統一性の無い山の標識

山で見る標識といえば赤テープです。簡易標識とも呼ばれるそうです。
簡易標識 | 登山の用語集 - ヤマレコ
https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/word.php?wid=664
「登山道が鋭角に曲がっている箇所では、テープを二本巻きにする。また、急な崖下に下りる所や沢を横切るところでは、離れた二本の木に二本巻きをする。」とあります。
一体だれがそう決めたの？

山カフェのマスターは林業従事者による赤テープに惑わされた経験があるそうです。
何のため？　石丸マスターが気になる「山のテープ」｜読むらじる。｜NHKラジオ らじる★らじる
https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/detail/yamacafe20190914.html

nin2n2n様のヤマレコ日記：山の標識
https://www.yamareco.com/modules/diary/282382-detail-241807
こちらによると栃木の山には登山道を示す簡易標識があるそうな。
半分を色を変えた丸だったり菱形だったりと。どんな意味があるの？
登山道を外れていない事が分かれば標識の形状と意味なんかどうでも良いのかしら。
管理番号ぐらいは書いた方が後から管理しやすいと思うけどなあ（お役所仕事は先のメンテナンスを考えない？）。
山の標識は行政が設置しても腐るがままだったり、個人が設置したものは山名と設置場所が間違っていたり、「あと〇〇分（〇〇m）」とあっても適当だったりと実にいい加減でおおらかです（個人設置の標識は製作者の愛を感じるものもあるので嫌いじゃないです）。

山の標識に関係すると思われる国の行政機関は環境省、国土交通省、農林水産省林野庁、文部科学省スポーツ庁、警察庁があります。他に水資源機構、県、市区町村（観光協会）等。
関係する企業としては観光業（山小屋含む）、電力会社、林業、建築土木業等。
そればかりでなく山岳会や個人も。
日本の行政が縦割りで標識について意思疎通と統一をする必要を感じないのと、山を利用する方々が各々で標識を設置すれば統一性も何もあったものではありません。

日本の登山道の標識や登山道整備は地権者でなくても山を利用する方が勝手に整備した過去（伝統？）があります。
道迷いや滑落等の多い登山道がある山の整備を求む登山者がいても設置物が起因の事故は設置者の過失になる恐れがあるので迂闊に行政が整備できない事情があります（設置後は維持管理が必要なので費用がかかります）。
saitama-nの日記：山岳保険会社は井原山洗谷ルート通行禁止をどのように判断する？
https://www.yamareco.com/modules/diary/148886-detail-232897

そういえば雲取山で「雲取山」と書かれた標識が2つあったそうですね。今は統一されて一つになったみたいだけど。
東京都と埼玉県が「雲取山は俺（あたし）のだから」、「いやいや、こちらのものですよ」というイザコザがあったのかしら？（単に意思疎通が行われなかっただけだと思います）。
そうそう、埼玉県警察の山岳情報に下記の文言がありました。
「話題の人気アニメゆかりの地に赴くため、軽装で雲取山に登る登山者が増えています。
雲取山は、埼玉県側の登山口（三峯神社登山口）から山頂まで休憩を取らずに約5時間も掛かります。
次のことに注意し、事故のない、楽しい登山にしましょう。」

結局のところ山の標識をどう受け取るかは登山者側の問題です（赤テープしかり）。
疑ってかかるくらいが丁度よいのかもしれません。標識でなくても昔の地図で地形間違い（調査困難か想像で作成）はよくあったみたいだし。
標識の確かな整備された山に慣れていると適当標識がテンコ盛りの山で泣きたくなるかもね（かといって、標識も赤テープも何も無いもないと不安）。
今はスマホの登山地図アプリがあるから泣きたくなる状況は少ないと思うけど。

※国の行政機関の指導で海外の方が訪れる観光地では標識ガイドラインを作成して標識の統一化を図っているようです（多言語対応も）。

saitama-nの日記：誰がための赤テープ
https://www.yamareco.com/modules/diary/148886-detail-202901
saitama-nの日記：誰がための赤テープ　その2（道迷い）
https://www.yamareco.com/modules/diary/148886-detail-202953
saitama-nの日記：標識問題（個人設置の地名プレート・案内板・赤テープ等）
https://www.yamareco.com/modules/diary/148886-detail-215748