黒部五郎岳と笠ヶ岳


- GPS
- 57:21
- 距離
- 58.6km
- 登り
- 4,567m
- 下り
- 4,564m
コースタイム
- 山行
- 5:44
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 6:38
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 9:03
- 山行
- 9:44
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 10:56
5:09鍋平駐車場-5:43新穂高センター-6:57わさび平小屋-7:59秩父沢-8:59シシウドヶ原-9:47鏡平山荘-10:39弓折乗越-11:40双六小屋
7月25日(金)
3:13双六小屋-4:04双六岳-5:01三俣蓮華岳-6:09黒部五郎小舎-7:53黒部五郎岳-9:31黒部五郎小舎-11:00三俣蓮華岳-12:26双六岳
7月26日(土)
3:30双六小屋-4:18弓折乗越-8:14笠ヶ岳-9:30笠新道分岐-12:55笠新道入口-13:47新穂高センター-14:22鍋平駐車場
天候 | 3日間とも晴れ後11時頃から曇り、午後一時雷雨、ほぼ無風 気温高し |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・新穂高-小池新道-双六小屋:特に危険箇所なし。花見平付近にのみ残雪あり。 ・双六小屋-黒部五郎岳:特に危険箇所なし。 ・双六小屋-笠ヶ岳-笠新道-新穂高:特に危険箇所なし。笠新道は急傾斜。 |
写真
感想
7月24日(木)
深山荘近くの駐車場を目指して夜通し走るも、4:30頃に着いた時点で既に満車。恐らく前夜のうちに満車だったのだろう。諦めて、例によって鍋平へ向かう。こちらはガラガラだった。朝食とパッキングをして5:09行動開始。外気温20度なので歩くとすぐに暑くなる。アスファルト道路を歩いた後新穂高センターへ向けて登山道を下る。センター着5:43。ようやくスタート地点。ここから先携帯が入らない箇所が多いので、定時連絡を入れた後左俣林道を進む。ザックは3日分の食料とテント泊装備。真夏なのでテント泊でも15kg程度とそれほど重くはない。林道は日陰が多く割と涼しい。笠新道の入口を見送り6:57にわさび平小屋に到着。ここで水を1リットル給水する。ずっしり重くなるが気温高く風弱いため暑く、水がないと先に進めない。休憩後に行動再開し7:20頃小池新道の入り口到着。時間がまだ早いので下のすれ違いも少なく自分のペースで進む。それにしても本当に気温高く暑く、汗が首筋から滴り落ちる。樹木があって日陰があるうちはまだましだが、炎天下は本当に暑くて辛い。休憩をまめに取って進むしかない。足攣りが心配だった。秩父沢やシシウドヶ原などで定期的に休みを入れる。標高が上がると気温は下がるはずだが、体感的には涼しくはならなかった。9:45頃鏡池到着。槍穂の景色はよかったが、池は波紋が立たないくらいに無風だった。池では休まずに少し先にある小屋のベンチに座って休憩する。この先弓折乗越までがこの日暑くて一番辛い区間だった。傾斜もあるのでゆっくりのペースでしか進めなかった。弓折乗越には10:39到着。ここまでくれば後は比較的楽。稜線歩きになるので場所により涼しい風に当たることができた。細かなアップダウンを繰り返して進む。花見平のところはお花畑があり残雪もあった。残雪の上を歩いたのは、3日間でここだけだった。11:40双六小屋のテント場に到着。無事午前中に到着。受付してテント設営する。天気予報では午後から雷雨だったので、午前中に到着しておきたかったが予定どおりに進めた。テントでストレッチしたり翌日の支度をしていると、予報のとおりに雨となった。雷鳴も遠くに聞こえた。この日の雨は大したことはなく、夕方には上がった。翌日は早出なので早めに18時前に就寝。
7月25日(金)
