【おやこ北アルプス縦走4日間】薬師岳・雲ノ平・祖父岳〔折立から新穂高温泉へ〕


- GPS
- 27:05
- 距離
- 48.7km
- 登り
- 3,600m
- 下り
- 3,857m
コースタイム
- 山行
- 3:34
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 4:14
- 山行
- 9:08
- 休憩
- 2:54
- 合計
- 12:02
- 山行
- 6:17
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 7:04
- 山行
- 4:16
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 5:14
コースタイムはおおよそ標準比率0.9〜1.0かと思われます。
天候 | 8/12:晴れ 8/13:晴れ、台風7号の影響か夜半から風が強まる 8/14:曇りのち晴れ 8/15:曇り時々雨 気温は山上で12度前後、気温的には半袖が良いが、日差しが強いので対策が必要。 稜線は風がふくと体感温度下がるので、帽子やグローブでの調整もおすすめ。 テント内、シュラフには潜り込まず、掛け布団スタイルで寝られました。 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
東京6:16(かがやき501号)→8:23富山 電鉄富山8:57→9:37有峰口 〔バス〕9:50有峰口 → 10:45折立 大人3,300円 ▲富山地方鉄道サイト ※1か月前から予約受付 https://www.chitetsu.co.jp/?page_id=741#arimine 【帰り】8/15(火) 新穂高ロープウェイ〔濃尾バス〕11:30→13:28 松本駅バスターミナル 大人3,200円 ※8/11〜8/15のみの特急便 https://www.alpico.co.jp/traffic/express/matsumoto_takayama/ 松本14:50(あずさ38号)→16:50八王子 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【コース概況】 ◆全て一般登山道で、破線・バリエーション等はありません ◆折立〜太郎平:高低差1000m。序盤は樹林の急登、後半は木段や石畳。道迷いしそうな箇所は無し。クマ出没の多いルート。 [クマ情報]8/11〜8/13にかけて、折立キャンプ場でクマ被害が発生しています ◆太郎平〜薬師峠:木道や多少のアップダウン道 ◆薬師峠〜薬師岳:高低差630m、岩場が多いので風が強い時などはヘルメットがあると安心かと。 ◆太郎平〜薬師沢小屋:一気に沢まで下るのでスリップ注意。増水時はかなり水位が上がるそうなので雨後は特に注意が要ると思われます。 ◆薬師沢小屋〜雲ノ平:序盤にちょっと怖い吊り橋と長いハシゴあり。高低差600mほどでしたが、スリップしやすい岩が多く、実際に要した時間以上に長く感じました。樹林帯のため非常に蒸し暑いです。 ◆雲ノ平〜祖父岳:火山岩の岩場歩き。山頂は風の通り道でまずまずの強風でした。ここも天候によってはヘルメット推奨。 ◆岩苔乗越〜黒部源頭流域:下りでの利用でしたが岩場の歩行が多く、コースタイム以上に時間を要しました。 ◆三俣山荘〜双六小屋:今回は巻き道を使ったので特に危険な個所はなし。 ◆双六小屋〜弓折分岐:危険個所はありませんが、細い砂礫の道もあるため強風の際は慎重に。 ◆弓折分岐〜鏡平山荘:大小の石がゴロゴロしているため、下りの際は慎重に。早朝に、小屋の方が散在する石を掻いて整備されてました、ありがとうございます。 ◆鏡平山荘〜秩父沢出合:環境としては樹林帯ですが、足場は大小さまざまな岩歩きを長く強いられますので、ケガしないようにゆっくり下りたいところです。