恵那山〜はじめての単独行〜（園原⇒古代東山道⇒神坂峠⇒恵那山⇒広河原登山口
ちろる
- GPS
- 33:55
- 距離
- 19.5km
- 登り
- 1,836m
- 下り
- 1,309m
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13:40園原⇒14:30神坂神社⇒15:00登山口(林道終点)⇒16:20萬岳荘
行動時間：2時間40分
<2日目>
5:13萬岳荘⇒5:36富士見台6:12⇒6:40萬岳荘
7:10萬岳荘⇒（車で送迎）⇒7:16神坂峠
7:20神坂峠⇒7:50鳥越峠⇒8:25大判山⇒9:45一ノ宮⇒10:00恵那山頂避難小屋10:22⇒10:30恵那山11:30⇒12:57風穴13:07⇒13:10広河原登山口
| 天候 | 10月13日：快晴 10月14日：晴れ〜ガス |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2013年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス タクシー
新宿⇒（高速バス/中央ライナー）⇒中央道昼神温泉BT（阿智PA）……4,100円 阿智PA⇒（タクシー）⇒富士見台ロープウェイ入り口……3,680円 <復路> 広河原登山口⇒月川温泉⇒中津川駅（萬岳荘の管理人の方の軽トラに乗せてもらいました） 中津川駅⇒塩尻⇒岡谷⇒（スーパーあずさ）⇒新宿……6,040円（中津川〜岡谷1,890円+岡谷〜新宿4,150円） 合計：13,820円/人 ※岡谷〜新宿までは、えきねっと予約の『トクだ値』を利用 35%割引で運賃が7,250円から4,150円に割引されました しかし購入する際に予約した電車にしか乗れません。乗り遅れたら無効だし、早めの電車に変更することも出来ないので注意！ 実は今回「飯田」から乗車するつもりだったので岡谷からの予約をしましたが 地元の人の話によると、飯田からだと時間がかかるので、中津川から塩尻経由で行ったほうが早いとのことでした。 ※今回は渋滞が予想される3連休なので帰りは電車を利用しましたが 飯田や中津川からは新宿行きの高速バスがあるので、通常はそれを利用したほうが安くて簡単だと思います。 ------------------------------------------------------------------------ <参考HP> 中央ライナーなごや号 http://www.jrtbinm.co.jp/highway/route/east_02.html 中央ライナー可児・多治見→新宿線 http://www.tohtetsu.co.jp/chuo-liner/ |
| コース状況／ 危険箇所等 |
■登山ポスト■ ・どこにあるのかわかりませんでした ■道の状況■ <園原〜神坂神社> ・神坂神社まではひたすら舗装された車道歩きです。 ・途中『東山道史跡苑』への分岐があります。 今回はそのまま車道を直進してしまいましたが、後で合流するのでそちらへ寄り道した方が良かった。 ・東山道修験者コース(ブナ林コース)は御坂神社の境内奥から始まります。 ※神坂神社前には駐車場がありここまで車で来れます <神坂神社〜林道終点の登山口> ・神社の奥から登山道に入ると最初は鬱蒼とした樹林帯の道。 直ぐに踏み跡が分かりにくい場所があります(水源なのか足元に黒いパイプがある所)踏み跡が3方向へ分岐してますが、そこは左折して樹林帯を少し登ります ・するとすぐに未舗装の林道に到着。しばらく林道歩きになります。 ・林道の先にゲートが見えてくると林道歩きもそろそろ終わり ・ゲート脇から先へ進むと、直ぐに神坂峠の登山口が現れます。 登山口周辺には道標や看板が目立つようにあるのですぐにわかると思います。 <登山口〜(東山道修験者/ブナ林コース)〜萬岳荘> ・古来からの峠道なのでとても歩きやすい。 ・ザレた斜面に架かる木橋を渡るところがあります ・手を使って登るような箇所・段差がキツイ箇所など一切ありません。 トレランやスノーシューハイクのコースとして最適じゃないかと思った。 ※岐阜側からなら萬岳荘まで車で来れます <萬岳荘〜富士見台> ・萬岳荘の裏手から階段を上って、よく整備された道を歩いていきます。 ・笹原が広がる気持ちのよい道♪ ・途中御坂山方面への分岐（踏み跡）があります。時間があったら立ち寄ってみたかった… ・今回は萬岳荘からのピストンでしたが、直接神坂峠へ行く道もあります。 神坂峠方面へは3つの踏み跡がありましたが、岐阜側をトラバースする道がメインっぽいです。ピークを通る尾根道は踏み跡が薄く通り抜けられるのか不明です。 <萬岳荘〜神坂峠> ・今回は萬岳荘の常連客の方に車で送ってもらいました 徒歩で移動する場合は、舗装された車道を歩くことになります。 <神坂峠〜恵那山> ・登山口付近は少々急な山道ですが、すぐに気持ちのよい笹道になります。 ところどころ笹薮を漕ぐところもあります ・ヘブンスそのはらとの分岐からは、右手に折れるような感じで笹道を下ります。 （この辺りからは恵那山が綺麗に見えます） ・ヘブンス分岐から15分程で鳥越峠に到着 （分岐の道標では恵那山まで5時間表記だったのが鳥越峠では3時間…まだ15分しか歩いてないのにw謎www） ・ウバナギ・天狗ナギ付近は崩壊地なので通過時注意！ 神坂峠方面から来ると崩壊地に気づきにくいです。 右手(岐阜県側)にロープが張ってある所が崩壊地だったと通過後気づきました ・天狗ナギ付近を過ぎるとだんだんと傾斜がキツくなってきて、恵那山の稜線に出ます。 ・稜線にある一ノ宮から左側へ折れて、ちょっと下ると避難小屋に到着 ・恵那山山頂は展望がないので、景色を楽しむならば避難小屋裏手にある岩場で！ ここからは天気が良い日には富士山も見えるそうです（今回は見えなかった） ・避難小屋から10分も歩くと恵那山山頂です。 <恵那山〜広河原登山口> ・樹林帯の下りで展望はあまりありません。 ・笹薮を漕ぎながら下るのですが、泥濘んだような滑りやすい土なのでスリップ注意 ・ロープがあるようなちょっと険しい場所も2〜3箇所ありました。 ・登山道には「1/10」〜「9/10」のような標識があるので、登る時には目安になると思います。 ・登山口近くに「風穴」があるようなので寄り道してみましたが、風穴がどこなのかわかりませんでした。 風穴までの道は落ち葉で滑りやすい踏み跡の細いトラバースなので滑落に注意 安全策を取って無理せずに途中から引き返しました ・最後に沢に架かる木橋を渡れば広河原登山口です。 ※個人的感想 恵那山までの最短ルートは広河原からのピストンですが、樹林帯の急登で展望もなく笹漕ぎも多いのでこのコースはあまり面白みはないかも…その点、神坂峠からの縦走ルートは、恵那山を眺めながら歩くことが出来、紅葉や展望も楽しめて良かったと思います。 よく神坂峠ルートはアップダウンが多く大変と聞きますが、心が折れるような標高差を登り返すわけではないです。 むしろ急登一辺倒の広河原コースよりも、変化に富んでいて歩くのが楽しかった…個人的には神坂峠ルートと東山道修験者ルートはオススメ！ 広河原ルートでは地味な山というイメージの恵那山でも、開放的な富士見平から観る恵那山は紅葉を纏っていてとても綺麗でした。 ■水場■ ・東山道（修験者コース）の水場：涸れてました ・萬岳荘：水場あり ・恵那山頂避難小屋：水場はみてません ※今回は秋で涼しかったせいか、1日の水の消費量は500mlだけで間に合いました。 念の為に1リットル担いでいたので水の補給は必要ありませんでした。 ■トイレ■ ・月見堂付近 ・萬岳荘 ・神坂小屋 ・恵那山頂避難小屋 ・広河原駐車場（仮設トイレ） ※神坂神社や広河原登山口にトイレはありません ■携帯の電波■ ・萬岳荘は通話可能 ・恵那山山頂は微妙に圏外だったりしますが、山頂にある櫓の上に登れば通話できました ■宿泊地■ <萬岳荘>……素泊まりのみ3,000円 トイレ・炊事棟ガス使用料200円（暖房ストーブを使用する際は別途500円） 消灯は21:00 部屋には消灯後のために懐中電灯が置いてあります 予約：ヘブンスそのはら TEL 0265-44-2311へ電話 管理人さんの携帯番号を教えてもらえるので、直接管理人さんへ電話します その際に「どのルートで登ってどこへ下山するのか」「萬岳荘への到着予定時刻と下山予定時刻」を聞かれるので 計画をちゃんと立ててから電話したほうが良いでしょう 管理人さんの都合が付けば、下山口まで送迎に来てくださるかもしれません 寝具：寝具はあります（敷ふとん・掛ふとん・毛布・枕） 受付時に枕カバーを渡されるので、自分で枕にセットして寝て、帰りには畳んで置いておくようにと説明されます 翌朝寝具は畳まないで、そのまま敷いておくようにとも言われました 炊事棟：食事の提供はないので自炊のみ ガス台や鍋・皿など完備 ※今回は管理人さん達の宴会に混ぜてもらったので、おでんや郷土料理をご馳走してもらって それだけでお腹いっぱいになってしまいました。 お湯も沸かしてあるものを分けてもらったので、念の為に持って行ったコッヘルやガスの出番はありませんでした ビール：350ml400円 スーパードライのみ ※とにかく本当に良くしてもらって、清潔だし居心地のよい小屋でした ※しかし部屋に鍵が見当たりませんでした。 http://hirugamionsen.jp/sightseeing/cat30/post-17.html ※因みに萬岳荘から富士見台へ少し登った所に無料の避難小屋があります。 この日はかなりの人が宿泊していて満員だったとか… 流石に女性一人での避難小屋泊はハードルが高すぎたので、今回は萬岳荘に泊まりました。 下山後には広河原登山口まで軽トラで迎えに来てくれ、月川温泉に寄り道させてくれて、入浴後は中津川駅まで送迎してくれたことを思うと、萬岳荘に泊まってよかったです。 （送迎は管理人さんの都合次第だと思います。今回はたまたま管理人さんが中津川へ下りるというので同乗させてもらいました） ■温泉■ ・月川温泉 野熊の庄 月川……入浴料：大人600円 ボディソープ・シャンプー・トリートメント ドライヤー有（しかもハイパワーなドライヤー） http://gessen.jp/ ------------------------------------------------------------------------ <参考HP> ・ヘブンスそのはら http://mt-heavens.com/ ・富士見台ロープウェイ・萬岳荘までのシャトルバス時刻表 http://mt-heavens.com/p/?page_id=14 ・トレッキングルートマップ http://yuruinoyado-keizan.com/trekking/ ・恵那山ねっと http://enasan.net/blog/enasan/000472.php |
写真
10月13日、東京から高速バスで昼神温泉(阿智PA)まで移動。初狩PAで最初のトイレ休憩。PAには笹子トンネル事故の献花台…そしてそこからは富士山が見えた。
1
PAには笹子トンネル事故の献花台…そしてそこからは富士山が見えた。
この日は最高のお天気で渋滞した高速バスから山々の景色を楽しんだ
鞍部まで下ると神坂峠への稜線ルートが見えていた。3つの踏み跡があるが直登ルートは踏み跡が薄い…巻き道が良く踏まれてるようだ。因みに鞍部から左へ下ると萬岳荘
写真奥に見える石段が富士見台方面への登山道
晴れていれば富士山も見えるらしいのですが、この日の展望は☓
感想
※長文注意
体育の日3連休の後半(10月13日〜14日)で長野県と岐阜県にまたがる恵那山に登ってきました。
