双六岳・三俣蓮華岳 〜念願の北アルプステント泊デビュー戦 鷲羽までは到達できなかった〜
- GPS
- 21:59
- 距離
- 39.6km
- 登り
- 3,280m
- 下り
- 3,339m
コースタイム
05:52 新穂高登山者用無料駐車場を出発
06:03 新穂高センター前
06:13 左俣林道ゲート
07:06 笠新道分岐
07:19 わさび平小屋(小休止)
07:28 わさび平小屋(出発)
07:47 小池新道登山口
08:32 秩父沢(小休止)
08:43 秩父沢(出発)
09:18 イタドリヶ原(小休止)
09:33 イタドリヶ原(出発)
10:03 シシウドヶ原
10:57 鏡平小屋(大休止)
11:14 鏡平小屋(出発)
12:13 弓折乗越(小休止)
12:23 弓折乗越(出発)
13:26 双六小屋
二日目
06:44 双六小屋
07:01 マキ道分岐
07:49 双六岳山頂(大休止)
08:18 双六岳山頂(出発)
08:41 中道分岐
09:32 三俣蓮華岳山頂(大休止)
10:02 三俣蓮華岳山頂(出発)
10:54 中道分岐
11:34 マキ道分岐
11:48 双六小屋
三日目
06:38 テント撤収後双六テント場出発
07:46 弓折乗越
08:27 鏡池(大休止)
08:57 鏡池(出発)
09:31 シシウドヶ原
09:53 イタドリヶ原
10:18 秩父沢(小休止)
10:35 秩父沢(出発)
11:08 小池新道登山口
11:30 わさび平小屋(大休止)
11:57 わさび平小屋(出発)
12:55 左俣新道ゲート
13:20 新穂高登山者用無料駐車場到着
天候 | 一日目 快晴なるも槍穂には雲が湧き 二日目 快晴 三日目 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
17時ごろでもすでに残りスペースが十台分程度。 ほぼ空きは無かったです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは林道のゲートのところにありました。 笠新道分岐のところの水場は今年は豊富に流れていました。 特に目立つ岩場も無く,安全に歩けるコースだと思います。 ただ,日差しが強くほとんど日陰が無いので暑かったです。 新穂高から平湯方向に戻ってきてすぐ立ち寄り湯がありましたがなんだか混んでそうだったのでスルー。 乗鞍スカイラインのバスの発着場である ほうの木平の宿難の湯(すくなのゆ)に入って三日分の塩を洗い流しましたがこちらはすいていて良かったです。 |
写真
感想
昨年笠新道から笠ヶ岳に登り小屋泊。
槍の穂先と小槍の間から昇る朝日に感動し,一歩一歩稜線を歩くたびに変わっていく絶景と高山植物の花に感動してから丸一年。
ようやく念願だった北アルプスでのテント泊デビューをしてきました。
今までの人生の中でテントを張ったことがあるのは昨年の雲取山一泊だけ。
以来テントを張ること自体が2回目。
そもそもうまくテント自体が張れるのか。
テントを担いで二日目を歩けるのか。
独りで始めて独りでやってるもので色々不安もあり。
水が豊富で槍穂さんがきれいに見えるとのことで双六小屋のテント場に初日登って,二日目はテント他はデポして稜線歩きを楽しみ,三日目下りる計画。
稜線歩きはコースタイムで往復8時間なので双六岳から三俣蓮華岳を越えて鷲羽岳まで楽しむぞということで。
一日目。
前夜は新穂高登山者用無料駐車場が埋まってしまうと困るのと,ワクワクして家に居らんないってことで駐車場で車中泊。
家で寝るより涼しくてぐっすり眠れますし。
駐車場到着時から快晴。
三日間の天気予報も快晴続き,楽しみです。
で,朝目覚めてもやっぱり快晴。
重いテン泊装備を うりゃっと背負って出発です。
登山口までは左俣林道の長い歩き。
去年の笠ヶ岳の時も長くて飽きたんですが,まだ出発なのでワクワクしてました。
わさび平小屋につくと「そうめん」の文字が。
帰ってくるまで結局頭から離れず。
小池新道の登りは秩父沢まで石段を組んであるような感じ。
しかし,暑いです。
容赦なく照りつける日差しと思った以上の木陰の無さ。
たまに風穴から冷たい風が吹いてきてひんやりして気持ちが良いですが基本暑い!!
