記録ID: 316644
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大雪山
日程 | 2013年06月28日(金) ~ 2013年07月02日(火) |
---|---|
メンバー | |
天候 | 6/28;ガス→晴れ→ガス→時々晴れ 6/29;晴れ→ガス→晴れ時々曇り 6/30;快晴 7/1;快晴 7/2;晴れ→晴れ時々曇り |
アクセス |
利用交通機関
*最終更新 2015/6
バス、
ケーブルカー等、
飛行機
●旭川空港 https://www.aapb.co.jp/ ●旭川電気軌道・いで湯号(旭川空港⇒旭日岳) http://www.asahikawa-denkikidou.jp/kyouei/ideyugo.pdf ●旭岳ロープウェイ http://www.wakasaresort.com/asahidakeropeway/index.htm ●上富良野町営バス(凌雲閣⇒上富良野駅) http://www.town.kamifurano.hokkaido.jp/contents/01soumu/0140sharyo/bus-hp/bus_tokachi-2014.10.01.pdf ●ふらのバス ラベンダー号(上富良野BS⇒旭川空港) http://www.furanobus.jp/lavender/ ■往路--------------------------------------------------------------------- 11:20 羽田(定刻は11:15発) ⇓ [ADO 057 ¥16070-(ADOスペシャル28)] 12:55 旭川空港(定刻は12:50着) 16:05(13:05発のバス便に乗り遅れ) ⇓ [いで湯号 ¥920-] 16:56 旭岳温泉 キャンプ場前BS下車(13:05の旭川空港のバス便の場合は13:56着) ■復路--------------------------------------------------------------------- 14:07 十勝岳温泉凌雲閣BS ⇓ [上富良野町営バス ¥500-] 14:50 上富良野駅 *散策 17:34 上富良野BS ⇓ [ふらのバス ラベンダー号 ¥660-] 18:10 旭川空港 19:45 旭川空港 発 ⇓ [ADO 060 ¥14570-(ADOスペシャル28)] 21:30 羽田空港 着
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|
地図/標高グラフ


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コースタイム [注]
- 1日目
- 山行
- 5時間35分
- 休憩
- 1時間25分
- 合計
- 7時間0分
- 2日目
- 山行
- 9時間45分
- 休憩
- 1時間5分
- 合計
- 10時間50分
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
*ルート図は手入力です。手入力ですと67.5kmとなりましたが実際は70kmほどあるようです。
*ザック重量 22kg
■山と高原地図標準CT
6/28(金) [旭岳-北海岳-白雲岳避難小屋]:CT 7h30
6/29(土) [白雲岳避難小屋-化雲岳-トムラウシ-南沼]:CT 10h15
6/30(日) [南沼-双子池-オプタテシケ-美瑛富士避難小屋]: CT 13h40
7/1(月) [美瑛富士避難小屋-十勝岳-上ホロ小屋避難小屋]:CT 5h30
7/2(火) [上ホロ避難小屋-富良野岳-凌雲閣]:CT 5h40
*ザック重量 22kg
■山と高原地図標準CT
6/28(金) [旭岳-北海岳-白雲岳避難小屋]:CT 7h30
6/29(土) [白雲岳避難小屋-化雲岳-トムラウシ-南沼]:CT 10h15
6/30(日) [南沼-双子池-オプタテシケ-美瑛富士避難小屋]: CT 13h40
7/1(月) [美瑛富士避難小屋-十勝岳-上ホロ小屋避難小屋]:CT 5h30
7/2(火) [上ホロ避難小屋-富良野岳-凌雲閣]:CT 5h40
コース状況/ 危険箇所等 | ■入山にあたっての注意点など(トイレ、ヒグマなど)---------------------- ●旭岳ビジターセンター http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=16 ●大雪山国立公園HP http://www.daisetsuzan.or.jp/index.htm ●のんびり歩く大雪山 http://taisetsuzan.web.fc2.com/02taisetudata/02chuui/nyuzanchui.html ●かみふらの十勝岳観光協会(十勝岳情報・下山後の上富良野周辺情報) http://www.kamifurano.jp/ ■ガスカートリッジ入手情報---------------------------------------------- ガス缶は飛行機には持ち込めませんので現地入手が必要です。以下に入手先をまとめましたが、いずれもトップシーズンには在庫がなくなる可能性もありますので要事前確認。 ●旭川空港1階到着ロビー総合案内カウンター tel:0166-83-3716 売店ではありません。プリムスの250缶が1個¥630-。かなり高いですが利便性高し。 ●大雪山旭岳ロープウェイ 山麓駅売店 営業時間ロープウェイ運行開始15分前〜17:00 tel:0166-68-9114 ●大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ http://www.rinyu.co.jp/modules/pico01/ tel:01658-5-3031 ●大雪山白樺荘 売店 tel:0166-97-2246 問い合わせ時間8:00〜22:00 http://shirakabasou.com/ ●モンベル 大雪ひがしかわ店 tel:0166-82-6120 営業時間09:00〜19:00 旭岳温泉行きのバス"いで湯号"の道草館前バス停近く。旭川空港からは7km程。旭岳に向かう途中にあり○。 http://store.montbell.jp/search/shopinfo/?shop_no=618944 ●秀山荘 旭川店 tel:0166-61-1930 営業時間10:00〜19:00(月曜定休) http://www.shugakuso.com/%E5%BA%97%E8%88%97%E7%B4%B9%E4%BB%8B/%E6%97%AD%E5%B7%9D%E5%BA%97/ 交通の便が悪く旭川市内にあり遠回りなのが難点。 ●ニッポンレンタカー北海道 各営業所でのガスカートリッジ販売 http://www.nrh.co.jp/nrh_contents/others/gascartridge.php ●イワタニプリムス 北海道 販売店リスト http://www.iwatani-primus.co.jp/guslist.html ■登山装備について------------------------------------------------------- 今年は雪が多く道中かなり雪渓が残っている状況でした。軽アイゼンを使用したのはオプタテシケの北東斜面のみでしたが、かなり遅くまで雪渓が残る様なので軽アイゼンの携行は必須かと思われます。また今回の状況ではピッケルも安全上必要かと思いました。 ■避難小屋の利用について------------------------------------------------- 管理人がいるのは白雲岳避難小屋のみです。 営業小屋ではないため、食料・水等の販売はいっさいありません。寝具も各自用意が必要です。トップシーズンは避難小屋は満杯で泊まれない事が常なのでテン泊装備が必須となります。 ■水について-------------------------------------------------------------- 北海道の山を歩く際の最大の問題は水の補給かと思います。キタキツネを媒介するエキノコックス寄生の可能性がわずかではあってもありますので、浄水器・煮沸が必要です。僕はスーパーデリオスを携行しました。多少の手前はかかりますが冷たい水をすぐ飲めるというのは大きな利点でした。 水を補給しながら歩く場合、いちいち煮沸している暇はありません。暑さで消耗しすぐにでも飲みたい時に煮沸し熱いお湯を飲まなければいけないというのは、かなりキツイかと思います。 小屋がありませんので、キャンプ地の水場が枯れている場合は当然自力で確保しなければいけません。雪があれば溶かし、なければ水がとれる場所を探し歩いて補給する形になります。時期によっては行動用の水だけでなくテン泊用の水も携行して歩く事も念頭においた方がいいです。 また各キャンプ地間が長いので「残りどれだけ水があるのか?」というのを常に確認しながらの方が安全です。残り少ない場合は補給しながらの行動が必要です。 すれ違う人との水場情報の交換は重要です。特にこれからの季節は雪田もなくなり水が枯れる事も考えられます。 ■服装について------------------------------------------------------------ 同時期の北アルプスを想定すればよいかと思います。 ハイマツの藪漕ぎ等もある為、薄手のレインウェアでは破れる可能性もあります。もし破れてしまった場合、本当にレインウェアが必要な場合それが致命的になる事もありえます。ヒサゴ沼避難小屋〜美瑛富士避難小屋まで逃げ込む小屋、風雨を避ける場所は一切ありません。トムラ周辺は数年前の大量遭難低体温死の現場です。 スパッツについても同様。ゴアの残雪期用の中厚のスパッツでしたがあちこちに穴が開いていました。 また藪漕ぎ時に松ヤニがかなり着くのでそれを見越した服装がよいかと思います。 ■トイレについて---------------------------------------------------------- 白雲岳、上ホロはトイレあり。南沼、双子池、美瑛富士は携帯トイレ使用。南沼・美瑛富士には携帯トイレ専用小屋がありますが、双子池はキジ打ち・お花摘みで携帯トイレ使用。 使用済み携帯トイレは各自持ち帰り。(下山口に回収BOXがある場合もあり。) その他はトイレ小屋ありますが使用済みペーパーは各自持ち帰り。使用済みペーパーを密閉できる袋を持って行った方がいいです。 登山用品店に売っている携帯トイレは、モンベル or サニタクリーンがほとんどだと思いますが、携帯トイレブースの簡易便座にはモンベルの販売している小型簡易タイプでは装着できません。重い&かさばりますが、実際の使いやすさを考えるとサニタクリーンの商品を持っていく事をオススメします。 また今回一番考えさせられたのが、縦走をするに従って携行する食料は減りますがその分持ち歩かなければいけない自分の排泄物が増えるという事でした。北ア等の山小屋のトイレのありがたさを心底痛感しました。 ”山のトイレを考える会”のHPがとても役に立つと思います。 http://www.yamatoilet.jp/ ■テン場の状況------------------------------------------------------------ 【白雲岳避難小屋キャンプ指定地】 水場は白雲岳の雪渓の雪解け水。テン場は雪の下。トイレあり。 【南沼キャンプ指定地】 水場はキャンプ横の雪渓の雪解け水。テン場は8張分くらいであとは雪の下。携帯トイレブースあり。(夏期限定) 【双子池キャンプ指定地】 水場はオプタテシケ雪渓端で取れます。テン場は雪の下。トイレなし。 【美瑛富士キャンプ指定地】 水場は小屋前の雪田が午後になり気温が上がると溶けて流れ出す状況。テン場は小屋周辺に数張りはOK。トイレなし。 【上ホロキャンプ指定地】 水場は雪渓中段、トラバース道沿いからチョロチョロ流れてる状況。テン場は小屋周辺に点在。トイレあり。 ■携帯(docomo)利用状況------------------------------------------------- ●キャンプ地 裏旭○、白雲△(小屋横なら。テン場は×)、南沼○、双子池?、美瑛富士○、上ホロ○(稜線上) ●山頂・稜線 旭岳○、間宮岳○、高根ヶ原周辺○、忠別岳○、五色岳○、化雲岳○、トムラウシ○、オプタテシケ山○、十勝岳○、富良野岳○ |
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その他周辺情報 | ■日帰り温泉 *大雪山白樺荘 13〜20時まで http://shirakabasou.com/ *十勝岳温泉 凌雲閣 日帰り入浴 http://ryounkakuonsen.wix.com/ryounkaku |
過去天気図(気象庁) |
2013年06月の天気図 [pdf] |
装備
個人装備 | テン泊装備一式 携帯トイレ(2) 携帯ラジオ(1) ホイッスル(1) 熊鈴(1) チェーンアイゼン(1) 浄水器(1) |
---|
写真
その右側の一番奥の台形状の山が、今日の目的地のトムラウシ。
ずっと思い描いてきた光景を目の当たりにし、思わずズズズズズ。感極まりました。
ポケットティッシュ多めに持ってきてよかったよー。
ココ直登したのかトラバースしたのかさえも思い出せません。。。
Sさんとご一緒じゃなくガスってたら完全に迷ってました。
ここからトムラウシの山頂へは、山頂部をトラバースして南沼まで行きピストンするか、このまま山頂部を越えて南沼まで下るかの2択です。
結果として前者の方が楽でした。トムラウシの北沼側のかなりハードな斜面に比べれば南沼側の斜面は楽だったからです。
でも僕らがやっているのはピークハントではなく縦走。後者の選択を当然とるのでした。
ここにテン場があれば、どれほど行程を組みやすい事か。もちろんココでのキャンプは禁止です。基本的には。
ただビバークポイントとしてのこの場所は知っておくべきだと思います。安全上。
見たくないものをついに見てしまった。
南沼〜オプタテシケ間はヒグマの超生息地帯なのです。
この落し物は日がたってそうですが、この後もいくつか発見し、どんどんウェッティーになってくるという…。
最終的にはホヤホヤな感じなのがありました。。。
でもそれが正解なのでした。
手前の雪渓のトラバースで僕が10mほど滑落。笹藪に突っ込みなんとか止まりましたが、その際に右手薬指の第一関節をパックリと切断。傷が深いようで血がドバドバと流れ出し止まらずあたりは血だらけに。
包帯状のガーゼをグルグル巻きにしさらにテーピングで圧迫。その状態で歩く事になりました。
指を伸ばすと血が流れ出すので、指を曲げた状態をキープし歩き続けます。
ここには双子池キャンプ指定地があるのですが、ヒグマの要注意地帯。こんなところに一人でテン泊するのは勘弁なので、意地でもこの山を今日中に越え美瑛富士避難小屋まで行きます。
この急な雪渓をピッケルなしで登らなければいけません。滑落したら絶対止まりません。
先ほどの滑落の影響もあり今回の山行中もっとも恐怖しました。
こんな恐怖と緊張を感じた雪渓登りは初めてです。GWの北穂、先日登った針ノ木雪渓とは比べ物にならない恐怖でした。
最奥に位置する山だけあり、オプタテシケ山については全く事前情報が上がってこなかった為、ここまで雪が残っているのは完全に誤算でした。ピッケルを持ってこなかった事を心底後悔しました。
ペースの上がらない僕を、どのピークでも嫌な顔をせずいつも笑顔で迎えてくれたSさん。
こみあげてくるものを抑えられませんでした…。
でも皆さんには気づかれたくないので鼻をかむふり。「ティ、ティッシューーーー!」(笑)
17kmオーバーの道のりを12h30かけてなんとか歩き通しました。一人だったら今日のルートを歩き通せたかどうか…。
今迄歩いた北アルプスの縦走路が散歩程度に感じられるほど体力的にハードなルートでした。
「本当にありがとうございました。ヤマレコにメッセージ送ります!」
そうSさんはヤマレコユーザーさんでもあったのでした。
Sさんがいなかったら僕はとっくにリタイヤしていたかもしれません。Sさんとご一緒した道のりが走馬灯のように思い浮かんできます。
思えば、この3日間の僕はいつもの山歩きを忘れ、Sさんに頼りきりの歩き方しかしていませんでした。
地図を見ることさえしない。Sさんの後ろを追いかけるだけ。
美瑛岳を登る僕に気付いてくれたSさんが、美瑛岳の左肩から十勝岳に向かう際、大きく手を振って下さりました。
あぁ、これでほんとにSさんとお別れなんだなぁ。
そんな瞬間でした。
雪を溶かす覚悟をしていたので、冷たい水が飲めて助かりました!