実は今回は計画が二転三転してなかなか決まりませんでした。
というのもこの3連休の天気！
連休初日〜2日目前半までは、寒冷前線が通過し西高東低の冬型の気圧配置になる影響で、かなりの強風と特に日本海側では雨…山沿いでは初雪という荒れ模様の予報がされていました。
➀当初の計画では『一ノ沢から常念乗越→燕岳→餓鬼岳・唐沢岳→白沢登山口』を計画していたのですが、それでは初日に強風のなか常念・大天井から燕山荘までの稜線を歩くことになり危険だということで先ずは逆ルートに変更。1日目は餓鬼岳小屋までということにして悪天をやり過ごすつもりでいました。
そして金券ショップで長野までの新幹線チケットを購入しパッキングを始めていた所、同行者である彼の実家で急用が出来て一緒に山に行けないことが判明……1人でテント装備を担いで縦走するにはコースタイムがシビアなこのルートの縦走は無理だと考えて計画は頓挫しました。
…2006年に歩いて以来、横通岳〜大天井までの稜線が未踏破のまま残っていたので今年中に繋いでおきたかった…
�△修靴謄愁躬街圓�決定したので、テントを担いでの縦走からベースキャンプ型登山へ計画変更。
まずは購入してしまった新幹線のチケットを活用するという事で、長野駅から行ける山……『火打山・妙高山＆高妻山』への登山を計画。
1日目に�眞�池ヒュッテにテントを張って火打山までピストン。
2日目に妙高山に登り、その後、高妻山の登山口へ移動し戸隠キャンプ場でテント泊
3日目にテントを張ったままサブザックで蟻の戸渡りから高妻山を周回する
というプランでしたが、やはり初日の天気次第では火打山・妙高山付近は吹雪になるのでは？という懸念があり断念。
※因みに12日〜13日に北アルプスは初冠雪を記録しました
�Ｆ�本海側の天気が悪いのなら天気の良さそうな中部〜南部へ行けばいいじゃない！
ということで次に浮かんだ案がギリギリ天気が持ちそうな『四阿山・浅間山』
菅平高原にテントを張って四阿山をピストンし、風が収まり天気が安定しそうな14日に浅間山荘のテン場からピストンで浅間山に登るという計画。※浅間山は独立峰で元々風が強いらしいので考慮しました
しかしここで彼からダメ出し！「1人で浅間山に行くのはダメ！火山ガスが危ないしもしガスで倒れても誰にも発見されないかもしれない」と猛反対……「今は噴火警戒レベル1だし立ち入り禁止区域には絶対入らないから」と言っても反対の姿勢は崩さないようなのでこの計画は断念。
どうやら浅間山は彼も登ってみたいらしく、一緒に登る日のために取っておくことにしました。
�い修譴覆蕕弌岼柄旭貊錣謀个辰浸海鯤魅襦璽箸�ら登ってみようかな〜」ということで『黒戸尾根からの甲斐駒』や『地蔵尾根からの仙丈ヶ岳』を提案した所、そこも歩いてみたいからと却下！「じゃあどこの山なら一人で登ってもいいの？」と逆に質問した所「恵那山…とか？」という恵那山に失礼な回答。（そりゃ東京からのアクセス悪いし地味なイメージだけどさ…）
という訳で紆余曲折を経て今回の山行は恵那山に決定しました。
…そしてその頃には購入してしまった新幹線のチケットの事はすっかり忘れていましたw（有効期限までまだ間がある回数券なのでそのうち使うことにしました）
そんな訳であまり準備期間もないまま、行き当りばったりな感じで恵那山への一人旅がスタート。
とりあえず東京からは『中央ライナーなごや』という高速バスに乗って、阿智PAにある『中央道昼神温泉』というバス停で降りればいいらしいということで、13日始発のバスチケットを購入。
で、問題はそこから園原の登山口までの足。
1日目に宿泊する萬岳荘の予約をするために『ヘブンスそのはら』へ電話をかけた際にそのことを問い合わせてみたら、昼神温泉宿泊者の為の無料送迎バスが13:00に昼神温泉ガイドセンターから園原のロープウェイ乗り場まで運行されているとのことで、今回無理を言って乗せてもらうことにしました。（本当は宿泊者以外は乗れないそうです）
