奥秩父主脈縦走(甲武信ヶ岳〜雲取山/テント泊)


- GPS
- 25:38
- 距離
- 55.3km
- 登り
- 4,373m
- 下り
- 4,967m
コースタイム
09:42西沢渓谷入口BS-10:07徳ちゃん新道登山口-11:42近丸新道合流11:58-14:04戸渡尾根分岐-14:40甲武信小屋(テント設営)15:31-15:47甲武信ヶ岳15:57-16:08甲武信小屋(テント泊)
【5/4】
06:17甲武信小屋-08:00破風山(西破風山)-08:23東破風山-08:34(2180m付近/アイゼン外す)08:54-09:24雁坂嶺9:52-10:11雁坂峠-10:42水晶山-11:08古礼山-11:59雁峠(昼食)12:14-12:23雁峠分岐-12:47笠取山-13:06水干分岐-14:34唐松尾山-15:19山ノ神土-15:31将監峠-15:43将監小屋(テント泊)
【5/5】
07:08将監小屋-08:53禿岩08:59-09:21飛竜山-09:48北天のタル09:55-11:32三条ダルミ11:37-12:16雲取山(昼食)13:00-13:12小雲取山-13:22奥多摩小屋-13:45ブナ坂-14:08七ツ石小屋-14:36堂所14:48-15:36登山口-15:53鴨沢BS
天候 | 5/3:晴時々曇 5/4:晴のち曇時々雪 5/5:晴時々曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
【復路】16:47鴨沢BS-17:25奥多摩駅BS |
コース状況/ 危険箇所等 |
甲武信ヶ岳(2100m以上)〜古礼山まで断続的に残雪あり。 甲武信ヶ岳2200m付近よりアイゼン(6本爪)を装着。東破風山を下った時点でアイゼン外す。 アイゼンをつけたまま無雪部分も歩くため、12本爪は不向きかもしれません。6本爪で充分でした。 危険箇所は特になし。道迷いもないしっかりしたトレイルです。 |
写真
感想
拝見してばかりのヤマレコ、少しはお役に立たねば。と初めて記録を残します。
テントLOVE、縦走LOVE、白いサンバイザーがトレードマークのpoptopと申します。ヨロシクお願いします。
「奥秩父主脈縦走」この七文字。言葉の響き。妙に心惹かれる自分がいました。
全山縦走は無理だが…と、東側の踏破を狙った縦走。本来、奥多摩小屋でもう1泊し、駅まで石尾根縦走する予定でしたが、さすがに巻道チックなロングトレイルに飽き(笑)、1日早く鴨沢に降りてきました。
5/3
基本、電車&バス派の自分は、バスの混雑を予想し07:49着の松本行で塩山へ。この時間帯に着けば間違いなく座れます。トイレやストレッチをのんびり済ませ、08:30発のバスへ。バスは2台出ました。立ち席の方も多かったですが、乗れないということは無かったようです。
懐かしの乾徳山登山口を経て西沢渓谷入口へ。雁坂峠登山口で降りる方も結構いました。徳ちゃん新道から取り付きます。
総じて歩きやすく、急登続きというほどでは無いですが、荷物が重いっ!久々の縦走に4日分の食材、防寒着、そして充分すぎるほどの行動食兼つまみが、体力を奪っていきます。早々に後悔。本日中に食べられるだけ食べてしまおう!と、ちいさな決意を固めます。
近丸新道との合流で小休止。早速、積極的に行動食を口にします。お会いした2人の女性パーティーはテン泊の大先輩、しょったネギが旨そうです。翌日もお会いすることとなります。
地図上「急登」の表記がある2000m付近から残雪が顔を出し始めます。行き交うハイカーから情報をいただき、2200m付近でアイゼン装着。このタイミング、正解だったと思います。ここから先は、ほぼ残雪地帯です。
先行していた女性ハイカーが、アイゼン不携帯で自らリタイヤしていきました。アイゼン無しでも走破可能なルートですが、時間と気持ちをすり減らす分、やはり必携と言って良いと思います。
木賊山を越え、14:40に甲武信小屋へ。テント、無雪部分は埋まっていましたが、整地された場所をギリギリ確保。15時過ぎたら厳しかったかもしれません。
お揃いのステラリッジとなった隣人の方にアドバイスいただきながら、初の雪上テントです。なお、小屋で聞く限りこれでも残雪は例年より少ないとのこと。GWは残雪装備必携ですね。
テント設営後、甲武信岳へ。空身だとすぐですね。国師〜金峰、瑞牆と、奥秩父主脈の西側が広がる展望。縦走ゴコロが疼きます。次に訪れる時は西へ!と、決意も新たに戻ります。
テントで夕食。明日からの軽量化のため一気に2食分を消費!お酒&つまみも積極的に口に。いや、満腹!…この日は消費カロリーよりも摂取カロリーが優った気がw。
甲武信小屋から漏れ聞こえる北爪さんのギター(最初CDかと思った!上手い!)を楽しみながら、八ヶ岳LOVEな隣人と山話に花を咲かせ、就寝です。
5/4
将監小屋までのロングトレイル。5:00出立予定が1時間押し。早立ち、いつまでたっても苦手です。
昨日登った木賊山は巻き、破風山に向かいます。破風山、急登ですが良い山でした。山頂付近は鳳凰三山あたりを彷彿とさせる、奥秩父らしくない岩場と植生。残雪が無くなったらもう一度登りたい山です。
ただし、残雪と無雪が交互に現れるトレイルには大苦戦。アイゼン履いたままの岩場歩行の不安定さに、体力と気持ちが削られていきます。久々のコースタイム超え。残雪期縦走の厳しさを思い知ります。気持ちは「笠取小屋泊かな…」と弱気モードでした。
