立山三山〜剱岳縦走(室堂から周回)
- GPS
- 15:30
- 距離
- 19.4km
- 登り
- 2,027m
- 下り
- 2,030m
コースタイム
18日:キャンプ場5:13 - 5:45剣山荘 - 6:12一服剱 - 6:50前剱 - 7:57剱岳山頂8:15 - 10:45剱沢キャンプ場(撤収)11:45 - 12:03別山乗越 - 13:36雷鳥沢キャンプ場 - 14:41ミクリガ池 - 15:10室堂
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
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アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは室堂のバスセンター、建物内にあります。 道は全体にはっきりして判り易く、迷うシーンはほとんどありませんでした。 (うっかり間違えたところはありましたが・・・) 御山への登山道ほか何箇所かの急登の場面では浮石が多く、落石の危険が常にあります。 登山者が連なるような状況では自分が気をつけるのも当然ですが、下の人に声をかけて注意を促すようにしました。 |
予約できる山小屋 |
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写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 1
予備電池 3
1/25,000地形図 1
山高地図 1
ヘルメット 1
筆記具 1式
ライター 1
ナイフ 1
保険証 1
飲料 3ℓ 室堂で給水
ティッシュ 1
手ぬぐい、タオル 2
スマホ 1 GPS機能
計画書 1
レインウェア 1式
防寒着 1
スパッツ 1
手袋 2
ストック 1
ビニール袋 3
替え衣類 1式
シュラフ 1
シュラフカバー 1
ザックカバー 1
クマよけ鈴 1
食器 1式
時計 1 高度・温度計、コンパス
食料 6食分
行動食・非常食 1式 2日分相当
テント 1式
テントマット 1
コンロ 1式
ガスカートリッジ 1
コッヘル 1セット
医薬品 1式
カメラ 1
車 1
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感想
自分の中でおそらく一番敷居の高かった山が剱岳でした。
映画の「剱岳 〜点の記〜」を見て、当時まだ山に登らなかった私でも、よく判らないまま難しそうな山だと思ったものです。
記事や写真で目にするたびに、何か他のアルプスの山とは別次元にあるような印象を持っていたのですが、最近他でもないレコに登場するのを目にするうちに、自分でも歩いてみたくなりました。
レコを覗いたりショップの店長に教えていただいたりしながら見よう見まねでプランを立ててみました。
最初のプランは早月尾根のピストンでした。
黒戸尾根、池山尾根に続いて標高差2000mの苦労をまたしてみたいとMの血が騒いで・・・
変更したのは無理やり取った火水木の平日3連休を有意義に使いたく、室堂から立山、剱の縦走をセットしてみたのです。
前日の仕事が台風の影響で延びたことで現地到着が1時間ほど遅くなりました。
仮眠が短くてなかなか体がシャキッとしなかったのですが、室堂でバスを降りたところでパチンとスイッチが入りました!
このでかい風景の中を歩けることにもうワクワクしてしまってます(笑)
湧水で飲料水を確保して、気の逸るままにこの世界に足を踏み出しました。
あ、先週に続いて今回もストックを使わないように歩いてみます。
今まで当たり前のようにストックを持って歩く癖が付いてしまっていますが、登りも下りも頼らずに歩ける基本の体力は持ちたいと思って・・・
1本だけはザックに結んでおいて、補助に使うシーンがあれば使おうと思っています。
室堂平から一ノ越のコルまではまだ緩やかな登り、そこから雄山の山頂まで一気に上がります。
雄山(3003m)までは大勢が目指して賑やかな道が続きます。
そこそこ勾配もきつい尾根道ですが、それぞれのペースで登れる身近な3000mのようですね。
歩き始めの勢いで三角点に着いてみると、そこはまだ2991m。
すぐ先に雄山神社の社と、そのまた先のピークに祠が見えます。
どうやらあの祠の位置が3003mらしいと近づいてみましたが、手前の鳥居を通るのに500円払って「神域」の山頂に立ち入ることになっています。
環境を保護したり設備のメンテナンスにかかる費用なら喜んで協力するのですが、山のピークを仕切って、「ここに入るならお金を払いなさい」と言われてしまうとだめなんです・・・
山の神様とはいつも仲良くしたいと思っていますが、こんなところはアマノジャクで・・・(ため息)
雄山からその先の大汝山(3015m)、富士ノ折立(2999m)と合わせて立山と呼ばれることを今回の計画ではじめて知りました。
この稜線を歩いている時に眼下に広がる景色、また文句なしの360度、ぐるりと見渡せる山岳風景の素晴らしさは言葉も出ません!
