欅平〜剱・立山〜八郎坂



- GPS
- 40:55
- 距離
- 53.6km
- 登り
- 5,650m
- 下り
- 5,200m
コースタイム
8/7 新潟=宇奈月温泉10:00=11:30欅平11:45-16:40阿曽原温泉小屋
8/8 阿曽原温泉05:00-05:45仙人ダム06:00-09:00仙人温泉小屋10:15-12:20仙人池ロッジ13:20-14:50池の平小屋
8/9 池の平小屋05:20-08:00真砂沢ロッジ08:30-09:15長治郎谷10:30-11:00武蔵谷12:00-13:00剱沢キャンプ場
8/10 剱沢キャンプ場04:45-05:00剣山荘05:15-05:30一服剱-06:10前剱06:20-07:25剱岳08:10-09:20前剱09:40-10:40クロユリのコル-11:30剱御前小屋12:15-12:30剱沢キャンプ場
8/11 剱沢キャンプ場05:15-06:00別山06:30-07:00真砂岳-07:30富士の折立07:45-07:55大汝山08:10-08:25雄山09:15-09:45一の越10:15-10:35龍王11:05-12:00室堂ターミナル-12:40天狗平-13:20弥陀ヶ原-14:20弘法-14:35八郎坂下山口-15:50八郎坂登山口
天候 | 8/7 雨⇒晴 8/8 晴⇒曇 朝は仙人池ロッジで3℃だったらしい。 8/9 晴天スカッパレ 8/10 晴れ⇒曇り 8/11 曇りから少し上部晴れるも雨。 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
帰りは称名滝まで迎えに来てもらった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●水平歩道 今年はまだ関西電力による修繕が入っていないらしく、ワイヤーが切れていたり橋が落ちていたり。結構怖い。 ●雲切新道 けっこう新しい道だと聞くが、急なせいもあってかところどころ崩壊気味。ロープはある。まぁ普通の登山道。 ●仙人温泉-仙人池ヒュッテ 雪渓は3か所ほど。ここも色々崩壊してたりする。まぁ普通の登山道。 ●真砂沢ロッジまで ここもところどころ道が崩壊していたり。いなかったり。まぁ普通の登山道。 ●剱沢雪渓 ネムの滝?とかいう滝は姿を現している。他は剱沢の小屋のあたりまでほぼ途切れなく雪渓。軽アイゼンは要らない。あったら楽。 ●剱岳 普通の夏道ではない。岩場。ロッククライミング的なものの簡単めな所にザイルの代わりに鎖が張ってある感じ?濡れたら超怖いと思う。カニの縦横バイが有名だが、あそこは人工物が無かったらまず普通の人は登攀不可な壁って話。全体的にここを夏道と思わない方が良い。 ●剱沢-立山雄山 所々ガレてはいるが、整備された夏道。さすが観光地。 ●立山雄山-一の越 観光地。アトラクションの待ち列並み。まぁこれだけ人が並べば道も荒れるわな。 ●一の越-龍王-浄土山-室堂ターミナル 整備された夏道。浄土山から室堂までは上部、普通の登山道。下部は夏道に舗装が入り始める。室堂周辺は下界以上に下界。 ●室堂ターミナル-八郎坂 室堂周辺以外は木道。弥陀ヶ原など散策路以外はあまり手入れされていない雰囲気。八郎坂は普通の登山道。ちょっとロープなど頼りないか。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
8/7
朝一で起きてアホを迎えに新潟まで。高速でかっ飛ばして3時間かからない。深夜割引で2000円くらいだし、新潟って近いよね。途中ガソリンスタンドでガソリンを入れるときについでにエンジンオイルなどを調べて貰うが、「エンジン内部の汚れがもうあり得ないです。エンジンオイルも空ですし。バッテリーも残量ないです。もうダメです。」みたいなことを言われる。なるほどそうですか。大変ですね。とりあえず山に行っている間に親に頼んでトヨタの工場で修理に出してもらうことにしてみる。
さて、宇奈月から黒部峡谷鉄道のトロッコに乗って欅平まで。トロッコに乗って完成を上げている観光客の中でザックを枕に1時間熟睡。こいつら何しに来てるんだ?と思われたかもしれないが、しょうがない。こちとらトロッコから見える景色以上の物見に行くんだから。
