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写真��旧石器・縄文時代の出土品
写真�Ｈ�市古墳のジオラマ復元
今回のしまなみ海道と愛媛県立歴博を結ぶ旅も最後のしんいち歴史民俗資料館を残すのみとなった。本来はレンタカーで回るはずが、向井古墳付近で溝にはまって車をあきらめざるを得なくなり、鈍川温泉からタクシーとバスや船を乗り継いておのみちまで来た。ここから福山市のしんいち歴史民俗資料館まで、どうやったらたどり着けるか、おのみち歴史博物館ではバスで行けるのではないかというが、直通があるか怪しい――グーグルやナビタイムでは直通バスは出てこないので、タクシーの運転手と相談し、タクシーで直行することになった（後から考えれば尾道から福山まで鉄道を使い、福山から鉄道またはバスでしんいちまで行く手段はあったが、後は時間との戦いになる）。福山市のしんいちの近く（府中市）付近で育ったという運転手は近道を探してタクシー代を極力安くあげるよう工夫するといったが、最近はあまりそこまで走っていない様子で山道に入ったが相当の悪路となり、何度か道を間違え、しんいち歴史民俗資料館に到着するまで結局7千円以上かかりそうになり、運転手は7千円手前でメーターを止めて少し安くしていただいた。
「しんいち」とは旧芦名郡新市町のしんいちで、現在合併後は福山市新市町となっているようだ。すぐ隣は府中市でこのあたりは古代の備後国府があったらしい。博物館から4−5�劼涼賄世防榁羯堋埣篭茲猟坩篝廚�その一角で現在は看板だけが立っているようだが、今回は足がないので博物館の展示だけを見学。
入口には史跡二子山古墳の組合せ式石棺復元品が置かれ、また双龍環頭柄頭の図が
展示されている。石棺の一部破片が後円部の石室で見つかり、また西明寺の板碑に側石が転用されていたと言う。展示では旧石器時代の石器や縄文土器破片などから始まり、弥生時代の壺などの土器類、古墳の副葬品などが並んでいる。尾市古墳のジオラマが展示されているが、最近の調査では八角墳の可能性があり、「石川王」の墓という説があるらしい。
新市町観光協会のHPによれば、
尾市古墳（十字塚）
「全国でも、ここにしかない横穴式十字石室を持つ古墳です。
巡らせてある列石から近畿を除く西日本では、唯一の八角墳の可能性が高い古墳です。
対角長15m、墳丘の裾から少し上側に対角長12mの列石がめぐる箇所があり、全体として8角形西なっています。
一説には石川王の墓とも言われています。
石川王は敏達天皇皇子の難波皇子の子とする系図があり、天武天皇の治下で吉備大宰を務めたとされています。
八角墳は古墳時代の終わり頃（7世紀中頃〜8世紀）、近畿地方で大王の墓として採用されており、石川王の墓陵であるとすると八角墳であることも自然です。
八角墳は八角形をした古墳で、全国でも十基程度しか発見されていません。近畿以外では関東地方で小規模の八角墳が数例確認されているだけです。
付近は道が狭く、古墳に駐車場も整備されていないので、大きな車だと奥深くまで入ると、バックでしか出れなくなる可能性もありますので注意してください。
内部の羨室は十字形に設けられ、南側に開いた部分が羨道となっており、北・東・西の石室が埋葬施設と考えられています。
３方に設けられた羨室は各面全て綺麗に磨かれた一枚石で構成されており、石の継ぎ目には漆喰が残っています月、元々は石面全体に塗られていたとみられています。
十字の羨室を持つ古墳は全国でも、ここ尾市古墳のみとなっています。
対角長15m、墳丘の裾から少し上側に対角長12mの列石がめぐる箇所があり、列石の形がほぼ8角形となっています。
羨道の奥にの三方向に、それぞれ羨室を配置した横口式石槨で石室の全体の平面形が十字形となっており、羨道を含めた南北の長さが6.68m、東西の石槨を合わせた長さがが4.6mとなり、石槨は長さ1.68m・奥壁1.16m・高さ1.15mので三室とも、ほぼ同じ大きさになります。
石槨部と羨道部の境は、両壁とも弧状の加工がなされており、扉石があったと考えられています。」
とある。
また二子塚古墳に関する福山市のHPでは、
「 駅家町の平野部をみおろす東にのびる丘陵上に築かれた古墳である。墳丘は全長68mの前方後円墳で，後円部は直径41m，高さ6.5m，前方部は幅27m，高さ4m，くびれ部は幅20mを測り，幅1.6〜4ｍ，深さ0.4から1.8mの周溝が巡っている。
埋葬施設は後円部，前方部の2ヶ所に横穴式石室が築かれており，前方部のものはかなり破壊されているが長さ12.6ｍ（※）と確認されている。後円部の石室は花崗岩を使用した南に開口する両袖式横穴式石室で，規模は現状で，全長14.9m，玄室は長さ6.8m，幅2.1〜2.6m，高さ3.3m，羨道は長さ8.1m，幅1.6〜1.9m，高さ2.2〜2.6mを測り，県内では最長である。奥壁は1枚で，側壁は傾斜をつけて積み上げている。墓道の前には積石の墓道が造り付けられている。
石室の中には兵庫県産の竜山石（凝灰岩）製の組合せ式石棺があり，副葬品は須恵器，土師器，鉄製武器，馬具などが出土した。中でも大刀の柄頭である金銅製双龍環頭柄頭は珍しい意匠である。
石室の構造や副葬品から築造されたのは6世紀末から7世紀初頭と考えられる。遺物や石室の構造などに畿内との関係が認められ，近畿以西では最も遅く造られた前方後円墳の可能性がある。当時のヤマト政権と吉備勢力の政治状況を考える上で重要な古墳である。」
と記述されている。
また4世紀の前期古墳、尾の上古墳に関する展示もある。これは土取り作業中発見された古墳で貴重なものだが消滅している。
いずれにしても山陽道の重要な交通の要衝であり、国府も近くにあった地域なだけに、また時間のある時にじっくり遺跡を巡りたい。今回は運転中の失態もあり、これまででバスで箔山に戻り、福山のレンタカー店に立ち寄った後、予定より早い新幹線で帰宅した。
