11月３日(日)「律令制成立前夜の地方社会」5ー寺院建立

飛鳥の都に百済経由の仏教が伝えられ、6世紀末には最初の寺院、飛鳥寺がこんりゅうされ、推古天皇の七世紀前半には畿内を中心に46寺院が建てられた。持統天皇の七世紀末には全国で546寺院が建立されたと平安時代の文献にあり、瞬く間に十倍以上の寺院が競って建てられた。全国から600以上のこの時代の寺院跡が発掘調査されているので間違いなさそう。
群馬県域で最初の寺院は山王廃寺跡である。山王廃寺跡は、大正時代に偶然礎石が発見され、市街地の難しい条件の中、その後繰返し調査が行われ、中門、回廊、金堂、講堂跡が見つかって伽藍配置が奈良の法起寺様式であることが判明するが、同時にそれよりは古い瓦もその下層から出土し、国府推定エリアであることから、国府のなかに仏堂が作られたのではないかとの推定がある。
　また、第６次調査では「法光寺」