しかし！そんなに世の中は甘くは無かった！連休2日目だというのに中央道は大渋滞！
通常は11:34に阿智PAに着くので、そこから約3km先の昼神温泉まで歩いても13:00までには余裕で着くだろう…という予定は無残にも崩れ、結局阿智PAに着いたのは13:15。途中の諏訪SAで「もう絶対に間に合わない」と確信したので、電話をかけて送迎バスをキャンセル…ここから先の足は完全に無くなってしまった。
そこで2つの選択
A.園原まで7〜8km(2時間)車道を歩き、園原から富士見台ロープウェイと富士見台高原バスを乗り継いで萬岳荘まで行くか（つまり萬岳荘までは一切登山せずに行けるがロープウェイ往復2000円+リフト800円+バス代300円で3,100円かかる）
B.阿智PAから園原までタクシーで行って時間を稼ぎ、園原からは東山道登山道を通り、萬岳荘まで3時間かけて登っていくか（タクシー代は3,500円位だという話）
Bの方が多少割高で時間も掛かるが、山登りに来たのだから「ここはB.一択だよな！」ということで、早速タクシー会社に電話。3分くらいですぐにタクシーが来て、園原ICの先、県道89を右折して富士見台ロープウェイ乗り場と分岐するところで下車した。(結局タクシー代3,680円…ここで降りますと言った時には3,500円だったのに最後に1メーター上げやがった！！
（○｀ε´○）プンプン!!）
ちょっと悲しい気持ちになったが気を取り直してスタート。
後から知ったことですが、この道は『古代東山道』といって、最大の難所である神坂峠を越えて長野と岐阜をつないでいた昔の峠道だったようです（神坂峠までの間にそんな難所があったのか？と今では不思議に思いますが）
先ずは車道をくねくねと上り詰めていきます。
初めは単調な車道歩きか…と思っていたのですが、途中には『月見堂』や『駒つなぎの桜』『暮白の滝』など見どころが沢山あり飽きません。
唯一失敗したのは、車道から『東山道史跡苑』という分岐があったのにそのまま車道を上ってしまったこと！後で車道と合流することがわかっていれば迷わずに史跡苑方向へ進み史跡巡りを楽しんだのに……日も傾きかけて時間的焦りがあったので、合流するかどうかわからない道へ足を踏み入れるよりは安全確実に登山口まで行ける車道を選んでしまいました。（ソロ山行だと若干行動が慎重になるようですw）
そして約50分かけて車道を上り神坂神社に到着。（駐車場があり車はここまで入れます）
さて、神坂神社の境内に入り奥へ進むと鬱蒼とした樹林帯の道。一瞬踏み跡を見失いかけるも、先に見えるピンクテープを目印に進むと直ぐに未舗装の林道に突き当たった。
実はこの時自分はカラマツコースを歩いていると思っていた。（実際はブナ林コースだったが、急に決まった山行だったので広域の登山地図しか持ってなくて、詳細がわかりにくかった）こんな車道あったかな？と不安に思いつつも、何組かの下山者とすれ違い「神坂峠へ行く道で間違いない」と情報を得たのでそれを信じて歩いて行った。
しかしこの季節は陽がだいぶ短い……14:30だというのにもう夕暮れのような雰囲気に少し心細くなった。
ちょうどそんな折、行く先に林道を塞ぐように門扉のようなゲートが見えてきた。「やはり道を間違えた？行き止まりか？」と焦りながら門扉へ近づいてみると「萬岳荘・富士見台高原への登山口はこの先です」の張り紙を発見！安堵感が一気に広がってようやく不安が払拭された。
現在位置がわかればあとは一本道。登山口からは木々の隙間から差し込む西陽を受けながら落ち葉が積もる登山道を登っていきます。
時間的にもここから萬岳荘までは殆ど誰にも出会わずにひとりぼっち（池ノ平付近でNHKにっぽん百名山の撮影スタッフと出会っただけ）森林軌道跡のような散歩道のような…ブナ林のなかの登山道は、登山というより山歩きといった感じで歩いていた凄く楽しかった。
