雲ノ平周回(秘境と秘湯:黒部五郎〜三俣〜水晶〜高天原〜雲ノ平〜薬師)


- GPS
- 42:30
- 距離
- 55.9km
- 登り
- 4,640m
- 下り
- 4,642m
コースタイム
9:00折立〜10:30三角点〜13:00太郎平小屋泊
【20日】
4:30太郎平小屋〜6:45北ノ俣岳〜7:15赤木岳〜8:05中俣乗越〜10:00黒部五郎岳〜
12:15黒部五郎小屋〜13:30三俣巻道分岐〜14:00三俣蓮華岳〜15:00三俣山荘泊
【21日】
4:10三俣山荘〜5:30鷲羽岳〜6:45ワリモ分岐〜8:00水晶岳〜9:50ワリモ分岐〜10:00岩苔乗越分岐〜12:00高天原山荘泊
【22日】
(龍晶池&温泉)〜9:00高天原山荘〜9:40高天原峠〜10:45急登終了〜
10:50奥スイス庭園〜11:15電波塔〜12:30雲ノ平山荘着〜散策&水汲〜15:00雲ノ平山荘泊
【23日】
5:30雲ノ平山荘〜7:40薬師沢小屋〜10:15太郎平小屋〜(お昼)〜11:00太郎平小屋発〜13:00薬師小屋
【24日】
4:00薬師小屋〜5:00薬師岳〜(ご来光)〜6:00薬師岳発〜6:40薬師小屋戻り〜
7:40薬師小屋発〜9:00太郎平小屋〜11:00三角点〜12:00折立
天候 | 19日 晴れ(途中からガス) 20日 晴れ 21日 晴れ 22日 晴れ 23日 晴れ 24日 晴れ 初日以外は天気に恵まれました ずっと晴れていましたが、10時頃から山頂は雲に覆われることが多かったです。 特に、三俣蓮華岳、黒部五郎岳は10時〜15時くらいは雲に覆われがちでした。 夏なので日の出からお昼くらいまでが勝負です。 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
入り口の駐車場はいっぱいで、奥にある臨時駐車場に駐めました 有峰林道は8〜20時のみ、それ以外の時間帯はゲートが閉まってしまいます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
太郎平小屋に富山県警の出張所があり、そこで登山届けを提出可能です 特に危険な箇所はありませんでした。 |
写真
感想
山域をどこにしようか悩んだのですが
今回は折立から入ったので立山にしました。
1週間遅いお盆休みを利用して前から行ってみたかった雲ノ平へ行ってきました。
何故か、今回はGPSの電池の持ちが悪くて思うようにログが取れず、ルートは写真と記憶を頼りに入れたので少々違うかもしれませんがご容赦を。
【1日目】
初日は太郎平小屋までなので、ゆっくりの出発。
歩き出しの天気は良いものの、高度を上げるごとにつれてガスが濃くなって。。。
三角点に着く頃には薬師岳は見えず。。。まぁ、本番は20日からなのでココは我慢。
太郎平小屋は大きい小屋ですが、その分人も多い。。
お盆明けの日曜日泊なのでそんなに混雑するとは思ってなかったのでしたが、
この日は地元の中学生が清掃登山で数十人入ってて2枚布団に3人でした。
後日、他の登山者から聞いたのですが太郎平小屋は団体さんが訪れることも多く
このような事があるそうです。気になる方は事前に問い合わせをすると良いかも。
【2日目】
この日は長い歩きになるので早めに出発準備。
支度を整えて外に出ると、快晴で星がとっても綺麗。
今年はココまで天気に恵まれたことはなかったので
思わす、出発時間をずらして星を撮ってました。
30分ほど星空を撮った後に黒部五郎岳を目指して出発
この日は黒部五郎小舎か三俣山荘まで行く予定でした。
歩いていると、やがて日が出てきたので
日の出を撮影しようと思ったのですが、東側に大きい山(鷲羽や水晶)があるので
日が出る頃はすっかり明るくなってしまっており、朝焼けはイマイチ。。。
当然と言えば、その通りでして。。
気を取り直して再出発。
北ノ股を望む稜線に上がると、その先には黒部五郎岳。
青空の下、自然と期待に胸が膨らみます。
北ノ股、赤木、中俣乗越を過ぎて行く度に黒部五郎岳が大きくなってきます。
この辺りは急坂もなく、気持ちいい稜線歩きが楽しめました。
黒部五郎岳の稜線に取り付くと、やや急な坂が出現。
それでも、先が見えない森の中とは違って目標が見えていると力が出ます。
目標があるというのは大事ですね。
ところが、黒部五郎岳の肩まで来るとガスがもくもくと上がってきてあっという間に山頂はガスの中。
やはり、夏は10時頃から雲がわいてきますね。
これも、後から聞いたのですが黒部五郎岳は雲ノ平周辺でもガスがかかるのが早いそうです。
ガスの切れ間を狙って何とかシャッターを切った後は圏谷コースを降りることに決定。
登りは時間がかかりますが、あっという間に下まで降りて来ると
