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Yamareco

記録ID: 94701
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

冬の八ヶ岳縦走

2008年12月28日(日) 〜 2008年12月29日(月)
 - 拍手
GPS
34:00
距離
21.6km
登り
1,938m
下り
1,942m

コースタイム

1日目
美濃戸口7:46 → 美濃戸山荘8:38 → 11:30行者小屋(テント泊)

2日目
行者小屋7:00 → 8:30赤岳8:40 →8:45赤岳山荘8:50 → 赤岳頂上小屋9:15 → 地蔵尾根9:22 → 10:35横岳10:40 → 11:40硫黄岳11:55 → 赤岳鉱泉12:37 → 13:10行者小屋14:30 → 美濃戸山荘15:53 → 16:50美濃戸口
天候 曇り/快晴
過去天気図(気象庁) 2008年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
美濃戸口
美濃戸山荘
雪のかぶった登山道
雪のかぶった登山道
凍った小川
行者小屋
朝日を浴びた阿弥陀岳
朝日を浴びた阿弥陀岳
権現岳と南アルプス
権現岳と南アルプス
横岳と硫黄岳
赤岳頂上直下の鎖場
赤岳頂上直下の鎖場
山頂からの権現岳と南アルプス
山頂からの権現岳と南アルプス
赤岳山頂の海老のしっぽ
赤岳山頂の海老のしっぽ
赤岳山頂からの富士山
赤岳山頂からの富士山
赤岳頂上小屋
赤岳からの横岳、硫黄岳、遠くに蓼科山
赤岳からの横岳、硫黄岳、遠くに蓼科山
赤岳山頂
上から見た行者小屋
上から見た行者小屋
地蔵の頭への下り
地蔵の頭への下り
赤岳天望荘
阿弥陀岳と中岳
地蔵尾根分岐
横岳と硫黄岳
赤岳、阿弥陀岳と行者小屋
赤岳、阿弥陀岳と行者小屋
横岳山頂
横岳からの硫黄岳
横岳からの硫黄岳
上から見た赤岳鉱泉
上から見た赤岳鉱泉
硫黄岳と蓼科山
硫黄岳山頂
爆裂火口
赤岳鉱泉アイスキャンディー
赤岳鉱泉アイスキャンディー
赤岳鉱泉

感想

 天気は微妙で、未明に高速を降りてから雪が降り出した。ノーマルタイヤで行けるかと思ったが、美濃戸口まであと少しの別荘地で限界。降雪の中、チェーンを装着することに。気温の低く、ちょっと不安に。
 仮眠後、八ヶ岳山荘でトイレを済ませるも、あまりの寒さに思わずホットココアを注文。早出するはずが、山荘内のストーブの前でまったりしてしまう。これではいけないと気を引き締め、なんとか出発。林道なのだが、けっこう雪が積もっていて、雰囲気はいい。気持ちよく美濃戸まできた。いよいよ本番だ。アイゼン未装着で進む。新雪の感触が気持ちいい。段々雪が深くなり、まわりは樹氷の銀世界。空もグレーなので、綺麗というよりは少し不気味な感じだ。雪原の真ん中の一本筋を進んでいくのは、なんとなく寂しさがある。たまに姿を見せる赤岳は、雪が舞い上がっている。かなりの強風が吹いているのだろう。時折すれ違う人はみな、口をそろえて「赤岳はダメだった」と言っていた。無理して登った人もいたが、ほとんどは登頂断念したようだ。はたして明日には天気が回復するのか不安ではあったが、行者小屋に向かう。
 なんとか到着するも、テントの張り場がないくらいの状態にびっくり。山岳会の名前の入った大型テントも多数。奥のほうになんとかスペースを確保して、テントを設営。しかし寒い。のんびりとしている場合ではない。テキパキと設営し、さっさと受付を済ませ、缶ビール2本をゲット。テントの戻るも、寒いので、行動着からまったり厚着に着替える。シュラフは-25度仕様の綿。ここでいつもならビールを開けるのだが、躊躇われる。昼食にと、キムチ鍋うどんをテント内で作り、ビールを開ける。が、すでにシャーベット状態。出来上がった鍋も、2、3回口に運ぶと、冷たくなってしまう。鍋は火にかけたままいただき、ビールは火の横に。翌朝聞いた話では、気温は-26度だったらしい。冷凍庫よりも低い温度だ。時間がまだあるので、外で景色を楽しみたいところだが、この寒さの中、外でじっとしているのは無理なので、昼寝をする。こんな気温でも寝汗をかいてしまった。夕方、外を見ると、時折青空が顔を覗かせる。少しずつではあるが、天気は回復しているようだ。軽く夕食を済ませ、寝汗をかかないように、1枚脱いでから就寝。
 夜明け前に目が覚める。非常に寒いがテントから顔を出すと、満天の星。これは凄い。しかし、息が凍る。テント内で調理したせいで湿度が高かったので、テント内に霜がびっしり。解けると面倒なので、タオルで拭き取ってから朝食の準備。寒いので、朝から鍋。今日は縦走のハード日程なので、十分にカロリーを摂取。
 暗いうちからの早出の人もいたが、雪の状態がわからないので、十分に明るくなってから出発。アイゼン装着。天気はド快晴。阿弥陀に日が当たり始めると、気持ちがソワソワしてきた。みりみる行者小屋が小さくなっていく。と同時に壮大な赤岳が迫ってくる。稜線に出ると素晴らしい展望が待っていた。これが見たくて山に登っているようなものだ。山頂でパノラマを存分に楽しむ。
 稜線ではあるが、岩を隠すには十分な雪が積もっている。鎖や梯子、日ノ岳のトラバースも完全に雪の下。踏み跡もしっかりついていて、夏道より歩きやすい。一見、絶壁の雪面に見えるも、取り付いてみると大したことはない。難所はなく、横岳に到着。この先のナイフリッジだけ少し緊張するも、距離が短いので難なく通過。雪に埋まった硫黄岳山荘を横目に、平らな雪面を進み、硫黄岳に到着。ここからの阿弥陀・赤・横、そして足元の行者、素晴らしい景色だ。風はあるものの、強風まではいかず、快適だ。ここからは赤岳鉱泉へと一気に下る。風がないので少し暑くなってきた。ほどなくして、赤岳鉱泉のアイスウォールが目の前に現れた。誰も登っている人はいないので、そのまま通過し、行者小屋へ。かなり足を使ったせいか、このなんでもない登りがきつく感じ、時間がかかってしまう。なんとかテントに戻るも、すぐに撤収の気力がなく、しばし休憩。
 暗くなる前に美濃戸口に戻らないとと思い、頑張って撤収し、帰路へ。アイゼンは悩んだが、とりあえず装着。途中ではずすも、結構スピード出してたので、滑ることが多く、結果的には装着したままの方がよかったと思う。なんとか16時前に美濃戸小屋まで戻れ、一安心。ここからはゆっくりと林道を歩いていって、暗くなる前に車に戻った。

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