涸沢2泊で北穂高岳
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- GPS
- 52:05
- 距離
- 35.0km
- 登り
- 1,724m
- 下り
- 1,726m
コースタイム
上高地7:00-7:50明神7:55-8:45徳沢8:50-9:45横尾9:55-11:10本谷橋11:20-13:05涸沢
(4月29日)
涸沢5:45-7:50北穂高岳・北穂高小屋9:50-11:20涸沢
(4月30日)
涸沢6:15-7:00本谷橋7:10-横尾8:10-8:50徳沢9:05-明神9:50-嘉門次小屋9:55-11:05上高地
天候 | 4/28 快晴 4/29 晴れ 4/30 曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
松本駅→新島々駅 松本電鉄 新島々駅→上高地 アルピコバス 松本駅〜上高地は往復割引乗車券あり(4400円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地〜横尾… ほんの一部雪が残っているだけ。 横尾〜涸沢… つり橋を渡るとすぐに雪道。最初こそぬかるんだ箇所もありますが、涸沢までずっと雪道が続く。 涸沢〜北穂高岳… 山頂まで急な雪面が続く。朝のうちはアイゼンが効くが、陽が出ると午前中の早い段階から緩くなってアイゼンもあまり意味がなくなる。 涸沢ヒュッテのテン場は1日500円。 |
写真
感想
今年もGWの予定が決まらないまま、日にちだけが過ぎていった。
いろいろ悩んだ末、涸沢テン泊に決めたのは2〜3日前。それから毎夜、帰宅後にパッキングと下調べ。
そんなグダグダ感では気分もあまり盛り上がらず、出発直前まで行こうかやめようか悩む始末。
結局「せっかく晴天が続くのに、行かなかったら後で絶対の後悔する!」と思い、重い腰とザックを背負って新宿駅へと向かった。
出発時はかったるい気持ちが勝っていたが、新宿駅に着くと同じようにでかいザックを背負った人たちが多くいて、いつも思うがここまで来ると途端に気分も盛り上がってくる。そんなこんなでムーンライト信州に乗って松本駅へ。
(4月28日)
松本駅から電車、バスを乗り継いで上高地に入る。電車、バスでもそうだったが、降り立った上高地も意外と空いていた。やはりハイシーズンは夏から秋なんでしょうか。
歩き出してすぐの河童橋から穂高連峰を目にすると、もう気分は高まる一方。現地に行けばこうなることは分かっているのに、どうしても出発時のめんどくささは治らないから困ったものです。
上高地から横尾まではダラダラと長くてイヤだということも耳にしますが、今回は初めて歩いたこともあり、そんな気はしませんでした(帰りは違いましたが…)
横尾からようやく登山らしくなり、また一気に雪道にもなりました。樹林帯を歩きつつ左に屏風岩の大岩壁、更に進めば北穂高岳の姿が見えるようになります。
1時間チョット歩くと多くの人たちが休んでいて、ここが本谷橋なのでしょうか。
ここからアイゼンを着ける人が多く、私もどうしようか迷いましたが、とりあえずそのまま行くことに。
本谷橋からは遮る物のない雪原歩き。日差しがジリジリと肌を射してきたので慌ててまくっていた袖を戻す。ただ真夏に日差しではないからと高をくくって、帽子をかぶらなかったのは後々失敗でした〜。
この雪原歩き、まず北穂を眼前に見ながら進み、次は前穂、そして最後は奥穂と、なんとも贅沢!
奥穂が見えてくると登りもややキツくなるが、やがて涸沢ヒュッテの鯉のぼりが見えてきて、もうすぐだと実感できる。
しかしどうしてどうして、これがなかなか着かない。たっぷりとダラダラ登らされて、やっとヒュッテに到着。
テン場はヒュッテの裏にあり、さっそく設営にかかる。今回が初の雪上テン泊なので事前に調べたとおり、まずスペースを造りつつ退かした雪で風除けを造り、スペースを踏み固めて平らにする。
その後に設営して、途中で拾った枝をペグ代わりにして完了〜!初めてながら意外とスムーズにいけた(笑)
設営が終わればひと段落。ヒュッテにて、お楽しみのおでん&生ビールで暫しマッタリ。
そうこうしている間に陽は傾き、すると途端に冷えてきたのでテントに避難。今回底冷えがどれくらいか分からなかったが、結果的には軽量化を図って百均のぺらぺら銀マット+フリースのブランケット+エアマットのみだったが、エアマットの上なら寒さもさほど感じず、寝る時も3季用シュラフ+上下ダウン+しま○らで買った象足もどきで、カイロ要らずで快適に寝られました。
(4月29日)
4時半起床。テントから出ると、もう既に奥穂にも北穂にも取り付いている人がいる。
私は昨日トイレで見たカレンダーのような赤焼けの奥穂を期待したが、全然焼けなくて残念!