それにしてもここの道は終始歩きやすい。昔の旅人達が旅装束で歩く姿が容易に想像できるというかなんというか……とにかく古(いにしえ)の峠道に思いを馳せながら古代的ロマンを堪能できるとても素敵な登山ルートでした。
冬の時期はスノーシューで歩いたら気持ちいいだろうな♪
そしてタクシーを降りてから2時間40分（神坂神社から1時間50分・登山口から1時間20分）で萬岳荘に到着。
山荘に到着すると炊事棟やトイレの場所などの説明を受けて部屋へ案内された。
今日の宿泊は連休ということもあり満室だったらしいですが、私は女性ということで10畳以上ある広い部屋を独り占め。本当はもう一人単独女性の予約が入っていて相部屋だったけど、その方はその日のうちに恵那山へ登ってしまったのでキャンセルして日帰りで下山してしまったようだった。
部屋へ案内された後は着替えを済ませて、暗くなる前に夕飯を作ってしまおうと炊事室へ…とその前にビールビールっと♪
管理人室にある売店に入りビールを購入すると、管理人の方たちに「外は寒いからここで呑みなよ」と誘われて売店奥にあるストーブの所で飲ませてもらったのだが……時間が経つに連れていつのまにか常連客たちが集まってきて気がついた時には管理人室は宴会の会場に(笑）
それぞれ持ち寄った郷土料理や手作りのおでんなどもご馳走になってしまって、色々楽しいお話も聞かせてもらって本当に楽しい夜でした。
---------------------------------------------------------------------------
2日目の朝は快晴！
先ずは山荘に荷物を置いたまま富士見台まで登り、そこで日の出を待った。
富士見台は笹原に覆われたとても開放的なピークで展望も最高！
目の前には南アルプスの稜線が一直線に並んでいるし、御嶽山や乗鞍岳・空木岳も近くに見えた。
特に南アルプスの展望は文句無しにイイ！ギザギザの鋸尾根と一体化した甲斐駒から塩見岳〜赤石岳〜聖岳〜光岳と主脈縦走路を一望。今年8月にその稜線を踏破したばかりなので感慨もひとしお……あの長大な稜線を全部歩いたんだな〜
そして聖岳と上河内岳との鞍部（聖平小屋付近）から昇る朝日を眺め、山頂で出会った萬岳荘の常連の方達と山の話に花を咲かせた。
さて日の出を楽しんだ後は萬岳荘に戻って朝食を食べてから恵那山に出発することにした。昨夜、萬岳荘の管理人さんには「6:00頃恵那山に出発する予定」と伝えておいたが、富士見台から下る頃には6:20になっていた。
焦って下山していたが、そんな時に限って様々な誘惑が……
先ずは神坂山。下山時に東側に分岐する踏み跡をちょっと探検してみたら気持ちの良さそうな縦走路があった。地図を見てみると目の前に見えるピークが神坂山だとわかった。往復30分もかからない程近いので行ってみたいが時間が…。
次の誘惑は神坂峠へ続く道。予定では萬岳荘から車道を通って直接神坂峠へ行くつもりだったが、どうせなら稜線を繋ぐように神坂峠を目指したくなった。ここもまた神坂山同様気持ちの良さそうな笹原の縦走路が神坂峠まで続いていた。
萬岳荘へ戻ると直ぐに朝食を食べて急いで出発準備。
時刻は7:00。急げばまだ神坂山をピストンして、そのまま稜線伝いに神坂峠まで行けるかもしれない。
しかし出発予定時間を1時間も押している私を見て、管理人さんや常連の方がみな心配してくれていた様子。「恵那山まではどんなに急いでも4時間30分はかかるし、途中休憩も入れたら12時を過ぎてしまう…広河原に14時という送迎の約束時間ギリギリになる」といって、親切に神坂峠の登山口まで車で送ってくれることになった。
ちょっと神坂山に行ってみたい気持ちもあったが、私を気遣っての助言が嬉しかったのでそのご厚意に甘え、有り難く送ってもらうことにした。神坂山はまたいつか…今度は彼と来た時に行ってみよう！
そしてあっという間に神坂峠に到着！
