今日のメインメニューー東北地方の豪族の姿シンポジウム、地底の森ミュージアムか、少し走った高倉町珈琲店でランチをすませ、七キロ先のトークネットホールに向かって走る。何とか雨はひどくならずにすんだ。
シンポジウムメニューは、辻秀人考古学からみた東北地方の古墳時代、奈良貴史、同古墳時代人骨の形質人類学的特徴、安達登、神澤秀明、DNAからみた東北地方の古墳時代人、米田遜、古墳時代人は何を食べていたか? 波多野悠夏、鈴木敏彦、顔の復元、伊豆原月江、服飾文化等の発表の後、まとめの討論が行われる。まず、このシンポジウムのきっかけとなった会津の灰塚山古墳出土人骨わ発掘した辻秀人氏が灰塚山と山形の戸塚山古墳の人骨との比較を行おうと人類学やDNA解析等の研究者を集めてチームで共同研究を行い、今日はその成果の報告になる。形質人類学的な基本的な研究結果の報告の後、国立科学博物館の神澤氏が古人骨DNA解析と戸塚山、灰塚山人骨のDAN解析の結果を報告、基本的には現代日本人の範囲にはいるが、一方縄文的要素も出ている。他地域にくらべやや大きいようだ。
また復願に関しては歯学部の先生方が積み重ねた研究から、灰塚山古墳の人骨の復顔を試みた。そのプロセスは、興味深かったが必要な顔の軟組織のデータが不足していると言う。古人骨DNA分析の神澤氏は、比較としてアメリカのFBIとも関係するような分析機関に復元依頼をして神澤氏の分析と照合して、分析の確からしさを確認していたが、海外ではこうした復顔の重要性から多くの基礎研究やデータを揃えているのだが、日本ではそうした基礎研究が欠如しており、作業が大変らしい。科学弱小国日本だー情けないこと甚だしい。また服飾専門家で文化人類学的なフィールド調査を積み重ねている伊豆原月江氏は、服装、髪型、生地や色、佇まいなどに関して多くの関連資料やご自身の実験などから、かなり大胆な予測を話されて面白かった。従来は縄文人の推定衣装と余り代り映えしないような推定が多かったが多くの渡来文化や人の往来からもっと大陸文化に近いものを上位階層の一族は身につけていたのではないかと議論され、今後の更なる研究が楽しみだ。
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10月9日(月)人類学会市民公開シンポジウム東北地方の古墳ー甦る豪族たちの姿
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