鷲羽岳 水晶岳 黒部五郎岳縦走登山 樅沢岳・祖父岳も登頂
- GPS
- 56:00
- 距離
- 59.2km
- 登り
- 4,661m
- 下り
- 4,658m
コースタイム
- 山行
- 10:05
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 10:53
- 山行
- 7:53
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 8:56
- 山行
- 9:36
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 10:43
1日目:11時間40分 2日目:10時間05分 3日目:13時間55分
天候 | 1日目:快晴 2日目:快晴 3日目:快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
新穂高〜左俣林道出合 ゲートまではアスファルト道を進みますが、その後は砂利の林道を延々と歩かされます。 左俣林道出合〜鏡平 秩父沢の橋まではゴツゴツした岩の多い川沿いの道を進みます。橋を過ぎると斜面に沿って急斜面をジグザグに登っていきます。 鏡平〜弓折岳 土と石の一般的な斜面を登っていきます。 山頂へは分岐点から少しだけ登ると到着します。 弓折岳〜双六山荘 軽いアップダウンを何度も繰り返します。少し歩きにくいところもあります。 双六山荘〜双六岳 最初はゆったりした中道を進みますが、途中から稜線へ向けて道を外れて登っていきます。分岐点は少し分かりにくいです。 稜線に出るととても広い石ころの道が続きます。 双六岳〜三俣蓮華岳 山頂から少し下った後、細めの土と石の道を進んでいきます。 三俣蓮華岳〜三俣山荘 険しく段差の大きい岩だらけの急斜面をどんどん下っていきます。 三俣山荘〜鷲羽岳 小屋を出て最初はハイマツ帯を軽く下って登りますが、その後はザレる感じの大きい急斜面を登っていきます。 鷲羽岳〜水晶岳 山頂からまずは急な坂を下ってワリモ岳を過ぎると、山腹の細い石の多い道を横に進んでいきます。 岩苔乗故知を過ぎると、なだらかな高原のような道を進んでいきます。 水晶小屋からしばらくは平坦な広い石の道を進みますが、その後は細い岩の道を進みます。バランスを崩して谷に落ちないように注意です。何ヶ所かハシゴもあります。 岩苔乗越〜祖父岳 雪渓横の急斜面を登り、しばらく進むと広い山頂域に到着します。 岩苔乗越〜黒部源流〜三俣山荘 かなり急で石だらけの急坂を下っていきます。鞍部付近にはかなり雪渓が残っていますがこの時期は踏み抜きに注意です。 黒部源流の標識を過ぎると、今後はハイマツの間を延々と登り続けます。 三俣山荘〜黒部五郎小屋 巻き道を選択しますが、雪渓を越えた後、一旦かなり下らされた後に登らせられながら三俣蓮華岳の裏側をヨコバイに進みます。 分岐点を過ぎると最初は幅の広いゆったりした稜線道ですが、最後はかなりの急坂を下ります。 黒部五郎小屋〜黒部五郎岳 最初はカールの端の土の道を上がります。 カールに出ると石だらけの道をゆったり上がりますが、その後は肩まで相当急な登り坂を登ります。 肩以降はカールの稜線をぐるりと周り、最後は岩をまたぎ渡って山頂まで登ります。 |
その他周辺情報 | 新穂高の駐車場から少し南下したところにあるがくひの湯に入りました。 微妙な感じがあります。 |
写真
感想
これはまさに地獄でした。何が地獄かというとその歩行距離です。さらに3日間の絶景をもたらした好天のため、日焼けにも苦しみました。今の体力でも山中2泊で完歩するにはとんでもなく厳しかったです。
1日目(登頂:弓折岳・樅沢岳・双六岳・三俣蓮華岳)
朝4時半に新穂高の登山者用駐車場を出発し、左俣川沿いをわさび沢へ向かいました。だらだらとした砂利道でさくさくと歩けます。
わさび沢を過ぎてしばらく行くと橋を渡り、ようやく本格的な登山道が始まります。今年は残雪が少なかったため数日前に秩父沢に橋が架けてあったので、高巻きをすることなく、遠ざかる焼岳や乗鞍岳・穂高岳を背に楽に登っていけました。
鏡平に到着すると池に映る槍ヶ岳を見ることが出来ます。そのまま弓折りのコルまで一気に登ります。
弓折りのコルで左へ笠ヶ岳方向へ折れると、10分ほどで弓折岳山頂です。笠ヶ岳が美しい場所でした。
弓折岳の山頂からは一旦コルに戻り、そのまま直進して双六小屋へ向かいました。双六小屋まで来ると、三俣蓮華・鷲羽・水晶方向が大きく開け、雄大なアルプス最深部を見渡せます。また、槍ヶ岳へも西釜尾根経由で行けるので、登山者の中継点として人気があり、人も多かったです。
ここから、すぐに双六・三俣方向に向かわずに、荷物を軽くして百高山の一つ樅沢岳をピストンしました。1時間弱で往復できますが、後々の体力低下に響いた気がします。
双六小屋に戻ると、又重い荷物を背負い、雪の少ない中道から途中で分岐して双六岳に登頂しました。中道から稜線に出るとだだっ広くなっていて、そこから山頂までわずかな時間でした。
双六岳からは稜線ルートを通って三俣蓮華岳に向かいますが、最初は丸山がそうだと思っていました。大きな雪渓の横を通って、見える山頂に立つと丸山で、まだ先に三俣蓮華岳があります。そろそろ体力が厳しくなってきて、コースタイムを少し下回るようになりました。
