ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 4487311
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

黒部源流周回縦走回顧録 鷲羽岳・黒部五郎岳 [百名山07・08]【24.03.23作成】

2010年08月13日(金) 〜 2010年08月17日(火)
 - 拍手
GPS
104:00
距離
45.4km
登り
4,000m
下り
4,000m
天候 【1日目】晴れ 【2日目】雨 【3日目】雨 【4日目】雨 【5日目】晴れ
過去天気図(気象庁) 2010年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
2010年08月13日

待ちに待った北アルプス黒部源流周回縦走。
私26kg 妻21kg
私の膝痛リスク分散のために、妻には主に食料を中心に持ってもらっています。
2010年08月13日 01:26撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
14
8/13 1:26
2010年08月13日

待ちに待った北アルプス黒部源流周回縦走。
私26kg 妻21kg
私の膝痛リスク分散のために、妻には主に食料を中心に持ってもらっています。
太郎平までは膝痛を発症することなく無事辿り着けた。
テーピング効果絶大だな!

まぁこのテーピング、4日目以降は仇となって返ってくるのですが…
2010年08月13日 12:12撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
14
8/13 12:12
太郎平までは膝痛を発症することなく無事辿り着けた。
テーピング効果絶大だな!

まぁこのテーピング、4日目以降は仇となって返ってくるのですが…
この頃は、毎回律儀にテントの周りに溝を掘って、雨対策していたんですよね、偉い偉い。
ちなみにこのスキル、後々役に立つことになります。
2010年08月13日 13:19撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/13 13:19
この頃は、毎回律儀にテントの周りに溝を掘って、雨対策していたんですよね、偉い偉い。
ちなみにこのスキル、後々役に立つことになります。
2日目。

台風一過、天候が回復するものと思い込んでいた私を嘲笑うかのようなガスと霧雨。
出発時に降っていなかったのがせめてもの救いか。
2010年08月14日 07:33撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
12
8/14 7:33
2日目。

台風一過、天候が回復するものと思い込んでいた私を嘲笑うかのようなガスと霧雨。
出発時に降っていなかったのがせめてもの救いか。
この時、蒸れを嫌ってレインウェアの下を履かずに歩いていた我々。
撥水性のあるパンツをはいていたので、確かに問題はありませんでした、序盤はね。
2010年08月14日 08:37撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
17
8/14 8:37
この時、蒸れを嫌ってレインウェアの下を履かずに歩いていた我々。
撥水性のあるパンツをはいていたので、確かに問題はありませんでした、序盤はね。
薬師沢小屋を過ぎ、雲ノ平への急登が始まる頃。
この写真を撮影した直後にゲリラ豪雨並みの土砂降りに襲われ、レインウェアの下を履いていなかった我々は一瞬でなすすべなく靴の中までずぶ濡れになります。
それにしてもここの登りが最も印象に残っていますね、登山道が完全に沢になっていたので。
2010年08月14日 10:33撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/14 10:33
薬師沢小屋を過ぎ、雲ノ平への急登が始まる頃。
この写真を撮影した直後にゲリラ豪雨並みの土砂降りに襲われ、レインウェアの下を履いていなかった我々は一瞬でなすすべなく靴の中までずぶ濡れになります。
それにしてもここの登りが最も印象に残っていますね、登山道が完全に沢になっていたので。
後悔先に立たず。
一度濡れてしまったので、諦めて小屋までそのまま強行します。
天気が怪しい時は早めにレインウェアを上下着る事、これ大事ですね。反省。
2010年08月14日 14:05撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
17
8/14 14:05
後悔先に立たず。
一度濡れてしまったので、諦めて小屋までそのまま強行します。
天気が怪しい時は早めにレインウェアを上下着る事、これ大事ですね。反省。
立ち寄った雲ノ平山荘があまりに快適過ぎて心揺れる。
しかもこの時ちょうど山荘がリニューアルオープンした直後だったから余計に。
だがしかしテント泊をしに来たんだ!テントを張る!(バカ)