撮影機材:
感想/記録
by zawada
=大雪山縦走70km。旭岳〜トムラウシ、十勝岳。そして富良野岳へ!=
*6日分の記録という事で、写真および文章が多く長くなってしまい申し訳ありません。読み辛い点が多々あるかと思いますがお許し下さい。
■はじめに
まずはじめに山行前、山行後にメッセージを下さったヤマレコユーザーの皆様にお礼を申し上げたいと思います。皆様のメッセージが励みになりました。本当にありがとうございました。
また、この山旅で出会った方々にこの場をかりてお礼を申し上げたいと思います。
1〜3日目まで一緒に行動して下さったSさん。Sさんの助けがなければ、僕一人ではこの縦走はなしとげられなかったと思います。
雪に覆われて消えた夏道。マーキングのほとんどない岩場。Sさんの先導がなかったら僕は確実に何箇所かで迷ってました。
オプタテシケの急な雪渓でステップをつけて下さった泉州山岳会のお二人。コスマヌプリ手前の雪渓のトラバースで滑落負傷してしまったせいか恐怖が先立ってしまい、お二人のしっかりとしたステップがなかったら心理的にかなり厳しいものになっていたかと思います。
美瑛富士の避難小屋で一緒に過ごした皆さん。皆さんの楽しいお話のおかげで本当に楽しい一夜になりました。また傷の心配をして下さったり楽しいお話をして下さった北海道の男性の方、ありがとうございました。
上ホロ避難小屋の水場が雪におおわれて水が取れないという状態のなか、ほんのわずかな水の流れを探して下さったカップルのお二人。水がなくなれば山小屋で買えばいいという北アルプス的な山歩きが当たり前だった僕にとっては、水場さえも自分で探し出さなければいけないというのは頭をハンマーでガツンとやられた思いでした。
そして最後の富良野岳から下山する時に、僕か旭岳から来たと知ると「下山口はあと少しですよ!頑張って!!」とねぎらいの言葉をおかけ頂いたたくさんの皆さん。十勝岳温泉で「縦走おめでとう!」とガッチリと握手して下さったご夫婦。
皆様のお言葉が本当に最後の励みになりました。
2年越しの夢だった大雪山の旭岳からトムラウシ、十勝岳を越え富良野岳までの70kmの山旅。
山小屋もなく5日分の全ての衣食住22kgを背負って果たして70kmも歩けるのか。連日10時間以上のコースタイムに体力は持つのか。ヒグマの恐怖。などなど不安だらけでした。
そんな僕がなんとか歩ききる事ができたのは皆さんとの出会いがあったからこそだと思います。本当にありがとうございました。
■Day0 羽田から旭川へ
羽田発11:15の便で旭川へ。12:50旭川着、13:05発のバスで旭岳へ向かうはずが、飛行機が遅れたためバスに乗り遅れ、次の16:05発の便まで空港で足止めされる事に。
「出だしからこれかよ〜」という感じでしたが、今日は旭岳温泉のキャンプ場でテン泊するだけなのでダラダラモード。キャンプ場に到着が遅くなる旨連絡をいれ、空港の総合案内窓口でガスカートリッジを購入し、レストランで豚丼を食べ、あとはバス待ち。
16:05発のバスに無事乗車しバスに揺られる事1時間。旭岳温泉のキャンプ場前で下車。受付をすませテントを張ったあとはキャンプ場バス停の向かい側の大雪山白樺荘で日帰り入浴。その後は簡単に食事を済ませzzz...。病み上がりなのでビールはなし。もしかしてテントでビールなしは初めてかも…(笑)。
■Day1 旭岳を越え白雲キャンプ地へ
いよいよ70kmの縦走のスタート。天気はあいにくのガス。しかし旭岳へと登るにつれガスがとれいつしか晴天に。そしてはるか彼方には雲海から頭を出すトムラウシと十勝岳の姿。何日か後にはあそこに立つ事ができているかもしれないと思うと不思議な気分でした。
北海道の最高峰の旭岳はあっけなく登頂。数日前からひいた風邪が完全には抜けきらない状態で体調面に不安があったので、これだったらいけるかもと少し安堵しました。
=出会い=
旭岳からは裏旭キャンプ指定地まで続く長い雪渓を下り、間宮岳に登り返すと大雪山の稜線歩きのスタートです。
左手に御鉢平の絶景を眺めながら稜線を歩いて到着した北海岳には登山者が数名。その中のおひとりは埼玉からの登山者で十勝岳まで行くとの事。
「もしかしたらこの方とはずっと同じ行程かもしれない!」
山小屋が点在している北アルプスならともかく全く山小屋もない山域をひとりで歩く事にやはり不安があった僕にとっては、同じルートを歩く人がいるというのは心強い事でした。
しばらく皆さんと話した後、埼玉の男性は一足先に白雲岳へ。僕は北海道の男性から北海道の山についていろいろレクチャーして頂いたあと白雲岳に向かいました。
目の前に広がる景色に圧倒されながら歩いていくと白雲岳分岐に到着。そこには先程の埼玉の男性Sさんが。
=奇跡的な瞬間=
Sさんが白雲岳のピストンに誘って下さったのでご一緒する事に。Sさんは3年連続、同じ時期の大雪山縦走との事で、これまでの経験に基づき「ここは夏道がまだ雪の下だからこちらを行きましょう」などなどアドバイスを下さり、無事に白雲岳を登頂。
残念ながら白雲岳からはガスで何も見えませんでしたが、僕は白雲岳までの稜線歩きの絶景で既に満足していました。
白雲岳の登頂を終えSさんと一緒に白雲岳避難小屋へ向かう道すがら、Sさんの「3年連続大雪山」という言葉が頭の中でグルグル。
というのも今回の大雪山縦走を決行するにあたりネットで検索したなかに、昨年一昨年2年連続で大雪山縦走をされたブログがあり、そのブログを読んだ事が「大雪山縦走にチャレンジしてみよう!」と意を決したきっかけになったのでした。
「もしかしてSさんがそのブログ主なんじゃ!」
その答えは、、、YES!でした。
「大雪山を縦走したい。でもとてつもなく不安だ。」
そんな自分に力を与えてくれたブログを書いた方にまさか大雪山で会えるとは。
1日ずれただけで絶対会わなかっただろうし、もし白雲岳でSさんにお誘い頂けなかったら美瑛富士まで一緒に歩く事はなかったかもしれません。そして一緒に歩く事にならなかったら僕は途中でリタイアしてきたかもしれません。今回の山旅が決まったそんな瞬間でした。
=雪上キャンプ=
僕にとっては奇跡的な出会いの中、白雲岳避難小屋に到着。水場は避難小屋の管理人さんが雪の下から掘り起こして下さってましたがテン場は雪の下。こんな事もあろうかとスノーペグも予備で持ってきていたので僕は雪上テン泊。昨晩、裏旭にテン泊したSさんは寒くてあまり寝られなかったとの事で今晩は小屋泊。
「明日は何時に出発予定ですか?」と聞かれたので『4時を予定してます』と答えると、「4時かぁ。頑張ってみます」とSさん。明日もSさんとご一緒できそうです。
雪の上にテントを張り、簡単に食事を済ませ眠りにつくも、やはり寒い!テントの中で3度まで下がり、寒さで寝ては起き寝ては起き。「明日は20kmオーバーの行程なのに大丈夫かなぁ」という不安の中、寒さに震えながら眠りました。
■Day2 白雲からトムラウシを越え南沼へ
深夜2時に起床。朝がスローな僕は身支度や食事をしてテントを撤収し出発するのにいつも2時間はかかるのでこんな時間に。。。結局出発準備を整えたのが4:20。
小屋を覗いてみるも入口にSさんの姿はなかったので、「まあSさんの脚は早いからすぐ追いつかれるでしょ」という事でひとりで出発する事にしました。
=この景色が見たかった!=
誰の姿もない広大な稜線を朝日を浴びて歩きます。眼前に広がるのは稜線の先にそびえるトムラウシ。そしてトムラウシから右に続く稜線の先には十勝岳。そして最終目的地の富良野岳。圧倒的な景色の広がりに、うれしいを通り越し鼻水だか涙だかわからんものがズズズズズ…。まぁ、目から鼻水をだす奴はいないので、それは涙というものでしょう…。
「よかった。ポケットティッシュ3つ持ってきて。この分じゃ2つじゃ足りなかったよ。」
家を出る直前にポケットティッシュをひとつ追加でザックに突っ込んできたのでした。俺グッジョブ!
そんな絶景の中をしばらく歩くと背丈程もあるハイマツ帯に。ヒグマ注意地帯に突入です。
「ここで鉢合わせたらお互いビックリだよ」という事で、うるさい程クマ鈴を鳴らし、見通しの効かない曲がり角では「クマさん、今から通りますよー」と叫びホイッスルがわりに口笛。ホイッスルは持っていったのですが、ここで吹くと小屋の人に緊急事態発生とか思われそうなので自重。
そんなハイマツ帯を抜けると再び見通しのいい広い稜線に。高根ヶ原分岐で休憩ししばらく歩いていると、後ろからSさんが来るのが見えました。
「やっぱSさんは脚早いなぁ」
しばらく歩いているとやはり追いつかれ、そこからは2人で歩く事に。
=頼りになる相方Sさん=
Sさんと一緒に歩いていると雪田に到着。ここでSさんが、
「ここが忠別沼ですよ」と。
『え?どこらへんが沼なんですか?』
「ここですよ」と雪田を示すSさん。
Sさんがいなかったら、「忠別沼どこだよ。ったく。おーい、忠別沼ー」という感じで気づかず通り過ぎてました。
雪田の忠別沼を渡り忠別岳へ。眼下には「これぞ大雪山!」というゼブラ模様の雪渓が。素晴らしい光景を目に焼き付けた後は五色岳へと続くハイマツの刈り分け道へ。背丈より高いハイマツに、「ハイマツって這うように生えるからハイマツっていうんじゃ…」と思ってしまいました。
そんな厳しいハイマツ帯の急登を登り五色岳に到着。そして化雲岳へと進みます。化雲岳へと続く道が通る化雲平はまるで北アルプスの五色ヶ原のよう。化雲岳のフォルムも五色ヶ原の鳶山とそっくり。五色ヶ原が大好きな僕にとっては最高の道でした。そんな絶景にクラクラしながら化雲岳に到着。しかしここからがキツかったのでした。
=極悪なトムラウシ山=
Sさんに「これからがキツイよ〜」と脅かされつつ歩きます。そしてSさんの言葉通りトムラウシへの登りは極悪非道。僕が最も苦手とする大岩歩き。しかも申し訳程度のマーキング。明瞭な踏み跡もなし。ガスの中ひとりだったら確実に迷いそうなところでした。北アルプスだったら確実に○×がついているところです。でもココは大雪山。○×を探すのが山歩きじゃなくて、歩けるルートを見つけるのが山歩きなんだ。そんな事に改めて気付かされました。
そんな道にも関わらずSさんは迷う事なく進みます。僕はその後を必死で追いかけます。
「これじゃ飼い主の後を追いかけるただの飼い犬だよ…」そんな自分に思わず苦笑。
何段も重なった極悪な大岩の斜面を登ること数回。やっと頂上を現したトムラウシはまるで"魔の山"。
「個人的にはおまえのような山は大嫌いだよ。でも先に進みたいから意地でも登ってやる」そんな気分でした。
アイスブルーの北沼を通り過ぎ、いよいよ最終斜面に突入。とここでSさんから、
「悲しいお知らせがあります。目の前のピークは頂上ではないのです」
『・・・』
「頂上は右のピークを回り込んだ奥にあります」
『・・・』
もしやSさん、ドS?(笑)
もうこうなったらツベコベ言っても登らにゃ始まりません。ひたすら黙々登り続け、
=トムラウシ制覇!=
ヘロヘロになってたどり着いたトムラウシはガスの中。今朝出発した白雲方面も雲の中で見えませんけどもう景色はどーでもいいです。だって今日ココまで来る間、目に焼き付けてきましたから。絶景を。
何も見えないトムラウシを早々に後にし、南沼のテン場に下ります。15分のところをなんと僕は30分かけて…。疲れ果ててザックもうまく背負えず、22kgのザックが肩に食い込み1歩1歩がつらい。
やっとの思いで到着したテン場。Sさんが張れそうな場所を見つけて下さり僕は最後の力をふりしぼりテント設営。明日の出発時刻をSさんと決めたものの、今日以上にキツイ行程の3日目に耐えられるのか不安を抱えつつ、ヘロヘロな2日目は過ぎて行きました。
■Day3 南沼から最難関のオプタテシケ山を越え美瑛富士避難小屋へ
朝5時。いよいよ今回の縦走中最も過酷なルート、十勝岳オプタテシケ縦走コースに突入です。この山域はヒグマの超生息地帯。エスケープルートも一切なし。標準コースタイム13h40。この時間には当然休憩時間は含まれていません。一度足を踏み入れたら歩き切るしかないのです。
という事で足を踏み入れる登山者もほとんどなく、この山域に足を踏み入れたのは僕らを含めたった5人。すれ違う人もなしという状況でした。
途中、オプタテシケの手前に双子池キャンプ指定地があり、計画書ではそこに宿泊予定でしたが、ヒグマ要注意の場所。できればそんなとこには張りたくありません。
「昼前までに双子池を通過できれば美瑛富士まで行こう」サブで考えていたプランに計画変更です。幸いにも大雪山のベテランSさんも一緒です。
=天上の縦走路=
そんな難関ルートの十勝岳オプタテシケ縦走路ですが、三川台までの稜線歩きは絶景の連続。周囲を見渡せばゼブラ模様の雪渓。若葉色がまぶしい遥か地平まで続いていくような稜線。言葉を失う光景でした。
しかしそんな気持ちのいい縦走路も三川台を下るまで。そこから美瑛富士避難小屋に着くまで延々と続くアップダウンの稜線歩きです。