三俣蓮華岳の山頂からはぐるりとアルプスを見回すことが出来ます。さすが三俣の分岐点です。(但しどこへ行くにも登り返しを要求する、登山者には悪夢のような山ですが…)冬になって少し時間が出来たらパノラマ写真に合成してやります。
三俣蓮華岳からは半時間で三俣山荘に下りますが、標高差傾斜ともある程度は厳しく、コースタイムには間に合いませんでした。総合計20キロを歩き、山荘に到着しました。
三俣山荘に着くとそれほど混んでおらず、1つおき布団を使用していく形だったので、とても快適でした。但しここまでのひどい日焼けであまり眠れませんでしたが…
夕食後にはガスが立ちこめる中一瞬差し込んだ夕日で軽いブロッケンが見えました。それ以降はあまり空も見えないので、小屋内でおとなしくしていました。
2日目(登頂:鷲羽岳・黒岳・祖父岳)
早朝3時半になると、お弁当を食べて出発の用意を調えました。星は見えていましたが、少しだったのと山際にはなかったので、カメラを使うこともなく出発です。
朝起き抜け一発目から、鷲羽岳の山頂まで標高差400mはなかなか厳しいものがありますが、1時間5分くらいで到着し、朝日に焼けるガスや滝雲や、槍ヶ岳の横に富士山が写る写真が撮れました。
鷲羽岳を過ぎると、稜線伝いに少しずつ高度を下げ、ワリモ岳を過ぎて、だらだらとした高原道を水晶小屋まで歩きます。水晶小屋から広い稜線上を山頂部の取り付きまで行くと、ハシゴなどのある急な登りが始まります。
特別危険な箇所がある訳ではないですが、幅の細いところが多いため、足の置き場やバランスに気をつけないといけないので、ペースはゆったりになりました。
狭い山頂に着くと、北アルプスの北部がよく見えるようになります。立山・剱・後ろ立山・怖そうな赤牛岳などをしばし眺めていました。
山頂を出ると来た道をワリモ岳手前の岩苔乗越まで戻り、祖父岳(じいだけ)に向かいます。分岐点を過ぎると少し雪渓上を歩き、その後は低い藪の登山道を進むと広くてゆったりとした山頂に出ます。
この山頂からは秘境雲ノ平や、二俣山、薬師岳などがよく見えました。
祖父岳から岩苔乗越まで戻り、分岐点から鷲羽岳に向かわずに、沢を下って黒部源流標式を通り、三俣山荘へ登り返すルートを行きました。それほど距離もなく、標高差も鷲羽岳を登るより楽なはずなんですが、前日の日焼けの痛みであまり寝れなかったことが影響しているのか、小屋に着く頃にはばてばてでした。
小屋で昼食と休憩を取り、巻道から黒部五郎小屋に向かいます。しかしこの巻道は、大きな雪渓歩き有り、アップダウン有り、ガレ沢の下り有り、雪渓の高巻き有りとなかなかに厳しい道でした。
巻道が終わって三俣蓮華からの道と合流すると、なだらかな尾根を進んでいきます。この辺りでは槍穂高は見えなくなりますが、笠ヶ岳・乗鞍岳・御嶽山・白山などがよく見えてきます。そうしている内に急な下り道が始まり、それを下りきると黒部五郎小屋に着きました。到着は13時頃で、15km・9時間ほどの歩行でしたが、寝不足のためかバテがひどかったです。
黒部五郎小屋に着くと、ほっこりした気持ちいい布団でいきなり昼寝モードでした。その後豊富なお水や、美味しい天ぷらを中心とした夕食を楽しみました。ガスが濃かったので、今日も三脚は使わずです。
3日目(登頂:黒部五郎岳)
今日も朝4時には出発です。それほど登りの厳しくない道を進み、カールの中で日の出を迎えます。赤々と言うほどではありませんが、朝日が山肌や雪渓、そして雪渓から流れ出す水面を赤く染めています。その中をカールの端まで歩きます。
そこからは稜線までかなり急な登りになります。距離はたいしたことがないので稜線に出るとごつごつとした岩の上を歩くと山頂に到着します。
この黒部五郎岳の山頂も四方一面に広がる景色がすばらしいです。これもパノラマ合成が楽しみです。
山頂を楽しんだ後、来た道を黒部五郎小屋に戻ります。水を補給して7時45分に延々と続く下山の始まりです。(ほんとは鏡平小屋での宿泊を予定していました。)
小屋を出ると、まずいきなり三俣蓮華岳への厳しい登りが始まります。500m近くを一気に登り、山頂を過ぎると次は丸山のアップダウンです。
丸山を過ぎると双六岳稜線道と分かれますが、ここで雷鳥の親子とまた遭遇です。ちょっと遠かったので望遠遠景気味になりましたがちゃんと写りました。
雷鳥と別れて中道を下り、双六小屋には10時半頃でした。ここで牛丼を頼むと甘い出汁の味が体に浸みるようでした。
双六小屋を出ると、また軽い登りがあり、弓折のコルまで軽いアップダウンを三回繰り返します。花畑を過ぎてやっとコルにたどり着くと本格的な下りの始まりです。
一気に下って鏡平まで来たとき、まだ12時半でした。足はそろそろ疲労の色を見せていましたが、3時間我慢すれば一日早く帰れるため、下山を決意しました。
2時間ほどでわさび沢まで来たときには平坦な砂利道で足ががたがたになっていましたが、さらに50分歩いてなんとか25キロを走破し、3時半に新穂高の駐車場に着きました。
途中渋滞などで思うようには走れませんでしたが、10時頃までには大阪に帰れていたと思います。
ゴールデンウィークの屋久島の24キロ日帰りのために減量をして体力増強に努めてきた成果が、1日目20キロ、2日目15キロ、3日目25キロで3日合計60キロのこの山行で絶大な威力を発揮したような気がします。
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