毛勝山トレッキング(東又出合in/out)
- GPS
- 07:57
- 距離
- 12.6km
- 登り
- 1,923m
- 下り
- 1,918m
コースタイム
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
今年6月末、母と富山・雨晴海岸へ旅行した際に日本海越しに見えた剱岳と毛勝山。剱岳は無事2日前(8/12)に登頂し、二百名山巡りの一環でついに毛勝山へチャレンジする日が訪れました。
が、台風一過の晴天を期待するも、毛勝山が晴れるのは朝6時頃まで、との天気予報。剱岳の南面〜東面は、立山連峰や後立山連峰から何度も見ましたし、西面も、ちょっと遠いけど御嶽山や白山から見たことあります。が、剱岳の北面は見たことがなく、要は剱岳より北方にある高峰に登る機会がこれまでありませんでした。どうせ毛勝山へ登るなら、絶対に剱岳の北面を見たく、出した結論は「夜通しのナイトハイク」でした。
そのため、剱岳から下山後、満を持して魚津市内のホテルへ2連泊し、当日朝0時スタートの予定を立てます。で、ホテルを前夜23時頃に出ますが、登山口へ向かうにつれ、雨模様へ。登山口到着時(0時過ぎ)はザーザー降り。が、予報では確実に今後雨があがるため、そこで1時間ほど仮眠していると、予報通り止みました。結果論ですが、私の登頂速度が速すぎて、この1時間の仮眠(待機)が奏功しました♪。もし、予定通り0時に出てたら、夜明け前に登頂してしまい、あの強風の寒い中、待たされる羽目に。。。(笑)。
かくして、深夜1時15分ほどより、孤独なナイトハイク、スタートです。噂には聞いていましたが、いきなり急登が始まり、朝1時とは思えないほどガッツリ汗をかきます。個人的には、日本三大急登(兼北アルプス三大急登)の1つ、烏帽子岳までのブナ立尾根より急に感じました。ただ、「超急登の後に緩やかな登り」というセットが複数回繰り返され、この緩やかな登りが、「歩きながら(登りながら)身体を休める」のに役立ちます。ま、変態の世界です(笑)。この緩やかな登りがある分、剱岳の早月尾根よりは楽ですね♪
そして、自分の中で期待していたスポットは、標高2023mのモモアセ山。眺望がないのはわかっていましたが、来年(2023年)の標高山じゃないですか!来年一躍全国区になるのを一足先取りしたかったのですが、、、登り(真っ暗)も下り(夜明け後)も注視しましたが、山頂碑らしきものは一切ありませんでした。というか、毛勝山は、登山口の石碑と山頂碑以外、案内板は一切ありません。ピンクテープとロープ、鎖は随所にありますが。そういう意味でも、大自然が手つかずで残る玄人向けの山ですね。
何人かの先人レポで、猿がキーキー吠えている、とありましたが、さすがに真夜中は猿も寝てるんですかね。往路はひっそりと静まり返り、鳥も鳴かず、静かな山歩きとなりました。(復路では言われれば猿の鳴き声かな、と思う区間がありましたが、全く見当たらず)
そして、朝4時を過ぎた辺りから、東側(進行方向向かって左側)にあたる後立山連峰群の奥が明るくなっていきます。特に、白馬岳は形から山座同定が容易で、山頂直下が明るいのは、確実に白馬山荘と思われ、こういうのがわかると、色々な山に登ってきたなー、と感慨深くなります♪。
そして明るくなってきた頃、クワガタ池を通過します。最初わからなくて「どこどこ」と探しましたが、その場所に来るまで事前には一切見えない場所にあります。ちなみに、池の隣に立ってもクワガタ形なのはわかりますが、やはりこの池は眼前に見るのではなく、更に登って見下ろしてこそ真価を発揮する池ですね♪。
