八ヶ岳完全�掘文�現岳〜麦草峠）
ALFAROMEO
FFF
- GPS
- 80:00
- 距離
- 34.4km
- 登り
- 3,577m
- 下り
- 3,641m
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（9月20日）6：23赤岳山頂小屋-7：10中岳-7：51阿弥陀岳-9：36赤岳山頂小屋-10：15赤岳展望荘-11：09石尊峰-11：21三又峰-11：40横岳頂上（奥の院）-12：30硫黄岳山荘＜昼食＞-13：10硫黄岳-14：20峰の松目-15：00オーレン小屋
（9月21日）6：00オーレン小屋-6：40蓑冠山-＜根石小屋トイレ休憩＞7：09根石山頂-7：35東天狗-7：58西天狗-9：40黒百合ヒュッテ＜コーヒー休憩＞-10：37中山山頂-11：40高見石-12：20丸山山頂-13：30白駒池
（9月22日）4：53白駒荘-にゅう山頂＜弁当朝食＞-7：30稲子岳-8：40しらびそ小屋＜コーヒー休憩＞-9：57稲子湯
| 天候 | 全日快晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2013年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 タクシー
9月19日：小淵沢〜観音平（タクシー） 9月21日：稲子湯〜松原湖駅（タクシー）以後JR |
| コース状況／ 危険箇所等 |
一般登山道：特に危険箇所なし。 VR：稲子岳へはバリになりますが踏跡明瞭です。 ニュウ側からの取り付きは冷静にルーファイすれば発見困難ではありませんが、一応詳細をテキストに記しておきました。 |
| 予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
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感想
F氏をガイドする八ヶ岳完全制覇シリーズ第3弾。
初回に権現で暴風のため撤退して宿題になっていた権現以北を行く。
【小淵沢〜権現小屋】
駅裏の旅籠屋小淵沢店に前泊。駅横のタクシー営業所に、5時迎車予約。観音平へ。
「観音平」が名付けられたのが、意外と最近（戦後）で、その名付け親が日比谷の山水楼の関係者であることを最近知った。
だからスパティオの最上階に山水楼の支店が入ったのか、と勝手に納得。
押手川から青年小屋への巻き道は、約15年ぶり。ディテールはまったく記憶になし。
青年小屋前でトイレ休憩していると、聞き覚えのある話し声が。権現小屋のシゲさんだ。
西岳の登山道で台風による倒木があって登山道を塞いでいるらしく、今日はそれの除去作業に行くという。
乙女の水を一口のんだあと、源治新道方面へ去っていった。相変わらず速い。
権現までは、吹き上がる風の豊富な、お気に入りのルート。
岩岩のギボシから、権現山頂、権現小屋、胎内めぐりが目前に。
小屋に寄ってシゲさんへのおみやげを置いていく。おみやげと言っても、不要になったら、すべてストーブの焚付に出来て邪魔にならない物。
【権現小屋〜赤岳頂上小屋】
源治梯子61段を降りて、旭へ向かう。F氏はそんなに恐怖感なかったという。
旭南峰〜北峰踏んで、ギボシ南峰〜北峰へ。このキレット南部のアップダウンで古傷の膝に違和感。無理の無いペースで進む。
キレット小屋が開いている。南方面からのアプローチ道、以前は封鎖されていたが、崩落部に鎖設置されて開通したもよう。
小屋では清瀬さんが布団干したり作業中。昼食の提供はしていないというので、オレンジジュースを買って、日陰の玄関で昼食をとる。
マイセンのかつサンドとミニメンチカツバーガー。
大休憩のあと、450mの登り返しがスタート。天気はピーカン。時間的にルンゼ背後から日光直撃。
暑くて無風が一番嫌いな私は、ルンゼを駆け登る涼風を期待したが、現実は厳しいものだった。
こういう時だけは雲が出て太陽を隠してほしい。暑さを我慢してガンガン登る。
F氏も順調についてくるが、途中しゃべりっぱなしの関西弁オバチャングループとすれ違う。