2:30起床。持参したのが夏用の薄いシュラフだったため、夜中寒くて何度か起きた。レインを上下着て寝れば問題なかったが、脱ぎ着が面倒でそのまま寝ていた。テントはびっしり結露していたが今日は軽荷で黒部五郎岳を往復するだけなので気が楽。朝食と支度を済ませて3:13にテント場発。小屋に立ち寄って給水とトイレを済ませてから本格的に行動開始。日の出前なので涼しいし、何よりサブザックは軽くて登りも楽。暗い中分岐を見落とさずに進み、4:04双六岳に到着。暗くて何も見えないが先客数名。ご来光待ちかもしれない。こちらは先が長いので証拠写真と生存連絡のみで先に進む。4時を過ぎると徐々に周囲が明るくなり、4:30を回るとヘッドライトは要らなくなった。天気快晴で、今日も暑くなる予感。三俣蓮華岳までアップダウンをしながら距離を伸ばす。そして途中で日の出を迎える。モルゲンロートは無事稜線にいられた。5:01に三俣蓮華岳山頂に到着。朝食の残りのアルファ米をここで食べる。ここから先は黒部五郎小舎へ向けて下りになる。所々にお花畑もあり歩いていて飽きないが、標高が下がると暑く感じるようになる。黒部五郎小舎6:09到着。給水させてもらってから出発。この先は自分の好きな区間、黒部五郎のカールだ。緩い登りが続いてカールに近づく。岩石の黒とグレー、草の緑、残雪の白のコントラストが美しい。チングルマやハクサンイチゲなども咲いていた。歩いては立ち止まって写真を撮り、を繰り返す。7月のアルプスの景色の中ではここが一番好きかもしれない。とにかくきれい。途中雷鳥の親子に遭遇。親鳥がクークー鳴いていたので雛がいるかと思ったらそのとおりだった。この親子とは、帰りにも同じところで遭遇した。雪解け水の流れるカールを歩く。登山道は徐々に上りがきつくなり、カールを登っていく。カールの上から眺める景色も素晴らしい。登り切ると反対側の景色がよく見えた。剱岳や立山。太郎平へ続くなだらかな稜線も美しかった。この先へ縦走したい気持ちに駆られるが、今日は山頂ピストンで帰る。肩に至り山頂までもう少しのところで雷鳥に遭遇。登山道をトコトコ歩く緊張感のない鳥だった。黒部五郎岳山頂には7:53に到着。山頂からの景色は本当に素晴らしかった。北アルプスの山々がぐるりと一望できた。タイミング的に自分以外誰もおらず、しばし山頂と、そこからの景観を楽しんだ。携帯が通じたのでここで定時連絡を入れた。長居したいが帰りが長いし天気も心配なので適当に切り上げて下山する。カールに降りるコースで戻る。来た時と同じだが時々振り返りつつ進む。登りのハイカーは少なく静かで良かった。黒部五郎小舎には9:31到着。再度給水させてもらってから登りにかかる。樹林帯で涼しく、登りではあったがそれほど大変ではなかった。今日も午後は雷雨の予報だったのでなるべく早くテントまで帰りたい。時間の経過と共に上空の雲が増え始め11時ちょうどに三俣蓮華岳に到着した時は、雲はだいぶ増えていた。これは午後の雷雨は間違いなさそう。とは言えテント場まではまだ遠い。帰り道もしっかり楽しみながら進む。戻りは稜線ではなく巻道を使う。三俣蓮華岳直下のお花畑がきれいで盛りだった。稜線に進まずによかった。この先もあちこちで高山植物が咲いていて、結局時間を要してしまう。そうこうしているうちに雲はさらに増え、遠くには明らかに雨雲のような怪しい雲も見え始めた。さすがに遊び過ぎたかもしれない。最後は花見もそこそこに歩いて12:26にテント到着。急いで水汲みとトイレを済ませると雨が落ち始めた。ギリギリだが間に合った。その後は雷雨となりテントのフライシートを雨が叩く音が大きかった。その後雨は夕方には上がったが、テントはだいぶ砂まみれになった。下山後に掃除するしかなさそう。翌日の早起きに備えて前日同様18時前に一旦寝るも、周囲の騒がしさやイビキで起きてしまう。キャンプ場なので仕方ないが、大声での会話はなんとかならないものか。
7月26日(土)
2時起床。テント内の気温は14度ほどで前日とほぼ同じ。キャンプ場が静かになった後は比較的よく寝られた。今日はテント撤収した後移動なのですることが多い。食事や片付けして外に出る。テントは結露でびっしょり。タオルで拭いても全てを拭き取るのは不可能なので適当に水気を切ってビニール袋にしまう。3:30に行動開始。真っ暗なのでライト点灯で進む。今日は笠ヶ岳に寄って新穂高へ下山する。弓折乗越までは一度歩いた区間。暗くて何も見えないが、足元にはハクサンフウロなどが咲いていた。弓折乗越は4:18着。こんな時間でも既に登りのハイカーがいて、一体何時に歩き始めたのだろうと思った。乗越からは下らずに稜線を進む。ここを歩くのは3度目だが、朧げながらに様子を覚えていた。一旦大きく下るのだ。時間的にモルゲンロートだったが、樹林帯に入ってしまう時もあった。日の出の時間はなんとか稜線で迎えられた。日が出てくると暑さとの戦いになる。日焼け止めや帽子、サングラスが必須になる。