数歩歩いてはため息を繰り返しながら、台風一過の日本の屋根を眺めて歩く贅沢に浸っていました。
雄山から先を歩く人は随分減って、装備を持った登山者が数組前後して進む落ち着いた山道です。
冬のスキーに夏の避暑に、年に何度も来るという地元富山県の男性は、富士山が見えること自体少ないのに今日の眺望は初めてだとおっしゃっていました。
視線も頭の中もいつの間にか彼方の山に飛んで歩いていると、足元に積み重なる石を踏んだ拍子にガラガラと転がしてしまいます。
よく踏まれている道は大丈夫ですが少し逸れると浮石が多く、仕方なく後続の登山者に注意を呼びかけることが何度かありました。
自分の不注意で他人に怪我させるのだけは避けたいところです。
氷河に削られたというカールの地形、残る雪渓を見下ろしながら別山まで歩いて来ると、ピークから眺める剱岳はどう見ても真っすぐこちらを向いているようです。
あの岩の塊を登っている自分を想像するだけで鳥肌が!
カールの斜面をジグザグに下ったところが剱沢のテン場です。
劇場やコンサートなら間違いなく特別席の位置でテントを張れる!
こんな贅沢を味わえるんだから病み付きになりますよね(笑)
近くの剱沢小屋でビールを買ってテントには入らず山を見ながら乾杯・・・
まだ夕食には早い時間ですが、一日の残り時間を寛ぐことのみに費やします♪
前日の寝不足もあってぐっすり休めたこの夜、夜明け前に目を覚まして空を見ると予想通りの満天の星。
しばらく外に出て見上げていましたが、さすがに冷えてすぐにテントに引っ込んでもう一眠り。
4時ごろにはテント内の荷物を整理しながら夜明けを待つ態勢に。
山にはもうヘッデンの灯りが動いて登る人を示しています。
まだこの山を夜間登山する度胸はありませんが、次回には緊張しながら暗い道に踏み出す自分がいるかもしれません・・・
日の出の少し前に歩き始めました。
この時間にスタートする人の数は多く、ルートを探す必要もありません。
剣山荘の脇から登山道が始まり、テン場から見上げていた道をいよいよ歩き出します。
標高を上げながら何ヶ所も現れる鎖場を抜けます。
歩きながら石を落とさないよう前日と同じ注意を払うのですが、足を置く場所に気を使うのでどうしても下半身に疲れが溜まってきます。
鎖場や段差のある岩などは手を使える分体も安定するし、何より楽です。
今から思うと普段の山に比べてやはり緊張して歩いていたようです。
わき目も振らずに一歩一歩足を踏み出していた記憶が残っています。
一瞬足を滑らして、そのまま滑落、転落のパターンが繰り返し頭に映り、歩きながらきょろきょろ視線を逸らすこともなかったようです。
だから立ち止まった時の眼下の風景の見え方が変わっていくのが毎回新鮮で、前後に登山者がいなければまた時間を食っていたところです。
難所のカニのタテバイも他の鎖場とそれほど違う印象は持たず、無事に抜けることができました。
山頂までのルートをある程度視認しながら登れたのも助かったことで、体力を使いましたが比較的元気にピークに立つことができました!
