双六岳・三俣蓮華岳・鷲羽岳・雲ノ平・水晶岳を4泊で巡る
- GPS
- 105:25
- 距離
- 53.4km
- 登り
- 3,988m
- 下り
- 3,973m
コースタイム
6:10 新穂高無料駐車場
↓
8:10 わさび平小屋
↓
10:35 秩父沢
↓
12:10 イタドリが原(昼食)
↓
13:20 シシドウヶ原
↓
14:50 鏡平小屋
【9月18日(火)】
5:35 鏡平小屋
↓
6:45 弓折乗越
↓
8:30 双六小屋
↓
10:00 双六岳 [2860m]
↓
11:10 三俣蓮華岳 [2841m]
↓
11:50 三俣山荘
【9月19日(水)】
14:10 三俣山荘
↓
15:15 鷲羽岳 [2924m]
↓
16:15 三俣山荘
【9月20日(木)】
5:35 三俣山荘
↓
5:55 黒部川源流
↓
7:30 祖父岳分岐
↓
8:40 雲ノ平山荘
↓
9:50 祖父岳分岐
↓
10:20 祖父岳 [2825m]
↓
11:25 ワリモ北分岐
↓
12:10 水晶小屋(昼食)
↓
13:15 水晶岳 [2986m]
↓
14:05 水晶小屋
↓
14:45 ワリモ北分岐
↓
15:40 黒部川源流
↓
16:15 三俣山荘
【9月21日(金)】
6:30 三俣山荘
↓
7:40 三俣蓮華岳
↓
10:00 双六小屋
↓
11:25 弓折乗越
↓
12:05 鏡平小屋(昼食)
↓
13:25 シシドウヶ原
↓
14:15 秩父沢
↓
15:15 わさび平小屋
↓
16:50 新穂高無料駐車場
天候 | 9/17 晴れ 9/18 晴れ 9/19 雨→曇り 9/20 晴れ 9/21 雨→曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場 :深山荘近くの無料駐車場(200台ぐらい駐車可) 9/16の18時で7割ぐらい埋まっていました。 9/17の6時でも空きがありました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【新穂高→鏡平】 車止めゲート右に登山ポストがあります。 危険個所はありませんが、秩父沢が増水していたら怖いかも…。 鏡平からの槍穂の展望が素晴らしい。 【鏡平→双六小屋】 危険個所はありません。 弓折乗越からは槍穂、笠ヶ岳、双六岳、黒部五郎岳がよく見えます。 双六小屋に着くと鷲羽岳が姿を現します。 【双六小屋→双六岳→三俣蓮華岳】 双六岳の登りは大きな岩の連続です。登りきると広い稜線となります。 双六岳からは槍穂、笠ヶ岳、黒部五郎岳、三俣蓮華岳、薬師岳、水晶岳、鷲羽岳、さらに表銀座まで見渡せます。 三俣蓮華岳までの稜線は細く、風が強い場合は気を付ける必要があります。 【三俣蓮華岳→三俣山荘】 危険個所はありません。 三俣山荘からは燕岳、大天井岳、槍ヶ岳が見渡せます。北鎌尾根の猛々しさが素晴らしい。 【三俣山荘→鷲羽岳】 危険個所はありません。 【三俣山荘→雲ノ平】 黒部川源流の渡渉は水量が多いと渡れないと思います。 祖父岳の南西を巻いてからは木道がほとんどで、危険個所はありません。 雲ノ平からは黒部五郎岳、薬師岳、水晶岳などが見渡せます。 人懐っこいオコジョがいます。 【雲ノ平→祖父岳】 ガレ場を登ります。道が分かりにくいですが、岩の白いペンキを追えば問題なく登頂できます。 【祖父岳→水晶岳】 岩苔乗越、ワリモ北と分岐が続くので、行先を間違わないようにしましょう。 水晶岳までは短いハシゴがあります。頂上付近はガレているので落石・滑落に注意が必要です。 水晶岳からは雲ノ平、烏帽子岳からの裏銀座ルート、赤牛岳に続く読売新道、黒部湖、燕岳から大天井岳、常念岳、槍ヶ岳、三俣蓮華岳、黒部五郎岳といった北アルプス南部の大展望。 |