最初のツリガネ山の肩の通過は極悪でした。頂上を通過する訳でもないのにわざわざツリガネ山の肩の小ピークを通るルート設定。
「なんでわざわざこんなルートに。ここは100%巻きでしょ、巻き!」
そんな極悪ピークを登らされた後は、次はコスマヌプリです。
しかしここで思わぬ事が。。。
=雪渓トラバースで滑落負傷=
コスマヌプリの肩の手前の1591mピークの急斜面の雪渓のトラバースで、僕が不注意から滑落。
今回の縦走にはピッケルは持ってきていなかったので滑落停止ができず10m滑落。たまたま下にクマ笹が密集していたのでそこに突っ込むように止まりましたが、その際に右手薬指をパックリと切ってしまい大量の出血。雪面には鮮血。ドバドバと溢れ出す血。
ザックから救急キットを取り出し、包帯状に切ったガーゼをグルグル巻きにし、さらにその上からテーピングでグルグル巻きにし止血。指を伸ばすと傷口から血が溢れ出す状態だった為、指を曲げたまま固定しそのまま歩き続ける事に。
出血を止めるには心拍数を下げ安静が一番なのはわかっていましたが、ここは大雪山最奥の地。こんなところで停滞する訳にはいきません。エスケープルートもないのでとにかく歩き続けるしかありません。
幸いにも指を曲げて固定していれば出血は止まる状態だった為、そのまま先に進む事に。
不注意で滑落してしまいSさんにも迷惑をおかけしてしまった自分のふがいなさ。
ピッケルなしでの滑落の恐怖。さまざまな感情が湧きあがるなか、ただただひたすら足を動かし、コスマヌプリを越え双子池に到着。
雪渓の流れで水を補給し一息。いよいよ今回の山行最難関の山、オプタテシケ山に挑みます。
=恐怖のオプタテシケの雪渓登り=
オプタテシケの急斜面は雪渓に覆われ夏道がない状況。最奥の山だけあり事前情報が全く入手できなかった為、本来ならピッケルが必要な急な雪渓の斜面に恐怖。
「またさっき見たいに足を滑らせたらこの斜度は命にかかわる…。絶対に転べない。」
こんな巨大で急な雪渓を想定していなかった為、持ってきたのは12本爪のチェーンアイゼンのみ。短い爪では不安が残りますがとにかく登るしかありません。
抜きつ抜かれつつで一緒に行動していた泉州山岳会のお二人がつけて下さったステップをお借りし慎重に登ります。今回僕がやらなければいけないのは、これ以上皆さんに迷惑をおかけしない事、この斜面を安全に登り切る事だけですから。
一歩、また一歩。こんなに緊張した雪渓登りは初めてでした。GWの北穂でも先日の針ノ木雪渓でもこんな恐怖は感じませんでした。
ピッケル制動できないという事の危険性、そしてピッケルを持っているというのがいかに安心感を与える事なのか、心底刻まれました。
今まで山に登ってきて一番の恐怖の時間になんとか耐え、雪渓上部から夏道に復帰。安堵感からへたってしまいましたがまだ頂上は先です。引き続き頂上目指し急登を登ります。
=最難関の山を越え、安堵の涙=
オプタテシケの急登。いろんな感情が湧き出してきましたが、とにかくココを越えるんだという一心でひたすら登ります。
足を滑らしたら数百mは滑落する雪稜、岩稜を慎重に歩き、そしてついに最大の難関のオプタテシケ山に到着。
前方には美瑛富士と美瑛岳の雄大な景色。そして振り返れば今まで歩いてきた旭岳から延々と連なるピーク。
達成感と自分のふがいなさ。未熟さ。いろんな感情が混じり抑えられません。さすがに涙が出ました。皆さんには背中を向けてですが…。
しかしここが今日のゴールではありません。まだ2つのピークを越えなければ美瑛富士の避難小屋にはたどり着けません。
「さぁ!歩け!!」
=息も絶え絶えの到着。そして温かい一夜=
オプタテシケからはベベツ岳、石垣山を越え美瑛富士の避難小屋を目指します。一歩一歩足場を確認しながらこれ以上ないほど遅い足取りで下ります。これ以上怪我をする訳にはいきません。
そして息も絶え絶えに美瑛富士の避難小屋に到着。中に倒れこみました。息が上がりしばらく何もできません。それでも中にいた先着の皆さんの温かい出迎えに力をもらいます。
普段はテン泊オンリーの僕ですが、今日は避難小屋で皆さんとご一緒する事に。
Sさんの他に、今日南沼から同じルートを驚異的なスピードで踏破した大阪の男性、地元北海道のお二人の男性、翌日上ホロ小屋でご一緒する事になるカップル。
そんな皆さんとの楽しい時間がほんとに力になりました。
Sさんは翌日下山予定。テントを張った泉州山岳会のお二人も翌日下山。
「明日からはまた一人かぁ」
そんな事を考えながら、避難小屋の一夜は過ぎて行きました。
■Day4 美瑛岳、十勝岳を越え、上ホロキャンプ指定地まで
翌朝。今日も快晴の始まり。しかしSさんとのお別れの日。
一足先に出発するSさんを小屋の前でお見送り。
固い握手。お礼を言いたいのにうまく言葉が出てきません。
「本当にSさんにはお世話になりました。Sさんがいなければリタイヤしていたかもしれません。本当にありがとうございました。無事下山したらヤマレコにメッセージを送ります!」
そうです。Sさんもヤマレコユーザーだったのでした。最近はブログが主で更新はストップされているようですが。
Sさんの後ろ姿を見送ります。「今日からまた一人か…」
=自分を取り戻せ!=
Sさんとお別れした後、次々と他の皆さんも出発していきます。結局僕が一番最後。避難小屋の掃除をして出発します。
今日明日はまた一人の山歩き。思えば昨日まではSさんの後ろをただ着いて行っただけの山歩きだったのでした。地図さえほとんど取り出す事もなく。
「おい!今日からいつも通り一人だぞ!気合い入れなおせ!!」
気分を入れ替え一人歩きだします。
美瑛富士分岐を過ぎ美瑛岳への登りに。すると遥か頭上の美瑛岳の頂上へと続く稜線上にSさんの姿が。しばらくするとSさんも僕の姿に気づき、美瑛岳の肩を十勝岳方面へと回り込む最後の箇所で大きく両手を振って下さいました。僕も大きく振り返します。
「あぁ、これがほんとに最後なんだ。」
Sさんの脚に僕が追いつくのは困難ですから…。
美瑛岳の肩からSさんの姿が消えていくのをただ見送ります。
「よし、いこう」
ここからはいつも通りの自分の山歩きです。今日は時間的余裕があるのでなおさら。しょっちゅう立ち止まり写真を撮り、ザックをおろしダラダラ。
美瑛岳の登頂をすますと、前方には今までの山域とは180°違う十勝岳の荒涼とした山容が。
北アルプス的なガレた稜線を十勝岳へと進むと、しだいに火山特有の砂礫の道に。
砂に足を取られつつ斜面を登り、そしてついに十勝岳の頂上に到達。
あいにく出発地の旭岳は雲の中でしたが、自分がここまで歩いてきたというのを認識するには十分な景色。しかし実感がわかないのも一方でした。
=牧歌的な上ホロキャンプ地=
十勝岳の寒々しい山頂を後にし、今日の目的地、上ホロ避難小屋を目指します。
十勝岳から下山する道の遥か先には、最終目的地の富良野岳の姿が。
「明日は必ずあそこに立つ」
そんな思いで足を進めます。
到着した上ホロキャンプ指定地は草が生え高山植物が咲き乱れるなんとも牧歌的な光景。他にテン泊のする人はいなかったので好きな場所に張った後は水の確保。
美瑛岳ですれ違った登山者に上ホロは水が出ていないという情報をもらっていたのでした。という事は雪を解かさなければいけません。
しかし昨日美瑛富士避難小屋でご一緒だったカップルの方がわずかな水の流れを見つけて下さり、流水を無事確保。「水がなければ小屋で買えばいい」という北アルプス的なスタイルに慣れきっていた僕にとっては、水場さえも自分で見つけ出さなければいけないという北海道の山歩きにはほんとうにガツンとやられました。「本来の山歩きというのはただ歩く技術だけでなく様々な技術が要求されるものなんだ」そんな事を考えさせられました。
無事水も確保できたため、これからはダラダラモード。草の上に寝転び好きな音楽を聴き、空を見上げ雲を眺め、風に揺れる草越しに遠くの山を眺める。
「やっと自分らしい山歩きが戻ってきた」
最終日を前に久々に自分らしいゆっくりとした山の時間を過ごせました。でもそれと同時にこれまでの3日間の普段とは違うスタイルの山歩きは確実に僕を成長させてくれたと思いました。
そんな自分らしいスタイルで迎えた4日目の午後は、静かにゆっくりと過ぎて行きました。
■Day5 上ホロから最後の山、富良野岳へ
いよいよ最終日。僕にはめずらしく撤収もスムーズ。5時きっかりに予定通り上ホロキャンプ指定地を出発します。
しょっぱなから上ホロカメットク山の急登。しかし今までの山に比べれば大した事ありません。
「もしかして、少しは成長しちゃったかぁ?」
最終日にも関わらず体調は万全。身体のどこにも痛みはなし。5日目にして縦走に身体がフィットしたようです。おそいよー。
=花の百名山、富良野岳=
上ホロカメットク山を過ぎた後は三峰山を越え、いよいよ富良野岳への登りに。
富良野岳は花の百名山だけあって高山植物がまさに満開。荒涼とした十勝岳とは打って変わり緑があふれる山容は、最終目的地の山にふさわしい山でした。
一歩、また一歩。頂上に近づきます。この一歩が最終的に70kmの道のりになるなんて不思議な気分です。
そしてついに青空の中、最後の山、富良野岳に到着です。
実感が湧いてきません…。
でも多くの人に助けられながらも、自分の足で歩き切った事は事実です。それだけは誇れます。この5日間の経験があまりに濃すぎて、まだ頭の中で整理できていないのかもしれません。
それにまだココがゴールではないからです。ゴールは下山口の十勝岳温泉。そこまで無事に下山して初めてコンプリートです。
「さぁ、まだ終わってない。歩け!」
=多くの励ましの下山路=
富良野岳を後にし下山を開始すると、ぞくぞくと富良野岳へ登ってくる登山者とすれ違います。他の登山者より早い時間帯に下山する僕に、
「どこから来たんですか?」と多くの方から聞かれます。
『旭岳からです』と答えると、皆さんから驚きとねぎらいの言葉。皆さんの温かい言葉を聞くうちに、
「自分はもうすぐこの大縦走を歩ききる事ができるんだ!」
そんな感情が湧き出してきます。
眼下には下山口の十勝岳温泉 稜雲閣の建物が。直線では近いですがぐるっと迂回する形で向かうのでなかなか近づきません。しかし一歩、一歩。歩いているうちに必ず着く。山における一歩は、ほんとうに小さく思えて大きな一歩です。
そしてついに、、、
十勝岳温泉に到着…。最後は涙をぬぐいながら歩きました。この5日間で感情調整弁がバカになってしまっていました。
でも今回は、これでいい。恥ずかしいし泣きながら歩く男なんてキモイけど(笑)
70km! 無事にコンプリートです!!!
■まとめ
2年越しの夢だった今回の大縦走。考えられる準備はすべてしたつもりで挑みましたが、自分の力のなさ、未熟さを痛感した縦走となりました。
今回、僕が完踏できたのは、1滴の雨も降らないという奇跡的な天候が続いた事。自分の不注意から起きた滑落も大事には至らなかった事。そんな偶然がもたらした完踏だったと今は思っています。
そしてなによりSさんとの奇跡的な出合い。
たぶん「おいおい、お前程度がこの縦走に挑むのか?やめるつもりはなさそうだな。だったら仕方ない。スペシャリストを手配してやるよ」といった見えざる手が動いた感じさえしています。
この縦走路は聞きしに勝るタフな道でした。今まで経験した縦走とはレベルが違うタフさでした。今回の大雪山縦走は僕の山登りに対する認識を180°変えるパワーがありました。北海道の山はすごかった。
でもそれと同時に、日本の登山史そのものである北アルプスの素晴らしさも再認識したのでした。
長い年月をかけて、山小屋や山岳関係者の方々が地道な努力の上に築いてきた北アルプスの登山道。そして営業小屋というシステム。環境への配慮。
人が関わる事で保たれている自然。人が極力関わらない事で保たれている自然。相反しているようですが、その景色を目にした人間をとりこんでしまう自然の偉大さは、双方なにも変わらないという事に気付きました。
普段通いなれた北アルプスとはある意味真逆の大雪山を今回歩けた事は、本当に貴重な経験になりました。
大雪山に感謝!!
★7/10追記;一緒に歩いたSさんこと0041さんの大雪山レコがアップされました。自分の姿が写っている他の方のレコを見るのはなんだか妙な気分です。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-318205.html
Sさんは黒岳経由で歩いていらっしゃるので、さらに長距離な縦走となってます。Sさんのレコを見ると僕の鈍足ぶりがあきらかに。。。といいますか、Sさんがすごすぎだと思います。(そういう事にしといて下さい)
Sさんは3年連続の大雪山歩き。
Sさんのホームページhttp://homepage2.nifty.com/win21/
も含めて参考になりますので、行こうと思っているかたは是非ご覧になってみて下さい!