数名の先行者が山頂の記念写真を撮り合っているところで見かけたワンシーン・・・
一人のソロの男性が、別グループ(ソロ?)の女性に「一緒に写真に入って欲しい」とお願いしていました。
その理由というのが、「一人で来たと(他人に)思われるから」というもの。
その人にとって、そう思われることは避けるべきことなのかと面白く感じたことです。
いや、それだけのエピソードでなんの尾ひれも付かないのですが、あれから何度も思い出してはその男性の心中を想像してしまっています。
閑話休題・・・
しばらく山頂でのんびりするうちに、困ったことに高山病の兆候が出てきたようです。
軽いものですが、立ち上がると頭痛がしてしゃがむと消えます。
山頂の岩の上でコーヒーを飲むのがカッコ良さそうだと準備していたのですが、人が増えてきたこともあって切り上げることに。
下りのルートは登りよりも気を使います。
惰性で足を動かさないように注意して歩いていたのですが、一ヶ所左足(谷側)が滑って空中にずり落ち、右足と両手で体を止めるシーンがありました。
その時、心は過剰な反応はしなかったけれど、後から思い出すとひょっとして危ない瞬間だったかも・・・(汗)
テン場に下りてきた時にはさすがに体力の残がなく、ここでもう一泊することを半分決めていました。
昼食と一休みの間にその考えは却下しましたが、荷物をまとめて再度スタートするまでにはさらにもう一休みが必要でした。
道連れになったのがヤマレコユーザーのLAGASさん。
偶然となりのテントだったのですが、前後して山頂から下りてきて撤収の作業もほとんど同時でした。
その時まで私は雷鳥沢のテン場にもう1泊のつもりだったんです。
たまたまLAGASさんに声をかけて予定の話などするうちに、時間の余裕があれば室堂まで行ってバスに乗れば明日が楽だと思い直し、ご一緒させてもらったのです。
おっちゃんについて来られて迷惑だったかもしれませんが、もちろん初対面の二人にしては話のテンポも合って(二人ともちょっとゆっくりで)居心地のいい下山行となりました。
(下山と言ってもかなりアップダウンのある、歩き応えたっぷりのコースです!)
室堂から彼は東行きの、私は西に向かうバスに乗ります。
そこで握手で別れる時にヤマレコの話がはじめて出てお互いユーザーだと知った次第。
立山、剱のでかすぎる風景の中で歩いた歩いた二日間。
3日が2日になったけど、密度の高い時間を過ごせてよかったです。
今回はいつもに比べると頭の中で言葉が回るシーンは少なかったようです。
言葉の要らない世界ってのも、確かにありますよね。
monsieurさんこんばんは〜<(_ _)>
いい天気の日の剱岳登山・お疲れ様でした
2年前の夏、夫婦で挑戦しました
剣山荘で一泊・朝4時頃山小屋を出て、念願のカニの
タテバイ・ヨコバイも待ち時間もなく難なくクリアー
して無事下山しました
レコ写真を見せていただき、懐かしく思い返しました
今後も安全登山を・・
いつかはテント泊で訪れてみたい立山・剱岳♪
monsieurさん、剱岳登頂、お疲れ様でした〜!!
この日のために前からヘルメット準備されてましたね。
とても様になっていますよ〜
実はヤマレコユーザーさん同士だったという出会い、
嬉しいですよね
まずは 無事お帰りなさい !
剣岳まで行っちゃってこれからどうします?
お天気も絵に描いたような青空がバックで青くない写真がありませんね !
あ〜ぁ羨ましい、ため息が出まくりです 。
この山行を計画から実行まで単独で完遂され恐れ入るばかりです 。
心遊ばせることができましたか?
大きな心境の変化はありましたか?
もう少し時間が経てば変化を実感されると思います 。
また山でもファミレスでもコメダ珈琲でもいいのでお話を聞かせて下さいね !
剣岳って本当に敷居が高そうですよね!
monsieurさんみたいに、ちゃんとした装備と計画、日々10km、20km走り込んで体力の準備をしても
一瞬、ヒヤリとすることもあるんですね。
素晴らしい絶景たちとの語らいも楽しんだ様子がレコから受け取れました^^
道中、色々とお話させていただいてありがとうございました!
バテバテで正直バスの時間までに室堂まで辿り着けるか
心配でしたが、monsieurさんに先導していただいたおかげで
無事到着でき、楽しい時間を過ごすことができました。
私のほうは携帯の電池がほとんどなく、二日目はあまり写真が
撮れなかったので、monsieurさんの記録をこれからも
ちょくちょく覗かせていただいて、思い出を振り返りたい
と思います
またどこかでご一緒させていただくのを楽しみにしています。
剱岳、映画「剱岳 〜点の記〜」を見て人間の登る山じゃないと決め付けていましたが、内心ではこのピークに立つ自分をいろいろ想像していたり・・・
ご夫婦で登られましたか
こんなに人が多く歩いているのを想像していなかったのでちょっと驚きました。
もっと人を寄せ付けない雰囲気かと・・・
次は早月尾根からに決めています
お互いに安全に山を楽しみましょう
ヘルメット、これから使うシーンが増えるんでしょうかね?