ここからは昨日とは違って、若干足場が悪い登山道らしい登山道が始まったのだが、しかしそんな場所は最初だけですぐに歩きやすい道になった。
そうして暫く歩いて行くと、ロープウェイ乗り場と恵那山への分岐がある千両山に到着。ここからは恵那山とそこへ続く紅葉に彩られた縦走路が見えていて、地味だという先入観を持っていた恵那山のイメージが払拭された。今年の紅葉はイマイチだと今朝神坂峠まで車で送ってくれた常連客のカメラマンさんが言っていたが、それでもちょうど見頃を迎えた紅葉はそれなりに綺麗だった。
分岐から景色を楽しんだ後は、分岐から右折して笹を漕ぎながら下っていく…と、登山口からまだ30分しか歩いていないのに鳥越峠を通過！たしかコースタイムは50分だったはず！
昨日の古代東山道を歩いた時から薄々気付いてはいたのだが、恵那山の標準コースタイムはかなり緩め…というか、今回小屋泊装備で荷が軽いので思ったよりも早く歩けてしまう。
その後もCTの60%程度のペースで歩いていくと、大判山を過ぎた所で他の登山者を追い抜いた。その方達は6時30分に神坂峠を出発したという。
その後そのメンバーのうちの1人の方が追いついてきて、しばらく同行することになった。その方も北アルプスや南アルプスを全部登られたということで意気投合！徐々に急になる登山道を登りながらずっと山の話…特に先々週登ったばかりの西穂〜奥穂の話で盛り上がった。やはりその方もロバの耳からの下りがヤバかったと思ったらしく意見が一致！天狗ナギを過ぎる頃（というか天狗ナギがどこか分からなかった）まで同行したが、結構楽しい時間を過ごさせてもらった。
そしてつかの間の同行者と別れて最後の急登を登っていくと、直ぐに稜線に出て一ノ宮の分岐に到着。
そこから南東に向きを変えて少し下っていくと恵那山頂避難小屋に到着した。
「恵那山の山頂は展望がないから山頂へ行く前に避難小屋に寄り道したほうが良いよ。小屋の裏手の岩場に登れば景色が見れるし天気が良ければ富士山も見える」という話を今朝カメラマンの方から聞いていたので早速岩に登ってみると、残念ながら既にガスが湧いてしまっていて遠望が効かず麓の景色しか見えない状態だった。
それでも久しぶりの岩場（道中手を使って登るような岩場は全くなかった）を満喫♪
20分程岩場で遊んでいるうちに、先程同行した人が仲間と一緒に到着したので岩場から下りて挨拶をしてると、周りから「恵那山山頂でにっぽん百名山の撮影してたよ」という声が……ミーハーな私は早速山頂に向けて出発！
しかし10分程で恵那山に到着した時には、既にスタッフは撤収した後だった…
そんな訳で恵那山には10時30分ちょい前に到着。結局4時間30分かかると言われた神坂峠から、休憩込みで3時間ちょっとで到着した。
さて、送迎の約束は「14:00に広河原登山口」なので、12:00頃下山すれば充分間に合う…ということはあと1時間30分なにして過ごそうか？
とりあえず持ってきたものの一度も使わなかったストーブ＆クッカーでお湯を沸かしてお茶タイム。しかし1人だとどうしても間が持たないw
結局1時間程して山頂から萬岳荘に電話をかけ、少し早めに下山する旨を伝えた。
そして11:30に下山開始。
恵那山にはこちらの広河原登山口から日帰りでピストンする人が多く、大勢の登山者とすれ違った。小さな子供連れの家族とも何組もすれ違った。
しかし意外とこの広河原ルートは道が荒れていて、笹漕ぎでスリップしやすいわ、鎖場も多少あるわ、傾斜もキツイわ、展望もないわ、ずっと日影だわ、目指す恵那山の姿も全く見えないわで、上りに使ったらちょっとうんざりしそうな登山道だった。恵那山の地味なイメージは主に広河原から登る場合のイメージなのではないだろうか？とさえ思った。そう思うと今回神坂峠からの周回ルートにしたのは正解だった。
そしてあまり変化のない樹林帯のなかの登山道を下って行くと、もうすぐ広河原に着きそうな所で『風穴→60m』という看板を見つけた。