*6日分の記録という事で、写真および文章が多く長くなってしまい申し訳ありません。読み辛い点が多々あるかと思いますがお許し下さい。
■はじめに
まずはじめに山行前、山行後にメッセージを下さったヤマレコユーザーの皆様にお礼を申し上げたいと思います。皆様のメッセージが励みになりました。本当にありがとうございました。
また、この山旅で出会った方々にこの場をかりてお礼を申し上げたいと思います。
1〜3日目まで一緒に行動して下さったSさん。Sさんの助けがなければ、僕一人ではこの縦走はなしとげられなかったと思います。
雪に覆われて消えた夏道。マーキングのほとんどない岩場。Sさんの先導がなかったら僕は確実に何箇所かで迷ってました。
オプタテシケの急な雪渓でステップをつけて下さった泉州山岳会のお二人。コスマヌプリ手前の雪渓のトラバースで滑落負傷してしまったせいか恐怖が先立ってしまい、お二人のしっかりとしたステップがなかったら心理的にかなり厳しいものになっていたかと思います。
美瑛富士の避難小屋で一緒に過ごした皆さん。皆さんの楽しいお話のおかげで本当に楽しい一夜になりました。また傷の心配をして下さったり楽しいお話をして下さった北海道の男性の方、ありがとうございました。
上ホロ避難小屋の水場が雪におおわれて水が取れないという状態のなか、ほんのわずかな水の流れを探して下さったカップルのお二人。水がなくなれば山小屋で買えばいいという北アルプス的な山歩きが当たり前だった僕にとっては、水場さえも自分で探し出さなければいけないというのは頭をハンマーでガツンとやられた思いでした。
そして最後の富良野岳から下山する時に、僕か旭岳から来たと知ると「下山口はあと少しですよ!頑張って!!」とねぎらいの言葉をおかけ頂いたたくさんの皆さん。十勝岳温泉で「縦走おめでとう!」とガッチリと握手して下さったご夫婦。
皆様のお言葉が本当に最後の励みになりました。
2年越しの夢だった大雪山の旭岳からトムラウシ、十勝岳を越え富良野岳までの70kmの山旅。
山小屋もなく5日分の全ての衣食住22kgを背負って果たして70kmも歩けるのか。連日10時間以上のコースタイムに体力は持つのか。ヒグマの恐怖。などなど不安だらけでした。
そんな僕がなんとか歩ききる事ができたのは皆さんとの出会いがあったからこそだと思います。本当にありがとうございました。
■Day0 羽田から旭川へ
羽田発11:15の便で旭川へ。12:50旭川着、13:05発のバスで旭岳へ向かうはずが、飛行機が遅れたためバスに乗り遅れ、次の16:05発の便まで空港で足止めされる事に。
「出だしからこれかよ〜」という感じでしたが、今日は旭岳温泉のキャンプ場でテン泊するだけなのでダラダラモード。キャンプ場に到着が遅くなる旨連絡をいれ、空港の総合案内窓口でガスカートリッジを購入し、レストランで豚丼を食べ、あとはバス待ち。
16:05発のバスに無事乗車しバスに揺られる事1時間。旭岳温泉のキャンプ場前で下車。受付をすませテントを張ったあとはキャンプ場バス停の向かい側の大雪山白樺荘で日帰り入浴。その後は簡単に食事を済ませzzz...。病み上がりなのでビールはなし。もしかしてテントでビールなしは初めてかも…(笑)。
■Day1 旭岳を越え白雲キャンプ地へ
いよいよ70kmの縦走のスタート。天気はあいにくのガス。しかし旭岳へと登るにつれガスがとれいつしか晴天に。そしてはるか彼方には雲海から頭を出すトムラウシと十勝岳の姿。何日か後にはあそこに立つ事ができているかもしれないと思うと不思議な気分でした。
北海道の最高峰の旭岳はあっけなく登頂。数日前からひいた風邪が完全には抜けきらない状態で体調面に不安があったので、これだったらいけるかもと少し安堵しました。
=出会い=
旭岳からは裏旭キャンプ指定地まで続く長い雪渓を下り、間宮岳に登り返すと大雪山の稜線歩きのスタートです。
左手に御鉢平の絶景を眺めながら稜線を歩いて到着した北海岳には登山者が数名。その中のおひとりは埼玉からの登山者で十勝岳まで行くとの事。
「もしかしたらこの方とはずっと同じ行程かもしれない!」
山小屋が点在している北アルプスならともかく全く山小屋もない山域をひとりで歩く事にやはり不安があった僕にとっては、同じルートを歩く人がいるというのは心強い事でした。
しばらく皆さんと話した後、埼玉の男性は一足先に白雲岳へ。僕は北海道の男性から北海道の山についていろいろレクチャーして頂いたあと白雲岳に向かいました。
目の前に広がる景色に圧倒されながら歩いていくと白雲岳分岐に到着。そこには先程の埼玉の男性Sさんが。
=奇跡的な瞬間=
Sさんが白雲岳のピストンに誘って下さったのでご一緒する事に。Sさんは3年連続、同じ時期の大雪山縦走との事で、これまでの経験に基づき「ここは夏道がまだ雪の下だからこちらを行きましょう」などなどアドバイスを下さり、無事に白雲岳を登頂。
残念ながら白雲岳からはガスで何も見えませんでしたが、僕は白雲岳までの稜線歩きの絶景で既に満足していました。
白雲岳の登頂を終えSさんと一緒に白雲岳避難小屋へ向かう道すがら、Sさんの「3年連続大雪山」という言葉が頭の中でグルグル。
というのも今回の大雪山縦走を決行するにあたりネットで検索したなかに、昨年一昨年2年連続で大雪山縦走をされたブログがあり、そのブログを読んだ事が「大雪山縦走にチャレンジしてみよう!」と意を決したきっかけになったのでした。
「もしかしてSさんがそのブログ主なんじゃ!」
その答えは、、、YES!でした。
「大雪山を縦走したい。でもとてつもなく不安だ。」
そんな自分に力を与えてくれたブログを書いた方にまさか大雪山で会えるとは。
1日ずれただけで絶対会わなかっただろうし、もし白雲岳でSさんにお誘い頂けなかったら美瑛富士まで一緒に歩く事はなかったかもしれません。そして一緒に歩く事にならなかったら僕は途中でリタイアしてきたかもしれません。今回の山旅が決まったそんな瞬間でした。
=雪上キャンプ=
僕にとっては奇跡的な出会いの中、白雲岳避難小屋に到着。水場は避難小屋の管理人さんが雪の下から掘り起こして下さってましたがテン場は雪の下。こんな事もあろうかとスノーペグも予備で持ってきていたので僕は雪上テン泊。昨晩、裏旭にテン泊したSさんは寒くてあまり寝られなかったとの事で今晩は小屋泊。
「明日は何時に出発予定ですか?」と聞かれたので『4時を予定してます』と答えると、「4時かぁ。頑張ってみます」とSさん。明日もSさんとご一緒できそうです。
雪の上にテントを張り、簡単に食事を済ませ眠りにつくも、やはり寒い!テントの中で3度まで下がり、寒さで寝ては起き寝ては起き。「明日は20kmオーバーの行程なのに大丈夫かなぁ」という不安の中、寒さに震えながら眠りました。
■Day2 白雲からトムラウシを越え南沼へ
深夜2時に起床。朝がスローな僕は身支度や食事をしてテントを撤収し出発するのにいつも2時間はかかるのでこんな時間に。。。結局出発準備を整えたのが4:20。
小屋を覗いてみるも入口にSさんの姿はなかったので、「まあSさんの脚は早いからすぐ追いつかれるでしょ」という事でひとりで出発する事にしました。
=この景色が見たかった!=
誰の姿もない広大な稜線を朝日を浴びて歩きます。眼前に広がるのは稜線の先にそびえるトムラウシ。そしてトムラウシから右に続く稜線の先には十勝岳。そして最終目的地の富良野岳。圧倒的な景色の広がりに、うれしいを通り越し鼻水だか涙だかわからんものがズズズズズ…。まぁ、目から鼻水をだす奴はいないので、それは涙というものでしょう…。
「よかった。ポケットティッシュ3つ持ってきて。この分じゃ2つじゃ足りなかったよ。」
家を出る直前にポケットティッシュをひとつ追加でザックに突っ込んできたのでした。俺グッジョブ!
そんな絶景の中をしばらく歩くと背丈程もあるハイマツ帯に。ヒグマ注意地帯に突入です。
「ここで鉢合わせたらお互いビックリだよ」という事で、うるさい程クマ鈴を鳴らし、見通しの効かない曲がり角では「クマさん、今から通りますよー」と叫びホイッスルがわりに口笛。ホイッスルは持っていったのですが、ここで吹くと小屋の人に緊急事態発生とか思われそうなので自重。
そんなハイマツ帯を抜けると再び見通しのいい広い稜線に。高根ヶ原分岐で休憩ししばらく歩いていると、後ろからSさんが来るのが見えました。
「やっぱSさんは脚早いなぁ」
しばらく歩いているとやはり追いつかれ、そこからは2人で歩く事に。
=頼りになる相方Sさん=
Sさんと一緒に歩いていると雪田に到着。ここでSさんが、
「ここが忠別沼ですよ」と。
『え?どこらへんが沼なんですか?』
「ここですよ」と雪田を示すSさん。
Sさんがいなかったら、「忠別沼どこだよ。ったく。おーい、忠別沼ー」という感じで気づかず通り過ぎてました。
雪田の忠別沼を渡り忠別岳へ。眼下には「これぞ大雪山!」というゼブラ模様の雪渓が。素晴らしい光景を目に焼き付けた後は五色岳へと続くハイマツの刈り分け道へ。背丈より高いハイマツに、「ハイマツって這うように生えるからハイマツっていうんじゃ…」と思ってしまいました。
そんな厳しいハイマツ帯の急登を登り五色岳に到着。そして化雲岳へと進みます。化雲岳へと続く道が通る化雲平はまるで北アルプスの五色ヶ原のよう。化雲岳のフォルムも五色ヶ原の鳶山とそっくり。五色ヶ原が大好きな僕にとっては最高の道でした。そんな絶景にクラクラしながら化雲岳に到着。しかしここからがキツかったのでした。
=極悪なトムラウシ山=
Sさんに「これからがキツイよ〜」と脅かされつつ歩きます。そしてSさんの言葉通りトムラウシへの登りは極悪非道。僕が最も苦手とする大岩歩き。しかも申し訳程度のマーキング。明瞭な踏み跡もなし。ガスの中ひとりだったら確実に迷いそうなところでした。北アルプスだったら確実に○×がついているところです。でもココは大雪山。○×を探すのが山歩きじゃなくて、歩けるルートを見つけるのが山歩きなんだ。そんな事に改めて気付かされました。
そんな道にも関わらずSさんは迷う事なく進みます。僕はその後を必死で追いかけます。
「これじゃ飼い主の後を追いかけるただの飼い犬だよ…」そんな自分に思わず苦笑。
何段も重なった極悪な大岩の斜面を登ること数回。やっと頂上を現したトムラウシはまるで"魔の山"。
「個人的にはおまえのような山は大嫌いだよ。でも先に進みたいから意地でも登ってやる」そんな気分でした。
アイスブルーの北沼を通り過ぎ、いよいよ最終斜面に突入。とここでSさんから、
「悲しいお知らせがあります。目の前のピークは頂上ではないのです」
『・・・』
「頂上は右のピークを回り込んだ奥にあります」
『・・・』
もしやSさん、ドS?(笑)
もうこうなったらツベコベ言っても登らにゃ始まりません。ひたすら黙々登り続け、
=トムラウシ制覇!=
ヘロヘロになってたどり着いたトムラウシはガスの中。今朝出発した白雲方面も雲の中で見えませんけどもう景色はどーでもいいです。だって今日ココまで来る間、目に焼き付けてきましたから。絶景を。
何も見えないトムラウシを早々に後にし、南沼のテン場に下ります。15分のところをなんと僕は30分かけて…。疲れ果ててザックもうまく背負えず、22kgのザックが肩に食い込み1歩1歩がつらい。
やっとの思いで到着したテン場。Sさんが張れそうな場所を見つけて下さり僕は最後の力をふりしぼりテント設営。明日の出発時刻をSさんと決めたものの、今日以上にキツイ行程の3日目に耐えられるのか不安を抱えつつ、ヘロヘロな2日目は過ぎて行きました。
■Day3 南沼から最難関のオプタテシケ山を越え美瑛富士避難小屋へ
朝5時。いよいよ今回の縦走中最も過酷なルート、十勝岳オプタテシケ縦走コースに突入です。この山域はヒグマの超生息地帯。エスケープルートも一切なし。標準コースタイム13h40。この時間には当然休憩時間は含まれていません。一度足を踏み入れたら歩き切るしかないのです。
という事で足を踏み入れる登山者もほとんどなく、この山域に足を踏み入れたのは僕らを含めたった5人。すれ違う人もなしという状況でした。
途中、オプタテシケの手前に双子池キャンプ指定地があり、計画書ではそこに宿泊予定でしたが、ヒグマ要注意の場所。できればそんなとこには張りたくありません。
「昼前までに双子池を通過できれば美瑛富士まで行こう」サブで考えていたプランに計画変更です。幸いにも大雪山のベテランSさんも一緒です。
=天上の縦走路=
そんな難関ルートの十勝岳オプタテシケ縦走路ですが、三川台までの稜線歩きは絶景の連続。周囲を見渡せばゼブラ模様の雪渓。若葉色がまぶしい遥か地平まで続いていくような稜線。言葉を失う光景でした。
しかしそんな気持ちのいい縦走路も三川台を下るまで。そこから美瑛富士避難小屋に着くまで延々と続くアップダウンの稜線歩きです。
最初のツリガネ山の肩の通過は極悪でした。頂上を通過する訳でもないのにわざわざツリガネ山の肩の小ピークを通るルート設定。
「なんでわざわざこんなルートに。ここは100%巻きでしょ、巻き!」
そんな極悪ピークを登らされた後は、次はコスマヌプリです。
しかしここで思わぬ事が。。。
=雪渓トラバースで滑落負傷=
コスマヌプリの肩の手前の1591mピークの急斜面の雪渓のトラバースで、僕が不注意から滑落。
今回の縦走にはピッケルは持ってきていなかったので滑落停止ができず10m滑落。たまたま下にクマ笹が密集していたのでそこに突っ込むように止まりましたが、その際に右手薬指をパックリと切ってしまい大量の出血。雪面には鮮血。ドバドバと溢れ出す血。
ザックから救急キットを取り出し、包帯状に切ったガーゼをグルグル巻きにし、さらにその上からテーピングでグルグル巻きにし止血。指を伸ばすと傷口から血が溢れ出す状態だった為、指を曲げたまま固定しそのまま歩き続ける事に。
出血を止めるには心拍数を下げ安静が一番なのはわかっていましたが、ここは大雪山最奥の地。こんなところで停滞する訳にはいきません。エスケープルートもないのでとにかく歩き続けるしかありません。
幸いにも指を曲げて固定していれば出血は止まる状態だった為、そのまま先に進む事に。
不注意で滑落してしまいSさんにも迷惑をおかけしてしまった自分のふがいなさ。
ピッケルなしでの滑落の恐怖。さまざまな感情が湧きあがるなか、ただただひたすら足を動かし、コスマヌプリを越え双子池に到着。
雪渓の流れで水を補給し一息。いよいよ今回の山行最難関の山、オプタテシケ山に挑みます。
=恐怖のオプタテシケの雪渓登り=
オプタテシケの急斜面は雪渓に覆われ夏道がない状況。最奥の山だけあり事前情報が全く入手できなかった為、本来ならピッケルが必要な急な雪渓の斜面に恐怖。
「またさっき見たいに足を滑らせたらこの斜度は命にかかわる…。絶対に転べない。」
