奥穂高から西穂高への縦走再訪(新穂高温泉から周回)
- GPS
- 16:56
- 距離
- 16.8km
- 登り
- 2,768m
- 下り
- 1,662m
コースタイム
- 山行
- 7:29
- 休憩
- 2:02
- 合計
- 9:31
- 山行
- 6:25
- 休憩
- 2:07
- 合計
- 8:32
天候 | 20日:早朝霧雨、その後曇り、10時くらいから晴れ 21日:終日高曇り 念のためチェーンアイゼンを持って行ったが、全く不要だった(ただし、翌日の22日は高山のオフィスから穂高の稜線の冠雪が見えた)。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
新穂高温泉の登山者用無料駐車場は5時前到着で余裕で駐車できた 鍋平は最近熊の出没が多いようで、注意喚起されていた 登山ポストは登山指導センターにあり、入山・下山届を出す |
コース状況/ 危険箇所等 |
新穂高温泉から白出沢分岐: ロープウェイ駅の右横の道を進む。基本的に林道を進むが、途中で夏道の看板がある。こちらに入ると整備された登山道でショートカットして穂高平山荘に着く。さらに林道を進むと槍と奥穂の分岐に出る 白出沢分岐から水場: 登山道を登る。木製の梯子を下って水場(沢)に下りる。木製の梯子は3つある。真ん中の梯子以外は壊れている 水場から荷継小屋跡: 木製の橋で沢を渡る。沢の対岸の岩壁に沿って登っていく。鎖などが整備されている。しばらく行くと細めの涸れ沢に出る。対岸の上方に標識が見えるので、そちらに進む。さらにしばらく登ると広い涸れ沢に出る。荷継小屋跡の標識があり、対岸に進むよう表示されている 荷継小屋跡から穂高岳山荘: 対岸に進み少し進むと白出沢の岩ゴロ地帯に出る。白や黄色のペンキで丸印や矢印が書かれているが見失いやすい。沢をひたすら登れば山荘に着くので、自分が登れそうなルート取りで構わないが、浮石が多いので後続者に落石させないこと 穂高岳山荘から涸沢岳往復: 往復1時間弱。手ぶらで行くのが良い。テン場を抜けて進む。涸沢岳まで行くと槍方面から、北ア北部の山々が良く見える 穂高岳山荘から奥穂高: 急登だが、整備されている。登りはよいが、下りはちょっと怖いかも。登山者が多いので落石させないこと 奥穂高岳からジャンダルム: 馬の背、ロバの耳など難所が続く。特に下りに要注意。岩場の登り下りに慣れていない人は安易に進まない方がよい ジャンダルムから西穂高: 何度もアップダウンを繰り返す。ペンキ印や鎖などは整備されているが、下りも登りも岩場で神経と体力を使う。ジャンダルムまでで苦労した方は、こちら方面へは進まない方がよい。途中の岳沢小屋への回避ルートもガレ場や岩場で難儀する 西穂高から西穂小屋: 奥穂ー西穂間に比較すれば、岩稜帯とはいえ危険度は下がる。ただし、西穂山頂直下の下りは登りと下りが交錯するので要注意。 西穂山荘からロープウェイ山頂駅: 一般登山道 |
その他周辺情報 | コンビニ: 高山方面からは、下切の交差点にあるセブンか158号線を丹生川村まで進んだところにあるローソン 松本方面からは、松本ICから新島々までに間にあるコンビニ6−7件 日帰り温泉: 駐車場から近い「ひがくの湯」を利用。源泉かけ流しの温泉。9−19時 登山者は750円のところ700円 https://www.kankou-gifu.jp/spot/3175/ https://www.okuhida.or.jp/roten_catalog/detail?id=1704 |
写真
感想
高山に単身赴任している間に地の利を生かして北アにガンガン行こうと思っていた。でも思うようには行けず、年内で高山を離れて完全引退することになる。いくつかやり残した北アの計画があり、今回の奥穂ー西穂縦走もその一つだった。日曜が晴れそうだったので、東京への出張ついでに千葉の自宅で週末過ごす予定を切り上げ、土曜に高山に戻り日曜と月曜で出かけることにした
アカンダナも沢渡も始発バスが6時と遅く、上高地からの出発は7時くらいになってしまう。時間的に自由度が高い新穂高温泉から穂高岳山荘を目指すことにした。一度もやったことのない白出沢(しらだしざわ)ルートでアクセスすることに。前日小屋に宿泊予約するついでに台風19号などの影響を確認すると、倒木が数本あったものの小屋関係者が切断除去してくれているとのこと。本当にありがたい
白出沢に出るまでは快調に進んできたが、荷継小屋跡から穂高岳山荘に向けて白出沢の急登を登り始めると途端にペースダウン。穂高岳山荘の背後の石積みブロックがずっと見えているのだが、何度も休んでやっとのことでお昼過ぎに到達。30数年ぶりにこの小屋に宿泊。小屋の前のテラスなどは昔と変わらないが、小屋の内部が変わっているような。私の記憶がおかしいのかも・・・