結果、夜中にテント場が沢と化してしまい、テントを守る為小1時間かけて雨の中治水工事をする羽目に。
2010年08月14日 15:20撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/14 15:20
立ち寄った雲ノ平山荘があまりに快適過ぎて心揺れる。
しかもこの時ちょうど山荘がリニューアルオープンした直後だったから余計に。
だがしかしテント泊をしに来たんだ!テントを張る!(バカ)

結果、夜中にテント場が沢と化してしまい、テントを守る為小1時間かけて雨の中治水工事をする羽目に。
3日目。

雨の中テント撤収。
ここまで濡れてしまうともはや多少の事では動揺しなくなるw
2010年08月15日 06:45撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/15 6:45
3日目。

雨の中テント撤収。
ここまで濡れてしまうともはや多少の事では動揺しなくなるw
祖父岳。
展望ゼロ。

ちなみにケルンの後ろに座ってる2人組、知り合いだったという奇跡の邂逅w
ここまでの日程も一緒だったらしく、ここ2日間の苦労話で盛り上がるw
2010年08月15日 08:44撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
13
8/15 8:44
祖父岳。
展望ゼロ。

ちなみにケルンの後ろに座ってる2人組、知り合いだったという奇跡の邂逅w
ここまでの日程も一緒だったらしく、ここ2日間の苦労話で盛り上がるw
黒部源流へ下ります。
こんな天気だというのに妻ニッコニコ、もはや完全に開き直っているなww
2010年08月15日 10:37撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
17
8/15 10:37
黒部源流へ下ります。
こんな天気だというのに妻ニッコニコ、もはや完全に開き直っているなww
三俣のテント場。

天気は回復とまではいかずとも雨は止んだので、濡れた道具や服を必死で乾かす。
ちなみにこれより12年後、13年後に全く同じ場所にテントを張ることになる。
というか三俣のテント場、ここ以外の場所にテント張ったことないというくらいここ、マイプレイスw
2010年08月15日 14:31撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/15 14:31
三俣のテント場。

天気は回復とまではいかずとも雨は止んだので、濡れた道具や服を必死で乾かす。
ちなみにこれより12年後、13年後に全く同じ場所にテントを張ることになる。
というか三俣のテント場、ここ以外の場所にテント張ったことないというくらいここ、マイプレイスw
え?天気よくね??
晴れてるし、夕焼けとか明日晴れるフラグじゃん?
2010年08月15日 18:53撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
17
8/15 18:53
え?天気よくね??
晴れてるし、夕焼けとか明日晴れるフラグじゃん?
嘘だろ!?
超キレイじゃん!!
やった!これは明日勝ったな!最高の鷲羽ゲット確定ww
2010年08月15日 18:54撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
19
8/15 18:54
嘘だろ!?
超キレイじゃん!!
やった!これは明日勝ったな!最高の鷲羽ゲット確定ww
4日目。

嘘だろwww
超雨じゃんwww
最低の鷲羽じゃん(;´Д`)
百名山7座目一応登頂w
2010年08月16日 07:24撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/16 7:24
4日目。

嘘だろwww
超雨じゃんwww
最低の鷲羽じゃん(;´Д`)
百名山7座目一応登頂w
昨日の夕焼けは何だったんだよってくらいの雨。
もう期待するのはヤメるよw

黒部五郎小舎到着。
2010年08月16日 12:38撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
13
8/16 12:38
昨日の夕焼けは何だったんだよってくらいの雨。
もう期待するのはヤメるよw

黒部五郎小舎到着。
羽虫がバカウザかった。
飯の中に飛び込んでくるし。
だがもはや多少の事では動揺することのない鋼のメンタルを手に入れていた我々であった。
むしろトラブルも楽しんだれ!という心境(ヤケクソ)
2010年08月16日 16:52撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/16 16:52
羽虫がバカウザかった。
飯の中に飛び込んでくるし。
だがもはや多少の事では動揺することのない鋼のメンタルを手に入れていた我々であった。
むしろトラブルも楽しんだれ!という心境(ヤケクソ)
5日目。