写真
感想
3回目の北アルプス登山は、4泊5日で裏銀座を満喫します。
いままでのテント泊は2泊が最長でしたが、「もっと山に籠りたい」という理由から、夫婦で休みを合わせました。
登山口は新穂高温泉。当初の目的は雲ノ平と槍ヶ岳登頂でしたが、体力と天候により槍を諦めて水晶岳に変更。体力的にも西鎌尾根は厳しいので。。。
【1日目】
わさび平小屋を超えて、秩父沢を超えたあたりからペースが落ちてしまいました。荷物が重すぎたかも。槍ヶ岳と穂高岳の姿が美しすぎて見とれてしまい、ついつい立ち止まることが多かったのも原因の一つでしょう。
双六小屋テント泊の予定でしたが、鏡平小屋に素泊まりに変更。初日で無理をしては山行を楽しめませんからね。
そうと決まればワインとビールで乾杯!!小屋からの展望は素晴らしく、槍ヶ岳と穂高連峰が一望できます。寝床も展望のいい場所にしていただきました。窓越しの槍穂も素晴らしい。
【2日目】
鏡平から双六小屋へ。天気も良くて朝日がまぶしい。槍と穂高に見守られながら登っていきます。
弓折乗越まで登ると、東に槍ヶ岳や奥穂高岳などの3000m峰が秀麗な姿を現します。南には笠ヶ岳がそびえています。
双六山荘に到着すると鷲羽岳が目の前に。なんと美しい。
双六岳には一人で向かいます。妻は重い荷物を背負って登るのを避けて巻道へ。集合は三俣山荘。
中道分岐を山頂方面に登っていくと、雷鳥が岩の斜面に2羽います。いつ見ても可愛らしいぷっくりした姿。たまんないですね!
急な岩の斜面を登りきると、なだらかな稜線に出ます。振り返ると槍ヶ岳が応援してくれていました。
双六岳山頂からは三俣蓮華岳、鷲羽岳、黒部五郎岳、槍ヶ岳、笠ヶ岳など北アルプス南部のスーパースターを見渡すことが出来ます。妻も登れば感動しただろうな。
山頂を堪能し、山奥の風景を楽しみながら三俣蓮華岳に向かいます。黒部五郎岳の見事なカールを楽しみつつ登頂。山頂は広めで、食事したり寝転がったりしていました。
三国境で巻道と合流。妻の姿はありません。先に三俣山荘に着いていると思い、鷲羽岳に向かって歩きます。ハイマツに覆われた道を下り三俣山荘に到着。妻の姿は中にも外にもありません。どうやら先に着いてしまったらしい。
20分後、妻到着。槍を背景に自分撮りをしていたらしい。
三俣山荘でテント申し込みを済ませて設営。傾斜のない物件も見つかったので安心安心。ビールで乾杯して、食事を済ませて、夕方の槍を楽しんで就寝。
【3日目】
夜からずーっと雨。予定では鷲羽岳・水晶岳の百名山連続登頂でしたが、展望ゼロでは登っても楽しめないので待機。
小屋では停滞を決めた登山者たちがストーブを囲んでいました。初テントで荷物が26kgの男性、七倉から入山して6泊目の女性など猛者の集まりです。山の話で盛り上がりました。日常では山の話をする相手が妻しかいないので、とても勉強になりました。
14時、雨が止みそうなので鷲羽岳にアタック!
登っていくと青空が!希望を捨てないで登ってよかった。大昔の火口だったという鷲羽池も見えました。遠くまでは見渡せませんでしたが登ってよかった。1日何もしないってのは面白くありませんからね。
明日の計画を立てて就寝。
【4日目】
快晴!楽しい1日になりそうだ。
黒部川源流を渡って雲ノ平へ向かいます。源流まで下り、祖父岳南西を巻いていくと地球の果てのような平原に出ます。「日本庭園」らしい。途中で「ダイヤモンド鷲羽」の撮影に成功!
