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日記
今日の講演会は、土器研究からわかることして、群馬県埋蔵文化財センターの縄文前期の土器専門家の谷藤保彦氏で、今回の企画展アドバイザーのお一人らしい。はじめに縄文時代の概要を話されたあと、縄文土器が草創期から早期、前期、中期、後期、晩期とどのように変遷し、周辺地域、ときに遠隔地の土器文化とどのように交わり、影響を与えてきたのか、などを具体例を挙げて解説し、最後に今回の展示に則し、重要なポイントを解説した。印象的だったのは、谷藤氏が青森出身で、曲沢遺跡出土の珍しい大形壺が、再葬墓の土器棺としてつかわれ、そのルーツ、類例を探すと、青森などの北東北の再葬用の大形土器棺の壺にあるとした。また、同じ曲沢遺跡出土の板状土製品にかんする解説もとても面白かった。板状土製品に関しては、その起源は富山、石川県などで出土する三角壔(とう)形土製品に求めている。それに関連して、貝輪、ヒスイ大珠、等々、縄文人が大好きな稀少品をどうしても欲しくてイミテーションを土製品で作る例がよく見られると言う。ベンケイガイなどの貝輪も貴重品で、産地は限られているが、それらの貝が打ち上げられる場所の近くに一大加工地があり、秋田の米代川沿岸の確か二ツ井かどこかで大量のベンケイガイ貝輪の未成品を見せていただいたことを思い出す。こうした特別なお宝も、詳しく調べるためには、供伴する土器などの年代など、編年上の位置が重要で、考古学では時間的順序を重視して、それが欠けるとその価値が下がってしまうのだった。
10月27日(日)赤堀歴史民俗資料館講演会「土器研究からわかること」
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