やった!!晴れた!
ちなみにこの周辺クマが出没するらしく『誰が一番手行くのかチキンレース』が勃発w
小屋前のベンチでは皆周りを窺いながら結構のんびり支度してらっしゃる。

あぁいいさ!
我々が一番乗りしてやろうじゃないか!熊鈴持ってねぇんだけどなw
2010年08月17日 05:00撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
15
8/17 5:00
5日目。

やった!!晴れた!
ちなみにこの周辺クマが出没するらしく『誰が一番手行くのかチキンレース』が勃発w
小屋前のベンチでは皆周りを窺いながら結構のんびり支度してらっしゃる。

あぁいいさ!
我々が一番乗りしてやろうじゃないか!熊鈴持ってねぇんだけどなw
美しすぎる…
2010年08月17日 05:31撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/17 5:31
美しすぎる…
ダ…ダダダイヤモンド鷲羽!?
鷲羽がダイヤモンドで山頂がウヒョー!!ww

↑マジこのテンションだったw
ちょうどダイヤモンド鷲羽が見えるタイミングだったんですね、神も粋な計らいをなさる。
2010年08月17日 05:36撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
18
8/17 5:36
ダ…ダダダイヤモンド鷲羽!?
鷲羽がダイヤモンドで山頂がウヒョー!!ww

↑マジこのテンションだったw
ちょうどダイヤモンド鷲羽が見えるタイミングだったんですね、神も粋な計らいをなさる。
分岐にザックを置いて空荷で黒部五郎山頂へ。
2010年08月17日 06:47撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/17 6:47
分岐にザックを置いて空荷で黒部五郎山頂へ。
イエイ!
百名山8座目。
2010年08月17日 06:52撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
17
8/17 6:52
イエイ!
百名山8座目。
黒部五郎カールのこの壮大なスケール感よ。

雨の中歩いてきた雲ノ平、黒部源流、鷲羽岳、三俣蓮華、み〜んんな見えるぞ、感慨深いものがある!
2010年08月17日 06:57撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
17
8/17 6:57
黒部五郎カールのこの壮大なスケール感よ。

雨の中歩いてきた雲ノ平、黒部源流、鷲羽岳、三俣蓮華、み〜んんな見えるぞ、感慨深いものがある!
左から薬師岳、剱岳、立山。
この時、立山方面への縦走計画が既に頭の中にあった。
2010年08月17日 07:01撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
17
8/17 7:01
左から薬師岳、剱岳、立山。
この時、立山方面への縦走計画が既に頭の中にあった。
双六越しに槍穂高。
大キレットの存在感なw
2010年08月17日 06:56撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
18
8/17 6:56
双六越しに槍穂高。
大キレットの存在感なw
笠ヶ岳越しの乗鞍、御嶽。
2010年08月17日 07:02撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/17 7:02
笠ヶ岳越しの乗鞍、御嶽。
さぁビクトリーロードだぞ、凱旋だ!

ちなみにこの後すぐ、足裏の皮がめくれて地獄のロードと化します。
2010年08月17日 07:32撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
15
8/17 7:32
さぁビクトリーロードだぞ、凱旋だ!

ちなみにこの後すぐ、足裏の皮がめくれて地獄のロードと化します。
雷鳥『お疲れ』
雷鳥『頑張ったな』
2010年08月17日 10:37撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
17
8/17 10:37
雷鳥『お疲れ』
雷鳥『頑張ったな』
よー歩いたわ、お疲れ。
2010年08月17日 12:20撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
16
8/17 12:20
よー歩いたわ、お疲れ。
またな!
2010年08月17日 12:27撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
17
8/17 12:27
またな!
撮影機器:

感想

2010年08月13日(金) [5日間]
『黒部源流周回 鷲羽岳を目指す旅』

◆登山の背景
2010年のハイライト、北アルプスは黒部源流周回テント泊縦走です。
折立から入り雲ノ平、水晶、鷲羽、黒部五郎と黒部源流をぐるっと周回する縦走計画。
登山を始めた時から温めていた計画で、登山初期の集大成ともいえる山行でした。