とんでもない汗かきなので,途中で一緒になって双六小屋で一緒に飲んでた一団からは「汗玉の海坊主」とあだ名をつけられるほどの汗で(笑)
秩父沢の水とひんやりした空気は本当にありがたかった。
秩父沢から鏡平に登る道中はとにかく長い。
背中の重みと暑さでへばり,心が折れそうになります。
しかも,期待の槍穂の眺望は雲の中。
どっちかというと,どうせ見えないのならこちらに雲かけて日射しを防いでほしいぐらいの気分。
とにかく暑い。
逆さ槍も見れないことだし,シャリバテしないように鏡平小屋で昼食。
汗をかいていたのでラーメンの塩気がうまいです。
鏡平小屋から弓折乗越まではお花がいっぱい。
普段ならお花に引っかかって写真を撮るのですが,もうそんな余裕はありません。
とにかく一歩を出し続けるだけ。
もうすぐ弓折乗越だと思って標示を見れば弓折中段。
いろんな「もうすぐだ」に勝手に独りでだまされて心を折りかけて(笑)
やっと着いた弓折乗越も絶景は雲の中。
弓折乗越からは稜線歩きなんですが少しのアップダウンでも呪い,ヒーコラ言いながら歩きます。
このころからザックの背中の長さがどうも長すぎるみたいで股関節の可動制限が影響して,段々股関節に痛みが。
重い・・・,痛い・・・,暑い・・・,と実力が無いのに来た自分を呪い。
小屋が見えた時はうれしかったです。
遠くに双六池とテントと小屋,その向こうにカッコイイ鷲羽岳が見えて独りで「小屋だ!!」って叫んじゃいました。
小屋が見えてからは目標ができたのと,一歩ずつ近づく小屋の景色が楽しくて足取りは軽く。
小屋についた時は本当にうれしかったです。
さぁ,テン場の受付すませてテント張り。
最初風向き考えず立ててしまい,お向かいの方から教えてもらって180°回頭。
教えて頂きありがとうございました。
僕は皆様のおかげで生きてます。
今日は全ての行動終了,さぁ飲むぞ!!
僕は酒を飲むために登ってるものですから。
重たい思いしてウィスキーボトル2本分担ぎ上げた甲斐ってものがあります。
双六小屋の水場の水は冷たくうまく,水割が止まりません(笑)
ご一緒になった皆様楽しかったです,ありがとうございました。
二日目。
皆さん移動される方は暗いうちからテントを撤収し。
まぁ,移動される方が圧倒的に多いんですが,僕はテント張りっぱなしなのでゆっくり寝て。
ちょうど朝日の時に小屋前からご来光を見て。
日帰りじゃ見れませんものね,あたりまえですけど,やっぱりいいものです。
前日夜にご一緒した方々にご挨拶して,ゆっくり朝飯食ってスタート。
前日からの股関節の痛みや日焼けによる疲労感はさっぱり抜けていません。
ロキソニン飲んでも痛みは残り。
う〜む。
でも,まずは双六岳へ。
いやぁ,稜線ルートはきついです。
スバっとバリッと登って後はなだらかって感じの行程で汗が止まりません。
なだらかなアップダウンをしながら景色を楽しむ稜線歩きをしようと思ってたんですけどね(笑)
イメージと違いました。
最初の登りで,この暑さと股関節の痛みの中で鷲羽岳に到達する計画を諦め,自分の実力の無さを痛感し。
もう三俣蓮華岳までの往復って決めたら気は楽です。
あたりまえか(笑)
お花に引っかかり,景色に見惚れ,コースタイムとか関係ないやって思いっきり満喫。
双六岳の山頂で随分と景色に見惚れちゃいました。
三俣蓮華岳は双六岳からは見えず,また目標のわからないままのアップダウンを繰り返して。
とにかく稜線にはお花はいっぱいですし,槍穂も表銀座も黒部五郎さんたちも絶景が常に見えてますから楽しくてしょうがない。
日差しでバテて,股関節の痛みに苦しみ,ザックを常に微調整しながらでもなんとか三俣蓮華岳に到達。
前日ご一緒した人が三俣小屋に「黒部の山賊」って本を買いに行くとおっしゃってたので,「それ,イイ」と思って,鷲羽岳はあきらめたけど三俣小屋までって思いながら歩いてました。
しかしながら三俣蓮華岳山頂から三俣小屋ってずいぶん下るんですね。
「地図にその距離感ないやん」って心で叫んで,心折れました(笑)
「黒部の山賊」も鷲羽岳もまた今度。
もっと実力つけます。
三俣蓮華岳の眺望もまた双六岳とは違い素晴らしい。
雲の平の小屋も見れ,あんな方まで行ってみたいと憧れ。
また随分のんびり見惚れちゃいました。
三俣小屋も鷲羽岳も諦めたヘタレの僕はもうゆっくり双六小屋に帰るだけ。
のんびり槍穂の景色とお花を楽しみながら痛む足で中道ルートを歩きます。
コバイケイソウさんが咲き乱れ,チングルマさんが咲き乱れ,もうやたらめったらお花がワンサカ。
八甲田大岳の湿原は極楽浄土,燕岳の稜線は天国だと思いましたが,ここは楽園です。
まぁ,雨が降っていたらそんなことも言えないのですが(笑)
結局お昼に双六小屋につき。
鏡平小屋と双六小屋の中華そば食い比べを始めてから飲みだして。
ずっと小屋の日陰で飲んでました。
昼酒最高(笑)
ただ,もう陽にあたりたくなくて,ほとんど日陰のベンチからは動けませんでしたけど。
夜は満天の星。
ペルセウス流星群の流れ星に山友の適度な残業をお祈りしつつ,へべれけのままぐっすり寝て二日目終了(笑)
この日ご一緒した方々も,ありがとうございました。
三日目。
朝起きて,昨晩戻しておいたアルファ米のドライカレーをモソモソ食って。
う〜む,うまくない。
ツマミと飯と酒,全部計画通りだったのに,ここにきてモソモソ食うしかない。
いやぁ,そうめんくいてぇ・・・。
そうめん,そうめん,そうめん,絶対食うぞ,そうめんまってろ!!
