室堂〜立山〜剱岳〜大日岳〜称名滝


- GPS
- 53:00
- 距離
- 29.9km
- 登り
- 2,542m
- 下り
- 4,015m
コースタイム
室堂8:20-9:10一ノ越山荘9:15-10:00雄山10:35-10:50大汝山10:55-11:15富士ノ折立11:20-真砂岳12:20-別山12:45-12:55北峰13:00-別山13:10-13:45剱沢キャンプ場
(9月24日)
剱沢キャンプ場5:30-5:55剣山荘6:05-6:20一服剱6:30-7:15前剱7:25-平蔵のコル8:05-タテバイ(8:15〜9:00待機)-9:30剱岳10:10-ヨコバイ10:35-平蔵のコル10:55-12:05一服剱12:15-剣山荘12:30-12:55剱沢キャンプ場13:50-14:35剱御前小舎14:45-15:40雷鳥沢キャンプ場
(9月25日)
雷鳥沢キャンプ場4:55-5:20新室堂乗越5:25-6:50奥大日岳(三角点峰)6:55-7:00奥大日岳(最高点)7:10-梯子7:35-七福園8:10-8:35大日小屋8:45-8:55大日岳9:00-大日小屋9:10-水場9:45-10:45大日平小屋10:55-11:35牛首11:40-大日岳登山口12:25-12:40称名滝13:10-13:20称名滝バス停
天候 | 9/23 曇り時々晴れ、のち雪→晴れ→雪 9/24 快晴 9/25 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
改札から更にホームへとなるとプラス1〜2分かかると思われ、乗り継ぎ時は時間に余裕を持ったほうが良い。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
立山縦走路は危険箇所のない道。 剱岳は前剱からが核心部。 タテバイは高度感のある垂直の岩場を登って行くが、どうしても鎖に頼らなくては厳しい箇所もある。 ヨコバイはよく言われる最初の1歩目の足場だが、これは取り付く前に上から覗き込めば容易に確認できる。むしろその直後のトラバースの方が怖い。 奥大日岳最高点へは、稜線を左から右へ乗り越した地点に道がある。 水場… 室堂(玉殿湧水)、剱沢キャンプ場、雷鳥沢キャンプ場、大日小屋〜大日平小屋の間にあり。他は未確認。 トイレ… コース上の各小屋、休憩所、テン場にあり。 温泉… 雷鳥沢ヒュッテにて500円で入浴可。ただし17時まで。 |
予約できる山小屋 |
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写真
感想
本来なら9/17からの3連休で行くはずだった今回の行程。しかし悪天候でまたしても断念…
今年もムリかと思われたが9/23からの3連休は天気も良さそうで、いよいよ決行と相成った。
(9月23日)
前夜、新宿駅をムーンライト信州で発ち、信濃大町まで。
ここからバスやケーブルカーを乗り継いで室堂へ。
今日の目的地は立山なので、まずは一ノ越から雄山へ向かう。
見上げる立山は生憎ガスがかかって、時折真砂岳が望めるぐらい。
一ノ越では青空がのぞいたが、雄山へ登り始めると再びガスに包まれた。
昨夜は少し雪が降ったらしく、所々薄っすらと白くなっている。
雄山では500円を払って無事の登山を祈念してもらう。
雄山から先は観光客も見なくなって幾分静かになり、大汝山、富士ノ折立とピークを踏んで行く。
今日の楽しみは富士ノ折立から先のなだらかな稜線歩きなのだが、まだガスはかかったまま。
少々ガッカリしながら歩いていたが不意に空が明るくなり、振り返ると富士ノ折立が姿を現していた。たまたま近くにいた単独女性と思わずニッコリ!