6時前に今日のハイライトのひとつである秩父平に到着。ここの景観もかなり良い。花があり残雪があり、美しいところだ。周囲に誰もおらず、貸切の景色の中を進んだ。登りきると前方にこれから登る笠ヶ岳が見える。きれいな稜線だがまだ遠い。暑くなる前になるべく距離をこなしたいので景観を楽しみつつも足はなるべく止めずに進む。抜戸岳の分岐を過ぎ笠新道の分岐でザックをデポしようと思うも分岐を見過ごした。ハイカーに話しかけられたところが分岐だったようだが、標識を見落としたらしい。いくら進んでもそれらしいのが出てこず、さすがにこれはおかしいと思いようやく見落としに気づいた。もう戻るのも億劫なので適当なところにザックデポしてサブザック姿に換装。少し余計に時間がかかったが笠ヶ岳山頂を目指す。サブザックになると軽いのでさすがにペースが上がる。2800メートルくらいの稜線なのでペースよく歩いても比較的涼しくて快適。小屋と山頂が徐々に近づく。小屋前で休憩しつつ見ると、以前はあったと思う給水設備がなくなっている。水はペットボトルの販売しかないらしい。雪渓の水を汲みにいくこともできるらしいが、今日は既に予定より遅れているので得策ではなさそう。とりあえず山頂往復を済ませたいので水は買わず山頂を目指す。8:14笠ヶ岳山頂に到着。狭いが展望は良い。特に槍穂がよく見える。水分と栄養を取ったら来た道を下る。雪渓の水を汲みにいくのは諦めてペットボトルの水を買う。双六から持参した水は、この時点で0.5リットルくらいしかなく、どうやっても笠新道を下りきるだけの量はなかったのだ。笠ヶ岳山頂を後にしたらあとは進むだけ。時折振り返るも足は止めない。無事ザック回収してサブザックをしまう。約1リットルの水で笠新道を下る。重荷に戻り進むと笠新道の分岐発見。やはり話しかけられたところだった。せいぜいタイムロスは10分程度とは思うが、午後雷雨予報なので貴重な10分になるかもしれない。笠新道を下るのは2度目だが、ほぼ記憶なし。下り始めると急坂激坂の連続。登るのも下るのも骨が折れるところだ。きついのは、穂高の重太郎新道と似ているかもしれない。天気良く日差し強く、下りでも暑くて仕方ない。休憩は通常1時間に1回程度しか取らないが、この暑さの中だとそれでは参ってしまいそう。休憩の間隔へ減らして歩く。杓子平は花も多くてきれいだったが、今日に限っては曇っていて欲しかった。杓子平を下りきると今度は樹林帯の激坂。樹木の背が低く、枝に頭を打ちつけることが何度かあった。暑くて気が回っていなかったのかもしれない。樹林帯なら涼しいかと思ったのだが、案外日差しが届いて期待は外れた。しかも地面が岩のところが多く、照り返しによる暑さもあって倍返しのようだった。前方には槍穂の景観だが、もはや景観よりも涼しさが何より欲しかった。休憩は30分に1回から、最後は15-10分に1回にくらいまで刻むことになった。小屋で水を買って正解だった。水がなかったら熱中症必須だった。笠新道最終盤は樹木が繁茂し比較的涼しかった。風がもう少しあれば良かったが、結局無風のままで入口に12:55に到着。コースタイム以下だと思うが、暑さの中重荷を背負って歩くので精一杯だったのでこれでよし。林道まで至れば後は安全圏、と言いたかったが下山が遅れた分雷雨に遭う可能性が高くなっていた。実際に林道を進みながら空を見ると怪しげな雲があった。これはやばい、と思うがどうにもならない。13:47新穂高センター到着。生存連絡しつつ雨雲レーダーを見ると、既に新穂高周辺に雨雲あり。急いで鍋平まで戻るしかないが、この後登りなのできついことこの上ない。樹林帯の登りの途中、14:10頃からついに雨が落ち始めた。スマホ等の電子機器を濡らすわけいにはいかないので、ザックに防水してしまったうえザックカバーをかける。この後歩いてもせいぜい15分程度なので、人間はレインを着ない。樹林帯を登りきりアスファルト道路に出ても雨は止まない。でも雨が強まることもなさそう。14:22本格的な雨降りになる前に駐車場到着。丁寧にザックカバーまでかけたが結果的には不要だった。鍋平駐車場は空きありで結局雨もほとんど降らなかったので、テントをザックから出して乾燥させた。その後埼玉へ向けて運転するも、平湯や安房トンネルの向こうの沢渡は土砂降りの雨だった。午後雷雨は3日間共にだったが、結局テント場や車内でしか雨には当たらず幸運だった。
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