欅平で写真を撮って、いざ水平歩道へ。あれ?何だか階段崩れてたり、ワイヤー取れてたり、杭が引っこ抜かれてたり、木橋が落ちてたり。去年も9月初めに通ったけど、凄く整備された道だったような気がするんだけど。。。道は大分崩壊していて結構怖い。普通に危険。何でだろう?と思ったら、後で話を聞いたところこの水平歩道は関西電力が冬の間に壊れたところを毎年修繕をしているらしいのだが、今年はまだその修繕作業が1回も入っていないらしい。なるほど。原発問題とかで色々ありますもんね。関電さんお疲れ様です。毎年毎年ありがとうございます。でも観光シーズンになる前には修繕した方がよさそうですよ。
去年のマムシポイントも特に何事もなく通過し、オリオ谷の滝の下の渡渉点でこけて水の中にドボンする以外はとりたてて言うほどのこともなく阿曽原温泉まで。
こんにちは!というと「あれ、お前らあった事あるか?」とおっちゃん。去年のマムシで(ry、「あーお前らか!お前はあれな、病院の近くに住んでるやつな。」完全に覚えられてました。宿帳にも名前は「マムシ」。マムシの話は結婚式の披露宴でネタにされたり、色々な登山客に毎日のように話していたり、それはそれは良い話の種を提供できていたようです。しかも、その後に送ったお礼状。どうもトロッコの会社に送るのと、小屋のおっちゃんに送るのが逆になっていたらしく、それも含めてまた、詰めが甘いなぁとか言われたりネタにされたり。大変ご迷惑をおかけしました。スイマセンでした。でも、また来てくれるなんて可愛いもんだなぁとか言って、500のビールくれたり、夕食のそうめんくれたりと色々またお世話になる。テント代は倍額の1000円置いてけって言われたけどね。それにしても、阿曽原温泉の温泉は良い温泉です。結構広いし、紅葉時期に草も無くなって回りは一面の紅葉、下には黒部川とか最高の眺めな気がする。まぁ紅葉時期は物凄く混むらしいですけどー。去年地震で崩壊した下の廊下は今年は大丈夫なんでしょうかね?
あ、今月の雑誌「ワンダーフォーゲル」に阿曽原小屋のことが載ってるらしいです。見てみましょう。
8/8
朝起きると物凄く寒い。何これって言うくらい寒い。シュラフを持って来ずにインナーとシュラカバだけだったのが問題か。しかもテントはSZをポールで張っただけだし。普通にビバーク装備。これでこの先やっていけるんだろうか。
とりあえずデッパして昨日NHKの特集をDVDで見させてもらった、阿曽原のおっちゃん達が作った雲切新道へと向かう。関電の建物が登山道になっていると聞いてはいたものの、マジで関電の施設の中を通る。扉を開けてトロッコの整備道のようなところを歩き、トロッコが左岸から右岸に渡る仙人ダム付近では線路を渡ることに。すげぇ!これ整備するトロッコとか来るの待って写真でもとったら結構いい雰囲気なのでは?ってか、こういうの好きな人にはすごく良さそうな場所。そしてそのあとも仙人ダムの上を通って、その管理棟の屋根の上を歩いて雲切新道へと向かう。
この仙人ダム。黒三ダムとも言われているらしいが、水のきれいさが半端ない。ダム、しかも発電用の結構大きなダムの筈なのに、底にある石が透き通って見える。写真も上げたので参照してください。本当に綺麗。飛び込みたいくらい。雨とか降ってないから?まだ雪解け水が流れてるから?何にせよ、黒部川の魅力を再発見。秋に来たらマジで綺麗なんだろうなぁ。下の廊下は一度来よう。絶対に。
さて、雲切新道は新しいとは言われているがやはりもう階段が崩れていたり、道が崩れていたり、まぁ急斜面だからしょうがないし、この前の道はもっと危なかったんだろうなぁとは思うが、そこまで整備された綺麗な夏道というわけではなかった。まぁ普通の一般的な登山道です。
そうこうしているうちに仙人温泉の源泉があって、そこで少し遊んだ後に仙人温泉。この温泉は最高。凄い。こんな開放感あふれて、景色も良い、程良い温度の、適度な広さの露店風呂は見たことが無い。これ秋とかきたら多分最高。温泉の色も阿曽原は透明だがここはちょっと濁ってて、良い感じ。しかも入浴料は500円。テントサイトが無いのがあれだけれども、ここは絶対泊まるべきかなぁとか思う。うんまた来よう。
そこから先、仙人池までは雪渓が3か所ほど出てきたりするが、緩いし軽アイゼンとか特に必要な感じではない。ただ、融けてきていて、雪から降りるところが1m以上の段差になっていたり、穴があいていたりするところもあったり、道が壊れ気味の所もあって注意は必要。まぁ特に問題はない。もうお盆だってのにこんなに残っているもんなんだねぇ。下界ももう連日の35度だった真夏は過ぎて季節は秋に向かっていると言うのに。