その為には降りなきゃいけないので,さぁ,テントの撤収とパッキング。
実は一番の不安が撤収だったんです。
性根が曲がった,偏屈,天の邪鬼のガサツ者。
入れてきたパッキングより食料食って酒飲んだ分,荷物の容積は減ってるはずなんですけど,夜露にぬれたテントや諸々をうまくパッキングできるかが不安で。
なんとかかんとか上手いコト行きました。
これで2泊目を別のテント場でって次の目標も目処が立ち。
小さなことからコツコツと。
西川師匠のお教え通り山行をしてるんです。
帰りはまず最初登り。
稜線なんだから仕方が無いですけどね。
来る時に小屋が見えて歓喜した下り坂を登り返します。
やっぱり重いテント泊装備。
あたりまえなんですけどね。
ただ,前日ザックの微調整をしてた分だけ股関節の可動制限も無くなって良かったです。
名残惜しい鷲羽岳と笠ヶ岳,双六小屋を背にしながら槍穂の景色とお花を堪能しつつ弓折乗越へ。
登りは雲の中でしたが,こんな絶景でしたか。
眼下に見える鏡平小屋まで一気に下って鏡池へ。
すごいですね。
鏡池の水面に写る大絶景。
来て良かったぁと,普段では考えられないほどのんびり過ごして。
もうコースタイムとかって,よっぽどのことじゃなきゃ気にしない(笑)
見惚れるものには見惚れるって昨日決めたものですから。
ただ,下らないと帰れなく,帰れないと遠足が完結しないものですから後ろ髪をひかれつつ出発。
一気に秩父沢まで下り。
ただ,この時点でまたも日差しと暑さでバテてまして。
秩父沢の石段で足をズルッと滑らせ転倒。
で,そこにいたのは登りに追い抜いた方々で。
諸々おしゃべりしながら休憩し,わさび平小屋へ。
石段をバテた足でうりゃあと独りで気合入れながら降り。
小池新道の登山口から小屋までは「そうめん食わせろ」のコールしか頭の中にはありませんでした(笑)
わさび平小屋で食べたそうめんは冷たくてうまかったぁ。
水がたっぷりあるのっていいですね。
双六小屋も水がたっぷりとはいえ,さすがに普通にそうめん作るのは心が引けますし。
水でキンキンに冷やされたトマトもキュウリも美味しそうだったんですが,とにかくそうめんで頭がいっぱいでした(笑)
わさび平小屋からはとにかく長い林道歩き。
疲れた体にはこたえます。
今回は秩父沢でご一緒になった方々を鍋平の駐車場までお送りすることになったので,ご一緒させていただいたことで退屈せずに歩きながら色々勉強させていただきまして。
ありがとうございました。
独りだったら退屈すぎて諸々呪い続けた一時間だったと思います。
登山者用の無料駐車場から鍋平の無料駐車場にご一緒した方を車でお送りして。
鍋平までの行程はとんでもない急登を延々歩かされるんですね。
お疲れさまでした。
とにもかくにも,乗鞍岳への玄関口,宿難の湯で三日分のきめ細やかな塩と諸々を流して全行程が終了しました。
今後に。
ザックがカラダにあっていないことが股関節痛の原因。
しっかり担いでこまめに微調整を。
特にウェストベルトは日に日に緩くなるのでしっかりといい位置で締まるように調節を。
日除けは大事。
2600mでも熱中症になることはある。
景色がいい分カラダも焼かれて疲労が増す。
冬場のトレーニングでは水2Lの他に食料とウィスキー分の水を積んで。
食料と飲み物で結構な重量になる。
大根おろしのフリーズドライは最高。
ツナおろしでもよいし,山中でのつまみには欠かせない。
お花の図鑑を買ってはみたものの葉っぱの特徴が分かる写真じゃないとよくわからない。
天気も良く,大絶景とワンサカのお花とお会いした方との楽しいおしゃべりと。
最高のデビュー戦でした。
お世話になりました皆様。
大変ありがとうございました。
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