朝食後、サブザックに荷物を詰めて出発準備完了。さて今日は北穂と奥穂どちらに行こうか?
行程的には奥穂の方が若干長いので、明日帰ることを考えると今日は奥穂、明日は北穂の方がベスト。ただ今日は晴れだが、明日は曇りらしい。どうせなら青空の下の雪の槍が見たい願望が勝り、北穂に向かうことにした。
歩き出してすぐ、涸沢小屋脇で長野県警の方が数名いて「お前みたいな初心者はムリッ!」と追い返されるのでは思ったが、アドバイスを頂いて先へ進むことができた(笑)
見上げると稜線まで急な雪面が続いている。たいした距離ではなさそうに見えるが、なかなかキツそうだぁ…
ついつい下を向いて歩いていて、ふと顔を上げるとピンポン玉ぐらいの雪玉が2つ転がり落ちてきた。1つは避けましたが、もう1つは右肩に直撃。もちろん全然大丈夫だったのですが、これがもっと大きい石だったらと思うとゾッとした。
相変わらず登りはキツいが早朝でアイゼンは良く効くし、周りを見渡せば絶景ですから、休憩がてら何度も足を止めつつ焦らず登って行きます。
登りもキツいが、日差しというか雪面からの照り返しもキツイ!
昨日の時点ですでに顔を相当焼かれていたが、今日は一層熱く感じる。もちろん帽子はかぶっているが、下からの攻撃には防ぎようがない。
ただひたすら雪面を登って行きましたが、稜線に出ると最後はあっけない感じで北穂の山頂!
その山頂からは期待どおり青空の下の槍♪そしてぐるりと360度、雪山の絶景!
なお登り始めはTシャツ+長シャツ+雨具上でしたが途中で長シャツを脱ぎ、以後そのまま山頂に立ちましたが、風も殆どなくポカポカ陽気。
暫く後続の方たちも来なかったので、先に着いていた5人ぐらいの方たちと静かな山頂を楽しむ。あっという間に30分ほど経過。
それでもまだ下りるのはもったいないので、すぐ下の小屋で更にマッタリと過ごす。ここでもあっという間の1時間。
山頂に戻って、またまた展望を楽しむ。ホントにいつまでいても飽きさせないほどでした。
実際まだまだ留まっていたかったのですが、あんまり雪が緩んできたら下りはイヤだなと思い、未練を断ち切り山頂をあとに。
それでもまだ10時だというのにすでに雪はグズグズしていて足を取られ、下りは思った以上に疲れました。
更には強烈な照り返しも体力を奪い、テントに戻った時には疲労感一杯。なので暫くテント内で昼寝。
その後、奥穂から下りてきた人たちに状況などを聞いて明日の奥穂行きに備えたんですが…
寝る前にあまりにも顔がヒリヒリするので鏡を見てみたら顔は日焼けで腫れ上がり、更にはポツポツと水泡も!
うぅっ…明日に不安を残し就寝。
(4月30日)
日焼けの影響で満足に寝返りも打てないまま3時に起床。顔はヒリヒリ、体は重い。こんな状態だし、明日は又仕事だし早く帰ろうか…っと、早々と奥穂行きの中止を決定。
暫くボーッとしてから、お腹もすかないので味噌汁とパン1個をかじってテントから這い出る。
空は予報どおり曇り。明るい曇りなので眺望はありそうだが「やっぱり青空の中、登りたいだろっ!」と自分に言い聞かせ、撤収にかかる。
それでもやっぱり奥穂へ向かう人の列を見ると、行きたいな〜っと思ってしまいました。
まぁ撤収も終えて出発する頃には「また来るチャンスを残したんだ」と気持ちを切り替え、下山にかかった。
本谷橋では両親の相次ぐ不幸で山への意欲をなくしていたが、1年ぶりに再開して昨日は槍へ、今日は横尾から涸沢へ行き、翌日は奥穂へ登るという多分60前後の単独テン泊女性の生き生きとした顔を見ていたら、妙に元気になってきた。
その後、徳沢で名物というソフトクリームを食べるとすっかりと下山モード。
時間もあったので明神池でも見物しようとしたら、拝観料(300円)を取られるのでパス。嘉門次小屋の岩魚の塩焼きも食べたかったが日焼けした唇に塩はしみるだろうと諦め、最後は観光客に紛れて上高地に到着。
それにしても、帰りの横尾から上高地までの道のりは噂どおり長く感じたなぁ〜。
最後に嬉しかったのは、北アや八ヶ岳から帰る時に乗り換えでよく降りる小淵沢駅での駅そばで、いつも売り切れだった山賊そばを今回ようやく食べられたこと。やっぱり疲れた体に肉は美味かった!