オバチャンの一人がF氏に向けて、「兄ちゃん、なんかブラ下がっとるやん。何やそれ。ちゃんと固定しとかんと引っかかって危ないよ。」と注意をしている。
ハイドレーションチューブも知らないのに、さすが関西のオバチャン。F氏に要らぬ注意した後もしゃべくりながらルンゼを降りていった。
F氏には、経験上チューブの吸口を固定してループを作ったほうが、引っかかり率が高まるので、非固定で良い旨つかえた。
竜頭峰で銅像の残った足型と、南峰〜北峰の写真を撮り、南峰へ。F氏念願の赤岳初登頂。
北峰の小屋にチェックイン。F氏は「天の窓」に大感激。
山頂の小屋に泊まる意義は、ひとえに日没と日の出前後の頂上からのめくるめく変わる風景を見たり写真に収めるところにある。
宿泊両日ともピーカンのため、またとない山頂展望を味わった。
【赤岳〜阿弥陀ピストン】
頂上山荘にザックデポして阿弥陀往復。
F氏は三点支持のクライミング織り交ぜながら登攀。屋内ボルダリングをトレーニングしておいた成果がここに。
山頂に着くと誰もいない。一週間ぶりのお地蔵様に無事を感謝。
F氏に山座同定。阿弥陀の各尾根の説明と、西の肩（摩利支天）も見えるところまで連れて行って説明。
「八ヶ岳主峰」といえば赤岳なのだろうけれど、山頂から東側の関東山地の山並みのスケールが今ひとつなのが正直なところ。
その点、阿弥陀からは、北〜西〜南の眺望は赤岳と共通している上に、東に赤〜横があるので、360度絶景となる。
アプローチのめんどくささ（初級者ツアーがいない）、山頂の静かさ、フラットな山頂での休憩のしやすさが相まって、個人的には赤より阿弥陀の方が好みなのだ。
往路も膝かばいながらゆっくりと行く。
【赤岳頂上小屋〜オーレン小屋】
天望荘に直接降りる（スレ違い多くうっとうしい）か、県界ルート上部〜トラバース道（多分無人、しかし険しく距離は倍）か、F氏に選択権を与えた。
F氏は両足首に不安を抱えているので、険しく長いのは嫌とのことで、直接降下へ。
今日はラッキーな事にすれ違う登山者は20人未満で済んだ。
日ノ岳のいやらしいスラブもクリアー。あとは恐いところなしで硫黄岳山荘へ。
昼食にカレー。水を100円／Lで購入、ハイドレーションバッグに給水。
大休憩後出発。ケルンに沿って硫黄へ。爆裂火口初見のF氏は大感激。
赤岩の頭〜峰の松目へ。膝痛がピークに。
峰の松目は八ヶ岳が修験道者の修行場で女人禁制だった時代の、女性結界（これより進入禁止）だったという説がある。
「峰で待つ女」というわけだ。真偽のほどは不明だが、頂上からは展望なし。しかし、これでF氏の「南八ヶ岳完全制覇」完了。
オーレンまでの下り、膝が悲鳴を上げた。いつも給水でお世話になるオーレン小屋だが、宿泊は初めて。
仙台から主稜全縦走目指してきた60歳代の女性などと同泊。明日以降の宿決めていないという。しかも、大岳〜双子池も下るのだという。
せめて危険や無理のないように、三ッ岳は回避してもらって、翌日は北横ヒュッテが精一杯、双子池ヒュッテは厳しいと話をする。
【オーレン小屋〜白駒荘】
F氏が夏沢峠に興味が無いというので、箕冠山直登。根石小屋でトイレ。コルは西風が強烈。
根石〜東天狗も強風。ザックデポして西天狗ピストン。
いつ見ても思うのだが、東天狗の道標、「根石岳」が北東を向いているのは何とかならないだろうか？
地図読み出来ない（道標疑うことのない）初級者は真に受けて中山峠に下ってしまうのではないかと思う。
北に下りていくと、珍しく摺鉢池の水量が豊富。摺鉢池、東西天狗を入れた写真を撮るためにあえて岩岩飛び飛びが面倒くがさい黒百合ヒュッテ直下ルートで下る。
黒百合ヒュッテでコーヒーブレイク。連休初日なので人が多い。
中山峠〜中山。仕方なく私が大嫌いな「中山〜高見石ルート下り」を行く。
ラッキーな事にヌカルミ少なく、岩岩の上部の滑りもあまりない。
ただし、無風＆背後からの直射日光で悶絶。暑い。
高見石小屋で昼食のカレー。大休憩後ザックデポして丸山往復。これでF氏が麦草以南で残すピークはニュウと稲子だけ。
高見石から白駒池撮って下る。白駒荘チェックイン。その後反時計回りに池一周。明日のニュウ分岐ポイント確認し、青苔荘でビールと軽食。