早速ビールで1時間半まったり。2時くらいから涸沢岳に向かう。槍をはじめ北ア北部の素晴らしい眺めに思わず感動。小屋に戻ってテラスで持参の焼酎とおつまみで再びまったり。全然寒くなく、山々を眺めながら至福の時を過ごす
翌朝は6時からの小屋の朝食をのんびり食べて出発。いよいよ長年の夢を果たし、西穂への縦走路再訪に向かう。奥穂まではピストンする人、吊尾根へ向かう人なども多く、結構な人で賑わっていた。ジャン方面へ向かう人もそこそこいたが、やはり数は少ない。ジャンへ向かうと途端に難易度が上がり、馬の背の核心部は今回もまたいで進んだ(笑)
ジャンを眺めつつ30数年前と同じように直登するかどうか思案しながら進んだが、取り付きまで行き直登することにした。ただし、若くないので今回は念のためザックをデポして空身で行くことに。以前の取り付きポイントは岩が崩落していたので、登れそうなルートで進むと何と2−3分で頂上に到達してしまった
以前の記憶では10分くらいかけたような記憶があるが、気のせいだったか・・。あまりのあっけなさにザックを担いで登ればよかったと後悔するも、まぁ仕方ない。ノーマルルートでデポの場所まで戻り、ザックを回収して西穂ルートへ戻る
その後も岩場の登り下りが続くが、こんなにアップダウンを繰り返したっけと唖然とする。20代の時は北ア最難関縦走路の一つを進むという高揚感と、次々と現れる岩場にワクワクし、西穂から上高地に夕方5時ころ下りた時には何とも言えぬ達成感に浸った。今回はやはり年のせいか、これでもかと繰り返すアップダウンに「やれやれ」感満載で、西穂に着くころには疲労感が溢れんばかりだった。ロープウェイで新穂高に下りる計画にしておいて本当に良かった
今回30数年ぶりに再訪してみてこのルートはやはり厳しいルートだとしみじみ痛感した。鎖とペンキの印をなくしたら、前穂の北尾根や槍の北鎌尾根に勝るとも劣らぬ難コースになる。逆スラなどは懸垂を2回くらい繋いで下りざるを得ない。この縦走路は北尾根や北鎌などの岩稜コースの練習にはうってつけのコースだ
さて、これが高山在住での北ア最後の山になるだろう。最後にこのルートを歩けたことは最高の思い出になる。無事に歩き通せたことに感謝感謝!
翌日談:22日火曜は北アの稜線で冠雪が見られます(日記に写真を載せておきました。根雪になることはないでしょうが、これからの高い山は万全の装備が必要です)
西奥縦走,お疲れさまでした!
快晴ではなかったようですが早朝の雲海など素晴らしい景色のようですし,岩稜歩きを満喫されたことと思います。
高山生活最後の北アルプスになるとのこと,まだ仕事は少し続くと思いますが,お疲れさまでした!
西奥縦走は,私もやりたいと思いつつ,また子どもも行きたいと言っているのですが,まだ行けていません。
西→奥のルートよりも奥→西のほうが,楽しい,あるいはやりやすいでしょうか。
今年はもう無理なので,来年に子どもを連れて行ってみたいと思っています。
北鎌の時もそうでしたが、岩と対峙するときは高曇りで十分です。日が当たらないだけ楽です。いくつかポイントを述べるとすれば、以下のようになりますかね。
・夏は暑いので初秋がおすすめ
・奥→西か西→奥かは個人の趣味です。アップダウンを繰り返すも標高を下げる前者が
個人的にはやりやすいかと
・後者を上高地やロープウェイ山頂駅からスタートする人もいますが、体力を消耗します
・穂高岳山荘スタートで奥穂からであれば、体調不良等の際には西穂山荘で宿泊できます
・馬の背は西→奥の方が、ロバの耳は逆がやり易いと思います。つまりどちらからも同じ
・但し西→奥の場合は、体力を消耗した後にジャンやロバの耳や馬の背を通過することに
行かれる際には天気だけは注意してください。雨天でこのコースはきついです
なるほど!
詳細に情報いただき、ありがとうございます!
Pinballさんと同じく、奥→西がよさそうですね。
来年チャレンジしたいと思います。
むさ苦しい樹林の山ばかり歩いてる私には眩しい場所、富士山と同じで見てるだけ…って感じでしょうか。
山岳会で毎年劔や明神はお決まりのコース歩くようです。
行く気満々だったんですが天候に祟られお流れに。
明神歩けば穂高やら絶体歩きたくなりそうですし、やはり登山してるなら一度は行かなきゃ嘘ですね。
単身赴任生活のトリの山行、満喫されたようでなによりです。
毎年、剱や明神ですか。山岳会もいいですねぇ
「尾根を眺めるなら一つ隣の尾根から」とはカッパさんの名言ですが、明神から奥穂ー西穂の稜線を眺めたら最高でしょうね。確かに眩しく見えると思います
今シーズンのアルプスは終わりかなと思っています
来シーズンは南にも復帰して満喫の範囲を広げる予定です
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