大きなザックを背負ったその女性(Kさん)、今回が初のテン泊とのこと。歩くペースも同じなので、何となく一緒に歩くことになった。
テン泊ライフや最近登った山の話をしながら別山を経て、剱沢キャンプ場に向かう。
途中からパラパラと小雪が降り出し、テン場に着いていざテント設営の段階になると降りが激しくなった。
急いで設営し、隣に張ったKさんに目を向けると手間取っている。
手を貸したいが初めて見るテントなので勝手が分からず、かといって自分だけテント内に引っ込む訳にも行かず、ひたすら見守りなんとか設営を終えるとホッと安心した。
その後雪は止み青空ものぞいたが、夕方からまた降り出し、明日の剱岳は登れるのか?と心配になりながら眠りに就いた。
(9月24日)
雪はいつの間にか止んでいたが夜中は風がやや強く吹いて、おまけにかなり冷え込み明け方は寒さで何度も目が覚めた。
4時過ぎに起床。昨夜の雪の凍結が心配だが、テントから顔を出すと既に歩き始めた人も結構いた。更に剱岳に目を向けると、もう前剱にヘッデンの灯りが見える。
これは行くしかないと、前日一緒に剱へ登ることを約束していたKさんと歩き出す。
剣山荘を過ぎると1番目、2番目の鎖場が現れるが何ということはなく一服剱に到着。
ここから見る前剱は険しくそそり立ち、剱岳本峰と間違えてしまう人もいるようです。
一服剱から前剱も危ない箇所はないが、ガレ場の急登なので浮石に注意して進む。
前剱からがいよいよ核心部。岩峰をトラバースして回り込むと日の差さない北側で足場に雪が付いている。慎重に通過し、6番目の鎖場を下ると前剱の門のプレートがあった。
登下降の分かれた鎖場で平蔵の頭を越え、平蔵のコルから8番目の鎖場を登るとついにカニのタテバイとなる。
既に10人ほど岩場に取り付いていて、それを見守るように50人ほどが列をなしている。
こういう時、単独だと時間を持て余すが今回はKさんがご一緒してくれたのでここまでの道中はもちろん、待っている間も笑いが絶えず話をして退屈せずに済んだ。
タテバイを見上げると、かなりの人がある地点で難儀している。そんなにキビしいのか…と思いつつ、45分待ってようやくタテバイに取り付く。
初っ端から足場が凍結気味で気を遣う。そしてあの地点へ。
なるほど、足場の間隔が今までより若干大きく、しかも当然凍結しているので足の置き場に困ってしまった。
なんとか足場を決めて、鎖を頼りに強引に通過しタテバイは終了。
ここからガレ場を登って早月尾根との分岐を過ぎれば、遂に念願の剱岳の山頂!
朝方から続く快晴で山頂は360度の大展望!遠く富士山も望むことができた。
今度はいつ来られるか分からない剱岳。40分滞在してもなお去り難かったが、意を決して山頂を後にする。
下りの核心部はカニのヨコバイ。ここは最初の1歩目の足場が見えないとよく聞く。
実際、先にいた人たちは一様に苦戦している。その様子を見ていると、やっぱりそうなのかと段々緊張してきた。
ところが、いざ現場に立ってみて下を覗くと容易に足場の様子が見て取れ、拍子抜けするぐらい簡単に通過できた。むしろその先のトラバースの方が怖い感じがした。
Kさんも難なく通過し、タテバイの方が怖かったと意見も一致。
この後もハシゴや鎖場が何箇所かあるが、さほど難儀することもなく、いつの間にか前剱は巻いて一服剱、剣山荘を経てテン場に戻って来た。
テン場から改めて剱を見ると、あんなとこ歩いてきたんだ〜っとKさんとしみじみ感慨にふける。
とはいうものの、今日の泊地は雷鳥沢のテン場なので急いで撤収して出発する。
緩やかに登って剱御前小舎へ。ここから急なガレ場を下って、途中で明日歩く大日岳への分岐を確認しつつ、雷鳥沢のテン場へ到着。
前日の剱沢のテン場は剱を眼前に望むロケーションなら、こちらは立山を眼前に望むこれまた素晴らしいテン場です。
テント設営後、17時までだった雷鳥沢ヒュッテの温泉で慌しく汗を流し、Kさんとお互いの明日の行程を確認しつつ夕食をとり、シュラフへと潜っていった。
(9月25日)
剱沢のテン場よりもいくらか標高も低い上、前夜のような冷え込みもなかったので朝の寒さは多少マシだった。
今日私は大日岳を縦走。Kさんは初日に歩き忘れた室堂山、浄土山を歩いてから帰るという。
お互い5時発の予定だが、暗いうちの撤収は時間がかかるから余裕を持って起床した方が良いと前夜に伝えておいたので、私と同じ3時過ぎに起き出してきた。
しかし、私がユルユルと朝食をとっている間にKさんは早くもテントを撤収しだし、私もようやく撤収という頃には既にパッキングも終え、お礼を述べて僅か1時間チョットで室堂へ歩き出して行った。
これはすぐに立派なテン泊女性になるな〜っと感心しつつ、私もかなり遅れて(とはいっても予定通りの時刻)に出発する。
雷鳥坂との分岐を過ぎ、木道を歩く。この辺りから一面にチングルマのお花畑が続く。夏は大変なチングルマロードとなりそうだ。
先のガレ場では雷鳥が現れ、暫くの間先導してくれた。
30分ほどで稜線に出ると白々と夜が明け出した。
先に目をやると気持ちの良さそうな稜線が伸びている。
緩やかな道を進み、カガミ谷乗越を過ぎると稜線左斜面のガレ場を辿って行く。
やがて稜線を乗り越して、今度は右斜面を行くと程なくして奥大日岳に到着。良く見ると三角点が設置されている。
最高点には三角点はないはずなので振り返ってみると、もう1つ顕著なピークが聳えている。最高点はこちらの方でした。
幸い三角点峰からは僅かな距離なので当然行ってみる。
先ほど稜線を乗り越した地点に明瞭な踏み跡があり、ここから最高点はすぐです。
最高点を踏んでから来た道を戻り、先へ進む。
小ピークを1つ越え、2つ目のピーク上には岩が点在し、ここが七福園らしい。
ここから木道を辿れば中大日岳山頂に到着するが、標識がなければ通過してしまいそう。
眼下に見える大日小屋に下り、すぐ先の分岐にザックをデポして大日岳へ。
地図上のコースタイムは片道30分だが、実際には約10分と近い。
分岐に戻って下りにかかる。暫く歩くと彼方先に大日平山荘が見えてくるが、その距離は長く感じる。
更に進むと水場にもなっている小さな沢を渡り、以後この沢を何度も渡り返しながら高度を下げて行く。
木道を歩くようになると大日平山荘へはもう少し。大日平山荘の裏からは深い谷の称名廊下と不動滝が望めるので行ってみると良いでしょう。
山荘からも木道が続き、それが終わると道は急に険しくなる。幾つかのハシゴを下りて行くと牛首に到着。
牛首から更に急な下りとなるが、猿ヶ馬場を過ぎると徐々に緩やかになり、30分ほどで遊歩道上の登山口に下り立つ。ここから左へ、称名滝を観に行く。
称名滝はさすがは落差日本一。水量豊富で豪快な滝だった。
滝見物後、バス停まで歩き13:55発のバスで立山駅へ。富山駅からは早く帰りたかったこともあり越後湯沢まで特急はくたかを利用、更に越後湯沢から大宮へは新幹線に乗車したが、3連休最終日ということもあって直江津〜越後湯沢間以外は座れなかったため、少し疲れての帰宅となった。
それでも念願の剱岳へ、最高の天気の下歩くことができ、今年の山行の中でも満足度の高いものとなった。
今度は早月尾根から再訪したいな!
