台風の中どうなる!?水晶岳ピストン4泊5日
- GPS
- 103:49
- 距離
- 46.9km
- 登り
- 3,488m
- 下り
- 3,573m
コースタイム
- 山行
- 9:01
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 9:57
- 山行
- 3:40
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 3:55
- 山行
- 0:10
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:10
- 山行
- 7:29
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 9:02
- 山行
- 5:18
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 6:33
天候 | 1日目 曇り/雨 2日目 晴れ/雨 3日目 雨(台風) 4日目 雨/晴れ 5日目 晴れ/曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
新穂高登山口まで歩くのが地味にきつかった。けっこう急な下りだった。 天気が崩れる予定で登山者も少なそうだったので市営新穂高第3駐車場 P5 に停められたかもしれない。 注意:新穂高登山口手前の県道槍ヶ岳公園線一部区間、当分の間PM8:30〜AM5:00まで通行止め。 AM0:00頃に到着し通行できず、時間まで近くの道の駅「奥飛騨温泉郷上宝」に停めておくことを勧められた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
新穂高センターで登山届提出。下山届用紙も用意してある。 ワリモ岳頂上付近のロープ場がちょっと怖かった。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
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感想
迷走台風5号。発生当初はこの台風が山行に影響することはないだろうと思っていたが、長寿の台風となりかなり怪しくなってくる。一時はもろに直撃しそうだったものの、山行が近づくにつれ徐々に西寄りの進路となり、何とかなりそうかと思った。しかし、直前になり高気圧が弱まるのが早まったらしく東寄りの進路に変わり、3日目あたりに影響がでそうになってきた。
一年以上前から温めていた計画で、休みの変更も難しいため、2日目に撤退することや、3日目に山小屋に停滞しそれ以降にピークハントを目指すことなどを考えながら、とりあえず出発することに。
1日目:深夜に新穂高近くまで来るも5:00まで通行止めで鍋平駐車場に入れず、近くの道の駅で4:00まで車中泊。5:00過ぎに鍋平駐車場に到着し出発するも台風の影響か人影は少ない。どんよりとした天気の中、誰もいない鍋平から新穂高センターまでの暗く鬱蒼とした急斜面をテンションを下げながら下る。
新穂高センターについても人は少なく、台風が来る予報の中山に入るのに不安になる。またそこで、右足の登山靴のヒールの部分の靴底(一番外側の黒いゴム部分)が剥がれているのに気づき、さらにテンションを下げる。今日はとりあえず鏡平まで行ければいいかと弱気になりながら登山届を提出し出発。
とても緩やかな林道の登りでも足取りは重く、後続の登山者に抜かれていく。わさび平小屋に着くとそこそこ登山者がいたので多少は勇気が出る。
先行きが見通せずテンションが下がった状態での小池新道はとてもきつく、もう山登りなんてしない、と思いながら汗をしたたらせながら登る。
所々にある沢からの冷気で気持ちを落ち着かせながらなんとか鏡平山荘に到着。とりあえずラーメンを食べると、体力、気力も回復し、さらに双六小屋へ向かうことに決める。
ガスが出ていてほとんど眺望はなかったが、一瞬双六小屋と鷲羽岳が見えた時には感動し、これだけでも来てよかったと思えた。
なんとか双六小屋に到着。急に雨が降り始め慌ててテントを張る。小屋で天気の情報を集めていると、3日目(8日)に台風、4日目(9日)も雨の予報となっていた。4日目の行動も厳しいとなると水晶岳まで行くのは難しく、そうなると長居しても無駄で、明日(7日)に下山するべきなのではと考え始める。
しかし、さらに小屋の人などから情報を聞くと2日目(7日)の午後から崩れ、3日目(8日)には台風が通過し、4日目(9日)には行動できるかもしれないとのことで、明日の早いうちに三俣山荘に到着し小屋泊し、3日目(8日)は三俣山荘に停滞、4日目に水晶岳を目指すという方向で行くことにする。そう腹が決まるとようやくテンションが上がってきた。
