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席捲して、入れ替わったり混血したりした。澤田氏が、こうした東南アかジアの遺跡調査に乗り出したのは、日本列島では、旧石器時代、洪新世の人骨が得られないことから、日本と関係が深い可能性のある東南アジアの洞窟遺跡で、古人骨を探そうと師匠の札幌医科大学の百々教授と相談してベトナムの研究者と調査事業をたちあけたが、コロナで中断、翌年リモートで発掘調査を再開し、2023年から再び現地調査できるようになる。そのなかで百々博士は、洪新世の人骨を発見し、博士は当たり屋だという。澤田氏は中々そうした発見に恵まれないそうだ。これらの人骨は、オーストラリアオセアニアに、最初に渡ったホモサピエンスのグループと共通する点が多いそうだ。これらの人々は完新世の3500年前頃まで生活を続けたが台湾、中国南部の農耕民の大規模移住なより、奥地に追いやられたり、離散したらしい。二番目の講演者、東海大学から国立民族学博物館(民博)に移られた小野林太郎氏は、１、洪新世の海域アジアへのホモサピエンスの渡海とその遺跡、2．オーストロネシア語族(台湾、中国南部)の人々の3500年前頃の新石器時代の移住と洞窟遺跡について時間一杯まで話された。この農耕民集団は甕棺墓や支石墓、再葬墓など、弥生文化との共通性も見られるようだ。ニア洞窟や土器を伴うラピタ人文化、オセアニアに至る渡海経路とそのぎじゅつ、方法などを議論、海流の流れやオセアニアの大陸を目指す視認性など、琉球列島の場合との違いを指摘し、竹舟に帆をかけて十分渡海可能だったと言う。
澤田氏は福井洞窟ミュージアムなどでの巡回展示の際に出展した石器やカワニナなどの貝殻を後方受付付近に展示したので、撮影しておいた。
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