祖父岳分岐を雲ノ平方面に進みます。途中で出会った方から熊出没情報を聞いて、恐る恐る歩を進めます。
熊には出会うことなく日本最後の秘境に到着。木道と池が尾瀬と似ているなぁ。途中の分岐を北に向かうとスイス庭園。逆さ水晶岳を撮影したり、日焼け止めを塗ったりしていると動物の気配が。そう、オコジョです。ものすごい速さで遠くに走っていってしまいましたが…。
分岐に戻り雲ノ平山荘へ向かいます。するとオコジョが正面に!こちらが止まると足元をちょろちょろ。とても人懐っこいのでたっぷり撮影できました。
オコジョと別れて山荘に到着。綺麗な山小屋ですね。
バッチを買って、来た道を戻ります。
すると、またもオコジョ出現!トレッキングポールの先が気に入ったのか、じゃれてきます。少し高く上げると、胴を長く伸ばして遊びます。面白いやつ♪しかも別れを惜しむかのように追ってくるのです。可愛いですねぇ。。。
次の目的地は水晶岳。
途中で追い抜いたソロの女性は8泊目というから驚きです。85リットルのザックを背負って歩くその姿、輝いているぜ!この日は水晶小屋宿泊とのこと。
祖父岳を越えていきます。
登山道はガレ場で大岩がゴロゴロ。白ペンキに導かれて登頂。黒部五郎岳、薬師岳、水晶岳、鷲羽岳といった百名山に囲まれています。
頂上から下って岩苔乗越、ワリモ北分岐を通って稜線に出ると烏帽子岳に向かう道が見えてきます。真砂岳、野口五郎岳の花崗岩の山肌が美しい。
水晶小屋で、熊情報を教えてくれた方に再会。明日は読売新道とのこと。
小屋で力汁をいただきました。餅入りの味噌汁が疲れた身体に染み入ります。
そこから水晶岳に向かいます。考えていたよりも険しく、雨風が強かったら歩きたくない場所ですが、この日は快晴。ハシゴを登り、ガレ場を登って登頂成功!赤牛岳の先には黒部湖まで見渡せます。燕岳、大天井岳、奥には常念岳まで見えます。今回の山行の最高峰からの景色は素晴らしい。
水晶小屋に戻ると、雲ノ平で会った85リットルザックの女性と再会。無事に到着出来てなによりです。写真を撮ってもらって三俣山荘に戻ります。
鷲羽岳には向かわず黒部川源流経由で戻ることにしましたが、下りも結構疲れます。下りより登りが好きなので、鷲羽岳に向かえばよかったとちょっぴり後悔。
16時ぐらいにテントに到着。かなりの疲労感です。ビールがとても美味い!
明日が下山日か…。
【5日目】
雨。テント撤収で手が冷えて寒いです。
濡れたテントをスタッフバックに詰め込んで背負うと重いのなんの!でも食料が減っているので大丈夫。
小屋スタッフの方に挨拶をしてから下山です。
雨だけど、鷲羽・水晶まで見えます。「気を付けて帰れよぉ」と見送ってくれているのでしょうね。
妻の希望で三俣蓮華岳、双六岳に向かいますが、双六に向かう稜線は西からの強風で寒い!展望もなさそうなので中道で双六小屋に向かうことにしました。妻の弱点は風と寒さです。双六小屋で気温を確認すると6℃。寒いわけです。
双六小屋で手ぬぐいとバッチを購入して新穂高に下ります。
途中で晴れてきて、もうちょっと前に晴れてくれればいいのにと思ったりしながら鏡平に到着。
昼食は鏡平小屋でラーメンを注文。小屋のお姉さんが覚えていてくれたのが嬉しかった。
この日の鏡池は風がなくておだやか。しかし槍は見えません。
「初日の槍+この日の鏡池=逆さ槍」ということですね。
そこから先は下るだけ。
わさび平小屋でニリンソウのバッチを購入して新穂高へ下山。
下山後は「ひがくの湯」で汗を流しました。5日間の垢を落としてすっきり♪
帰りの車内では次に登る山をどこにしようかと話しました。山バカですねぇ。
4泊5日の山旅は素晴らしいものでした。
北アルプスの大展望や山仲間との出会い、オコジョと遊んだことは忘れることのない思い出です。
【一日目】ザックが重く、思うように動けない。気分と体調はよいのに、体がついていけない。終日晴れ、景色もよい。双六まで行く予定が、大幅に遅れたため鏡平の小屋に泊まる。暑さと重さでバテバテ、悔しいがしょうがない。ワインとビールを飲みつつ炊飯。鏡平小屋はトイレ洋式で清潔。うれしい。