(笠新道ほどではないと思いますが…) 【山小屋・テント場】 ●太郎平小屋 〔テント泊料金〕一人1,000円 ・キャンプ場は予約不要、水場とトイレあり、現地受付では17時までビール・コーラの販売あり ・現地の水場、水量は豊富でした https://ltaro.com/lodge/tarodaira-goya/ ●薬師沢小屋(小屋泊のみ、テント不可) ・小屋前で水場が開放されています(すごく美味しい水でした!) ・昼食利用は11:00〜13:00(事前に問い合わせて確認しました) https://ltaro.com/lodge/yakushizawa-goya/ ●雲ノ平山荘 〔テント泊料金〕一人2,000円 ・キャンプ場の利用は2023年は8/11〜15の期間では要予約 ・現地は水場とトイレのみなので飲み物等は雲ノ平山荘で購入 ・キャンプ場の水場が渇水のため、第2水場が設営されていました(水は細い) https://kumonodaira.com/stay/index.html#scrollPoint5Main ●双六山荘 〔テント泊料金〕一人2,000円(中・高校生1,000円、小学生500円)※トイレ代は別途1回200円 ・小屋前で臨時の水場が開放されています ・キャンプ場の利用は2023年は8/11〜15の期間では要予約 ・飲み物は消灯時間(21:00)まで館内自販機で購入可 https://www.sugorokugoya.com/tent-field/ 【水場について】 ◆折立:地図上だと水場の表示ありますが、登山口にはトイレしか無く、近くの詰所で係員の方に伺っても分からないとのことで、すぐ近くのキャンプ場の自炊場で汲ませていただきました。「生水は飲めません」でしたが我々は普通に飲めました。 ※ちなみに折立キャンプ場はクマ被害発生につき、幕営利用禁止となっています ◆折立〜太郎平:水場なし ◆太郎平小屋・薬師峠キャンプ場:取水可能 ◆薬師沢〜薬師沢小屋:公式には言及されていませんが、見える所は全てが水場でしょう(笑) 薬師沢小屋ではちゃんと取水可能です。 ◆薬師沢小屋〜雲ノ平:水場なし ◆雲ノ平キャンプ場:水不足のため、第二水場が開放中。取水した息子の話では、細い水のため2リットル汲むのに2~3分要したようです。 ◆ワリモ北分岐:高天原方向5分のところにあり(未確認) ◆黒部源流域:取水可能 ◆以降は「三俣山荘」「双六岳巻き道ルート上」「双六小屋」「鏡平山荘」「秩父沢出合」などで取水可能 【通信状況】 各小屋前ではドコモの電波良好。雲ノ平はアラスカ庭園あたりでも通信可能でした。 三俣山荘のみ、キャンプ場の少し上のみ通信可能でした。 |
その他周辺情報 | 〔下山後の入浴〕中崎山荘 奥飛騨の湯 電話番号:0578-89-2021 https://www.okuhida.or.jp/roten_catalog/detail?id=3311 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
半袖シャツ
インナーシャツ
アウター
タイツ
長ズボン
半ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
包帯
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト(サバイバルシート)
ストック
ナイフ
カメラ
三脚
シュラフ#3
シュラフkid's#3
エアマット150
エアマット120
ヘルメット
テント(ステラリッジ3型)
グラウンドシート
|
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感想
今年も何とか夏の大型山行に繰り出すことが出来ました。
今年の計画も北アルプス。今回は富山の折立から、岐阜の新穂高温泉までの縦走です。
通過するのは「最後の秘境」と名高い「雲ノ平」、そしてその途中で日本百名山「薬師岳」と「黒部五郎岳」をも踏んでしまおうという何とも贅沢な計画。
さらに許されるなら、双六から西鎌尾根を東進し、槍ヶ岳まで行ってしまおう!
と意気込んで最長5泊6日の計画をしてましたが、結果的には3泊4日に修正、黒部五郎と西鎌尾根歩きはまた今度…となりました。
道中の細かい感想は写真コメントに添えておりますので、ここでは簡潔に。
「雲ノ平はやっぱり遠かった」
登山口から最低でも1日以上かかる、というのは本当ですね。
折立から向かっても、新穂高から向かっても距離はもちろん、一度大きく谷へ下って、大きく登り返すことが必要なのでそれなりに骨が折れました。
溶岩台地かつ広大な高原とは正にその通り、たどり着いた時には達成感よりは疲労感のほうが多かったです。
なので、次に雲ノ平へ行くときは現地でゆっくりすることを目的にしたいですね。
連泊で日がなブラブラ散策したり、高天原へお風呂に入りに行ったり、もっと「雲上の楽園」をゆっくりと味わいたいなぁと思いました。
「沢の水が美味すぎる」
今回は暑さのせいもあったかもしれませんが、改めて山の恵みの有難さを実感する山行になりました。どこの水場でも口にする清水の何と旨いことか!