こんにちは、おかえりなさい
剱岳、初めてだんたんですね!
晴れて本当に良かったですね〜
でも9月末ともなれば山は初冬、雪に氷にと寒かったですね
45分待ちなんて、かなりのロスじゃないですか
山はそうした出会いもあるので、いいものです
剱の岩稜〜いつ見てもかっこいいですよね
わたしは来週に計画している裏剱の姿が楽しみです
minkistさん、こんばんは!
そうです!剱岳は初めてでした
立山、剱岳だけだったら土日で行けますけど、どうしても大日岳も歩きたかったので過去何度か断念してたんです
今回あんな最高の条件の下で歩けたので、他にも行きたい山が沢山ある現状では再訪はかなり先になりそうですが、ぜひまた訪れたいカッコイイ岩峰でした
minkistさんも逆回りで、すでに踏破済みなんですね
当時はまだ晴れ女さんだったようですが、いつから台風と仲良くなってしまったんでしょう
剱岳が初めてとは・・・意外でした(笑)
毎回思うのですが、東京からだと夜行列車や夜行バス、直通バスが充実していていいですね。
名古屋発は全くないので、うらやましいです。上高地に直接入るバスもなく、いったん高山市で乗換えが必要です。
初日の朝一で登山開始するには深夜運転をしなければならず、体力的にしんどいですわ。
ケンさんが歩かれたルートはまさに数年前に計画したルートでしたが、天候不良のため変更、2日目に大日ヶ岳ピストン&温泉、3日間に剱岳アタック後、富山側へ下山でした。称名滝へ歩きたかったので残念でした。
大日ヶ岳もガスに包まれていたので、晴天に狙いたいのですが、再訪叶わずといったところです。
行きたい山が、行きたいシーズンがありすぎて、人生、短すぎます。今、10代だったらいいのにな〜って思います(笑)
ところで、今は○番目の鎖場なんて番号がついてるんですね!驚きです。
道標が整備されてアスレチックみたいと聞いてましたが・・・。
でもいくらアスレチックみたいでも、雪の剱岳は難易度高いですね。私なら断念しそうです。いっそアイゼン使える雪道ならいいですが、使えない中途半端な雪道は滑りそうで怖いです(><)
テント初の単独女性、今後の活躍が期待できそうですね。雪のテント泊、雪の剱岳アタック、ケンさんが傍にいてくれて心強かったことでしょう(^^)
2ショット写真や、ケンさん自身のお写真がないのは、腑に落ちませんが
ワタクシ、結構怖がりというか、慎重というか…
実は、穂高もまだ未踏なんです
そうですね!こちらはホントに交通の便に恵まれてます
名古屋は意外に不便なんですね。
大阪からは、結構夜行バス等が出ているようですが
ハハハッ
私も行きたい山が多すぎて、多分全ては行けないでしょう
ふ〜ん、こまちさんが行かれた時は、まだ鎖場のプレートはなかったのかぁ。
まぁ雪といっても、陽が昇れば融けるだろうというほどでした。
確かに前剱で引き返してくる人もいましたが、どう見ても初心者な感じのおばさんたちや山ガール、山ボーイもいましたよ
でも、タテバイは足場が凍結しててやっぱり怖かった〜
自身の画像なんて、とてもとても載せられませんよ
こまちさんみたいに写真栄えすれば良いんですけどね
さて来週は3連休ですね!どちらへ行かれるんでしょう。
私ももちろんテン泊縦走の予定で、今からヤキモキしながらお天気チェック
今のところ、土曜は良さそう
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