【二日目】槍を見ながら朝食をとる。なんて贅沢。この日は強風、稜線はつらいと判断し、一人で巻き道を進むことに。三俣のテン場はフラットで良い。小屋のトイレは和式だが女性専用あり、とてもきれい。この日の炊飯も成功。夜になると雨が降り始めた。テントでの雨は初めて。不安になりながら就寝。
【三日目】昨夜からの雨が止まず、テントと小屋を行き来して様子を見る。小屋では同じように停滞している方々が数名いた。雨も風もとても強かったが、浸水しなくてよかったと思う。14時ごろ、雨が弱まってきたので急いで準備をして鷲羽岳へ向かう。小屋の仲間は三俣蓮華岳へ登りに行ったようだ。お互いを山中で確認しあっていたことが後でわかり、ちょっとうれしくなる。途中で雨が止み、青空が見えてくる。すばらしい景色に感動。夕食はマテ茶鳥のオリーブオイル煮の缶詰を使ったクリームシチュー。ワインに合う!
【四日目】目が覚めると雨が止んでいた。急いで朝食をとり、出発。この日は11時間の行程。ひたすら歩く。憧れの雲ノ平は美しいところでした。オコジョと遊んだ後、水晶岳へ向かう。ハードな行程だったが、人の足でこんなに歩けるものかと我ながら感心する。
【五日目】
起きると雨。雨の中テントをたたむのを躊躇しつつ身支度を整えていると、夫から小屋で待機するようにとの指示が。ありがたい。雨で重くなった荷物を背負い、下山。三俣蓮華岳の山頂を目指すが、雨と風と寒さで心が折れそうになる。先行していた夫に双六小屋で合流。甘いミルクティーを入れてもらい、飲むと体の中が暖かくなる。気力を取り戻し、歩き始める。鏡平に着くころにはすっかり雨は止んでいた。新穂高まで夫と並んで歩く。5日間、よくがんばったと思う。
下山後、お義母さんからもう山には行くなと懇願されてしまった。心配だったらしい。ごめんね。でも、また行っちゃいます。
初めまして。
雲ノ平みたいな所でオコジョがいるとはビックリでした
しかもいい感じに写真取れてますね。
食事も充実しているようで、結構ザック重かったのではないでしょうか?
お疲れ様でした
コメントありがとうございます。
のんびりな雷鳥と対照的に、オコジョは素早かったです
まさか間近で撮影できるとは思ってもいませんでした。
荷物の重さと食事の充実度は比例しますね
depor021さん、tanyaさん、
北ア南部のオールスター達が勢揃いですね。
上から下までじっくり拝見しました。
逆光の中、雲と槍穂稜線のコラボが
幻想的で素晴らしいです。
私達は日帰り専門でお泊りは未経験、
来年あたり一泊位は行って見たいと思っています。
北アは良いですね。
manabu
読んでいただき、ありがとうございます。
当初の予定と異なる山行になりましたが楽しめて良かったです。
テント泊の楽しさを知ってからは、出来る限り山で朝を迎えるようになりました
manabuさんは健脚そうなので、荷物が重くても楽しめると思いますよ
depor021さん tanyaさん こんにちは
重いザックを背負い頑張りましたね。
たくましいdepor021さんと笑顔が可愛いtanyaさん。
どの山も行ってみたいので羨ましいです。
食事も美味しそうな物ばかりで が一層
グビグビいっちゃいそうですね。
オコジョが、こんなに人懐っこい事にはビックリ!
可愛いですね。
depor021さん。manabuさんは山大好きですが、重いザックは苦手だし、
家事も一切しませんから、テン泊はありえませ〜ん。
こんにちは。
今回の20kgザックが過去最高の重量でした。
たっぷり汗をかいた後の はたまりません
会えるといいなぁと思っていたオコジョが向こうから会いにきてくれたのは驚きでした
テント泊でなくても、小屋泊ならどうでしょうか?楽しめると思います
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