北アルプス表銀座縦走 槍ヶ岳を目指して 其の1


- GPS
- 53:00
- 距離
- 37.7km
- 登り
- 2,401m
- 下り
- 2,348m
コースタイム
中房温泉5:00〜5:30第1ベンチ 〜7:50合戦小屋8:00〜9:05燕山荘9:50〜10:17げえろ岩〜10:38大下りの頭〜12:04喜作レリーフ〜13:00大天井ヒュッテ (泊)
8月31日
大天井ヒュッテ4:40〜6:20ヒュッテ西岳6:40〜7:33水俣乗越〜9:15大槍ヒュッテ〜 9:54槍の肩10:00〜10:20槍の穂先〜槍の肩 11:00〜11:37坊主岩小屋〜12:10天狗原分岐〜13:00ババ平キャンプ地〜13:20槍沢ロッジ〜14:15横尾山荘テン場(泊)
9月1日
横尾山荘テン場 6:30〜7:15 徳沢園〜8:20 明神館 8:26〜明神池 嘉門次小屋 8:35〜9:25 河童橋〜9:42 ウェストンレリーフ〜10:10 上高地バスターミナル 〜11:00頃 沢渡
天候 | 30日 曇りのち雨 31日 晴れ時々曇り 1日 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2008年08月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
中房温泉登山口にポストあり。 大天井岳のトラバース道のがラ場や水俣乗越の梯子、鎖場、槍穂先への登攀等険しいところもあるが、基本的な三点確保が確実にできれば特に危険はないと思われる。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
関東地方や中部地方で大荒れの天気だった8月最終の週末、念願の表銀座縦走、槍ヶ岳を目指して歩いてきました。事前に北アルプスブロードバンドネットなどで稜線上の天候が比較的安定していることを確認して入山しました。
前夜、軽ワゴンを駆って中央高速をひた走り、諏訪湖SAで仮眠。翌早朝、豊科のタクシー会社に車を沢渡までの陸送してもらう手続きをして、中房温泉まで入る。朝5時、明けやらぬ登山口に続々と登山者が集まってきた。
ストレッチをして出発。合戦尾根、言われているほどの急登とは感じなかった。普段丹沢をフィールドにしているからだろうか、第一ベンチ、第2、第3、富士見ベンチ、ピッチを切るのにちょうど良いタイミング。合戦小屋では名物のスイカ、8分の1切れ800円なりをお姉さんに切り分けてもらい頬張る。うんまい。元気の出たところでもう一踏ん張り。トリカブトの紫がきれいだ。霧が出てきたけど涼しいので歩くのには快適だ。
先がまだ長いので燕岳までは行かずイルカ岩のところまで往復する。燕山荘で小休止。コーヒーを所望。いれたてのコーヒーで朝飯の残りのベーグルサンドを食べる。燕山荘、なかなか味のある山小屋だ。外に出ると雲海の向こうに八ヶ岳(たぶん)が見えた。
今日の宿泊地大天井に向けて出発。ここからは気持ちのよい雲上の稜線歩きだ。雲海の中から槍の穂先が見えた。燕山荘のお姉さんが大天井までは持ちますよ、と言ってくれたが、はて、ちょっと怪しくなってきた。天候次第で、大天荘のキャンプ措定地でテントを張るか、大天井岳を巻いて大天井ヒュッテで小屋泊まりにするか、悩むところだ。
大下りの頭を越えた辺りで大きな年期の入ったキスリングを背負った方とすれ違った。70歳だそうな、ゆっくりゆっくり歩くのだ、と。うらやましいかぎり。ぼくも70歳になっても山歩きしていたいと思う。
降ってきた。大天井岳手前の分岐のところまでで結構濡れてしまったので弱気になり、小屋泊まりに決定。巻き道を行く。
約1時間で大天井ヒュッテの赤い屋根を認めた。宿泊手続き(素泊まり6千円也)をしてさっそく乾燥室を使わせてもらう。まだ1時だ。午後の過ごし方をどうしようか?取り敢えずビールかな。他の宿泊者の方達と歓談するうち夕方になった。自炊室を独占して夕飯の支度にかかる。といってもアルファ米に湯を入れて、レトルトのうなぎ蒲焼きを温めるだけ。あっという間にごちそう完成。
食事も終わり、あとは寝るだけ。空を見上げていたら、小屋番さんが「明日の天気大丈夫ですよ」と声をかけてくれた。星が出ている。
4時前に起床、そそくさと朝食の塩ラーメンにうす切り餅を入れて食べる。さあ、出発。まだ暗いのでヘッドランプを点灯する。すぐに東の空が明るくなってきた。常念岳の向こうに富士山が頭を出している。絶景だな。
ひと登りでびっくり平、今度は裏銀座方面や槍の穂先が望めた。軽くアップダウンを繰り返しながら快適なトレイルが続く。2時間弱でヒュッテ西岳に着いた。ここからの槍、穂高の眺めは最高です。空の青、岩稜の茶、雪渓の白、木々の緑。美しい。
さてここからがこのコースの核心部とも言うべきアップダウンの多い箇所。水俣乗越からの梯子や鎖を使っての急降下、およそ300メートルほども下ろうか。そして急峻な東鎌尾根の登り返し。
いくら軽量化したとはいえ幕営装備一式を担げばザックもそれなりに重い。この東鎌尾根は相当しぼられるだろうな。標高差600メートルか、高尾山ひとつだな、がんばろう。
ひとり問答を繰り返しながらどれくらい経ったろう。石のゴロゴロした地帯を抜けるとそこはもう槍の肩だった。槍ヶ岳山荘には大勢の人がいる。でも下界の天候が悪いのでキャンセル続出で小屋は空いているそうだ。
すぐに荷を置き空身で槍の穂先を目指す。岩登りだけどしっかり三点確保すればやさしい。そこらじゅうガバホールドだらけ。ペンキマークに従って行くと最後の垂直の梯子、登り切ると頂上、ついに槍のてっぺんに立った。万歳!
しばし霧のはれるのを待ったが叶わなかった。名残惜しいが降りよう。
予定ではここで槍ヶ岳山荘のテン場で幕営のつもりだったけど、まだ元気なので行けるところまで行こう。横尾まで行ければ明日楽だしね。 (続く)
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