下界であればクーラーや扇風機で手軽に体を冷やすことはできますが、体の中からキーンと沁み渡る涼感というのは、美味しい清水でしか得られないと感じたほどです。
こう思うと、山を含め自然環境を守っていく大切さというのを改めて感じた次第です。
「過去最高ライチョウに遭遇」
ライチョウはやっぱり曇天時によく出会うものですね、今回は実感!
夏毛のライチョウは見事に岩場に溶け込んでいるので、目で見つけるのは難しいです。幸運にも今回は独特なその鳴き声で発見することがあり、自分でも初めての体験が続きました。
にしても、彼らは本当に近くにいてもあまり逃げるそぶりを見せないのが不思議なところ。警戒心低いというか、マイペースというか、そんなところがより一層愛おしく思わせるのかも知れません。
「何度でも通いたくなる理由」
今回の山行では大きくは「薬師岳登頂」「雲ノ平テント泊」「裏銀座ルートと赤線つなぎ」を達成できましたが、より一層宿題が増えてしまいました!
他にも「高天原でお風呂」「黒部五郎でテント泊」「西鎌尾根でヤリを目指す」など、まだまだ数え切れません。
昔の自分だったら、北アルプスはケーハクな感じで好かんなぁと思っていましたが、それは勝手な偏見だったのです。
山を歩く理由は人それぞれ、目的や目標は人の数だけあって、そんな志を持った人たちがアルプスに集ってくるのだと考えさせられました。
「おやこ登山を続けてきて良かったと実感、息子に感謝」
今年、中学生になった息子。
ずっとおやこで登山、ハイキング、キャンプなど色々やってきましたが、この4日間ではとても頼りになる相棒でした。
身体的な成長はモチロンですが、これまでの経験あっての精神的な成長を、大きく感じることが出来ました。改めて私自身も息子に学ばせてもらっている所があるなぁ…とこれまでの12年間を振り返っていました。
4日間の山行、長い記録になってしまいました。
このレコをご覧頂いた方が、少しでも山の素晴らしさに共鳴し、改めて自然の尊さに寄り添って頂けたら幸いです。
〔おやこ山行321 by sekihiro〕
今回の山行は、薬師岳、雲の平を通り新穂高まで行くルートです。
一日目の朝、東京駅から新幹線で富山駅まで行き
、富山電鉄で有峰口、そこからバスで折立まで行きます。しばらく登ると木道の稜線に出ます。
稜線まで来ると、チングルマや、ウサギ菊など
高山植物が多く見られます。太郎平小屋に着き、
テントを張り、夕食の準備をします。
トマトペースト、コンビーフ、玉ねぎを入れて
煮ればハヤシライスの完成。そして、前日塩麹に
漬けていた豚肉を焼けば完成。
二日目は、暗いうちから薬師岳に向けて出発。
丁度、薬師岳山荘に着く頃に、日が昇ってきて
裏銀座や槍ヶ岳などの山々が照らされていて
綺麗でした。
しばらく歩いて、山頂に着くと朝は天気がよく
周辺の山がよく見えます。下り、テン場に着いたらテントを撤収して雲の平に向けて出発します。
薬師沢に向けての下りでは、一気に下まで下るので足が疲れました。薬師沢小屋まで下ると、
お昼ごはんに、小屋で頼んだうどんとカレーを
食べました。疲れた後に食べたので更に美味しく感じました。ここから雲の平まで急登が続きます。足元が怖い吊り橋を渡れば、急登が始まります。最初の方はペースが上がりませんでしたが
後半からはペースが上がってきて登りきると、
木道が続きしばらく歩けば雲の平小屋に着いたので、受付をしてテントを張ります。
水場ちょろちょろ出ていました。
夜ごはんは、レトルトの焼き鳥と鯖。そして、
カレーです。
三日目も、朝暗いうちから出発して祖父岳に登ります。道の途中に雷鳥の親子がいました。
祖父岳は風が強く青空は見えていますが、雲が