なお、コースタイム×0.7で事前計画しましたが、急登続きのため、思いのほか効率よく標高が稼げてしまい、それより圧倒的に速いペースで登れちゃいました。元々0時スタートで、くわがた池過ぎあたりでご来光かと思っていましたが、1時間以上遅れてスタートしたのに、当初計画通り、クワガタ池過ぎでご来光となります。ご来光が、これまた測ったように、白馬三山のど真ん中、白馬岳と杓子岳の鞍部から上がってきます。明るくなって以降、往路も復路も、後立山連峰群がドーンと見え続ける稜線を歩けます。この絶景を独り占めできるのも、ナイトハイク者の特権ですねー。北からめぼしい所で、朝日岳(未踏)〜雪倉岳〜白馬岳〜杓子岳〜白馬槍〜不帰ノ嶮〜唐松岳〜五竜岳〜鹿島槍、といった名峰が、登頂前は見えます。上記のほぼすべての山から、毛勝山(釜谷山・猫又山と合わせた毛勝三山)をこれまで眺めてきたので、こちらから見えるのも必然で、ワクワクします。
そして、肝心の剱岳は、想定通り、登頂直前まで一切見えません。チラ見すらありません(笑)。登頂の1分前、あと50歩位で登頂、という場所で初めてドーンと出現します。まさにラスボスと称するにふさわしい感じ。ラスボスが見える頃には、鹿島槍の先(南)にある爺ヶ岳や蓮華岳なども見えます。
山頂に立つと期待通り、青空の下で360度の北アルプスパノラマピューが待ってました。夏道なく、玄人しか行けない毛勝三山の残り2座、釜谷山と猫又山が眼前にあり、その奥の至近距離に、おととい(8/14)に登頂した剱岳の北面がドーンと迫ってきます。そして、剱岳より右側も忘れてはいけません!剱岳のすぐ後ろに私の百名山完登の地、立山三山がそびえます。そして、3日前(山の日8/11)に登った大日三山(奥大日岳、中大日岳、大日岳)、その後ろに雲海を携えた薬師岳。すべてが北アルプスを代表する荘厳な山々です。感動ですねー。ただし、山頂は風速10mほどで寒く、朝飯食ったり、といった優雅なひと時を過ごせなかったのが残念至極です。
毛勝山で二百名山も63座目(+百名山100座)となりました。この夏休み中にどこまでカウントアップできるか、自分でも楽しみです。
さぁ、朝6時にしてはや下山です。山頂直下はガレた場所も多く、総じて急勾配なので、復路はスピードを落とし、足をひねらないよう、慎重に下ります。また、暗い登りではほとんど撮らなかったお花の撮影もしながら、そしてくわがた池の遠望を楽しみながら下りていきます。そして、モモアセ山で再び山頂碑探しをするもなさそうなので断念し、明らかに山頂と思しき付近の最高点で軽い朝食タイムとします。
そこから下り始めてほどなく、7時過ぎに本日最初の男性ソロとすれ違いました。その頃はまだ向かって右側に後立山連峰群が見えてましたが、明らかに雲(霞)がかかり始めており、スッキリという状態ではなくなりつつあります。最終的に8組9名とすれ違いましたが、8時過ぎ位には小雨も降り出し、予報より早く天候が下り坂になった感もあり、本日の登頂者で山頂から剱岳を含む絶景を見れたのは私だけだったかもしれません。
0時スタートで計画した下山時刻とほぼ変わらない9時過ぎに下山を果たし、好天のうちに二百名山の中でも難易度が高い方だと思う毛勝山へ登下山でき、かつ期待した通りの眺望を得られ、本当にラッキーでした。
下山後は、魚津市内の満天の湯で汗を流します。毛勝山も見えるロケですが、僧ヶ岳は見えるものの、毛勝山や剱岳といった高峰は厚い雲に覆われ見えません。時間は10時台、まだ私以外の入山者は山中にいる時間帯ですが、やはりこの日は朝イチだけしか晴れない予報通りの天候だったと思われます。
本当は翌日からは、ここからの移動効率がよい北アルプス北東部の未踏の二百名山4座(有明山、餓鬼岳、烏帽子岳、針ノ木岳)を目指したかったのですが、天候的に断念し、長野の戸隠連峰へ向かうことにしました!道中、日本海沿いの新潟県糸魚川市能生地区で食べたかに丼で、剱岳でのカニ成敗(タテバイ・ヨコバイの短時間での2往復)を思い出しました、とさ(笑)。
戸隠山へ続く)
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