自分のような付け焼刃の技術で背伸びしすぎかなっていつも思っているんですが・・・
今回のようなルートがきちんと整備されているところなら危険もなく踏破することができました。
これ以上技術を高めて未知の分野を開拓! というより、足元をしっかり固めることが必要だと思うんです。
地図読みとか、ロープワークとか・・・
でも、あのでかい景色を見てしまうと頭がリセットされてしまいますね
ここに立っていることが大事なんだとシンプルに感じてしまいます。
で、また行っちゃいます
確かに今回は天気に恵まれました
前日までの状況から見事に好転してくれた空に感謝です
随分また褒めていただいて身の置き所をなくしてますが、子供の時から旅の計画を立てて行った気になるのは好きでした。
山歩きも同じで、ルートを考えたり日程から混み具合を予想したり、交通の便や寄り道なんか・・・
私のプランはとんでもなくアバウトなことが多いので、他人を引率するには向いていないのが難点です
また時間が合えば山談義、楽しみましょうか
下から見上げても登ってみても岩の塊でした。
日帰りの荷物程度で身軽に動いてみたい気もしますが、テントを出る時にはシュラフや着替えまでザックに詰め込んでやっぱりずっしり負担をかけてしまいました。
今日久々に走ってみましたが、台風と山で1週間のブランクは感じてしまいましたよ
また身体を作り直しですわ
RAGASさん、先導なんてとんでもない!
口を閉じていれば疲れをいやでも感じてしまうので気晴らしにRAGASさんを話し相手にしていました
剱から下りてそのまま撤収、移動の動きはきつかったですね
いつも山では体力や時間の勝負を避けているので、のんびり動きたい気持ちが勝ってしまいます。
一心不乱に歩くより、あれこれ必要か無駄かを問わず感じていたいので、動きはのんびりしてしまいます
またどこかでお会いできるのを楽しみに!
室堂〜立山そして劔岳
絶好のお天気ですね
とっても綺麗です
雄大な立山を空中遊泳しているような気分にさせてくれる
素晴らしい写真の数々
険しい山中でも美しい時間を過ごされた
達成感あふれるレコですね
次はどこへ行かれるんでしょう?
楽しみにしています
merさん、こんばんは
月に一度くらいはでかい景色の中に自分を置いてみたくなります
ただ最近の仕事のサイクルから連休がなかなか取れなくなりそうで、どうしようかと思案のしどころ
今回の山行は山から大きなプレゼントをもらったような気がしています。
(いつもですが )
何か山に返せればと思うのですが、100分の1くらいしかできなくて・・・
あすは休日ですが、ちょっと山以外のことに好奇心が湧いてしまいました
何か感じられればと一日過ごしてみます。
「ひとりで来たと思われると嫌なので、写真に入ってくれるようにお願いしてた?!」
どこかで聞いたような話なので山頂の写真を拡大するとヘルメットにカメラつけて一眼を片手に立ってる青いシャツは私です(笑)!
私は一人ではなかったのですが、同行がおじさんなので(笑)写真に花を添えるのに入って頂きました!(^O^)
台風一過、素晴らしい景色の山で同じ時間を共有してたのをヤマレコで知ることができたことに感謝です!
剱岳は一つの通過点でしょう!
せっかくヘルメットも用意したことですし、北アルプスや他の山にも、わくわくする山塊が沢山あります、これからも安全に楽しんでください!
では!
追伸
立ってる岩はどこかで見たような?甲斐駒?大汝?宝剣岳?
こんばんは
お天気がよくて、最高ですね。
いつの日にか、歩いてみたい
核心部で、注意力、集中力が保てるように精進します
早月尾根もびっしと決めてください
山頂にいらっしゃった方ですね。
写真を見返して、あの時の光景が蘇ってきましたよ
平日にもかかわらず賑やかだった山頂ですが、素晴らしいお天気 の中を歩けた幸運に感謝です
ヘルメット、これから使う機会は多そうです。
ロープワークなども覚えていきたいとは思っていますが、何事も一歩づつですね。
またどこかでお会いできるまで、お互いに安全に山を楽しみましょう
コメント、ありがとうございました。
あ、プロフィール写真は宝剣のものです
churaさん、おはようございます
やっとテン泊の装備も少し抑えるようになってきました。
日帰りの装備で颯爽と歩くハイカーを見ると羨ましくもありますが、雑誌の見出しにあった「衣食住を背負って歩く」のイメージがこびりついてまして・・・
年を食ってるわりにいつも落ち着きのない歩きかたです
churaさんの落ち着きを分けてもらいたいですよ
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