カール地形が綺麗でした。ここのカールで水を補給して汗臭い体を拭いた後で歩を進めます。
登りとは違って下りの最後は森の中を抜けると黒部五郎小舎に到着。
ここで泊まるか、先に進むかを相談すると
奥様は張り切っていて、三俣まで行く気満々。。。私はチョット疲れてるけど。。。
時間も気になるので、昼食をササッと摂った後にしゅっぱ〜つ。
だけど、ここでトラブル発生。。
ご飯を食べて急に動いたせいで横っ腹が痛い。。。しまったぁっ
休んでいても、いつ痛みが引くか判らないので痛くない程度にゆっく〜り歩きます。
中腹辺りで山頂が見えてきたのですが、黒部五郎の状態から予想していた通り山頂はガス。
それでも、日差しMAX時間は過ぎたので何とかなるかなと思って歩きます。
巻道分岐に来たところで上から来た方に聞いたところ、それなりに眺望があったらしいが、常にガスが動いているので運次第とのこと。巻道も下って上っているのが見えるので、ここは上がることに決定。
30分ほど歩くと山頂に到着。でも、、ガス
残念がって靴擦れを手当てしていると、急にガスが晴れて鷲羽岳が綺麗に見えるように!しかも、槍ヶ岳も顔を出したではないですか!、これは、これで良い雰囲気でした。
そんな中で山頂を楽しんだ後は本日の宿である三俣山荘へ。
この日は1人1枚のお布団で寝られました。
【3日目】
この日も朝ご飯は弁当にして、小屋ではとらず。
時間的には余裕があるんだけど、、、そう!今日は温泉の日なのです。
4時チョイ過ぎに三俣山荘を出発。
昨日の疲れもなく、鷲羽岳山頂を目指して歩きます。
一歩一歩、坂を上がっていくのと同期するように周りが明るくなっていきます。
槍ヶ岳の向こうに富士山が見えた位まで上ると、周辺の山々が赤く染まってきました。う〜む、ご来光に間に合わないかも。。。と、思っていると頂上に到着。
やっぱり、10分ほど遅かったようでご来光には間に合わず。残念。
それでも快晴なので気持ちよい朝を迎えて山頂での景色を堪能した後に水晶岳を目指して進みます。
ワリモ岳を過ぎ、分岐も過ぎ、水晶小屋に着いたところで荷物をデポして水晶岳を往復します。
今回の山行きの中で一番険しい道を行った先に水晶岳到着。
北アルプスのど真ん中にある2986M峰からみる景色は絶景で、北アルプスにある山々が殆ど見えました。そして、眼下には雲ノ平。明日はあそこに行くんだなと思うと感慨もひとしお。
ここでも景色を堪能した後は、温泉目指して降りていきます。
今日はここでトラブル。
靴紐が緩かったらしく、左足の親指が靴擦れで痛くなってきた。
岩苔乗越でひもを結び直して降りていきます。
途中から、樹林帯のなが〜いトンネルを越えてやっとの思いで高天原山荘に到着。
今、思えばここが一番辛かったような気がします。
すれ違う人も辛そうに歩いていたような気がするし。。。
宿で早々に受付をして風呂道具を持って温泉に出発。
10〜15分くらい歩くのでちゃんと靴を履いていきましょう。
温泉は完全に衝立で仕切られた女湯。茂みに覆われた男湯。
そして、登山道1m横の何も仕切りのない豪快川露天風呂。
この3つがありましたが、ここは豪快川露天の一択で!
温泉の質も良く、汗を流せる喜びも手伝っていいお風呂でした。
少々熱いお風呂でしたが、のぼせるくらい入った後に、すぐ脇を流れる沢の水を掛けて体を冷まし、また入る。う〜ん気持ちエェ〜。
臭い頭も温泉の湯で洗って沢水ですすいでました。
この露天の3mくらい上の河原に湯が沸いていて天然足湯が出来てました。
うちの奥さんはお風呂から上がった後にこの足湯を楽しんでいました。
温泉を堪能した後はランプの宿で夕飯。
ここまでで一番おいしいごはんでした。
【4日目】
この日は楽ちんコースで、雲ノ平へ上がるだけなのでゆっくり出発予定。
そのため、夢の平と朝風呂へ行くことに。
龍晶池&夢の平は意外と遠かったです。
ここも良いところでしたが、温泉が楽しみすぎて印象がチョット薄いかも。。
9時に高天原山荘を出発して40分ほどで高天原峠に到着。
ここまでは水平な道を行くのですが、ここから急登にに入ります。
ですが、1時間ほどで樹林帯を抜けるので思ったよりも楽に感じます。毎日歩いているので体もなれてきたのかもしれません。
左手に水晶岳を見ながら更に上がっていくと、何やら建物の先端が見えます。
早くも山荘に着いたのかと思いきや。。。電波塔でした。
ここですれ違った老夫婦曰く、山荘はもう一つ丘を越えたところらしい。
それを聞いて、まだまだ時間に余裕があるとので
ここで小休憩をした後に出発。
すぐに雲ノ平山荘に着いたので散策がてらテント場に水をくみに行くことにします。
ここの小屋では基本的に天水利用となるので明日の行動時の美味しい水をキープするという意味もあります。
