紀伊風土記の丘の見学を終え、次に研究会の会場である県立図書館に向かう途中、和歌山市立博物館に立ち寄る。葛城修験の展示会を行っていた。葛城修験は、奈良だけでなく和歌山の加太地域の先の友ヶ島からスタートするのであった。大福山、金剛山、二上山を経て亀ノ背までの全行程の中で、28の宿がある。その修験の姿を中近世の様々な文献、書簡、修験行程の記録、経塚、仏像、絵図などから、復元しようとして試みている。残念ながら写真撮影は、できないが図録を購入、和歌山側から見た葛城修験の姿を知る良い機会だった。
13時前に中央図書館に到着し、受付を済ませロビーで自作弁当をようやく食べて腹を満たし、研究大会がはじまる。今回の大会は海浜集落から見た王権と地域社会というテーマで主として西庄遺跡という古墳時代中期から後期にかけての製塩業を基軸とした海浜集落と、淡路島、紀淡海峡地域から大阪湾一帯の繋がり、王権との関係などを、膨大な出土品の再検討から考えるもの。西庄遺跡に関しては以前から気になる遺跡だったので大変勉強になった。
製塩業は、古墳古代においては王侯上位階層にとっての贅沢品あるいは、馬匹にとって必要不可欠の必需品であった。弥生時代から古墳時代後期にかけて、当初は大阪湾沿岸各所で行われていた製塩業も次第に紀淡海峡地域や淡路島西岸などに限られるようになる。湾奥は河川の流入が多く、海水が薄まり、効率が悪いため、おそらく王権の指導で海水の濃い紀淡海峡地域などに絞られてくる。
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11月3日(金)和歌山市立博物館の葛城修験展と、紀伊考古学研究会の研究会に参加
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