これまで1泊2日しか経験していなかったのですが
更に膝痛という予測不能な不安材料を抱えた状態で、4泊5日の長丁場テント泊山行ということで
相応のリスクを覚悟しての山行となりました。
特に奥地(雲ノ平、鷲羽)まで足を踏み入れてしまうとエスケープが難しくなり
否が応でも歩き切るしかなくなるので『撤退判断は迅速に』を念頭に入山した記憶があります。

膝痛対策は様々な方法を模索した結果
最終的に膝へのテーピングで対処することになりました。
これが果たして吉と出るか凶と出るか?
登山を始めてから最も壮大にして最長の山行の幕が上がります。


◆登山の詳細
【1日目】
山行前、8月11日〜12日にかけて台風4号が日本海側を掠めて北上しました。
台風次第では山行当日の天気も危ぶまれたのですが、影響は少なく無事予定通り折立へ。
実際初日の天気は雲こそあったものの、比較的穏やかな天気。
この時の私は『台風一過、ここから天気が回復するのだ』と喜び勇んで登り始めました。
ちなみに荷物重量は
私26kg 妻21kg
私の膝痛リスク軽減のため、妻の荷物がかなり重くなってしまった結果、過去最重に。
ただその大半が食料なため、日ごとに荷物が軽くなる計算だから頑張れと励ました記憶w
 
さて、先日の膝痛による撤退からおよそ1ヶ月。
今回は膝へのテーピングを施しての再挑戦です。
これでダメなら初日から膝痛発症するだろうから、その時は潔く撤退のつもりだったのですが…
拍子抜けしてしまうくらい問題ナシ。

天気も体調も絶好調ではありませんか。
おやおや、これは日ごろの行いが出てしまったかな?などと冗談を言う余裕がありました。
2日目の朝を迎えるまでは。


【2日目】
朝起きるとテントを叩く水音が聞こえる。
は?雨??(;´Д`)
嘘だろ??台風一過で晴れるって言ったじゃん(誰も言ってない)
台風一過は晴れると勝手に思い込んでいた私はここで軽く半ギレ。
実際は台風こそ抜けたものの、日本列島付近には前線が停滞し、2〜3日は不安定との予報に。
さぁどうする?行きますか?行きませんか??

行きまぁす!
ということで雨の中山行継続を決定。
幸いにして出発する頃には雨もほとんど止み、ガスで軽く湿るくらいになっていました。
さて、雲ノ平へ向け未踏の地へ足を踏み入れることになりましたが、ここからが地獄の始まり。
当初ほとんど降っていなかった雨でしたが、薬師沢小屋を過ぎた途端に突如土砂降りに
雲ノ平への急登が一瞬で沢と化しました。
しまった!と思うも時すでに遅し
この時、実は我々レインウェアの下を履いてなかったんですよ。
面倒くさがって装着のタイミングを逃した我々は、あっという間に靴の中までびしょ濡れに。
一度濡れてしまったので、もういいやということでそのまま雲ノ平まで気合で強行。
小屋に到着する頃には足指の感覚がありませんでした。

ここで我々は選択を迫られます。
予定通りテントを張りますか?それとも小屋に泊まりますか?
小屋はストーブが焚かれ非常に暖かい、乾燥室も使えます、まるで天国ですよ?
『だがテントを張る』
日和ってんじゃねぇぞ、テント泊しに来たんだ、小屋に逃げるなど言語道断(バカ)
ということで誘惑を振り切りテントを張ることに(バカ)

その後、雨の中無事にテントを張り終わり、ようやく一息ついていると
テント場の上の方からジャバジャバと水音がし始めたではありませんか。
何と雨水が沢となり、我が家のテントに押し寄せてきたのです。
嘘だろ(;´Д`)
川の流れを変えるべく、雨降りしきる真っ暗なテント場で、岩をどかし土を掘り
1時間ほど治水工事を行い、何とかテントに流れ込む水を別の方向へ逃がすことに成功しました。
私は一体何をやらされているんだ?