2日目:朝から快晴で鷲羽岳をはじめ遠くの山々がはっきり見える。本当に台風がくるのか?と思うような天気。双六岳の最初登りはきつかったが緩やかな稜線に入るととても気持ちが良かった。今回初の槍ヶ岳も見られた。ただ西南の遠くの方に雲がかかっており、台風が来るのを予感させた。
双六岳に登頂。今回初のピークハントに感動する。
続いて三俣蓮華岳。途中三俣蓮華岳だと思っていたピークがニセピークで一瞬心が折れるが何とか三俣蓮華岳も登頂。三俣山荘までの下りが意外に長く感じたが、早い時間に三俣山荘に到着。まだ9時頃だったが、いつ天気が崩れるか分からないので、早々に宿泊手続きをしゆっくりする。
しばらくは宿泊者は我々一組だけだったが、午後になりちらほら増え始め、明日は同じように小屋に停滞する人が多そうであった。午後雨が降り始め風も強くなり始める。小屋のスタッフが食堂の窓に雨戸を取り付け始める。
ケーキセットや夕食はジビエシチューを食べるなどし、小屋泊を堪能する。
3日目:1日中風雨。ただ暴風域のない台風なようでそれほど強い風は吹いていないようであった。標高の高い山小屋なのでどれほどの風が吹くのだろうかと心配していたが杞憂に終わった。
時間を持て余し、小屋のランチメニューを見ているといろいろ食べてみたくなってしまう。朝、夕の自炊のほかに、10時ごろと14時ごろに二人でオムライス、ボロネーゼパスタ、ジビエもみじ丼、カレーライスを食べる。これだけ食べれば体力は十分、明日の天気回復を切に願う。
富山テレビ放送のパーティが山荘に来ており、何やらカメラを回したり、PCでVTRを編集したりしていた。帰って調べると、「山の日スペシャル北アルプス縦走中継」という企画らしい。
4日目:夜中、前日よりも強い風雨の様子。本当に天気が回復するのかと不安になる。しかし、4時になると急に風がおさまる。朝食、支度を済ませ出発のころにはほとんど雨も止んでいた。
天気が回復した時に鷲羽岳頂上にいたいと思い、黒部源流→水晶岳→鷲羽岳というルートに決める。ただ、沢の渡渉のことを考えると黒部源流は後にした方がよかったのかもしれない。
まだ、ガスがかかり、誰もいない黒部源流に向かう沢沿いのルートを行く。鬱蒼としており、今にも熊が出てきそうな雰囲気で不安になる。二人で大きな声で歌いながら歩いていく。すると前から登山者が一人。相方はすれ違う間際まで気づかずに歌い続け、登山者に笑われる。
普段どれくらいの水量があるのか分からないが、いくつかの沢があり、なんとか通ることができたが、少し怖かった。
黒部源流到着後は岩苔乗越に向かっての登り。ただ今日はサブバッグなので楽に登れる。途中昨日山荘にいた富山テレビ放送のパーティを追い越していく。
ワリモ分岐から水晶小屋までは平たんな道ですいすいと歩いていく。
水晶小屋に着くころには天気はすっかりよくなり青空が広がっている。相方は水晶岳は自信がなく、小屋で待っていることに。
水晶岳へ向かう前半はなだらかな気持ちの良い稜線。後半は岩稜を登っていく。ハシゴを心配していたが怖くはなく、楽しく登れた。
今回の最終目標である水晶岳についに登頂。狭い頂上だったが晴れて眺望がよく大満足。
水晶小屋で相方と合流し鷲羽岳へ向かう。途中雷鳥のヒナ鳥を初めて見ることができた。
不安だったワリモ岳のロープ場も何とか通過し、鷲羽岳へ。登頂すると他の登山者はおらず頂上を独占。ただ頂上からの槍ヶ岳は一瞬だけしか見られなかった。雨が降り始めそうだったので早めに三俣山荘へ。三俣山荘から鷲羽岳への直登は相当きついだろうなと思いながら下っていく。
山荘においてもらっていたザックを回収し、双六小屋へ巻道ルートで向かう。今日は長い時間を歩いたが、目標を成し遂げた充実感からかそれほど疲れを感じず、重いザックを背負ってもスイスイ歩けた。
ただ、もちろん疲れもあるが、三俣山荘で2泊して小屋泊に味を占めたのか、相方が小屋泊がよいといい、双六小屋でも小屋泊をすることに。比較的空いていて、5人部屋を独占でき、ゆっくりと休めた。明日もまずまずの時間の歩きとなるがなんとか下山できそうだと思えた。
5日目:少し寝坊し、予定より出発が遅れたが、良い天気の中の下山となる。初日にはガスで見られなかった槍ヶ岳などがはっきり眺めることができ、ワクワクしながら下っていく。鏡池では池に映った槍ヶ岳も見ることができ、今回の山行で期待していたことはほとんど達成できた。
11日から連休の人が多いだろうが、今日も登ってくる人は沢山いた。みんな登りは辛そうで、初日の時の自分の気持ちを思い出したが、最後にはとても充実感で一杯の山行となった。これから登っていく人たちも同じように充実した山行となりますように。
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