結構まとまった雨でした。
でも、そんな状況で不帰の縦走はさすがです。
白馬大池のルートは、いずれやりたいなと思ってますので、参考にさせていただきます。
充実した縦走の様で、お疲れ様でした。
2011/9/12 22:44
流石ー!
いやー、いつもながらに凄いコースタイムですね。
勝手に2日目の宿泊は、五竜山荘だと思っていましたが唐松山荘だったんですね。

白馬の稜線気持ち良さそうですね、なんだかうずうずとします。雷鳥のオンパレード、雨は雨でいろんな事があって、それはそれで良いですね。白馬連峰景色を楽しませていただきましてありがとうございました。
2011/9/12 22:53
本物のkameさんへ
kameさん はじめまして、こんばんは!

私どもも9/8(木)の夜に白馬山荘に宿泊し、kameさんと同じ屋根の下に居たかと思います。
二日目は雨になってしまいましたが、kameさんは不帰のキレットを走破されたのですね!すごい
山荘で話をしたかなりの玄人の方でも「雨だとキレットはやめとく」と言われていたのを思い出しました。


ところで、私はほとんど夫婦で登っているため、ハンドルネームをusagi2kameとして、山行記を書く際、その他のメンバに妻を(無造作に) kame と書いていました 。もちろんヤマレコには登録しておりません。
そのため、本物のkameさんに、ご迷惑がかかっていたかと恐縮しております。申し訳ありませんでした。
今後は、妻のハンドルネームを変更して 登録したいと思います。

これからも、安全登山で楽しみたいと思います。

では!
2011/9/13 0:11
お疲れ様でした
 おはようございます。morgenrot2さん。
この9日の朝は、八方は快晴だったようで、富山側から
流れた雲の影響でこの天候になっていたようですよ。

楽しみにされていた景色を堪能することができません
でしたが、月末の山行でその憂さ晴らしをしようでは
ありませんか。
2011/9/13 7:33
Re.流石ー!
 おはようございます。tokageさん。
 
 唐松岳頂上山荘は、PEAKSという山雑誌の山小屋特集
できれいになったことが紹介されていたのと、天狗山荘
での1時間の様子見があったため、ここに決めました。

記録には紹介してありませんが、部屋、トイレ等すごく
きれいで、快適に過ごすことができました。

お勧めです。
2011/9/13 7:43
Re.本物のkameさんへ
 おはようございます。usagi2kameさん。
 
 ご夫婦で一緒に同じ趣味を持たれているのはいいこと
ですね、大変羨ましいです。(私の奥さんは、1時間の
行動が限度ですので、ハイキング程度しか付き合って
くれません。)

 迷惑とかそのようなものは全く気にしてはいません
ので、記録の中での使用は問題ないと思います。

 お互い事故には注意し、安全な登山を楽しみましょう。
2011/9/13 7:51
kameさんお疲れ様でした
9月の6,7日に私は蓮華温泉から朝日岳へ行ってきました。6日は、午前中、あいにくの雨。その日は、朝日小屋の泊まりましたが、翌朝は初氷。台風12号のお土産でした。ほんのり、秋のきざしの山でしたね。
2011/9/21 21:52
そちらこそ、お疲れ様でした
 朝日岳、いいところですよね。
 わたしも、今回の山行、こちら方面へ行くことも検討
しました。オーナーの清水さんの気遣い、食事の良さは
評判の山小屋ですよね。

 また、どこかへ御一緒させて下さい。
2011/9/21 22:46
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