こんな巨大で急な雪渓を想定していなかった為、持ってきたのは12本爪のチェーンアイゼンのみ。短い爪では不安が残りますがとにかく登るしかありません。
抜きつ抜かれつつで一緒に行動していた泉州山岳会のお二人がつけて下さったステップをお借りし慎重に登ります。今回僕がやらなければいけないのは、これ以上皆さんに迷惑をおかけしない事、この斜面を安全に登り切る事だけですから。
一歩、また一歩。こんなに緊張した雪渓登りは初めてでした。GWの北穂でも先日の針ノ木雪渓でもこんな恐怖は感じませんでした。
ピッケル制動できないという事の危険性、そしてピッケルを持っているというのがいかに安心感を与える事なのか、心底刻まれました。
今まで山に登ってきて一番の恐怖の時間になんとか耐え、雪渓上部から夏道に復帰。安堵感からへたってしまいましたがまだ頂上は先です。引き続き頂上目指し急登を登ります。
=最難関の山を越え、安堵の涙=
オプタテシケの急登。いろんな感情が湧き出してきましたが、とにかくココを越えるんだという一心でひたすら登ります。
足を滑らしたら数百mは滑落する雪稜、岩稜を慎重に歩き、そしてついに最大の難関のオプタテシケ山に到着。
前方には美瑛富士と美瑛岳の雄大な景色。そして振り返れば今まで歩いてきた旭岳から延々と連なるピーク。
達成感と自分のふがいなさ。未熟さ。いろんな感情が混じり抑えられません。さすがに涙が出ました。皆さんには背中を向けてですが…。
しかしここが今日のゴールではありません。まだ2つのピークを越えなければ美瑛富士の避難小屋にはたどり着けません。
「さぁ!歩け!!」
=息も絶え絶えの到着。そして温かい一夜=
オプタテシケからはベベツ岳、石垣山を越え美瑛富士の避難小屋を目指します。一歩一歩足場を確認しながらこれ以上ないほど遅い足取りで下ります。これ以上怪我をする訳にはいきません。
そして息も絶え絶えに美瑛富士の避難小屋に到着。中に倒れこみました。息が上がりしばらく何もできません。それでも中にいた先着の皆さんの温かい出迎えに力をもらいます。
普段はテン泊オンリーの僕ですが、今日は避難小屋で皆さんとご一緒する事に。
Sさんの他に、今日南沼から同じルートを驚異的なスピードで踏破した大阪の男性、地元北海道のお二人の男性、翌日上ホロ小屋でご一緒する事になるカップル。
そんな皆さんとの楽しい時間がほんとに力になりました。
Sさんは翌日下山予定。テントを張った泉州山岳会のお二人も翌日下山。
「明日からはまた一人かぁ」
そんな事を考えながら、避難小屋の一夜は過ぎて行きました。
■Day4 美瑛岳、十勝岳を越え、上ホロキャンプ指定地まで
翌朝。今日も快晴の始まり。しかしSさんとのお別れの日。
一足先に出発するSさんを小屋の前でお見送り。
固い握手。お礼を言いたいのにうまく言葉が出てきません。
「本当にSさんにはお世話になりました。Sさんがいなければリタイヤしていたかもしれません。本当にありがとうございました。無事下山したらヤマレコにメッセージを送ります!」
そうです。Sさんもヤマレコユーザーだったのでした。最近はブログが主で更新はストップされているようですが。
Sさんの後ろ姿を見送ります。「今日からまた一人か…」
=自分を取り戻せ!=
Sさんとお別れした後、次々と他の皆さんも出発していきます。結局僕が一番最後。避難小屋の掃除をして出発します。
今日明日はまた一人の山歩き。思えば昨日まではSさんの後ろをただ着いて行っただけの山歩きだったのでした。地図さえほとんど取り出す事もなく。
「おい!今日からいつも通り一人だぞ!気合い入れなおせ!!」
気分を入れ替え一人歩きだします。
美瑛富士分岐を過ぎ美瑛岳への登りに。すると遥か頭上の美瑛岳の頂上へと続く稜線上にSさんの姿が。しばらくするとSさんも僕の姿に気づき、美瑛岳の肩を十勝岳方面へと回り込む最後の箇所で大きく両手を振って下さいました。僕も大きく振り返します。
「あぁ、これがほんとに最後なんだ。」
Sさんの脚に僕が追いつくのは困難ですから…。
美瑛岳の肩からSさんの姿が消えていくのをただ見送ります。
「よし、いこう」
ここからはいつも通りの自分の山歩きです。今日は時間的余裕があるのでなおさら。しょっちゅう立ち止まり写真を撮り、ザックをおろしダラダラ。
美瑛岳の登頂をすますと、前方には今までの山域とは180°違う十勝岳の荒涼とした山容が。
北アルプス的なガレた稜線を十勝岳へと進むと、しだいに火山特有の砂礫の道に。
砂に足を取られつつ斜面を登り、そしてついに十勝岳の頂上に到達。
あいにく出発地の旭岳は雲の中でしたが、自分がここまで歩いてきたというのを認識するには十分な景色。しかし実感がわかないのも一方でした。
=牧歌的な上ホロキャンプ地=
十勝岳の寒々しい山頂を後にし、今日の目的地、上ホロ避難小屋を目指します。
十勝岳から下山する道の遥か先には、最終目的地の富良野岳の姿が。
「明日は必ずあそこに立つ」
そんな思いで足を進めます。
到着した上ホロキャンプ指定地は草が生え高山植物が咲き乱れるなんとも牧歌的な光景。他にテン泊のする人はいなかったので好きな場所に張った後は水の確保。
美瑛岳ですれ違った登山者に上ホロは水が出ていないという情報をもらっていたのでした。という事は雪を解かさなければいけません。
しかし昨日美瑛富士避難小屋でご一緒だったカップルの方がわずかな水の流れを見つけて下さり、流水を無事確保。「水がなければ小屋で買えばいい」という北アルプス的なスタイルに慣れきっていた僕にとっては、水場さえも自分で見つけ出さなければいけないという北海道の山歩きにはほんとうにガツンとやられました。「本来の山歩きというのはただ歩く技術だけでなく様々な技術が要求されるものなんだ」そんな事を考えさせられました。
無事水も確保できたため、これからはダラダラモード。草の上に寝転び好きな音楽を聴き、空を見上げ雲を眺め、風に揺れる草越しに遠くの山を眺める。
「やっと自分らしい山歩きが戻ってきた」
最終日を前に久々に自分らしいゆっくりとした山の時間を過ごせました。でもそれと同時にこれまでの3日間の普段とは違うスタイルの山歩きは確実に僕を成長させてくれたと思いました。
そんな自分らしいスタイルで迎えた4日目の午後は、静かにゆっくりと過ぎて行きました。
■Day5 上ホロから最後の山、富良野岳へ
いよいよ最終日。僕にはめずらしく撤収もスムーズ。5時きっかりに予定通り上ホロキャンプ指定地を出発します。
しょっぱなから上ホロカメットク山の急登。しかし今までの山に比べれば大した事ありません。
「もしかして、少しは成長しちゃったかぁ?」
最終日にも関わらず体調は万全。身体のどこにも痛みはなし。5日目にして縦走に身体がフィットしたようです。おそいよー。
=花の百名山、富良野岳=
上ホロカメットク山を過ぎた後は三峰山を越え、いよいよ富良野岳への登りに。
富良野岳は花の百名山だけあって高山植物がまさに満開。荒涼とした十勝岳とは打って変わり緑があふれる山容は、最終目的地の山にふさわしい山でした。
一歩、また一歩。頂上に近づきます。この一歩が最終的に70kmの道のりになるなんて不思議な気分です。
そしてついに青空の中、最後の山、富良野岳に到着です。
実感が湧いてきません…。
でも多くの人に助けられながらも、自分の足で歩き切った事は事実です。それだけは誇れます。この5日間の経験があまりに濃すぎて、まだ頭の中で整理できていないのかもしれません。
それにまだココがゴールではないからです。ゴールは下山口の十勝岳温泉。そこまで無事に下山して初めてコンプリートです。
「さぁ、まだ終わってない。歩け!」
=多くの励ましの下山路=
富良野岳を後にし下山を開始すると、ぞくぞくと富良野岳へ登ってくる登山者とすれ違います。他の登山者より早い時間帯に下山する僕に、
「どこから来たんですか?」と多くの方から聞かれます。
『旭岳からです』と答えると、皆さんから驚きとねぎらいの言葉。皆さんの温かい言葉を聞くうちに、
「自分はもうすぐこの大縦走を歩ききる事ができるんだ!」
そんな感情が湧き出してきます。
眼下には下山口の十勝岳温泉 稜雲閣の建物が。直線では近いですがぐるっと迂回する形で向かうのでなかなか近づきません。しかし一歩、一歩。歩いているうちに必ず着く。山における一歩は、ほんとうに小さく思えて大きな一歩です。
そしてついに、、、
十勝岳温泉に到着…。最後は涙をぬぐいながら歩きました。この5日間で感情調整弁がバカになってしまっていました。
でも今回は、これでいい。恥ずかしいし泣きながら歩く男なんてキモイけど(笑)
70km! 無事にコンプリートです!!!
■まとめ
2年越しの夢だった今回の大縦走。考えられる準備はすべてしたつもりで挑みましたが、自分の力のなさ、未熟さを痛感した縦走となりました。
今回、僕が完踏できたのは、1滴の雨も降らないという奇跡的な天候が続いた事。自分の不注意から起きた滑落も大事には至らなかった事。そんな偶然がもたらした完踏だったと今は思っています。
そしてなによりSさんとの奇跡的な出合い。
たぶん「おいおい、お前程度がこの縦走に挑むのか?やめるつもりはなさそうだな。だったら仕方ない。スペシャリストを手配してやるよ」といった見えざる手が動いた感じさえしています。
この縦走路は聞きしに勝るタフな道でした。今まで経験した縦走とはレベルが違うタフさでした。今回の大雪山縦走は僕の山登りに対する認識を180°変えるパワーがありました。北海道の山はすごかった。
でもそれと同時に、日本の登山史そのものである北アルプスの素晴らしさも再認識したのでした。
長い年月をかけて、山小屋や山岳関係者の方々が地道な努力の上に築いてきた北アルプスの登山道。そして営業小屋というシステム。環境への配慮。
人が関わる事で保たれている自然。人が極力関わらない事で保たれている自然。相反しているようですが、その景色を目にした人間をとりこんでしまう自然の偉大さは、双方なにも変わらないという事に気付きました。
普段通いなれた北アルプスとはある意味真逆の大雪山を今回歩けた事は、本当に貴重な経験になりました。
大雪山に感謝!!
★7/10追記;一緒に歩いたSさんこと0041さんの大雪山レコがアップされました。自分の姿が写っている他の方のレコを見るのはなんだか妙な気分です。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-318205.html
Sさんは黒岳経由で歩いていらっしゃるので、さらに長距離な縦走となってます。Sさんのレコを見ると僕の鈍足ぶりがあきらかに。。。といいますか、Sさんがすごすぎだと思います。(そういう事にしといて下さい)
Sさんは3年連続の大雪山歩き。
Sさんのホームページhttp://homepage2.nifty.com/win21/
も含めて参考になりますので、行こうと思っているかたは是非ご覧になってみて下さい!
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この記録へのコメント
投稿数: 3377
思わずコメントしてしまいました。
5年前だったでしょうか、私も同様の縦走を。
スタートは層雲峡から、黒岳でテントスタート、忠別岳避難小屋、三川台、美瑛岳避難小屋、だったと思います。
全くおんなじところで、トンカツ食べましたぁ。
本州が梅雨の時期は、大雪山。
完全保存版のレコですね。
また行きたいです、ここは、時間も必要だけどお金も、、、、。
投稿数: 2727
といってもricalojpさんのお名前はいつもレコで拝見しておりました。まさかコメント頂けるとは。とてもうれしいです!
大雪山、本当に素晴らしいところでした。
言葉では言い尽くせない、
あらゆる方向から自分を試されているような感じがしました。
ricalojpさんも、同じトンカツお食べになられていたんですね
宿のご主人が、「皆さん、下山したらトンカツをたのまれますよ
>本州が梅雨の時期は、大雪山。
本当に仰る通りですね。入山者が少ない時期なので困難さはありますが、それゆえのすべてがキラキラ輝いている感じがしました。
>また行きたいです、ここは、時間も必要だけどお金も、、、、。
あれほど大変だったのに、今目をつぶると浮かぶのは素晴らしい景色のみ。
でも本当に時間もお金も、、、、、。ですね。
僕はしばらく"粗食のすすめ"といったところです。
投稿数: 6195
タイトルに「ズバリ」って入れるの癖になりそうです
え? しつこいって?
大雪、十勝、いいですねえ〜
素敵な出会いもあって良かったですね
学生時代に同じコースを縦走しましたけど、もちろん、それっきりですわ〜
でも私もいつの日か。。。
投稿数: 2727
コメントありがとうございます
ズバリズバリ、大歓迎でございますよ!
FRESCHEZZAさんもこのルート歩かれているんですね!
やっぱ皆さん、若い時にたくさんの経験をされてるからこそ素晴らしい山歩きを今も続けられていて、人を引き付ける素晴らしいレコを書くことができるんですね。
今回出会った泉州山岳会の方は、なんと70歳でいらっしゃいました。ご高齢とは思えない健脚っぷりで、一番若いはずの僕が一番体力がないという…。お恥ずかしい限りでした
その方は、「山を歩き続けていれば脚力は維持できるもんだよ」と仰っていましたが、はたして僕がその年齢に達した時に…
体力的にはハードですが、僕もまたいつの日か。。。です
投稿数: 2308
この大雪山縦走にチャレンジしてみようというきっかけになったブログのSさんと素適な出逢いや、この縦走中に出逢ったたくさんの方々との出逢い☆
そんな皆さんからのたくさんの力や励まし中で、この縦走を歩き通せたということは、zawadaさん自身に素晴らしい力があったからこそ歩き通せたのだと思います
どう言葉にしたら良いのか分からないですが・・
とにかくこのレコを見させてもらい、とても感動することが出来ました
いつもに増して吸い込まれるように見入ってしまい、いつかは北海道のヤマも歩いて見たいなぁ〜と、私はzawadaさんのこのレコを見て、そういう想いになりました♪
感動と素適な北海道のレコを見させてもらい、ありがとうございました
何度も言ってしまいますが、本当にお疲れさまでした
そして、この縦走を歩き通せたzawadaさんに
たくさんの拍手を送りたい気持ちでいっぱいです
このzawadaさんの北海道レコ☆早く見たいなぁ〜と私も相方クンも首を長くして待ってました
お天気にも恵まれて、たくさんの出来事や感動があった北海道のヤマでお疲れだとは思いますが、またzawadaさんのこれからのヤマも楽しみにしてます(*^_^*)
朝から泣いてばかりいたzawadaさん
ティッシュたくさん持って行ってヨカッタですネ
では、また〜(^_-)-☆
投稿数: 2727
そしてさっそくのコメント、ありがとうございます!