仙人池ヒュッテに到着して、おじさんに裏剱の説明、仙人池の説明などいろいろしてもらい、いろんな話を聞いて休んでいきなと言われ、小一時間ほどその辺りで休憩させてもらう。その人の話によると、今日の朝は3℃まで冷え込んだらしく、今シーズン初めてストーブを焚いたそうだ。もうすぐ冬ですね。どうりで。朝寒かったわけだ。今日も寒くなるかもよと言われ、戦慄を覚える。そういえば、ここだけ缶ビールだったかカップヌードルの値段が1本550円だかで、他の所よりも50円高かった気がする。
サクッと池の平小屋に行き、平の池散策しつつキャンプ場で就寝。この小屋は、キャンプ場の料金が600円で最初からトイレの使用量が含まれていた。チップ制なんかにしないで、こういう風に強制徴収した方が日本人にはあってる気がするんだけどなぁとか思う。だって、チップって言われても、良く分かんなくない?個々のトイレを使用するときには100円必要です。と言われた方が絶対みんな払うし、その上で募金箱でも置いておけばいい。本日も星は綺麗でした。
8/9
今日も朝は寒い。防寒具まで全部出して着こんで寝たが、靴下など履いていなかったせいか、体感的に冬のテンバ並み。小屋にあった温度計を見たら9度とか朝表示されていたが、とりあえず寒かった。剱沢はここよりも標高が高いらしいし、本格的に小屋どまりも頭の中で考え始める。
小屋の前に、見える山の名前が書いた板があって、それによると針の木とかが見え、その奥には大天井山が見えるとか書いてある。嘘だーとか言ってみてみるが、確かに遠くの方に山が見える。北アルプス全図を引っ張り出して見てみるも、本当にそうっぽい。へぇーとか感心しつつデッパ。
道は結構急だが、雲切新道などと特に変わることもなく、普通の道。三の窓雪渓からの沢につくと、非常にきれいな川が僕らを出迎えてくれる。ここの水も冷たくて綺麗でうまい!二股に掛かっている吊り橋を渡って真砂沢ロッジへと向かう。途中で黒部ダム方向に行ってしまいかけるが修正。
真砂沢ロッジでは、ちょうどこの4日間位「世界の果てまで行ってQ」の撮影の為のベースキャンプとしてこの小屋が使われているらしい。ということをおっちゃんから聞く。今日イモトが朝3時に出発して、剱岳に登り、平蔵谷を降ろしてくるそうだ。そして、撮影の為に9時半にヘリを飛ばして撮影するらしい。会えますかね?と聞くと、無理だろうなぁ。との返事。降りてくるルートは分かっているんだから待っていれば会えるに違いないと踏み、ゆっくりちんたら登ることにする。
剱沢は真砂沢ロッジ出てすぐからずっと雪渓。ネムの滝は出ているが、それ以外はずっと雪渓が続いている。凄い雪の量。こんなもんなのか。軽アイゼンは使わなくても楽勝で登っていけそうだったが、4本爪の軽アイゼンを持ってきたのでここ以外では使いそうもないし使ってみることにする。結論としては、滑りにくくなるので、登るのが少し疲れなくなるかな、程度。あんまり必要ない。普通にキックステップして登っていくんだったら前の方にも爪がある方が良いし、バリエーションルートも見据えて、普通に登山靴でも使えるアイゼン買った方が良い気がする。土踏まずの部分につける感じなので、登っていく印象としてはシーアイゼン付けてちょっと硬めの所を登っていくイメージ?
長治郎谷について、まだ9時前だったということもあり、イモトに会うために時間つぶしをしようと長治郎谷に少し空身でアタックしてみることにする。ちょっと斜度が急になって日蔭なので雪面も固く4本爪だと少し心許ないが、まぁ登れるので一番上まで見通せるあたりまでくらい少し登っていく。多分これ、普通にアイゼンはいたら結構楽勝で雪渓の先端?上端?まで行ける気がする。クラックというかクレバスの対処とかその後の岩場をどう行くのかは知らないけど。
さて、そうこうしているうちに9時半ごろになり、上空をやけにスロースピードで旋回しているヘリが一機。うるさい。これか?これが撮影のヘリなんか?平蔵谷の方まで登ってみるが上部の方を見ても人影らしきものは見当たらない。うむー?とりあえず1,2時間ほど昼寝を兼ねて待ってみることにする。
そうやっている途中に、剱沢の雪渓の上をスノーバーを打ってザイルで確保しながら下ってくる面々が。それってなんか氷河かなんかの所を歩いたり、冬にくれバスでもあるようなところを歩く時にやるようなやつですよね?何してんの?訓練?と聞いてみると、京都の方の大学生山岳部で、そういう系の練習しているらしい。なるほど。頑張ってください!
