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魚沼歴史資料館の展示室の入口には、「火焔型土器」がシンブルとしておかれており、縄文時代がメインの一つ、魚沼市の最大の売りは「八十里越え」「六十里越え」などの歴史の道だ。近年盛んに八十里越え周辺発掘調査を行い、国史跡を目指している。ただ江戸時代以前の八十里越えに関しては、資料が十分でなく、また明治猪子王の「新道」と離れているため、申請は明治新道が中心で、その近くの古道を一部含むような申請になりそうだとのこと。八十里越えは、５０年以上前に、入広瀬あたりから友人と歩いたことがある。秋、只見線から見た紅葉があまりにも美しく忘れられない。八十里越えに興味があることからこの資料館に来たのだった。
魚沼市の弥生時代に関しては極端に遺跡が少なく、集落は発見されず、土器などだけが出ている。堀之内などから東北南部の弥生後期の天王山式土器の破片が出ているようだが、その展示はなかった。この地域は東北や北陸、関東北部などとの交流が深く、様々な要素が土器に表れて、土器片の文様がどれに当たるのかを見極めるのが難しいという。
また縄文時代に関しては、火焔型土器だけでなく、祭祀にかかわる清水上遺跡や縄文時代の初頭‐旧石器時代と縄文草創期のはざまの遺跡と考えられる黒姫洞穴遺跡の発掘調査を継続的に行っている。しかしちかくのユウノ沢が暴れ川で、川の堆積物に遺跡がかく乱されて、遺跡の層位を厳密に分けることが難しいことに苦戦しているという。新潟大学や国学院、東大など様々な研究者の協力を仰いで、遺跡の実態解明を目指しているようだ。学芸員のお話を聞き、縄文土器などのスケッチをして１２時４２分の小出行バスに乗るために館と別れた。
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