ありがたいコメント、本当にありがとうございます
今回の縦走は本当に色んな方に助けられました。
でも、それに対して自分が何も返せないのが心苦しくもありました。
なのでkchanさんにそう言って頂けると、なんだか少し救われる気がします。ありがとうございます
しかしながらkchanさん。相方さん共々レコを楽しみにして下さっていたのはとーてーもー、うれしいのですがー、昨日今日とzawadaさんのレコはまだかと…って、僕が帰宅したおとといの深夜です
でも待っていてくれてうれしいです。ありがとうございました
投稿数: 1170
よく頑張った
ドキュメンタリーを見てるようで、果たして青年はたどり着けるのだろうか…とハラハラドキドキしてました。
倒れ込むzawadaさんに思わず駆け寄りたくなったりして…
そして素晴らしい出会い
こうして青年は一回りも二回りも大きくなっていくんだねー。若いときの経験は宝物です。
本当にお疲れ様でした。
凄い距離を歩かれたものです。まさかこんなロングを行くとは思っていませんでした。
周到に準備されたのでしょうが、神様が用意してくれたような晴れ間に山を歩けたのですね。
zawadaさんの運の強さも感じます。
でもその運も努力で引き寄せたものかもしれませんね。
私も胸がいっぱいになりました。
一緒に体験させていただき、ありがとうございました。
投稿数: 2727
でも僕は青年と呼べる歳ではないので、なんだかお恥ずかしいです。でもまあ、山に登り始めて青春をまたやり直している感はありますが
今回はほんと天が味方してくれた感は歩いていて感じました。僕が北海道にいた期間だけ晴れていた感じでしたし、入山者が少ない山域にも関わらず、同じような日程で歩く人に恵まれたなどなど。気合が通じましたかね
>一緒に体験させていただき…
そう言って頂けると頑張ってレコを書いた甲斐があります。ありがとうございます
投稿数: 2262
待ってましたよ、ホントに(いつもと逆の立場ですね
完全踏破ですね!
先ほど(昨日から)じっくり見させて頂きました
こんなに長く一つのレコ読むのは、あの島旅黄昏編以来ですよ
2年前からこの山旅、想っていたんですね
Sさんとの出会い、奇跡的ですけど、どうなんでしょう・・・
想うところに引き寄せる力みたいなものがあったんじゃないでしょうか
私は読んでてそんな感じを受けました
それにしても、距離、CT、その他諸条件含めて、こんなに凄い山旅
そして、それに見合うだけのこの超ビックレコ!
私が言った「ビックレコお願いします〜」なんて遥かに超える
素晴らしい山行&レコに大変感動しました!
それと、あのお天気も最高じゃないですか
もう、何から何まで羨ましくなる、そして素晴らしいレコを読ませて頂き、
本当にありがとうございました!
また次の山行も楽しみしています
投稿数: 9
ところで南沼〜十勝間以外でピッケルが欲しくなるような場面はありましたか?
投稿数: 2727
おかげさまで無事帰還しました。出発前に計画書にコメント頂きありがとうございました。励みになりました。
長ったらしいレコを最後まで読んで頂きありがとうございます。こんなに長々と書いたら皆さんにご迷惑になると思いつつ、今の自分の気持ちを残したいと思い書き連ねてしまいました
多くの方々に助けられなんとか完全踏破できました
素晴らしい景色を見て来ましたが、それ以上に人の温かさに触れた旅でした。
本当に天気にも恵まれました。ずっと目にしたかった光景が目の前に広がっているのが信じられない気分でした。
しかしながらその気分がいまだ抜けず、現在社会復帰のリハビリ中って感じです。
羽田からリムジンバスで調布に向かいながら見えた首都高からの景色が、なんだか非現実に感じてしまうくらいでしたから
これってヤバイですかねー
投稿数: 2727
情報がない中で登らなければならない不安、お察しします。
特に南沼〜十勝間はほんとに情報が入ってこないですよね。
南沼〜十勝間、ほんと素晴らしかったです。「一番印象に残ってるところは?」と聞かれたら、南沼〜美瑛富士避難小屋までを間違いなくあげます。
ただ厳しさもハンパなかったのも確かです。肉体的にも精神的にも。ですのでsollotteさんにもあの景色を見てもらいたいと思いつつも、安易に「素晴らしいので是非行ってみて下さい!」とは言えないのも事実です。
お問い合わせの件ですが、旭岳〜トムラウシ間についてあえてあげるとすれば、旭岳の北東斜面くらいでしょうか。
ただチェーンアイゼンも使わなくても不安は感じなかったのでおそらく必要ないかと思います。
十勝岳〜富良野岳の稜線上に関してはピッケルが必要となる箇所はないです。どの登山口下山口を使うかにもよりますが、富良野岳〜十勝岳温泉間の道は雪渓を横断する箇所がかなりありました。ただピッケル及びアイゼンが必要だと感じるところはありませんでした。もちろん慎重さは求められますが。
一気に完踏されるにせよ、2つに分けるにせよ、素晴らしい山歩きになる事は間違いないと思います
ただ日本庭園からトムラウシに向かうあたりはほんとルートが不明瞭なのでガスなどの時は注意されて下さいね。
solletteさんの大雪山縦走が素晴らしいものになる事を祈ってます
お役に立てるかはわかりませんが、何かお聞きになりたい事がありましたら、遠慮なくメッセージ頂ければと思います。
投稿数: 1240
本当に凄いなぁ〜・・。
アクセスや、散策も含め70キロ以上も「歩きまくった
この道は、二年前に目指した時から、歩き続けていた道と想います・・。
人や場所との縁って、想うパワーが引き寄せるって思いますもん
しかし、今回も素晴らしい写真にヨダレで、こちらがティッシュ必要なくらいでしたわ〜
100の写真あたり、デスクトップの壁紙にしたいです・・。
下山後のトウモロコシ畑・・フィールドオブドリームスですね!
また、北海道の山へ行きたくなりました!
いつか、縦走
(ご褒美サンピラー、笑いました
五色ヶ原もますます行きたくなりましたよ!
素晴らしいレコと写真、ありがとうございました!!
投稿数: 554
こんにちは。
凄いレコ拝見させていただきました♪
まさしく「山あり谷あり」ですね、感動しました。
同じ日にオプタテシケ山のピークを踏んでいたようで、
ついつい文章に見入ってしまいました。
あの日は天気がよく最高の景色でしたね ^ ^
いつかは大縦走したいので、参考にさせていただきますね〜。
では。
投稿数: 2727
今回はアクセスも下山後の散策もぜ〜んぶひっくるめて山旅という感じでした。
>この道は、二年前に目指した時から、歩き続けていた道…
そうかもしれないですね。大雪山を歩くのに必要な事をこの2年のうちに知らず知らずのうちに経験を積んできたのかもしれません。
100枚目の写真。なるほど高山植物とツリガネ山の"100%巻けよっ!ピーク"の写真ですね。どーぞどーぞ、
miouさんは北海道の山は体験済みですもんね。ご褒美サンピラーも。
miouさん、五色ヶ原、気に入ると思うんだよなぁ絶対。
あそこで飲む
という事で、あそこで
,泙坤后璽僉爾稜磴な袋、いやそれよりも丈夫な調布市指定ごみ袋
▲謄鷯豢瓩の雪田に行き調布市指定ごみ袋に雪田の雪を入れます。
D管杙垰慊蠅瓦濛泙望屋で買った
だ磴覆里任后舛偉笋┐襪里如△けつけ
ほーらmiouさん、五色ヶ原ますます行きたくなったでしょー
投稿数: 2727
同じ日にオプタテシケに登ってらしたのに、お会いできなくて残念です。
でもあの広大な山域ですからしょうがないですよね。
I_am_Ryoさんが美瑛富士避難小屋でテントを張っていた頃、僕はトムラウシの南沼でテントを張ってた訳ですから。
それにしてもI_am_Ryoさんのレコの
30日はほんと朝からサイコーの天気'
それにオプタテシケ山も素晴らしかった。なんでこんなに存在感のある山が百名山じゃないんだ
投稿数: 9
ストック以外の場所はどうやって固定しているのですか?
雪の上だと普通の土の上よりもかなり寒いですか?
3シーズンのシュラフにしようか重たい冬用にしようか悩んでいます。ちなみに避難小屋はテントよりも暖かいですか?質問ばかりですみません。
投稿数: 2727
ヤマレコの素晴らしいところは、みんなで情報を共有できるというところなんですから。
本心を言いますと、sollotteさんにはぜひ南沼〜十勝を歩いて欲しいです。なぜなら大雪山を歩き切るというチャンスはそうはめぐって来ないと思うからです。
だからと言って「行っちゃえ!行っちゃえ!」と囃したてる事は僕にはできません。
南沼〜美瑛富士避難小屋の間は本当に"誰もいない"山域だからです。足を踏み入れたら"逃げられない"山域だからです。もし何かあっても他の登山者が通りかかるまでに1日2日余裕でかかってしまうという事もありえる所です。
でも技術的に慎重に行かなければならない所はオプタテシケの北東斜面の雪渓登りくらいなので、あとは「歩ききってやる!」という気持ちと体力面だけだと思います。
ご質問の件です。
●双子池泊について。
僕も基本プランとしては双子池泊で考えていました。計画書のページにそのプランがありますのでよろしかったら参考にされて下さい。計画書のタイムは山と高原地図の標準CTですべて計画してあります。
計画書と実際の行程時間とを比べて頂ければわかりますが、南沼〜美瑛富士避難小屋の間は標準CTより確実に稼げる箇所があります。南沼〜双子池間です。
標準CTは9h20かかるところ約6hと3h20稼げています。もちろんこれは休憩時間は含んでおらず行動時間のみですが、6hだったら南沼を5時に出発しても休憩しながらでも昼前には双子池に着きます。双子池から美瑛富士避難小屋までは5h。
北海道は昼がかなり長いので暗くなるのを心配する必要はありません。なので実際に歩いた僕の印象として、もし昼前までに双子池に着くようだったら、双子池でひとりでテン泊するよりは、美瑛富士避難小屋まで行っちゃう方が安全だと思います。翌日の日程を考えても。
双子池に泊まったとすると、翌日は双子池からオプタテシケを越え美瑛岳を越え十勝岳を越えと、それはそれでかなりハードです。
なので当日の天候・体調次第ではありますが、2つのプランを並行して頭に入れておくのが安全だと思います。
●テントの固定について。
白雲に関しては装備がない方は小屋で"虎ロープを固定する鉄棒"をペグかわりに貸してもらえます。それを雪に刺して固定します。ただ双子池でもし張るとなるとそうはいきません。
僕が今回とった方法は、「ペグに張り縄結びつけて雪に埋め足で踏んで雪を固める」といった単純な方法です。強度が必要な所は2つのペグをクロスした状態で埋めてます。なのでペグは多めに持っていかれるのをオススメします。
●雪上の寒さについて。
雪の上は土の上よりもやはり寒いです。なので雪上・土上関わらず、シュラフマットの他に厚さ1mmくらいでいいので銀マットを携行された方がいいと思います。それで雪面から伝わる冷気をかなりシャットダウンできます。雪上で使う場合は銀側を雪面に発泡側を身体側にするとより暖かいです。
シュラフについては3シーズンで十分だと思います。その分、行動時や停滞時にも使えるようなフリースや薄手のダウン等を充実した方が安全だと思います。寒ければ着れる物をすべて着込んで寝ればいいのですから。
避難小屋についてはやはりテントよりは暖かいです。しかし避難小屋は混んでいて泊まれない事があります。避難小屋をあてにするのではなくテント泊を大前提として装備を考えた方がいいと思います。
ご質問についてはこんなところでしょうか。なんかエラソーに長々書いちゃってすいません〜
sollotteさん。どんな行程を取られるにせよ頑張って下さい
投稿数: 110
Sこと0041です。
もうUPされていたんですね。ビックリです。
自分なんかまだ何にも手をつけていないのに…
じっくりと拝見いたしました。
正直に言います!自分は出しゃばり過ぎました。
天沼やロックガーデンなどzawadaさんが先を歩いた方が絶対に面白かったと思います。
それとルート情報も多くは言わなきゃよかったとちょっと後悔。
どうせ歩かなきゃいけないんですからね。
でもね、こんなに頼ってくれていた事にはお世辞でも凄くうれしく思います。
指の傷は良くなりましたか?
目の前での滑落には本当にビックリしました!
もし滑落が2つ目の雪渓だったらと思うと今でもゾッとします。
一日も早く完治される事を祈っています。
最後に。
zawadaさん、一緒に歩いてくれてありがとうございました。
また何処かの山を一緒に歩きましょう!
投稿数: 2727
出しゃばり過ぎたなんて事は絶対ないです。
Sさんの存在がどれほどありがたかった事か。
僕はいつも、一人もしくは気のおけない友人としか山は行きません。なぜかというと山に行った時くらいは、心の底から解放されたいからです。一緒にいて全くストレスを感じない人としか歩きたくないからです。
そんな僕がSさんと行動を共にした。それはSさんといる事が1mmたりともストレスにならなかったからです。
ストレスどころか、「Sさんがいてくれて良かったなぁ」「Sさんと歩けて楽しいなぁ」と思いながら歩いていました。
おかげさまで指の傷は包帯から絆創膏に昇格しました。
滑落の際は本当にご心配、ご迷惑をおかけしました。2つ目の雪渓だったら10mどころか100mは滑落するはめになっていましたね。あれは運に助けられました。
滑落のショック、負傷を抱えオプタテシケを越え美瑛富士の避難小屋までたどり着けたのは、Sさんの存在が本当に大きかったです。
Sさんおひとりだったら、もっと早く行程を終えられていたはずなのに、僕のペースに付き合って頂いて本当にありがとうございました。
最後の方のオプタテシケやベベツでは山頂で10分以上お待たせしてしまったと思います。それなのにSさんは嫌な顔ひとつせず温かい笑顔でいつも迎えて下さいました。それがどれほどの救いだったか…。
Sさん。一緒に歩いて下さって本当に心から感謝しています。
今回のSさんとの大雪山歩きは、僕にとっては一生の思い出です。
本当に、本当にありがとうございました!
投稿数: 1
富良野岳からの下りで、お会いした、4人パーティの者です。ストックが曲がってましたので,印象に残ってました。旭からの縦走とは、大変お疲れ様でした。我々は十勝、美瑛の縦走でしたが、2日は夕方から大雨、翌3日は20m/s以上の暴風で美瑛を断念し、十勝から下山しました。明日7日からはツアー登山のガイドで旭、トムの縦走に行きます。
今後もお気を付けて、縦走登山を楽しんでください。
投稿数: 2727
やはり、あのストック目につきますよね。
「いったいこの男に何があったんだ…」
富良野岳は高山植物満開で本当にきれいでしたよね
縦走最後の山が富良野岳で本当に良かったと思いました。
2日の夜はやはり雨だったんですね。旭川空港でも雨だったので、「山の方はどうなんだろう…」と思ってましたが、3日も暴風だったとは。
十勝岳〜美瑛岳はガレた稜線歩きなので、あそこで20m/sの暴風に吹かれたら歩けたもんじゃないですね。本当にお疲れ様でした。
明日から旭〜トムラウシ縦走ですか!今のところ天気も
白雲〜化雲岳は本当に天上の縦走路といった感じで本当にキレイでした。高山植物もさらに満開になってそうですね!
素晴らしい縦走となる事を祈ってます!!