そんなこんな待ってみるが、一向にイモトらしき人たちが降りてくる気配もないし、昼寝をしていたら雪の上ということもあって全身非常に日焼けをし始めているようで痛くなってきたので、そろそろ諦めて登ることにする。おしかったなぁ。あとは剱沢まで登って、これまでの静けさとは打って変わって人でにぎわっているキャンプ場にテントを張って、少し携帯が通じるところまで散歩しに行って就寝。
この剱沢のキャンプ場、というか、剱沢の小屋からだが、小屋の人たちの態度が変わる。というか、山全体の雰囲気も変わる。いかにもお客様、という感じの営業スタイルでの小屋の営業で、今までみたいに、おう、お前らどこ行くんだ?気をつけろよ!的な感じの山小屋のおっちゃんおばちゃん達じゃない。テン場の申し込みをしてテン場の説明を受ける時など、そこの蛇口の水は塩素水で消毒してあります、あちらの水場は塩素消毒されてない雪渓の雪解け水、沢水なので、煮沸等なさってからお飲みください、と言われる。塩素って。。。ここから先はいわゆる北ア、観光地らしい。立山黒部アルペンルート、年間来場者数100万人は伊達じゃないってか。なんだかなー。
明日は剱だ。
8/10
今日は靴下も履いて寝たのもあってかそこまで寒くは無かった、が、風でツェルトがバタバタ揺れる揺れる。うるさくてあまり快眠できなかった。まぁ飛ばされなかっただけましとするか。3時ごろからヘッドライトつけて剱にでかける人たちの声を起床の合図として、飯を食ってデッパ。剣山荘から先はもう普通に岩場。一服剱とか前剱の岩場は大したことが無くて、剱のカニのタテヨコだけが結構怖い岩場なのかと思っていたが、その予想は大きく覆されることになる。
自分の経験内でたとえて言うならば、数字がついてる鎖場は、小樽赤岩の簡単なノルマルショート(たとえば中チムとか中リスとかバンド直上とか?)なところに、ザイルの代わりに鎖が張ってあったり、足場として杭が打ってあったりする感じ。鎖が張っていないところも、普通に三点確保は必要で、のっぺりした斜面方向に少し傾いた岩の上を歩く所とか、普通に岩場とかが出てきて、雨でぬれてたりしたらガチで怖そう。その他の所も休憩できる所を除いてほぼ三点確保的な感じは必要な感じになってくるところか、細い夏道でこけたら落ちる。ワンゲル的に、準ポイントからポイントと呼ばれたりするようなところが、上から下まで片道2時間ほどずっと続く感じ?沢で出てきても本山行だったらさぁいけ2年目!的な小滝チックな感じ。がずっと。な雰囲気。カニの縦、横は、もろ岩壁に人工物があってなんとか登れるって感じ?まぁなんていうか、普通の夏道じゃないよって話です。ここで年間何人も落ちて死んでるのはまぁしょうがないかな、と。少なくとも岩そのものが苦手っていう人は多分一生縁が無い山です。まぁ普通にアスレチック気分に登ってスリル味わうっていう感覚で登っている人も多そうな雰囲気。そういうレベル。
ちなみに、剱岳周辺から今まで全く入らなかった携帯の電波が入りだすが、立山が見えるくらいの高さにいかないと基本的にはつながらないと思っていた方がよさそうです。
そんなこんなでサクッと降りて、クロユリのコルを経由して剱御前に行く。明日から土日ということもあり、こちらも凄い人数の登山客が。立山に近づくほど人数が多くなるんだね。うん。携帯で確認したら県庁合格していたのでそのお祝いも込めて小屋でうどんを食べて、500ビールを2本買う。そのまま雪渓使ってテン場まで駆け下りて宴会。明日から天気も悪くなりそうだということで僕は明日下山することにして、夕食と朝飯で6合の米を二人で平らげる。
8/11
今日も寒くは無かった。初日と次の日が寒すぎただけなのか?
