春の花にしてはひっそりと、地味な薄緑色の花を咲かせていました。
我が家の庭の片隅にも毎春咲くので、馴染み深い花なのです。
貝母は中国原産のユリ科の多年草で、耐寒性の強い植物です。
4〜5月頃、高さ40〜50センチの直立した茎に、一輪ずつ鐘形の花を下向きにつけます。
葉は細く、茎の上方は先が鉤のようになっていて他の植物に巻き付きますが、その力は弱く極めて消極的です。
黄色っぽい薄緑色の地味な花で外側に緑色の条線があり、内面は紫色の網目模様で編笠に似ているところから、アミガサユリ(編笠百合)ともいいます。
古くはハハクリといいましたが、球根の鱗片がクリのように合わさり、母が子を抱くように見えるからだそうです。
バイモは漢名の音訓みですが、これも鱗片を貝に見立てた名だそうです。
球根は鎮咳、解熱の薬になり、薬用としての栽培から野生化したようです。
外見は異なりますが、日本産のクロユリ(黒百合)などと同じ仲間とされています。
百合の仲間でも地味で控えめの貝母の花を見ていると、無骨者で口数の少なかった昔の相棒が思い出されるのです。
貝母は俳句の”春の季語”で、筆者の知るところでは〜
「思い出す 昔無色や 花貝母」(岡崎光魚)、があります。ainakaren
*Wikiアミガサユリ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%83%A6%E3%83%AA
*関連日記 https://www.yamareco.com/modules/diary/8042-detail-92743
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