投稿数: 2157
感動とか、言葉にしてしまうとちょっとしっくり来ないのですが
とにかく、これだけ読んでもまだハラ落ちしきれない
ずっしりとした、重みを感じました。
また、ストーカーのように読みに来てしまうことでしょう。
そして今日来てみたら、Sさんからのコメント。
ここで迂闊にも私の目からも鼻水が
急いで洗濯物を取り込んで、その場を取り繕いましたよ
それにしても、何この暴風
ま、それは置いておいても。
気力体力ともにハンパなく必要な、2年前からの夢を叶えられたこと。
心からお祝い申し上げます。
CT12時間越えとかありえなー
これだけのことを成し遂げて、次はどうなんだろうと思っていらっしゃるようですが
きっと、またすぐに新たな夢が見つかることと思います。
山って、そういうものですよね
また素晴らしい夢と山に巡り会えて、それを叶えられますように
そしてまた、その夢のレコを読ませてもらえますように
楽しみにしております
投稿数: 2727
うれしいお言葉、ありがとうございます。
何度も読んで頂けるなんて、ほんんと書いた甲斐があります。ストーカー大歓迎です
今日の風
なので縦走から帰宅後、ちっとも荷物が片付きません。この調子だと、片づける前に次のお山になりそーです
>2年前からの夢を叶えられたこと。心からお祝い申し上げます。
ありがとうございます。マイマップの北海道のど真ん中に刻まれた赤線を見ながら、ニヤニヤ
3日目、CT:13h40のルートを22kg担いで歩ききった事は自分でも「良くやった
本当に疲れましたが、「またあの景色を見てみたい」と思い始めている自分がいます
やり遂げた感はありますが、夏山はこれから本番ですもんね! 今回の縦走で感じた事、成長した所を確認しに、大好きな北アルプスをめいいっぱい歩きたいと思います!
muniさんの初テン泊レコ、首をなが〜くして楽しみに待ってます
投稿数: 9
あとひとつだけ、私もピッケル持って行こうと思いますが、例の雪渓の雪面の状態はどうでしたか?ザラメ雪でしたか?それともアイゼンの歯がささるような感じでしたか?残雪は慣れているほうなんですが、zawadaさんのレポみて4本アイゼンじゃなくて12本持っていった方がいいのか迷っています。
投稿数: 2727
縦走中、僕は皆さんに本当にお世話になりっぱなしで何のお返しもできなかったので、ヤマレコを書く事で少しでもこれから歩こうという方のお役に立てればと思っているので、逆にうれしいです。
ご質問の雪の状態ですが、ザラメです。ただズブズブいっちゃうような完全に腐った雪ではなく、あくまで表面の方だけといいますか、中の方は硬い感じがしました。キックステップをした場合、土踏まずより前の部分までが刺さる感じでしょうか。
あと時間帯によると思います。というのも朝方は結構薄氷が張っていたりしてたので0℃前後まで下がってたものと思われます。
もし朝一でオプタテシケの急な雪渓を登らなければならないとしたら、キックステップは効かないかもしれません。
ピッケルをお持ちになられるとの事、残雪歩きはかなり慣れてるとの事であれば昼の時間帯だったら4本でも大丈夫かなという気もします。
もちろん12本をお持ちになられた方が安全なのは間違いありません。ただ長い縦走なので少しでも重量を減らした方がいいのも間違いありません。
ちなみに同日にオプタテシケの雪渓を登ったのは僕も含めて5人いますが、北鎌も登ったこともあるツワモノの健脚青年はノーアイゼンにダブルストック。泉州山岳会のお二人は12本にピッケル、6本にピッケル。Sさんは6本にダブルストック。僕は12本爪チェーンアイゼンにダブルストックでした。バラバラで参考にならなくてすいませんーー
投稿数: 243
僕も7月1日に,十勝岳から美瑛富士まで行きました。
時間的に,十勝岳から美瑛岳の間ですれ違っていたと思います。
それにしてもすごい縦走ですね!
僕は,まだ山登りを始めて1年ですし,テントも持っていませんが,いつかはzawadaさんと同じように大雪山をビッグに縦走してみたいと思います。
感動しました。
指の傷が一日でも早く治るようにお祈り申し上げます。
投稿数: 2727
コメントありがとうございます
十勝岳と美瑛岳の途中でSTHさんくらいの年齢のソロの男性とすれ違ったの覚えてます。他に若いソロの男性とはすれ違わなかったのでおそらくSTHさんかと
STHさん、あれから美瑛岳だけじゃなくて美瑛富士もピストンして下山されたんですね。しかも日帰りで
僕なんかよりよっぽど健脚だと思います。スゴイです
STHさんは札幌にお住まいなんですね。僕は今回がはじめての北海道の山でしたが、北海道の雄大な山にノックアウトされました
なんか、また来年おじゃまさせて頂く様な気がしています
今度はすれ違いじゃなくて、何処かのテン場でお会いできたらいいですね
怪我、ご心配頂きありがとうございます
昨日あたりまでは痛みでジンジンしてたのですが、おかげさまで今日は痛みも取れ、もう大丈夫だと思います。
STHさんがいつの日か大雪山を踏破されるのを楽しみにしています
投稿数: 63
しかし大冒険ですね!ほんとお疲れ様でした。
わたしは札幌出身(現在新潟)で夏山登山駆け出しの頃に南富良野〜美瑛岳まで縦走しました。その後も小屋を転々としながら縦走するつもりでしたがトムラウシが遥か彼方すぎてピストンで諦めました。
佇む中でこれが北海道なのか?と思わせてくれる神々しい場所でした。
きっとこの大冒険が出来る人は体力や経験はもちろん装備も重いだろうし運もないと達成できないだろうなと心底感じた山でした。
このレコを見てまた登りたくなりました。
指の怪我でアップも大変だったことでしょう…
見事な写真に癒されました。
私情挟みつつ申し訳ないですが、詳しい山レポのお蔭で十勝岳に帰れた気がしました。
zawadaさんの山レポに感謝。ありがとうございます。
お大事にしてくださいね(^-^)
投稿数: 2727
pennylaneさんはじめ皆様に温かいコメント頂けて、本当にこの縦走にチャレンジして良かったと思っています。
北海道はとにかく広すぎて遠近感がほんと麻痺してきますね。
2日目、白雲からなだらかな稜線の先にトムラウシが見えた時、「なんだ近いじゃん。アップダウンもないし楽勝ー
トムラウシの登りでは、「なんでこんなにバテちゃってんの?北アに比べれば標高差全然ないのに」なんて感じでした。
pennylaneさんの仰る通り、この縦走路は運が味方してくれないと踏破は無理だと思います。今回歩いてみて、「ここでガスってたり雨が降ってたら無理だったな」と思った箇所が何箇所もありました。
北アのように2〜3時間ごとに山小屋があれば停滞もできますけど、大雪山は歩き始めたらもう歩き切るしかない感じですよね。参りました。
指の怪我は自分が招いた結果なので。お恥ずかしい限りです。たまたま密集した熊笹があって助かりましたが、少しでもズレてたらこうしてヤマレコを書く事はなかったかと。
>十勝岳に帰れた気がしました…
ありがとうございます。最高にうれしいお言葉です。
pennylaneさんは日帰りメインなんですね。白馬三山を日帰りとかスゴイです。
今日はコメント頂き、ありがとうございました
投稿数: 24
今読み終わって、目の奥がじーんと…何故なのか??
僕も初北海道で、このルートを縦走しようと思って、
zawadaさんが入山したよりも1週間早く旭岳に入りました。
結局、雪がまだかなり残っていて天候も良くなかったので縦走はやめて、ハイキングで終わってしまいました。
お気に入り、登録させていただきました。多分暇があったら読み返していると思います。お許しくださいませ…。
これからも良い山を。
投稿数: 2727
kingscrossさんの北海道のレコ、先程拝見させて頂きました。
旭岳では「ほんとだったらこの先に…」
十勝岳では「ほんとだったら向こうから…」
そんなkingscrossさんの気持ちが伝わってきました。
自分のせいではなく天候のせいで諦めざる負えない時の悔しさ、あの場所に立ちあの景色の一端を見ながらも断念せざる負えなかったのは、どれほど悔しかった事かと思います。
そんな気持ちの中でこうしてねぎらいのコメントを下さり、僕もなんだか鼻の奥がツーンときてしまいました。
kingscrossさんの大雪山リベンジ縦走のお役に少しでも立てれば大変うれしいです。
リベンジの成功。祈ってます!
投稿数: 5789
大変遅くなりました申し訳ありません。あまりの大作でしたので時間をかけゆっくりと拝見しようと・・・
なかなか時間が作れず、本日やっと完読でき大変感動しております。
まずはじめに、67.5km完歩おめでとうございます。大変お疲れさまでした。そしてヒグマとの遭遇もなく、滑落も何とか大事に至らず無事ご帰還され本当に良かったです。
大雪山縦走に憧れたブログのSさんにお会い出来ると言う何とも奇跡的な出会いや、さらにはコメントもいいただき感無量ではと思います。また沢山の方々との出会いや励まし、それがパワーとなって歩き通す力をもらい、そして神がかり的なお天気といいSさんの素晴らしいサポートといい zawadaさんの大雪山に対する思いが叶い、自らの力でこの幸運を引き寄せたのでは?と思ってしまいます。
あまりの凄いレコで、うまく表現できませんが一緒に感動させていただき私も涙がでました。こんなに感動するレコはなかなかありません。改めてzawadaさんの登山に対するスタイルの素晴らしさと、更にはレコの巧みな文章力に関心いたしました。
このレコを見て皆さん感動し北海道の山を歩いてみたいと思っているように、私も心の底から北海道の山に登りたい!と、そう思っています。
感動の北海道レコ、ありがとうございました。
>自分が何も返せないのが心苦しく・・・とありますがこれだけの大作のレコでこんなに沢山の方々に感動を与えているのですから、それだけで十分伝わっています。
皆さんも心の底から喜んでくれていると思います。
指の傷は回復状態とのこと・・・良かったです。
どうかお大事になさってください。
「大雪山 67.5km感動の大縦走」文句無しで本当に良かったです。お疲れさまでした。
zawadaさんがとても大きく見えます
あまりの大作でコメントも真面目になってしまいましたが、私らしくありませんので・・・
何とも「ズバリ、すんばらすぃ」♪と言うことで
投稿数: 2727
お忙しい中おいで頂き、また感動的なコメントを頂きありがとうございました。
実はbeeさんがお越し下さるのをずっと待ってました。
最近のbeeさんはお忙しいのは重々承知してましたが、僕のレコを一番長く読み続けて下さってるのはbeeさんなので、「今回の縦走、beeさんはどう感じてくれるんだろう」そんな事をずっと考え続けてました。(すいません。けっして急かしてる意味ではないです
なので、今日お越し頂いて、そしてありがたいコメントを頂けて、もうなんだか「ティ、ティッシュー!めんどくさい箱ごと持ってきてー
今回の縦走は、Sさんはじめ多くの方々に助けられ、励まされ、またご迷惑をおかけしの山行でしたが、beeさんやたくさんの方々からありがたいコメントを頂けてほんとに良かったです。歩いて見てきた景色以上のご褒美を今もらっている感じです。
beeさん、お忙しいなか、ほんとにありがとうございました
投稿数: 906
今日たまたまこちらのレコに気付き、思わず魅入ってしまいました。
zawadaさんの感動が手に取るように伝わってきて、読んでる僕まで感動の涙が流れそうでした。
何より、この大雪山の素晴らしさを分かってくれたことは、北海道人としてすごく嬉しいです。
なんて偉そうなことを言えるほどの山の経験は僕にはまったくないのですが、ただ大好きな北海道のことで喜んでもらえることが嬉しいのです。
南沼−オプタテ間は足を踏み入れるのに勇気の要る区間ですね。
僕はその区間を歩いた経験はありません。でもいつかは歩いてみたいです。
なかなか休みの取れない職場なので、普段は専ら日帰り登山ばかりです。
しかも今回は0041さんと同行されたということで、さらに親近感を感じました。
というのも、僕も0041さんが一昨年初めて大雪縦走したブログの記事を読んで感動し、以来ブログ上でのお付き合いをさせてもらっていたのです。
今回もこの日程で縦走されることを事前に聞いておりました。
出来れば僕もお会いしたかったのですけどね。
恐らく、この感動が忘れられなくて、来年も再来年もまた北海道に来ることになると思いますよ!
0041さんのように!
投稿数: 2727
まさか0041さんのお知り合いだったとは。人と人とはこうやって繋がっていくんですね。
yahさんのお話を聞いて思うのは、今回の大雪山はやはり「行くべき時に行った」ということです。0041さんとの出会いも含めて。10年前でもない、今の自分が行った事が重要なんだろうなと思ってます。そのくらい大切な山旅になりました。
yahさんは北海道の方なんですね。北海道の山はほんとすごかったです。
僕は北アルプスの麓で生まれ育ちました。なので故郷の山である北アルプスが大好きで、「山といえば北アルプスでしょ」と思ってました。俊英な山脈が遥か地平まで連なっていくスケール感は、息がつまり苦しくなる程の崇高感があります。
でも大雪山はそれとは全く逆のスケール感がありました。その地平までの連なりは、雄大で懐が深くて、思いっきり深呼吸をしたくなる光景でした。もう完全に虜になってしまいました。
たぶん時間さえ許せば来年も行くと思います。来年まで待たず夏の終わりにでももう1回行っちゃおっかなぁなんて考えもよぎってるくらいです。
yahさんは北アルプスはまだ未踏ですか?なかなかお忙しそうですが、もしお時間がとれたら是非北アルプスにもお越しください。札幌からは松本まで飛行機でひとっ飛びですよ!なにげに。
大雪山とは全く違う魅力の山々が待ってますよ!
p.s.
プロフのお写真、すこいいいですね!北海道の風景ですか?
投稿数: 906
丁寧なお返事ありがとうございます。
プロフの写真は富良野市麓郷のある丘にある1本木です。
特に名前は付いてませんが、お気に入りの木です。
この写真を撮ったのは7〜8年くらい前になると思うのですが、最近は観光客も多いようです。
北アルプスどころか、北海道以外の山は登ったことがないのです。
登山を始めたのが3年前で、この10年は北海道から出てすらいない(笑)。
今の職場はなかなか休みが取れない職場で、2連休でさえも年に数えるほどです。
なかなか泊まりの山行に行けなくて残念です。
今の職場に勤めてる間は恐らく無理でしょうが、いつかは北アルプスも歩いてみたいです!
それまでは北海道で日帰り登山を中心に楽しみます。
投稿数: 2727
すいません。わざわざお越し頂いてしまって
なるほど、やはり北海道の風景でしたか。数年前、富良野美瑛に観光で訪れた時にも思ったんですが、ほんと北海道は何気ない景色も絵になっちゃいますよね。
yahさんはほんとお忙しいんですね。でも北海道は広いので日帰りでも楽しめる山がいっぱいありそうですね!