時間があれば祖父岳にも上がろうと思っていたのですが、直登ルートは植生保護のために進めず回り道をしている間に、雲に覆われてきたので戻ることに。(結局降らなかったですが)
美味しい水を2人分、4L用意して戻って本日の行動終了。
ここで、「黒部の山賊」という本をチョット読みました。三俣山荘にもおいてあったし、途中で寄った水晶小屋にも有ったので興味があったのです。
なかなか、面白そうな本だったので帰ったら買うことに決めて寝ました。
【5日目】
今日もお弁当の朝ご飯を食べて5時に出発。
この日は太郎平まで戻り、更に薬師岳山荘まで行く予定です。
朝日を受ける雲ノ平を後にして
苔の着いたゴロゴロ岩の急坂を慎重に下っていきます。
やがて、沢の音が聞こえて、それが大きくなって来ると薬師沢へ到着。
鉄のビビリ橋を渡ると、おいしそ〜なビールが待ち構えていましたが
まだ、先は長いのでココは我慢。
ここから、1時間ほど沢沿いの緩やかな道を行き最後の徒渉点を過ぎると急登です。
ここを登り切る辺りでヘリコプターが雲ノ平方面へ飛んでいきました。
おそらく、県警のヘリだと思うのですが事故じゃないと良いなぁ。
薬師沢小屋から2時間ほどで太郎平小屋に戻ってきました
ここで、カレーと大盛りラーメンを注文して昼ご飯。
高天原山荘、雲ノ平山荘と一緒だったおじさんと三度目の出会い、でもここでお別れ。次の日はお仕事らしいです。
夕飯前の時間にいろいろと山の話を聞かせて頂き、楽しい時間をありがとうございました。
また、どっかの山であえると良いな。
のんびり過ごしていると、薬師方面はガスが、
しかしながら、このガスは薬師峠だけの可能性が高いことがこれまでの経験から判っているので、めげずに上がっていきます。
2時間ほど上がると薬師岳山荘に到着。
まだ、14時前なのでガスが掛かっているので本日の行動は終わりにして
次の日のご来光に期待してゆっくりすることに。
周りの景色を写真に納めていると、上がってくる方が言うには、すぐそこに雷鳥がいるとのこと。
早速、見に行くと親子連れの雷鳥がいました。
チョット遠かったですが、見られて良かった。
最終日に相応しい美味しくてボリュームのある夕食を頂いてこの日は終了。
【6日目】
さて、最終日。
3時に起きて満天の星空と富山市街の夜景を眺めた後に薬師岳へご来光登山です。
1時間ほど上がると山頂に到着。赤くなり、明るくなる東空を眺めていると。。。
出てきました、真っ赤でまぁるい太陽が。
ここまで綺麗なご来光はここ何年か見られなかったので大感動!
黒部湖方面が雲ノ平になっていてそこに太陽の光が差していく様はこの世のものとは思えないものでした。
気がつけば1時間くらい山頂で過ごしていました。
薬師岳小屋に戻って朝ご飯の弁当を平らげた後は名残惜しいですが帰らなければならないのです。。都会へ。。。
絶好の晴天の下で下山していると、バタバタとヘリコプターの音が。
薬師岳小屋へ荷揚げしているようでした。もうチョット居れば間近に見られたのだが、、、少し残念。
このヘリコプターですが、この後に、太郎平小屋、薬師沢小屋、高天原山荘、とあちこちに運んでいました。
この日は荷揚デーだったんですね。
最終日だったので、「あのへんはあの小屋だな」と全部判りました。
太郎平小屋へ戻り、初日は良く判らなかった山の名前が戻って来たときは全部判るようになっていました。
しかも、山容を説明した盤が間違っているのも。
よく見ると、この盤に後から線が引いてあって「あは、これに書いて有るとおりだ」とニヤニヤしてました。
後ろ髪を引かれる思いで太郎平を後にして、いよいよ雲ノ平とはお別れです。
「また、きっと、いつか、戻って来よう。」そう感じられた充実した6日間でした。
コメント
この記録に関連する登山ルート

こんにちは。
間違いだったらすみません。。
おそらく…お会いしてる方々かと思いまして。
私は、20日に三俣でヨレヨレでテント受付をしていて、
そして21日、高天原は温泉沢ノ頭から再びヨレヨレで向かいました。
テラスでお話してた方々かと…。
この期間は天候に恵まれ、最高の秘境と秘湯でしたね
もはや日焼けで真っ黒
高天ヶ原でワインのんでた夫婦です!
温泉気持ちよすぎて、翌日も温泉入っちゃいました(笑)
雲の平山荘の方が、ここ数日がこの夏一番天気が安定してると言ってました。
ホント最高の天気で気持ちよかったですね!
おりたばかりですが、山が恋しいです!
金曜日におりてきて
やまれこの下書きをしていた時に、山行き記録を発見し、
「そうじゃないかな」と二人で話をしてましたヨ
無事に黒部五郎まで行かれたようで、何よりです
今日から仕事復帰したのですが、ダダ暑い都会で仕事をしていると
高天原の温泉が恋しいですわ
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