時刻は12:55…送迎の待ち合わせ時間は13:30〜14:00だからまだ時間はたっぷりある、ということで登山道から離れてちょっと冒険。しかし風穴の場所がわからない…看板から60mと書いてあったがそれらしいモノはないし、踏み跡はだんだんと細くなっていて滑落してもおかしくないくらい足場が脆いところもあった。
というわけで、別に風穴にそれ程興味が有るわけではないし、富士山や岳沢登山口でも風穴見たし、こんな登山道から外れた所で滑落したらシャレにならないな〜と思って、冒険は中断し素直に引き返すことにした。（やはりソロ山行だと若干行動が慎重になるようですw）
そして広河原登山口に13:10到着。
すると約束の時間よりも早めに来ていてくれたらしく、萬岳荘の管理人の方が登山口にある橋の袂で待っていてくれました。普通の車は広河原登山口までは入れないのですが、地元の関係車両ということでゲートの奥の進入禁止区間も入れるようです。いつも林道では車に追い越されながら歩いている立場なので、逆の視点になってみてちょっと不思議な気分（笑）
そしてそのまま月川温泉まで送ってもらって入浴。
管理人さんは近くの民宿（民宿やまなか）で待っててくれるというので、お言葉に甘えて温泉へGO!温泉はつるつる＆ぬるぬるな泉質でとってもいいお湯でした♪
入浴後は待ち合わせの民宿へ戻り、中津川へ行くという管理人さんの軽トラに再び同乗し中津川駅まで送ってもらいました。
車中では地元の裏話というか色んなお話が聞けて楽しかった！
でもその頃には恵那山には分厚い雲がかかってしまってその姿が見えなかったのは残念（管理人さん曰く雪雲で今頃恵那山では雨が降っているだろうとのこと）、予報よりも早い天候の悪化に早めに下山してきてよかったと胸をなでおろしました。
その後は中津川で17:00まで時間を潰し、塩尻経由でスーパーあずさに乗り換えて、東京に帰ってきました。
今回は予めトクだ値という35%割引の指定席（しかも岡谷20:15発の最終電車にしか乗れない）を購入していたので、時間的制約が多く早めに帰ることは出来なかったけど、その分中津川を散策したりして一人旅気分を味わってきました。
そして中津川から塩尻までのローカル線では、相席になったおじいさんとずっとおしゃべり！
山登りに行ってこんなに人と話したのは初めて！というか、本当に沢山の人達に親切にしてもらったなぁ〜…今回は山に登ったというよりも『人情ふれあい旅』をしてきた気分(笑）
そういえば今回、NHK「にっぽん百名山」の撮影隊に何度か遭遇したけど、いつ放送なのかな？ちょっと放送が楽しみ♪
こっそり拍手
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お疲れ様でした。
はじめての単独行も良い思い出になりましたね
急な予定変更にも関わらず、ほぼいつもと変わらぬ事前調査で驚きました。
恵那山もよかったようですが、萬岳荘の管理人の方のご親切もよかったですね。
帰りは夏の光岳の様な感じで、とにかく信じられない様な幸運な状況でしたね。
軽トラの乗り心地は最高だったでしょう
hachiさんこんにちは
はい、とてもよい思い出になりました
今回は準備期間が1日しか無かったので、実は割と行き当りバッタリでした
園原から神坂神社までの車道沿いに史跡巡りの散策路があったことは知らなかったし、神坂山に行ける登山道があることも知らなかったので色々と反省点が…でも次回への楽しみが出来たと思ってよしとします！
今回はとにかく色んな方々のご親切に触れることが出来て本当に有難かったし、そんな彼等の姿から何かを学んだような気がします
そうそう、光岳からの下山時にもご親切な方に車で送ってもらいました…ホントいつか誰かにこの御恩を還していきたいですね
もちろん軽トラの乗り心地は最高でした
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