僕も大雪山だけじゃなく北海道の他の山域も歩いて見たいと今回思いました。
ちょうどタイミングよく、ガイドブックのヤマケイアルペンガイド北海道の山が先月末に出たようなので、それで脳内妄想登山を楽しみながら、計画を立ててみたいと思います!
投稿数: 1875
こんな凄いレコはそうそうないんじゃないでしょうか。
学生のころ、大雪の大ファンになり・・・あのドデカイ山の広がりよう、緑、雪、風、空、花などなど・・伝わりますよー・・・いゃー本当にいい!!!凄い凄い。
滑落、ケガもなんとか乗り切り。
いつ行けるかはわかりませんが、「我が憧れの縦走路」です。
PS:
凄まじい量の情報の記録&記述。その根性と気力、まめさも素晴らしい。
投稿数: 2727
BlueSky_54さんのプロフィール拝見させて頂きました。
学生時代の北海道放浪。その時に大雪山のファンになられたんですね。いいなぁ。僕もそんな学生時代をおくりたかったです。
学生時代にそういう事が出来なかった分、今、時間が許す限り山をほっつき歩いてる感じです。
>重くても「テント」の時間に縛られない自由(?)を求めてしまいます。
BlueSky_54さんに最大限の賛同を送りたいと思います。
時間に縛られない自由。そして布地1枚で自然と繋がりそして隔たれている感覚。
今回、美瑛富士の避難小屋で3年ぶり?くらいの小屋泊りだったのですが、勝手がわからずいつものテン泊の感覚でザックから荷物をぜ〜んぶひとつ残らず出して自分のスペースに並べてたら、隣の男性に「小屋泊り慣れてないでしょー」って大爆笑されちゃいました。
でも大雪山の避難小屋にいた方々は、なんだかキツイ道を歩いてきた同士という感じがしてとても居心地がよく楽しかったです。
ほんとに大雪山の広がりは尋常じゃなかったです。あの広がりのある山をピークハントではなく好天のなか縦走で歩けた事はほんとに運が良かったと思います。
こんなに長いレコじゃかえってご迷惑かとも思いましたが、今の自分の気持ちを残したいという個人的なわがままと、大雪山縦走に必要な情報の入手が大変だったので、少しでもその面でお役に立てればと思いました。
BlueSky_54さんがいつか「我が憧れの縦走路」を歩くのを楽しみにしてます!
投稿数: 880
大雪山系縦走に、思わず拍手とコメントです。
私も、2年前に十勝から逆ルートで縦走しました。
オプタテシケからトムラウシまでのヒグマ超生息ゾーンを一気に抜ける記録を見て、やはりそうするしかないよね〜、と共感した次第。
おまけに、ノコギリ状のピークが続くの、気力をそぎ落とされますね〜。
そうだった、そうだったと、懐かしく思い出しました。
大雪山系縦走は、一気に抜ける情報が少なくて、下調べが大変ですよね。
色々あったようですが、素晴らしい縦走になってなによりです。
あのヒグマにおびえながらの長距離強行軍に、なんだか連帯感を覚える次第。
おつかれさまでした。
また行きたくなりました。
投稿数: 2727
やっぱそうですよね。トムラからオプタテは一気抜けですよね。ヒグマの巣にたった一人でテン泊なんて真っ平ゴメンという感じでした。それに出血も止まっていない状態でしたので、万が一を考えると動けるうちに這ってでも美瑛富士にたどり着いておいた方がいいかと思いまして。
ほんとに今回は情報集めに苦労しました。そもそも一気縦走のレコが数える程しかない上にそれにたどり着けない感じで(すいません、seizanryoさんのレコにもたどり着けてませんでした
本州の人間にとってはヒグマは恐怖ですよね。ツキノワグマだったら戦う気にもなりますが、ヒグマは無理ですよね。
途中話した北海道の方によれば、登山者がヒグマの被害にあったのはここ何年も記憶にないとの事。「本州のツキノワグマの方が被害多いんじゃない?」と言われ、『言われてみればそうかも』と思いましたが、そうは言ってもという感じです。。。
とりあえずヒグマにも会う事なく(遠くからだったら見てみたい気もしますが…)、無事に下山でき良かったです。
seizanryoさんもまた歩きたくなってらっしゃいますか?
僕もそうです
投稿数: 1188
いまさらながらノコノコやってきました
親しくさせて頂いているzawadaさんのビッグレコ。
爪痕(ってのも失礼ですが…)の一つも残したい。
コメント書きたいな〜と思っていたのですが
私がモタモタしている間に他の皆さんがどんどんと
素晴らしいコメントを投稿され、私の乏しい表現力で
付け加えることなんかなくなっちゃいました
だったらオマエは黙ってろって話なんですが、それはチト切ない…。
さてどうしたもんかと悶々としていたんですが、
>「小屋泊り慣れてないでしょー」
これっ。これは良くわかります。
普段テント泊中心だと、たまに小屋泊の時まごつきますよね。
なんかパーソナルの空間とパブリックの空間の境目がどこなのか
よくわからないので妙に遠慮し過ぎて却って窮屈なことがあります。
って、これだけのビッグレコにつけるコメントの内容がそれかよ〜
本当に爪痕だけ残しにやってきたみたいになっちゃいましたが
他の皆さんと同様に私も感動してるんですよ。本当ですって。信じてくださいよ〜
投稿数: 2727
beeさんは来てくれた。あとは、あとは、あとはーーーー
この幾日かが長かった事、長かった事。。。
「っつうか、オメーがこんな長ったらしいレコを書くからだ!
と、それはさておき、、、
>「小屋泊り慣れてないでしょー」
そこ?こんなに待たせてそこかよっ!
というお約束通りの反応をしておきます
僕はテントを張ると、とりあえずザックの中の物をぜ〜んぶぶちまけてそこから整理を始めるんですけど、今回も避難小屋の中でそれをやり使わない物はザックに戻して整理しようとしたのですが、、、
「小屋で必要な物がわからない…
出した荷物の前で固まっていると隣の男性から
「もしかして小屋泊まり慣れてないでしょーー
『うぐっ、やっぱわかりますかぁ
という流れでした。。。
そんな事を数回!?
『あ、すいません。突っ込まれる前に言っときますけど、荷物を整理する為にまた広げているんですからね』
と隣の男性のツッコミを事前に排除しつつ
>なんかパーソナルの空間とパブリックの空間の境目がどこなのかよくわからないので妙に遠慮し過ぎて却って窮屈なことがあります。
なので僕の場合、どっちかというとパブリックの空間を侵食しまくっていたかと…。アハっ
でも最終的にはキレイ
隣の男性「なんか最終的には俺よりキレイになってる…」
僕『でしょでしょ?僕の場合は整理に時間がかかるだけであって、元々はすごいキレイ好きなんです
とドヤ顔で言わせてもらいましたよっ!
>他の皆さんと同様に私も感動してるんですよ。本当ですって。信じてくださいよ〜
ほんとですかぁ?でもまぁ、muscatさんの事は信じてます〜
でも今回、目の前に広がる絶景に、「この景色ぜったいmuscatさんビンゴなはず」と思いながら歩いてました。だって今回の縦走路、展望至上主義のmuscatさんが大好きな"森林限界を越えた超絶眺めのいい稜線歩き"が全行程の99.99999%だったんですから!
リアルな話、今回、森の中1秒も歩いてません。背丈以上もあるハイマツの中は良く歩きましたが。(ちょっと盛り過ぎだったかなぁ。10分くらいは歩いたかなぁ。いや、せいぜい5分だな)
おかけで日焼けが日焼けがとんでもない事に。職場で「おまえは何人だ…」と言われる始末でした。ツッコミを入れてきたのは、ゴルフ焼けで僕以上に真っ黒の常務でしたが…。『じょ、常務もですーー。常務の場合は年中無休で真っ黒ですーー』と心の中で叫んだのはもちろんです
という事で、muscatさんにもいつか是非歩いて欲しい道でした
投稿数: 41
初めての北海道で、憧れの「大雪山」へ、
明後日から出発します。
zawadaさんのレポート読み、”雲の上の存在”を、感じましたよ!
層雲峡から入山し「トムウラシ」(下山はユウトムウラシ下山)目指すが・・北アルプスの小屋泊まりばかりだったので、背負って行く荷物の量が多く、心配です。
憧れの「トムウラシ」だが、体調、天気次第で、旭岳回って下山しようかな?・
・・しかし・・トムウラシへ登りたいでっす!
投稿数: 2727
て、鉄人〜???
僕を形容するのに一番程遠い言葉を選ぶとしたら、ぴったりかもしれません
「ヤマレコで鉄人って言われちゃったんだけど…」な〜んて友達に言ったら、おそらく腹抱えて転げまわると思います。間違いなく。
それはそうとryuuseiさんも北海道遠征なんですね!
トムラウシへの縦走路は"神々が遊ぶ庭"の形容がピッタリの絶景でしたよ! 晴れるといいですね!
衣食住全てですから荷物は重くなっちゃいますが、一歩は小さいですが歩き続ければ必ず着きます。
体力的には厳しい面もありますが、「絶対に無事に歩ききってやる!」という気持ちは絶対必要です。
ただ天候の悪化だけには注意されて下さいね。「今回は諦めよう」という判断も大切です。北アのようにすぐに小屋に逃げ込める環境ではありませんので。
ryuuseiさんがあこがれのトムラウシに無事に登頂できるのを祈ってます。頑張って下さい!
投稿数: 41
素晴らしい〜心強い励まし、「ありがとうございます」
山やらしい”引き返す勇気”忘れず登ってきます!
投稿数: 2727
「鉄人zawadaさん」という言葉には全くもって慣れませんが
今のところ大雪山域は大きく天候が崩れる感じはなさそうですね
ryuuseiさんが絶好の天気の中、トムラウシへの道を歩く事ができるよう、全力で
投稿数: 41
鉄人zawadaさんのおかげで、あの!大雪山へ登れました!
今回は、雪が多く、憧れの「トムウラシ」は、
わがやにとって“幻の山”にし、黒岳〜北海〜白雲〜
(白雲小屋泊まり)北海〜旭岳で締めました!
お花畑に慰められ、諦めが付きました!
その代わりに、18キップで「日高地方」へ行き、
海岸から牧場を望み、初めての北海道にしては、大!大満足でした。
投稿数: 2727
「ryuuseiさん、どうされたかなぁ
トムラウシは残念だったようですが、いい旅になったようで良かったです!
>18キップで「日高地方」へ行き、海岸から牧場を望み…
それいいですねー。すごく行ってみたいかもです。
大!大満足の旅、おめでとうございました!!
投稿数: 1875
「これ以上の山旅は出来るのだろうか」との記述がありますが、お気持ちを多少なりとも判ります。
自分的には、学生のころに味わったあの北海道の良さ。
これに勝る自然は、ニュージーランドのフッカー谷だけです。(大昔に新婚旅行で、グループから抜け出し、ほんの微かですが、入口を見ただけなんですが
山の高さよりも広さを求めると、日本ではまず、勝てないと思っています。
zawadaさんそのうち、パタゴニアとか行ってたりして
いゃー、本当いいです。天気も当てましたよね。
また写真が自分好みなんでついつい見てしまいますヨ。すみませんね。コメントまで追加してしまいましてm(__)m
投稿数: 2727
「これ以上の山旅…」
大雪山から帰ってきて他の山に登っても、心のどこかで大雪山と比べてるんですよね。
大雪山のどこをどう切り取っても100%自分好みの山だったので、なかなかこの症状は治まらないかもしれません。
あと天気。ホントに当てましたね。自分でもそう思います。
この良すぎた
ニュージーランドですか。登山雑誌でも時たまとりあげられてるので興味はあるんです。トレッキングも盛んな国みたいですし。なのでスゴく行ってみたいんですが、コミュニケーションが…
でもパタゴニアはともかくニュージーランドにはいつか行きたいなぁとは密かに思ってます〜
p.s.
写真
投稿数: 0
投稿数: 2727
コメントどうもありがとうございます!
大雪山を歩いてから1年。自分にとっては宝物のような思い出です。
縦走中は本当にいろんな方に助けられたので、こうして1年経ってもこのレコが誰かの役に立っているというのは、恩返しが出来たようでとてもうれしいです。
小屋がない、ヒグマの恐怖、色んな不安があることかと思います。僕もそうでした。
ただ昨年大雪山で話した地元の方曰く、「ここ何年も登山者がヒグマに襲われたことはない。」との事。少しでも安心材料になればと思います。もちろんヒグマ対策は必須ですが。
cocoa3さんが素晴らしい大雪山の山旅を体験されること、お祈りしております。
投稿数: 50
これは四年前のレコになるんですね。
今年、8月末から、利尻のあとに、大雪山→十勝を計画していて、計画書もかき、下調べしているところです。これからエスケープルートも考えます。
熊とか道迷いなどでひとり縦走はこわいので、北海道に住む友人とともに縦走予定です。
レコも映像も写真も素晴らしすぎて感動しました!ますます楽しみになってきましたが、やはり、心配なのは、トイレと水と食料。。(>_<)
Sさんの記録も読んでみます!
投稿数: 2727
もう四年も経つんですね。感慨深いものがあります。
改めて自分のレコを読んでみると小っ恥ずかしさがありますが、あの時感じた事は残せてるなと思っています。
利尻いいですね。僕もいつかは訪れたいと思っています。
8月末残せてる大雪山で一番気になるのは水かなという印象です。雪解け水頼りなので場合によっては枯れてる可能性もあるかと思います。
トイレ事情については、2013年とは変わってきているみたいですよ。
Sさんは今年も6月下旬に大雪山縦走されるようなので、Sさんの最新レコが参考になるかもしれませんよ。
大雪山縦走は間違いなく心に残る旅になると思います。yamayukoさんの旅が素晴らしいものになりますように、お祈り申し上げています。
投稿数: 50
やはり水ですね。予備水は常につんでおいて、あとはデリオックス?買おうと思います。荷物がおもい。。。
投稿数: 2727
そうですね。やはり水だと思います。
美瑛富士、上ホロ、南沼、双子池。ここら辺が8月末だとかなり微妙かもしれません。とにかくすれ違う登山者の方がいたら、なにはともあれ水の情報交換が第一優先かと。
浄水器はソーヤーミニがおすすめです。軽くて浄水するのも早くて楽チンです。プラティパスやペットボトルにも装着できます。
デリオックス?スーパーデリオスのことでしょうか?
スーパーデリオスは浄水するのに時間かかる&力がいる&時間かかるであまりお勧めはしません。
あと水を煮沸するのもおススメしません。余計な燃料が必要ですし、すぐにでも飲みたいのに煮沸→熱いお湯を飲むなんてやってられません。
なので水関係はソーヤーミニ一択かなぁなんて個人的には思います。
また何かお聞きになりたいことあればなんなりと。お役にたてるかはわかりませんが…
投稿数: 50