すごい速さで移動しているので曇りみたいな
天気でした。岩苔乗越まで下ると昨年行った
裏銀座の赤線と繋ぐためワリモ北分岐まで登ります。そこからは三俣山荘まで行くため黒部源流
まで下り山荘まで登ります。本来の予定では、
ここから黒部五郎岳に行く予定でしたが、台風などの天気の影響で断念することに。
なので、巻き道を通り双六小屋で止まることに。
双六小屋にテントを張ります。この日は風が吹いていて雨もパラパラ降っていましたが、なんだかんだ10張くらいありました。夜は乾麺とソーセージです。
四日目は、新穂高まで下ります。残念ながら、
槍ヶ岳は雲に隠れて見えませんでしたが、前穂高
は見えました。弓折分岐まで行き鏡平の方に下ります。そこからは森の中を下って行き、わさび平
小屋まで下ってきました。林道を1時間くらい歩いて新穂高に着きました。温泉に入り汗を流したら、バスまで時間があるので食堂でお昼ごはんを
食べてからバスで松本まで帰ります。お土産を買い、あずさで八王子まで帰ります。
今回の山行は当初の予定とは、少し違いましたが
楽しく過ごせました。
良い山旅でしたね、富山で海鮮出来なくて残念。ちなみに8月8日に富山の寿司屋で太郎平小屋の小屋番さんを見掛けましたよ。
テント泊縦走は真似出来ません(汗)
いつも慌ただしくの移動で、ダン之助さんみたいにグルメ絡めての山行とはいかず…
今回も荷が重かったですが、息子が同行してくれたので、寂しさに負けず歩くことが出来ましたよ(笑)
黒部川を取り巻く山々の魅力に改めて気づかされた4日間でした(^-^)
しかも、折立からの薬師岳〜雲の平〜祖父岳の羨ましいコース!是非行ってみたいです。
我々は、台風の影響で重曹が叶わなかったですが、北岳&間ノ岳に行ってきました〜
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5841773.html
今回の山行は息子の部活休みに合わせたので、日程が固定でしたが何とか台風の影響は免れました!
去年Umaさん達と別れた雪田ベンチ、懐かしい気持ちで通りました〜
北岳&間ノ岳からは素晴らしい景色の連続だったようで何よりです。
Umaさん達のような男子山旅も憧れです(^-^)
雪田ベンチの写真のコメント、ありがとうございます!思い出していただき、すごーく嬉しいです!
また、どこかでお会いできることを祈っています😃
去年の裏銀〜笠の5日間に続いて、北ア縦走お疲れさまでした!
そして富山入りされていて、同じ山域に居たんですね♪
この折立入り〜穂高または新穂、上高地抜けは、最も憧れる!
クルマの回収が問題になったりして、なかなか実行に移せません(でもいつか、あの手この手でやってみたい)
4〜5日の行程だと、食材含め荷物が多くなりますが、koh-TAくんも立派に背負って、調理もできて頼もしい。ますます凛々しくなって、親戚のおばさんみたいに、成長が楽しみになってますw そのうち反抗期がくるのかドキドキもしてます(勝手に妄想してスミマセン…)それもこれも成長過程!これからも楽しみにしてます☆ まだまだ行きたい所が沢山ありますね!
メッセージありがとうございます(^-^)
ホントは富山で前泊して、海の幸を頂きたかったのですか、また今度…となりました〜
私たちが行った日も折立はクマ騒ぎで何だか落ち着きませんでしたが、山行はとても充実してました!
北アルプスは歩きたい道が沢山あって、計画だけが膨れ上がっています(笑)
私もmierinさんの記録を拝見して、勇気を頂いてますよ。
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