別山の方に登っていくと途中でライチョウにあう。今度は多分目の上が赤いのでオス。これで今山行中に雄・雌・雛のライチョウにあったことになる。見る時は見るもんだね。別山のピークには祠。その周りにはお供え物か忘れものか知らないけれどもポロシャツが数個飾ってある。何だこれ?普通服忘れたりするか?と思うが、そのあとも色々な道端に服やら帽子やらタオルやら置いてあったので、最近の北アの流行りなんだろう。山全体で流行ってるのかもしれない。自分の身につけているものを山に残しておくてきな?
朝からガスっていたのだが、真砂岳を過ぎて富士の折立に差し掛かる頃には上部雲が飛んで結構いい景色に。そのあと、富山県最高峰大汝山山頂に行き、立山雄山で参拝して祈祷してもらう。立山雄山の山頂に敷いてある石はいろんな人が下界から願い事を書いて持ってきた石らしい。今度来る時には自分も何か願い事を書いて持ってこよう。
さて、ここからの一の越へのくだりが今山行一番のポイントである。うかうかしていると、永遠に下れない。人がまるでゴミのように、蟻んこのように、列をなして登ってくる。サンダル、半袖短パン、化粧、スニーカーならまだましで女の人のよく履いてるような靴、小学生、ぜぇぜぇ言ってるじいさんばあさんおばさん、こいつらどこに行くつもりなんだ?っていうような人たちが本当に山のように登ってくる。お盆の土曜日ってことでやっぱり人が多いのかねぇ。なんとか列を空けて貰ったりしながら下っていく。それにしてもこの人たちは遅いのに譲り合うと言う精神もないし、夏道は一本じゃなくて登れる道は複数あるのに律儀に一列になって登っていく。たまに遅い人を抜かそうとする人がいると割り込みみたいな感じで批難のまなざしを受けている。この山頂には何か凄いものでもあるんですか?何かのアトラクションの待ち列ですか?うむ。立山周辺に入って観光地化してるなぁとか思ったけれども甘かったらしい。こういうのを観光地というんだ。そのうち雄山山頂まで舗装されて階段がつくんじゃないか?
何とか一の越につくとここのカップヌードルはこれまで殆ど一律500円だったのに300円。安い!ということで食す。周りにはトイレに手を洗うところが無いだの、値段が高いだの、絶景だと言ってる人間だの、自然すげぇとか言ってる人間だの、凄い人ばかり。一応ここ2700mなんですけどね?ストックついている人も多いが、キャップをつけている人が少ない。全員土にぐさぐさ差しながら使っている。自然保護という概念は無いのかね?こういうの規制したらどうなんだろうか。
しばらく休んでから竜王の方に向かう。雄山へのルートから一歩でも外れるだけで人の数ががくんと減る。竜王に登って、五色が原へ向かうアホと別れて、浄土山へ。これから先、気をつけて頑張るんだよ!浄土山には軍人霊碑という物が建っていた。日露戦争での激戦区で戦った、乃木大将が率いた隊に属していた歩兵第35連隊、通称「立山隊」は戦死者数も非常に多く最多であったらしい。その郷土の軍人さんを慰霊するために建てられたのがこの慰霊碑だと書いてあったがあまりにもその周りがボロボロになっていてちょっと可哀そうだった。しっかりお参りして室堂へと降りる。
室堂周辺は歩道も舗装されているし、高山植物も少ないし、整然としていて、脚にも悪い、景色も悪い、自然ぽさも感じられない、いわゆる観光地。作られたエセ自然を相手に喜んでいる観光客ばかり。観光地ってどこもそうだと思うんだけど、なんで空想の産物を作って、それを拝んで喜んでいるんだろうね?少なくとも観光地になってしまった、良い場所だったところはもうその時点で終わってると思う。金が絡むと世の中ろくなことはない。
室堂バスターミナルからバスで帰りたい衝動を抑えて称名滝に八郎坂を使って降りることにする。室堂周辺から少し歩くと舗装された歩道も木道に変わって高山植物のお花畑も一面に広がっていたりする。そのあとも建物の周りは整備されているが、あとはあまり整備されていないような木道を延々と歩いて八郎坂まで。途中の名前が付いている場所は大抵バス停があるのでここら辺歩きたい人はバスに乗って途中から歩くと言うこともできそう。あとは、結構急で雨でぬれていてちょっと怖い八郎坂を下って称名滝まで。母親に迎えに来てもらって帰宅。お疲れ様でした。
夏ワン第1ピッチ。なかなか良い山行だった!秋くらいにまた行きたいね。いつか。
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