というわけで、今回は残念ながら北穂だけとなってしまいましたが、GWの涸沢の様子は掴めたし今回は下見ということで、また必ず行くぞ〜!涸沢へ!
4月28、29日は当方、丹沢を歩いておりましたが、やはり暑かったですね
日焼けは落ち着きましたか
しかし、北穂からの大展望、絶景ですね
奥穂はまた今度に取っておいて・・・ですか。
小淵沢駅の山賊そば、是非私も食べてみます
丹沢大縦走されるのは知っていたので、あの暑い中大丈夫かなっと思っていましたが、無事下山されたようですね
おかげさまで、日焼けはようやく落ち着きました
しかし、下山後の2日間は汚い顔で仕事したので恥ずかしかったです
navecatさんも来年あたり、GWの涸沢いかがですか?
北穂や奥穂まで行かなくても、涸沢で飲んだくれてるだけでもイイかも…です
お酒、お好きでしたよね
山賊そば、ぜひ食べてみて下さい!
ただし、あんまり遅いと売り切れてしまいますよ〜
>今年もGWの予定が決まらないまま、日にちだけが過ぎていった
って、え〜!
それなら声かけてくれれば良かったのにぃ〜
私も同じでした(笑)
北穂に行きたいな〜という気持ちもあったのですが、単独では怖くて&ピッケル持てるかな〜という右手の不安もあって、夢と化しました。
毎度ながら夜行列車があるのが羨ましいです。
出発時のめんどくささって、あれ、どうしても毎回つきまとうんですよね〜。行動力あるケンさんも同じでしたか(笑)
初日は快晴でしたね!2日目も素晴らしく良い天気ではないですか!
私が登った山からも遠く北穂が見えていましたよ(^^)
ところで今回は珍しく?ケンさんご自身の写真が載ってますね♪登頂を喜ぶ姿がとってもGOODです♪
寝返りがうてないほどとは・・・日焼け止めは塗らなかったんですか?
ホント、GWの予定聞いておくべきだった!失敗したなぁ…
でもこまちさんの手の状態を考えると、まだ北穂には誘い難かったかな?
お〜っ!こまちさんも出発前はめんどくさい人ですか
出発前のパッキングからワクワクしてるって人の話もよく耳にするので、自分はホントに山が好きなのかな?って時々考えたりもします
でも仲間がいて良かった〜♪
今回は天気に恵まれましたよ
っていうか、恵まれすぎて日焼けが酷いことに
日焼け止めは今まで冬でも夏でも塗ったことがなかったんですが、さすがに今後は気をつけなければと思ってます。
3000m級の雪山は私にとってはまだまだレベルが高いので、登頂できた時は嬉しさのあまり、つい写真をアップです
そういえば北アで遭難が相次ぎましたね。
これからも無理のない登山をしたいです。
北穂からの望む峰々よりも〜
満足感タップリのkengamineさんのお姿がカッコイイです
( 顔がちょっと痛そうですけどね
すばらしい山行でしたね。
沢山の写真を楽しませていただきました
お察しの通り、顔はホントに酷い状態でした
奥穂も登れてたら満足感タップリだったんでしょうけど、北穂だけだったので腹八分目といったところでしょうか。
それでも、ムリはしないで帰ってきて正解だと思います
北アで結構遭難が相次いでいますからね。
こんにちは!おひさしぶりです
いやいや、北穂からの素晴らしい雪景色をありがとうございました。わたしも自身の記録ができるまでkengamineさんの記録をお預けしていたのですがようやく拝見できました(笑)でも本当に雪、いいですね〜、楽しそう〜!山頂での満面の笑みが三歩の表情とかぶりましたよ
その後相次いで北アでは遭難事故もあったから、いい天気のうちで良かったですね。やっぱ雪山はすてきだけど怖いです…。なので、わたしは夏を待ちますね。今年は去年の表銀座のリベンジができたらいいな〜
minkistさん、こんばんは!
GWは確か屋久島に行くって言っていたから、時々天気もチェックしながら気になっていましたよ〜。
ただGWが終わってもなかなかレコが上がって来ないし、こちらにも来てなかったのでチョット心配してしまいました
なるほど、自分のレコ作成でいっぱいいっぱいだったんですね
私はminkistさんが好きな穂高へ行ってきました
最高の条件で登れたので恐怖はなかったのですが、その後の遭難事故を知るとホントに怖いですね。
私も夏にまた穂高に来たいです。
屋久島のレコ作成、終わったんですね!
それでは拝見しに…
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