東破風山を降りたあたりで、堪らずアイゼンを外す。これ、個人的には正解でした。雁坂嶺から古礼山ぐらいまで残雪はありますが、ノーアイゼンでほぼ問題なし。
雁坂峠は、風が気持ちよい稜線歩き。水晶山、古礼山、燕山は、奥秩父らしい樹林帯が楽しめます。すれ違った女性ソロハイカーから「泊まるなら将監ですよ〜!」とプッシュされ、その気になりペースアップ。また、昨日お会いしたテン泊の大先輩にも追いつき再会。将監小屋でお会いしませんでしたが、笠取に泊まったのでしょうか。
燕山を抜けると笠取山が見えてきました。有名な急登よりも、その手前にある雁峠までの下りに心が折れます。あぁ、稼いだ標高が・・・(泣)。眼下にはまるでジェットコースターのようなトレイルが広がっています。
雁峠で昼食の後、気持ちも新たに急登に。キツイですがそう長くないので、程よい達成感と共に登頂。その後のピーク群は軽い岩場の連続と、笠取山、バラエティに富んだ山を楽しめます。
この段階で13時。笠取山という今日の山場を越えた安堵感を胸に、尾根道を経由し将監小屋へ向かいます。ただし…ここから唐松尾山までが長かった!この山行、一番のツラさでした。等高線の間に潜む小さなアップダウンと、いつまでたっても山頂が見えない地味なトレイルが、足を重くしていきます。
雪もチラつく唐松尾山のピークを、疲労困憊で踏みます。西御殿岩に寄ることも忘れ、将監小屋へと足を向けます。この道も地味に長い。気になるのはテン場の混雑状況ですが…。
15時半過ぎに将監小屋へ。すでに整地済のスペースは満室。多少斜めながら張れる場所を確保しましたが、ギリギリでした。その後も続々とテン泊装備の方が到着します。結果、張れずに小屋に泊まった方もいらっしゃったようです。さすがGW。
今回の山行、この2日目が最もキツかったです。前半の残雪地獄、そして後半のロングトレイル。険しいというより長い1日。コースタイム10時間半を走破した達成感と共に就寝。
5/5
ゆっくり朝飯を食べ、7時頃出発。思ったほどの疲れもなく、順調に歩き始めます。
禿岩までの道は、稜線と並行にトラバースする巻道が続きます。細かいアップダウンはあるものの総じて歩きやすいトレイルです。ただし….長い!(苦笑)
たっぷり2時間歩き、やっと禿岩です。天候にも恵まれ、想像以上の眺望。これまで歩いてきた稜線が一望できます。甲武信からの道のりに思いを馳せつつ、飛龍山へ。
木の根が道を阻む飛龍山への登り。森が護る静かな山といった風情です。下りは地図上の破線を進みましたが、踏み跡もテープも充分あり道迷いの心配は無いと思います。
北天のタルを超えると、トレイルの先に懐かしの石尾根が姿を現します。奥多摩に帰ってきたんだ!と仄かな達成感。ただし….ここから三条ダルミまでが、また長い!狼平など、奥多摩らしからぬ素敵な場所もあり、アップダウンも少なく歩きやすいのですが、基本は尾根から外れた巻道チックなトレイルが延々続くルート。さすがに退屈してきます。たっぷり1.5時間歩き続けて三条ダルミへ。
三条ダルミでお会いした親子の方がすごかった!小学生のお子さん二人と、岡山から百名山弾丸ツアー。昨日は蛭ヶ岳まで歩き、今日は雲取山を制覇。その足で岡山に帰るとのこと。山にはすごい人が沢山いますね〜。また是非、どこかの百名山でお会いしたいです。
三条ダルミからの雲取山、まぁ、良いトレーニングになります(苦笑)。登り甲斐のある急登です。この山行、何度目かの鹿に遭遇しつつ、ついに登頂!帰ってきました。雲取山に。
石尾根もすっかり緑に変わり春山の風情です。気持ちいい。山頂、恒例の虫が少し出はじめましたね。気持ちよく歩けるのも5月いっぱいかな。石尾根縦走も考えていましたが、ちょっとさすがに飽きました(笑)。おとなしく鴨沢に下山します。石尾根は今度トレランでリベンジを誓って。
鴨沢までの道、堂所ぐらいからは眩しい新緑が楽しめます。夏山の息吹を感じながら下山。
鴨沢のバス停では70にもなる大先輩の女性から雲ノ平の素晴らしさをレクチャーされ、ますますテン泊縦走への想いが増した今回の山行でした。
雪に覆われたままのアルプスを避け、GWにたっぷり縦走するには、総じてとても良いルートです。テン場こそ混んでいますが、道中はかなり静かな山行を楽しめます。4時半には明るくなるので、早出、そして15時前のテン場着を心がければ、テント生活も快適なハズです。
ピッケルは必要ありませんが、6本爪アイゼンとストック、ゲイター、そして防寒具はしっかり持参したほうが良い思います。僕は若干持って行き過ぎましたが、おかげで夜はヌクヌクでした。
全体的に険しさはありませんが、ともかく長いルートです。シャリバテしない為にも行動食は大切だと思います。僕はトレランでも使っているshotzのエナジージェルが今回良かった。後半2日間で6つ消費しました。
さて、しばらくは連休もなく縦走は暫しお休みですが、夏に向け脚をしっかり作り、6月には奥秩父主脈の西側を歩きたいと思います。
奥秩父、まさに森の縦走路と言ってよい、素敵なトレイルでした。
[追記]その後、6月に甲武信-金峰と奥秩父主脈の西側を踏破しました。西側もやはり、縦走ゴコロをくすぐる素敵な山々でした。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-308368.html
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