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照明用具も進化しました。
懐かしいマロリー フラッシュライトは、今や山を引退して薄暗い書斎の探し物用に重宝しています。
単3アルカリ電池2本装着で重量75グラム、小型軽量で安価、黄色もしくは若葉色のプラスチックボデイの極めて単純な構造、水中に落としてジャブジャブ水が入っても、2,3度振って水を切れば問題なく点灯します。
細紐を穴に通し首にかけておけば夜のキャンプで重宝でした。
収束ビームも細く、光が遠くに届きました。
一つだけ欠点がありました。
電極などの金属部品は燐青銅の薄板に堅牢なニッケル鍍金をしたもので形状・性能とも高い品質でしたが、光源の豆ランプの尾部の半田と接触して電流を流すうちに、成極作用で導通が悪くなり点灯しなくなることがありました。
電球をぐるぐる回せば直りますが、すぐに再発しました。
解決手段は一つ〜、電球尾部の半田が接触する金属板の一部分にサンドペーパーを掛け、其処に半田鏝で半田をコーティングします。
これで半田同士の接触ですから、成極作用はもう起こりません。
知人からの依頼品も含めて5〜6個改良しました。
もう30年以上もの昔のことです。
単独行で秋の谷川岳の南面の沢を詰め終えて、肩の小屋に泊まることにしました。
夕方4時半を過ぎた頃に、2人連れの親子程の年令差の女性ハイカーが下山ルートを聞きに小屋に立ち寄りました。
最終のロープウエイには、もう間に合いません。
西黒尾根を降りるしかありません。
小屋番は泊まることを薦めますが明日予定があり、どうしても今夜中に下山して高崎まで帰りたいといいます。
しかも、二人ともライトを持っていません。
秋の陽は短く、途中で真暗闇になることは確実です。
私が非常用に持っていたマロリー フラッシュライトを貸し与えました。
新品電池が装着されていますので、暗くなってから土合の駅に着くまで充分に保ちます。
2人は急いで下山して行きました。
貸したライトは数日後に丁寧な礼状と共に送り返されて来ました。
お礼として、新品の小型の旅行用のシェーバーが同封されていました。
礼状にはもしライトが無ければ真暗闇の山道を下ることなど、とても出来なかったと書いてありました。
私もシェーバーの礼状を書きました。
年配の女性は文章の上手な人で、暫らく山に関する楽しい文通が続きました。
マロリー フラッシュライトに纏わる、懐かしい想い出です。ainakaren
こんばんは。
いつも含蓄のあるエピソードを有り難うございます。興味深く拝見いたしました。
私の頃は乾電池の豆電球を使ったヘッドランプが主流でした。時々豆電球が切れるので、ランプの中に予備の電球が入っていました。ご存知かと思います。
ご指摘の様に、今の登山は器具の進歩があり、昔よりかなり楽になりました。これは時代の変化ですから、それによって登山の安全性が向上する事は良い事だと思います。かのモーリス エルゾーグのフランス隊がアンナプルナを初登頂した際も、その当時の最新素材であったナイロンを取り入れた装備を持参し、軽量化を図った故にナイロン部隊といわれたものです。
しかし、一つ危惧する事があります。例えば、最近は登山の初心者がGPSを購入し、それに頼っているのではいかと思わせる記載がこのヤマレコでも散見されることです。基本は地図とコンパスである事を忘れているのではないかと思うのです。山では何が起こるか分かりません。バッテリーが切れたり故障したりしたときに、現在位置が分からないでは困ると思うのです。地図を読む力を養うためにはコンパスは必需品と思いますし、地図が読めないと、山を読む事ができないと思うのです。
こんなことを考える事自体、わたしも老婆心の年代になったのでしょうか。ちなみに私は今年50才になります。
ainakarenさん、どうお考えでしょうか?
pamir88さん・コメント深謝です。
青春期に山岳会・山岳部を経験した人は中年になれば皆、山に関する老婆心の年代ではありませんか?
身についた山中での行動様式の違いから、中高年対象のハイキング クラブなどに入会しても、独り浮いてしまい結局単独行に戻ります。
かといって下界での人付き合いに問題がある訳でもありません。
青春期に仲間達と山行を重ねることによって、知らず知らずに身についた身のこなしというか、行動様式が本能のように染み付いて消えないのです。
しかし残念ながら、体力と気力、腕力脚力、バランス感覚、技量などハード登攀に必要な能力は中年期から中高年にかけて、いつの間にか消え失せています。
このことに気付かないでハード登攀を続けると極めて危険なのです。
ハード登攀は高い身体能力を前提に危険を回避し、困難を乗り越える若者達の山登りと割り切って考えています。
私達、中高年は仲間達との青春の想い出を宝として余生を生きるのみです。
GPSは素晴らしい器械です。
私の携帯にも付いていて倅に管理されています。
だが、GPSのロガー、地図データなどは携行していません。
素晴らしさは理解しても、使い方は未だ理解していないのです。
私は極端なリピーター登山者で、しかも未知の山に単独で入ることをしませんから、地図もコンパスも殆んど使うことがありません。
コンパスは非常用袋の中に入ったままです。
万一迷ったときには役に立つと思います。
因みに非常用袋には他にホイッスル、レスキューシート、細引き、棄て縄、フラッシュライト、防水マッチ、固形非常食(賞味期限切れ)、薬、バンソウコウなどが入っています。
最近独りで歩いていると、行き会う山慣れした人に声を掛けられます。
老人が単独でいるのを気遣ってくださるのです。
熊が出るから熊鈴をつけたほうが安心とか、トレッキング ポールを使うと楽とかアドバイスをして下さるのです。
うなづきつつもなかなかそのように出来ないのは、若いときに身についてしまった身のこなしや行動様式が邪魔をするのが理由と思い、できるだけ素直になるよう心がけております。相仲 廉
追伸・次回のハイキングでは試みに、昔使っていたスキー ストックの片方だけを、トレッキング ポール代わりに使ってみようと思っています。
老いては子に従えといいますからね。ren
相仲 廉さん、ご返事ありがとうございます。
老婆心といえばそうなのですね。少し寂しいですが。
今週末はどこに出かけようかと、昼休みに地図を眺めています。
どこかでお会いできれば嬉しいです。
pamir88さん・こんにちは!。
山で老婆心が出て来ることもありますね。
人間の性ですね。
稜線が見渡せて、谷の見晴らしのいい場所で誰でも小休止したいです。
でも其処が落石の通り道だと知ればリーダーと思しき人に、声を掛けずにはいられない〜老婆心にも困ったものです。
週末は山ですか。
東北には静かないい山が沢山あっていいですね。
私は来月、奥多摩の里山歩きでもと考えています。
後何回、山歩きが出来るでしょうか。ainakaren
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