【3日目】
雲上の楽園と謳われる雲ノ平。
朝起きて我々が見た景色は、鼻で笑ってしまうくらいに真っ白なガスの中w
そして相変わらず降り続ける雨。
当然靴は乾いてませんし、服も湿って気持ち悪いし、雨の中のテント撤収はクソ面倒。
でもね、人間ここまでメタメタにやられると逆に楽しくなっちゃうんですねw
正直、もう多少のことでは驚かなくなっていました。
何も見えんしずぶ濡れなのに、満面の笑みを浮かべた写真が何枚も残っているという恐怖w
多分いろんな意味で吹っ切れた日w

ただ、頭は至って冷静だったようで、ここで当初の予定を大幅に短縮。
この後登る予定だった水晶を中止し、その後1日かけていく予定だった双六も条件次第で中止。
3日目、4日目の工程を体力回復と状況の立て直しに充てるという判断をしました。
というわけで3日目は雲ノ平から三俣山荘までの短距離移動のみの日となりました。

おかげさまでこの日の午後には雨も止み
テント場で服や装備を乾かすことができるくらいには天候が回復しました。
そして夕暮れ時には赤く染まった鷲羽岳が眼前に。
そう、今回の山行はこのために来たのだから、鷲羽、君に登るために。
今日までの苦労は、最高の条件で鷲羽に登るためのスパイスだったといういうことだね?
天も粋な計らいをするじゃない。
翌日鷲羽岳を登る予定だった我々に希望の光が差した、そんな3日目でした。

まぁそんなの儚い幻想だったのですけど…


【4日目】
朝起きてテントから顔を出してみると横殴りの雨、何でやねん(*^^*)
おかしいだろww
昨日あれだけ晴れてたじゃねぇかww
そんなこんなで夢にまで見た鷲羽岳の山頂は、ガスと暴風雨の中でしたw
いや〜これはさすがに落胆したなぁ。
前日の夕方に登っていればと後悔しました。

しかし想定外はそれだけに留まらず、異常をきたしていたのは私の膝…ではなくテーピング。
ここまで4日間、テーピングをずっと貼りっぱなしだったんですよね。
さすがに部分的にはがれてきたので一度貼りなおそうとテーピングをはがしたのですが…
膝裏の皮膚がベロンと見事に剝がれました。
いや、痛いなとは思っていたのですが、ここまで酷いことになっているとは想定外。

テントを撤収し、本日の工程は再び雨の中、黒部五郎小舎までの小移動。
それを過ぎれば最終日、黒部五郎岳を越えて折立までの下山になります。
長かった縦走も終わりが見えてきました。
しかしここまで4日間、ロクなことがなかったのですが…このまま終わるのかww


【5日目】
深夜、ふと目が覚めると雨音がしない…
恐る恐るテントから顔を出すと、満天の星空がそこに広がっているではありませんか。
最終日にしてようやく晴天を引くことができました。
これまでが苦しい山行だっただけに、黒部五郎から見た360度の大展望は忘れられません。
最終日の感想は写真コメント参照のこと。

しかし、天候には恵まれたものの、ここまでに濡れてしまった靴は完全には乾いておらず
靴下を変えてもすぐ濡れてしまう為、靴の中は常に湿度の高い状態でした。
ふやけた脚の皮はめくれ、豆も複数個所できていました。
最終日は様々な痛みとの戦いながらの行動となりましたが、無事下山することができました。


◆登山の感想ほか
もうね、詳細まで事細かにすべて覚えている山行です。
荷物の重さも、濡れた靴の冷たさも、皮膚の剥がれた膝裏の痛みも、足裏の潰れた豆の痛みも。
何もかもすべてリアルに思い出すことができます。

初めての連泊山行にしては、かなり過酷なものだったと思います。
途中で心が折れても不思議のない内容でしたが
簡単に下山できるエスケープルートがなかったことで、逆に緊張感を維持できました。

我々の中ではこの時の山行がベースとしてあるので
以降テント泊に行く際でも、多少の悪条件などさほど気にならなくなったのは一番の収穫かも。
あらゆる面において、印象的な山行です。


お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:132人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [4日]
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [4日]
高天原と雲ノ平
利用交通機関: 電車・バス
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら