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2019年12月26日 21:38報告全体に公開

表妙義で滑落しないためには 1 「腕を伸ばす」

表妙義縦走で、滑落事故が絶えないが、それなりの登山経験者でも、腕力は大変だと言う。

murasakiさんは、PZの企画に参加したらしい。11月に300名山ラストに表妙義縦走をされたそうだが、深谷クライミングヴィレッジで教えた「腕を伸ばす」が役に立ってくれたのなら幸いだ。

「なんだ、表妙義縦走ぐらいだったら案内したのに(;・∀・)」

300名山のお祝いも兼ねて、案内したかったが、すでに、PZに申し込んでしまったらしいので、それはそれでいいのだろう。

ただ、その時も、別パーティで、滑落さわぎがあったらしい。

それから、toshimizuさんのレコで表妙義縦走後、腕がプルプルだと言う。両神山の八丁尾根始め、経験は十分だと思うが、それなりの登山者でもやはり腕力は大変なのだろう。


だが、難度が高いからと言って、滑落していい理由にはならない。基本的な体力、技術があって、的確な判断力があれば、滑落事故は起こることは、有り得ないと言っていいと思う。
(もちろん、実力がない、悪天候時には最初から「行かない」という判断をするのも重要な判断の一つ。最初が間違っていると、後から取り返すことはできない。)

国内最難関という謳い文句はあるが、所詮は一般登山道。クライマーなら、楽勝で通過できる。クライミングのゲレンデに比べれば、かなり簡単だからだ。
(あくまで、登山をしていて、それなりに難所が通過できるクライマーの場合。)

そう聞いたら、クライミングジムに通えばいいと思うが、そうもいかない人も多いだろう。

では、どうしたらいいかを、自分なりにまとめてみた。


★腕を伸ばす

クライミングの基本で、「腕を伸ばす」というのがある。岩でも、クサリでも、できるだけ、腕を伸ばしてつかむのが、基本である。腕を伸ばせば、腕に力を入れなくていい。腕に入った力は、まったくの「ムダ」と思っていい。

【参考】クサリを絶対離すな!
https://www.yamareco.com/modules/diary/73693-detail-148509


あと、いわゆる「ガバ」とか「カチ」はしっかり持てるようにしたい。中には、しっかりした「ガバ」や「カチ」があるのに、「クサリを握った方が安心する。」という人がいるが、根本的に感覚が間違っている。

クサリはグラグラするが、しっかりした「ガバ」「カチ」の方が「一般的に」安定している。それが、分からないのでは論外。(たまに、岩がグラグラで、簡単に剥がれる場所があるが、そういった場合は、クサリの方が安全な場合もある。)

また、岩は腕を伸ばして、力を抜いて持つことが容易だが、クサリだと、腕を伸ばしづらいし、握る分、岩よりは、力が必要になる。そういった意味でも、NGだ。

トレーニングとしては、何でもいいから、腕を伸ばして指先だけ引っ掛けて、体重をかけると、感覚が掴みやすいと思う。上にぶら下がる形だけでなく、サイドに引く形でもいい。

ロープをぶら下げて、腕を伸ばしたまま、ロープを手繰り寄せるのもいいと思う。体をひねれば、腕を伸ばしたまま、ロープをたぐり寄せることができる。

それから、「クサリに体重をかけてはいけない。」のは、「基本」だが、基本は、「絶対」ではない。

垂直に近い壁で、腕をプルプルさせながら、フットホールドを一生懸命探している方がいるが、まったく論外だ。

腕を伸ばして、体重をかけ、壁に足を押し付けて、降りた方が合理的な場合もある。(もちろん、クサリに体重をかけるのは、自己責任。)

あくまで、自分の経験だが、20年の登山経験の中で、それなりのバリエーションも経験しているが、かなり怪しいクサリでも、切れたことは一度もない。

そんなことより、足元に注意した方がいい。滑ることもあるし、感覚が鈍いので、岩が崩れるのも、分からないことがある。

まあ、こんなことは、ちょっと考えれば分かることだ(よね?(;・∀・))その場に応じた合理的な判断をするのも、自己責任の一つ。


【参考】2016年04月23日(土) 表妙義縦走 (3回目)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-853320.html

たまたま、お昼寝付きのお花見山行となってしまったが(;・∀・)、クサリを一生懸命握って、腕プルプルな方よりは、高い集中力で、合理的な動きをしている。

腕が伸びているし、力が入っていない(よね?(;・∀・))


★懸垂下降

登りはいいよ。登りは!でも、問題は下りなんだよね(゚Д゚;)

核心は、下りだ。登りより、3倍難しい(当社比)。足元が見えないから、クサリを握って、ホールドを探してたりすると最悪!何より、登りに比べて、面白くない(;´Д`)

PZに参加したmurasakiさんは、核心を懸垂下降で降りたそうだ。それが、一番無難だと思う。

ちなみに、自分は、3回、表妙義縦走をしているが、3回ともクライムダウンで降りた。1回目は、鷹戻しの下りで腕に力が入らなくなって、ちょっとだけ怖い思いをしたが、そういうこともあるよね(;・∀・)
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