白駒荘は新館個室満室で、旧館個室へ。昭和的で味がある。
湖畔の宿に泊まる意義は、やはり日没と日の出の時間帯の湖面と空のハーモニーを味わうことにある。
【白駒荘〜稲子岳取り付き】
翌朝5時に早発ち。ヘッデンで進むが、なぜか昨日確認した右折ポイント通り越し、大幅に時間ロス。
戻ってニュウ方面の登山道にのる。日が登り始め、世界に光が回ってきた頃、霜が降りた幻想的な湿原の上に月が輝いていた。
淡々とニュウに到着。富士山を拝み、白駒荘の朝弁当を頂き、大休憩。
【稲子岳取り付き〜稲子湯】
ニュウを出て、尾根を西（道標の「中山」方面）へ。
ものの1〜2分で、小さな鞍部にでる。尾根道に小さな3段程度の鉄の階段が設置されていて、その手前7mのところには、木に赤テープ。
テープの位置から西をみると、3段階段の左の方に登っていく明らかな踏み跡がある。
方向的には稲子岳で間違いないが、ここを登ると切り立った岩稜の上に出て、そこから先は藪で侵入不可能。
もう一度赤テープまで戻ると、さっきの行き止まり上り踏み跡の左側に、下っていく踏み跡発見。下り斜面の木に青テープが見える。
岩稜を左から巻いて稲子の尾根にのるルートと確信し、下りていく。
標高で20m程度降りたところに、稲子岳の尾根の末端があった。踏み跡は鮮明。
約20分強で、山頂と思われるピークに到達。GPSが示す山頂マークはもう少し先なのだが、高さでは明らかにここがピークと思われた。
樹の幹には手製の頂上表記が掛けられている。真の頂上と思われる絶壁断端まで藪を漕いでいくと、富士山と再会。
その先へ、GPSの示すピークまで移動。ここは木を刈ってオープンなスペースになっていた。
やはりここを頂上と考えた関係者が伐採したのだろうか。真正面遠くに硫黄岳斜面を前傾に富士山がど〜ん。
黒百合ヒュッテの小屋番さんと山の話をした時に、ニュウのことを「北八ヶ岳で唯一富士山が見えるピーク」と言っていた。
「稲子からも見えそうなものなのに」とその時私は思ったのだが、事実稲子頂上から富士山はしっかり見えていた。
中山峠北から見える稲子の特徴的な肩のザレ場〜高圧電線でコマクサ保護しているザレ場を経由して、踏み跡どうりに中山峠下目指して降りる。
途中一箇所崩落地のガレ場トラバースするが危険はない。
ガレ場の先に鞍部があり、そこを右折して中山と稲子岳の間の凹地に向かう踏跡あり。丸太がトウセンボ風に置かれていた。
中山峠下で一般道に合流。そこからは楽勝の下り。
しらびそ小屋でコーヒーブレイク。
このルートを選んだのは、ここに立ち寄るため。なぜならば、八ヶ岳で湖沼の際に立つ小屋は、白駒池の白駒荘と青苔荘、双子池の双子池ヒュッテとここ、ミドリ池としらびそ小屋だけだから。
F氏の八ヶ岳完全制覇のためには、ここを外すわけにはいかないのだ。
稲子湯まで単調な下り。久しぶりに石鹸とシャンプーで身体を洗って、タクシーで松原湖駅へ。
八ヶ岳完全制覇、あとは麦草以北のみとなった。
【八ヶ岳完全�機銑靴離圈璽�ハント】
西岳、編笠山、西ギボシ、東ギボシ、権現岳、奥三ツ頭、三ツ頭、旭岳（南峰・北峰）、ツルネ（南峰・北峰）、赤岳（竜頭峰・南峰・北峰）、中岳、阿弥陀岳、横岳（石尊峰・三叉峰・無名峰・奥の院・台座の頭：日ノ岳と鉾岳は高山植物保護のため立入禁止）、硫黄岳、赤岩の頭、峰の松目、箕冠山、根石岳、東天狗岳、西天狗岳、中山、丸山、冷山、ニュウ、稲子岳
【八ヶ岳完全�機銑靴領�ち寄り山小屋】
＜宿泊＞権現小屋、赤岳頂上山荘、オーレン小屋、白駒荘
＜食事＞青年小屋、硫黄岳山荘、高見石小屋、青苔荘
＜喫茶／飲み物＞キレット小屋、黒百合ヒュッテ、しらびそ小屋、麦草ヒュッテ
＜トイレ＞青年小屋、根石山荘
今回は幸運にも全日程晴天に恵まれ、雄大な展望を常に眺めながら登山ができた。
登山歴一年の私にとっては八ヶ岳は全くの未経験でありALFAROMEO氏の足を引っ張るのではないかと少々心配でしたがこまめなアドバイスもあり何とか遂行できた。
前回暴風のため断念した61段ハシゴを下降し進んでゆくと写真で見た風景が延々と広がっている…。
