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写真�¬仟�南石堂遺跡（御代田町茂沢＝縄文時代中期〜後期）
写真�０存饗臘邑妬�（佐久市）古墳時代後期〜終末）
（ゲノム解析（現代人~先史人類）は近年劇的に進展し、日進月歩で目を離せない状況だ。国立科学博物館を含め、多くの最先端の研究者を集めたビッグプロジェクトを率いる国立遺伝研の斎藤成也氏の講演があるので、御代田町の浅間縄文ミュージアムにでかけてみた。7時前の大宮発「はくたか」で軽井沢駅に7時30分過ぎに到着、JR駅レンタカーで開業時間待ち、少し早めに出発、最初は軽井沢駅から群馬県安中市に少し戻って千駄木岩陰遺跡を目指す。軽井沢駅前から県道43号線を南下し、92号線（軽井沢・松井田線）に入り、久しぶりのヘアピンカーブの連続する山道を慎重に進む。このエリアは、碓氷峠・入山峠・和美峠など、先史古代以来の群馬・長野県域の往来の重要な交通路であり、いずれも標高900〜1000ｍで、時代により時期により、主要交通路が入れ替わるエリアだ。千駄木岩陰は妙義山の一角にあたり、金洞山より西側にある千駄木山の北斜面、上信越道の碓井軽井沢ICよりやや東側の92号線沿いにある。
千駄木岩陰遺跡は縄文時代から歴史時代まで狩猟基地として利用された角礫凝灰岩（妙義特有）の岩陰で、縄文中期の浅間山噴火に伴う地震によると推定される落盤の前と後両方の利用があった。
松井田町（安中市）のHPによると、
「西野牧の下平地区の西端、千駄木（せんだぎ）橋のたもとにあり、巨石が覆いかぶさっています。ここは昔から、鹿の骨や角、土器片などが出土することで、地元の人々に知られていました。昭和47年、県道の改修工事に伴い緊急発掘調査が行われ、その結果、縄文時代前期から弥生、古墳、歴史時代の長い間にわたって巨石の下を利用した岩陰遺跡であることが確認されました。出土品は土器片・石器類、古墳時代や歴史時代の土師器・須恵器などでした。特に縄文時代後期の土器は信州（長野県）、とりわけ八ヶ岳山麓地方の影響を受けたものがみられ、文化圏を考える上で貴重な資料となりました。これらの出土品は4,000点以上にもなり、貴重な遺跡として保存の要望が高まったことから、道路改修工事の計画を一部変更して保存が決まり、続いて県指定史跡となりました。」ということだ。
縄文時代でも弥生時代でも中部高地の土器の影響が強いエリアだったという。弥生時代では「氷式」土器が出ている。動物の骨はシカ、イノシシの他オオカミやクマ、カモシカなどが出ており、ベンケイ貝の装飾品なども出ていると看板に記述されていた。
8時35分を回り、次に御代田町の縄文遺跡、茂沢南遺跡と宮平遺跡に向かう。軽井沢方面に戻るときに妙義山系の「高岩」登山口を見つけた。結構スリリングな岩山らしいーー。和美峠までは登って、そこからは緩やかな下り、43号線からゴルフ場付近を西に進み、さらに農地の中の細い道路（157号線？）を進むと、遺跡はあった。両側は高原野菜ーレタスとキャベツ畑で農家の方々が収穫のさなかだった。
この茂沢南石堂遺跡は昭和55年までに八度の発掘調査が行われ、南北200m、東西100mの範囲から、縄文前期から後期にかけての多数の遺構や遺物が出たようだ。特に竪穴住居址や環状列石など、貴重な遺跡として軽井沢市指定史跡となり、畑の間に島のように残されている。後ろは和美峠〜八風山から流れ出す泥川の河岸段丘の崖で、樹林帯が広がっている。9時15分過ぎ、さらに157号線の細い道を下り、15分足らずで宮平遺跡に出る。ここも周りは畑で、縄文中期から後期の大集落があり、多くの敷石住居が出たらしい。土器やヒスイのペンダント、土製耳飾り、石棒や石器など出土品の一部はこれから行く浅間縄文ミュージアムでも展示されていた。現在は埋め戻されて看板と一部草地で、周囲の畑の下に遺跡がめむっているのかな？御代田町指定史跡になっているので保存はされているようだ。
9時半過ぎに宮平遺跡を後にし、157号線を少し下ると交差点のあたりに宮平遺跡入口の史跡案内表示があり、そこから156号線に入ってさらに進んで佐久市内に入り、安原大塚古墳に出る。手前の公民館の駐車場に車を止め、歩いて古墳に出る。
解説板には、6世紀末から7世紀中ごろにかけての終末期（飛鳥時代？）の円墳で三河田大塚古墳に次ぐ大きな横穴式石室を持つという。後世の攪乱で羨道部分は不明らしいが基底部奥壁付近に小張出室をもつ特異な形状を持つようだ。石室内に入ってみたが、奥に少しへこんだ入口のようなものが見えたが詳細はわからない。
次に佐久市文化財展示室を目指そうと思ったが、電話で確認する土日は休みだった。やむなく少し遠くの蛇塚古墳に行ってみる。側まで行っても道を一本間違えて少し手間取る。周りは畑で、草むらにわずかな高まりがあるのみで、佐久市指定史跡の標柱があるので辛うじてそれとわかるくらいだ。やはり終末期の円墳らしく、火葬された人骨のほか蕨手刀や直刀、鉄鏃などが出土しており、古墳時代終末期〜奈良時代の築造と推定されている。2016年の佐久市近代美術館開催の県発掘展では「蛇塚古墳から出土した「蕨手（わらびて）刀」と「立鼓柄（りゅうごづか）刀」の2点を初公開」されたという。
10時半を回り、狭い畑の行き止まりで何とか方向転換し、次に後沢遺跡を目指す。15分弱で佐久市史跡「後沢遺跡」に出る。住宅地の中、埋め戻されて住宅街の中の草地となって残されている。看板は古いせいか、字は読めなくなっている。佐久市の資料によると
「後沢遺跡は野沢平西側の小宮山字後沢の片貝川西方の舌状台地上に位置している。昭和51・52年（1976〜77）に宅地造成に伴い発掘調査が行われた。
当遺跡は、佐久地方で初めて全面発掘を行った遺跡であり、縄文時代前期から平安時代の集落形態の全容が明らかにされた事例である。史跡とし弥生時代後期の方形周溝墓２基と住居址４軒が保存されている。
24号住居址出土遺物としては、鉄器１点が入り口部より、壷・甕・台付甕・高坏・蓋・坏がほぼ完形の状態で東壁南半分より集中して出土しており、甑こしき
（米などを蒸すのに用いる器）は欠落しているが、弥生時代後期の使用器種を知る上で貴重なものである。24号住居址出土遺物 壷・甕・高坏・坏など25点 鉄器１点」
とある。昭和51，52年（1976〜77）頃の写真を見ると千曲川左岸の段丘上にあるこの地の周囲は荒地か畑、樹林帯で、現在の宅地化は想像もできない。
10時45分過ぎ、昼食弁当をどこかで食べようと皎月原史跡公園に行ってみるが、荒れ果てた感じで駐車スペースがなくやむを得ずめがね塚古墳に移動。皎月原には皎月原古墳が奥にあったらしいが、見逃してしまった。奥の荒れ地にそう言えば大きな石がいくつか見えたが、先を急いだ。しかしめがね塚古墳はそばまで行ったものの見つからず、浅間縄文ミュージアムの駐車場の車内で昼食を食べ、11時50分頃からミュージアムの見学を始めた。
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