感動しながらひたすら歩く、そして赤岳から周囲の山々を見渡すとまさに感無量であった！。
丹沢登山を繰り返してきたこの1年が無駄でなかったと終わってみてつくづく感じた。
普段これといったトレーニングをしていた訳ではありませんでしたが、「山」を経験し「目標」を掲げることによってこの感動を得るためには？
と思考が変化することにより体系も変化してきたようで、私と同様全く運動しない友人達から「俺も運動しなきゃ」「山連れてって」「あの写真の所へ行きたい」などと言われるようになった。
当然ながら誰かを連れてゆくようなスキルは未だないと自負しており、怪我をされても困るのでまずはハイキング系からはじめようかと思います。
しかしALFAROMEO氏のスタミナには驚かされるばかりであった。
もう少し体力をつけてもう少しゼーゼーしないで平常心であの景色を楽しめるよう頑張りたいとおもいます。
山は「人生が凝縮されている」と言われる方もおりますが、確かにその通りかもしれません。
さあ筋トレでもしようかな…明日から。
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ALFAROMEO様、ご無沙汰しております。
いやぁ〜贅沢な山行ですね。
大名山行とでも言うのでしょうか？
各山小屋の美味しいものをすべて食べ尽くすような贅沢。
私など、まだまだ貧乏登山ばかりですが、
いつかこんな山行がしてみたくなります。
それにしてもすべて好天、お二人は晴れ男なんでしょう
ね。
aonuma1000さん、ご無沙汰しております。
八ヶ岳未踏だったF氏のガイドのついでに、私自身の未踏ピークである冷山、稲子岳も踏んでしまおうというのが今回の企みでした。
また、八ヶ岳を案内する際には、山頂の小屋からの日没・日の出、湖畔の小屋からの日没・日の出の情景はマストと考えており、どうせなら登ったらしばらく降りない縦走ルートでポイントを縫って行こうとなったわけです。
小屋の食事はあくまでも二の次です。（本当です）
麦草以北も楽しみながらガイドしたいと思います。
ALFAROMEOさん、FFFさん、こんにちは！
仙台の女性の方のお酒、一緒にいただいた者です。
あの方、翌日、時間までに北横ヒュッテ辿りつけたかな。
オーレン小屋からの帰り、オススメのケーキセット目指してしらびそ小屋へ。
他にお客さんがいなかったので、外で景色を独占しながらモグモグ♪贅沢でした。
今度、双子池と、写真にある白駒池にいってみたいと思います。
いろいろ教えていただき、ありがとうございました！
yukyさん。
彼女はてっきりあなたと一緒に出たのだと思っていました。三ッ岳さえ回避してくれれば余裕で間に合ったと思います。三ッ岳経由だと4時ちょっと過ぎちゃったかも。
ケーキセット良かったでしょ。
擂鉢は見たし、北横ヒュッテに泊まった時、七ツ池は見てきたでしょうから、白駒、双子、雨、亀甲の4つ巡れば池はパーフェクトですね。来月僕らは「麦草以北完全制覇」の山行をしますが、双子池ヒュッテに泊まると思います。
yukiさんも例の「ハイジ」を味わってみてください。
ALFAROMEOさん、FFFさんこんにちわです。
こちらは一泊二日で山行でしたが、中山峠を境に行き違いでのニアミスかなです。
この週は天気が安定して八ヶ岳ブルー全開の好天気でしたね。キレット小屋や白駒荘、しらびそ小屋や稲子温泉など魅力たっぷりの場所を紹介してして頂き、また一つ興味を持った次第です。黒百合ヒュッテも魅力的ですね。
八ヶ岳は楽しむコースが沢山有ります。
kintakunteさん。
オーレン小屋泊まり一日違いでしたね。
あのお風呂や食事の充実度は凄いです。
白駒池の２軒の小屋ですけれど、白駒荘は冬季閉鎖しますが、青苔荘は通年営業です。
キレット小屋は昨夜泊まりましたが、中はすこぶる綺麗でした。
八ヶ岳は前衛山がなくていきなり取り付けるので気に入っています。通年営業以外の小屋は、たいてい１０月下旬で閉鎖になるので、あとひと月足らずの間、是非再び八ヶ岳に泊まりに行ってください。
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